ワンセグonマック

20070330onetvkk氏にそそのかされ、USB接続でマック上でワンセグのテレビが見られるデバイスを衝動買いする。この機種はウインドウズにもつなぐことができる。

確かに映る。テレビと見比べると6〜7秒ほど遅れている。

しかし、自宅では電波が弱いらしく、すぐに切れてしまう。パワーブック(G4世代)の性能のせいかもしれないが、パソコンの操作をすると途切れてしまう。無線LANと周波数は違うが、ポンと出力がかかると切れる感じだ。じっと画面を見るために必要なわけではなく、他の作業をしながら音だけ聞きたい(いざというときには画面も見たい)ので、やや期待はずれだ(大学の部屋の電波状況が良ければうれしいのだが)。

添付のデスクトップピクチャでは画面を二倍にしてある。実際はこの半分。画面を大きくするほど当然ながら粗さが目立って、動きがデジタル的にぎこちなくなる。

一見すると通信と放送の融合という感じがするが、せいぜい「混合」だなという感じがする。ワンセグ用の電波と無線LANの電波は違い周波数だから、一つのパイプなり波なりの上でデジタル化された信号が融合して流れてくるわけではない。一つのパソコンの上で両方の電波を受信できるようにして、一つのスクリーンに入っているだけだ。

リアルタイムの録画や予約録画ができるは優れているが、良い電波状況を確保しながらパソコンの電源を起動させておかないといけない。ノートパソコンがスリープしてしまったら予約録画は失敗する。

録画したファイルも自由に編集ができるわけではなさそうだ(まだきちんと確認はしていない)。

コンテンツ的にも地上波その他と同じものしか流れていないから、融合とはいえない。連動してオンラインショッピングができるようになんて話があるが、同じパイプや波に乗っかってできないと実用性はないのではないかなあ。

このデバイス、ハードウェアのデザイン的にも意図があんまり理解できない。もうちょっとスタイリッシュにして欲しい。少なくともマックにはいまいち調和しない。

ま、出始めのデバイスにはいろいろ改善の余地がある。頻繁にソフトウェアはアップデートするとのことなので、期待してみよう。思わぬ形で役に立つかもしれない。友人N夫妻の家にはテレビがないから部屋が美しい。そういう家庭でもたまにテレビが見たくなった時には良いだろう。

【追記】このデバイス、ウインドウズ・マシンで使うほうがはるかに安定している。他の作業をしていてもあまり落ちない。

ドクター・フィッシュ

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先週、シンガポールで魚に足をついばまれる。ドクター・フィッシュと呼ばれているそうで、足がつるつるに。世の中には不思議なものがいるもんだ。

これも中立性問題か

マイナーな話題なんだけど、備忘録を兼ねて。

Molly Peterson, “FCC Grants Internet Phone Access,” Washington Post, March 2, 2007; D03.

タイム・ワーナーが訴えた請願を許可する形で、FCC(連邦通信委員会)がインターネット電話のための回線開放を決めた。構図としては大手の通信会社が中小の通信会社のネットワークを経由してVoIPを使えるようになったということらしい。

一般的にはケーブル会社のタイム・ワーナーと電話会社のAT&Tやベライゾンは競争関係にある。しかし、三社ともこの決定を歓迎している。

中小の(そしてたぶん過疎地にある)通信会社はまだ収益の大部分を固定電話サービスで上げている(アメリカの田舎にはうじゃうじゃ小さな電話会社がある)。このFCCの決定で、都会の大手通信会社のネットワークを使う加入者がVoIPを使って田舎の通信会社の固定電話と通話できるようになる。その結果、田舎の通信会社が得られる収益が変わるのだろう。

たぶん中小の通信会社のロビーイングを受けてサウス・カロライナの規制当局はそうした通信を認めていなかったが、FCCはこの規制をくつがえした。

ネットワークとネットワークをつなぐ際の相互接続料やアクセス・チャージは複雑怪奇でよく分からないが、「VoIPだけはつなぎたくないよ」という中小の通信会社のぼやきが聞こえてきそうだ。

ネットワークは中立的であるべきで、サービスやコンテンツを差別してはいけないという中立性原則に立てば、FCCの決定は正しい。それによって田舎にもブロードバンドが普及するとマーチン委員長は考えているようだ。しかし、その提供者が地元の中小通信会社ではなく、それを買収した大手になるかもしれない。利用者にとってはどちらがいいのだろう。