ネットワークはねむらない
 
1. ネットワーク、まずはリンクが大切
2. ネットワークは、ねむらない
3. ネットワークは、身体に装着される
4. ネットワークは、境界を無視する
5. ネットワークは、グローバル・シチズンを求める
6. ネットワークは、情報発信をしない
7. ネットワークは、情報所有を求めない
8. ネットワークは、ボランティアを求める
9. ネットワークは、ポップメディアだ(自由の参加)
10. ネットワークは、ポップメディアだ(編集の参加)
11. ネットワークには、アバンダス(豊かさ)がにあう
12. ネットワークは、既存のコミュニケーション論では解けない
13. ネットワークは、匿名性(マス)を嫌う
14. ネットワークは、マッチングが命
15. ネットワークは、無数の物語をつくりだす
16. ネットワークは、信頼関係の根拠を自己責任に求める
17. ネットワークは、個人をかえる
18. ネットワークは、コミュニケーションのモードを多様化する
19. ネットワークは、行動ではなく、情報の論理に生きる
20. ネットワークは、エイジェントによって自己の拡張をもたらす
21. 携帯家族のすすめ
22. 新しい家族の絆---幻想から構造へ-- /a>
23. 専業主婦は、もういない
24. 恋愛の絆では、ネットワークを維持できない
25. 第3の絆、友情で家族は生成できるのか?
4.ネットワークは、境界を無視する。

イントラネットは、ネットワークの精神に反する。これは、重要なことである。では、何が違うのか。イントラネットは、しっかりとした境界を維持しようとしているから、違うのだ。そこでは、内部と外部が明確な境界線で分離され、内部は内部として完結し、そこでの関係が優先される形でシステムが維持されている。これはシステムではあっても、ネットワークではない。 ネットワークの基本は、境界をもたないことだ。つまり内部と外部という弁別はここにはない。すべてが内部であり、同時にすべてが外部なのだ。ネットワークに参与するすべての人は、どこと関係をもっても、その関係は等価であり、その関係が階層化されることはない。だからネットワークは、その本質において、グローバル・ネットワークなのである。 インターネットは、個々のローカルなネットワークが自己増殖した結果、つながっただけのことである。しかもそれぞれのローカル性は、その発生においてローカルであるというだけのことで、本質的には境界を維持しようとしないから、その必然の帰結としてどんどん自己増殖し、それが他のローカルのネットワークと融合し、そして世界中に拡散していったのである。インターネットは、こうして、境界を無視することで生成したはじめてのシステムである。境界を無視できないイントラネットとは、その精神が異なる。ネットワークは、インターネットのように、境界を無視しなければならない。