トラフィック横流し

AT&TがトラフィックをNSA(国家安全保障局)にそのまま横流ししているという話が駆けめぐっている。AT&Tの元従業員の協力を受けたEFFが訴訟を起こした。

Whistle-Blower Outs NSA Spy Room@Wired News

AT&T Forwards ALL Internet Traffic Into NSA Says EFF@LinuxElectrons

使われているのはNarusというアメリカの会社の機器で、最近では上海テレコムがVoIPをブロックするために発注したという。

China Firm Wants Internet Calls Blocked@ABC News

『ダ・ヴィンチ・コード』のダン・ブラウンの『パズル・パレス』という訳本が出た。NSAが舞台らしいので買った。しかし、原題はDigital Fortress(デジタル要塞)だ。パズル・パレス(The Puzzle Palace)はJames Bamford が書いたNSAのノンフィクションの本のタイトルだろうに。原書を読もうと思って勘違いする人がいそうな気がする。

ちなみに『ダ・ヴィンチ・コード』は著作権侵害で訴えられたが、著作権は表現をカバーするだけだから、アイデアは著作権ではカバーできないのでは。同じアイデアで売れた本に対する腹いせの訴訟なんだろうか。

さらについでに、4月7日の日経夕刊に、聖書に出てくる裏切りのユダは、実はキリストに頼まれて裏切りをセットアップしたという内容の古文書が発見されたという記事が出ていた。これも何だか小説になりそうなネタだ。2000年を超えてユダの名誉が回復されるのだろうか。考古学って地味だけど楽しそうであこがれる。

1700年前のパピルス文書『ユダの福音書』を修復・公開:ユダに関する新説を提示@ナショナルジオグラフィック日本版

SOCA

今朝の日経にイギリスのSOCAについての小さな記事が出ていた。先月の学会でもイギリスの担当者が来て発表をしてくれたのだが、あまりその重要性に気づかなかった。イギリス人はその辺、控えめというか、あっさり話すのでよく分からなかった。

「英版FBI発足、4000人、組織犯罪に対応。」

2006/04/04, 日本経済新聞 朝刊, 8ページ,  , 188文字

SOCA(Serious Organized Crime Agency:「ソカ」と発音。英語のsoccer[スポーツのサッカー]の発音とよく似ている)は、Serious Organized Crime and Police Act of 2005に基づいて作られた。その役目はイギリス版のFBIということだが、MI5との住み分けはどうなるのだろう。MI5はIRAなどのテロ対策で、SOCAはその他の組織犯罪ということなのだろうか。