ソウル枠組文書翻訳

 先月(2013年10月)、ソウルでサイバースペース会議が開催され、「ソウル枠組文書」と通称される文章が出されました。

 GGE報告書に続き、これも、自分で内容を理解するために翻訳してみました。原文が分かりにくいため、誤訳があったり、文章がこなれていなかったりすると思いますが、ざっとこんなものかということを理解するために使ってください。

ソウル枠組日本語対訳(docx)

 GGE報告書と比べてみると、この文書はGGE報告書からかなり流用されていることが分かります。本来、このサイバースペース会議は国連の会議ではないため、「Member States」という言葉がいきなり出てくるのはおかしいのですが、これも流用の結果でしょう。この言葉は2回出てきます。2回目に出てくるときは国連の文脈で書かれているのでおかしくはありませんが、最初に出てくるところはおかしいように思います。

国連サイバーGGE報告書翻訳

 今年(2013年)6月に国連総会第一委員会のサイバーセキュリティに関する政府専門家会合(GGE)が報告書を発表しました。

 自分で内容を理解するために翻訳してみました。原文の著作権を主張する人はいないでしょうから、ここに載せておきます。原文が分かりにくく、誤訳があったり、文章がこなれていなかったりすると思いますが、ざっとこんなものかということを理解するために使ってください。

GGE報告書日本語対訳(docx)

 この中で最も重要なのは第16段落と第19段落だといわれています。

 サイバーGGEは実はこれで3回目ですが、過去のGGEについて理解するにはEneken Tikk-Ringasの報告書(英文)が分かりやすいと思います。

ORF 2013

 11月22日と23日に六本木の東京ミッドタウンで開かれるオープン・リサーチ・フォーラム(ORF)2013で二つのパネルの司会をします。全然違う二つのテーマですが、途中30分の休憩を挟んで3時間ぶっ続けです。

 いずれも日本研究プラットフォーム(JSP)の活動の一環です。

S-16 【日本研究プラットフォーム・ラボ】東アジアのサイバーセキュリティ

11月23日(土)10:30 ~ 12:00 / room7

東アジアはサイバー攻撃の多発地帯となっており、非伝統的な安全保障の一環として、サイバー攻撃は注目を集めています。米軍はサイバースペースを第五の作戦領域と位置づけ、サイバー軍を組織しています。日本政府もまた、2013年6月に新たなサイバーセキュリティ戦略を発表しました。本セッションでは、サイバーセキュリティにおける脅威とは何か、そして、偶発的なサイバー戦争防止のための信頼醸成措置について検討します。

◆同時通訳あり

アダム・シーガル 外交問題評議会 シニアフェロー

沈逸 復旦大学 国際関係公共事務学院 アシスタントプロフェッサー(キャンセルになりました。)

土屋大洋 政策・メディア研究科 教授

PS-09 【日本研究プラットフォーム・ラボ】アニメ産業のエミュレーション

11月23日(土)12:30 ~ 14:00 / room7

アニメは、世界の人々が日本に関心を引き寄せる際の魅力の一つとして重要です。世界各国でさまざまな形で日本のアニメは放映され、日本を理解するためのツールとなっています。しかしながら、日本のアニメ産業の経済的な規模はいまだそれほど大きくなく、それに携わる人々は必ずしも裕福ではありません。このパネルでは、日本でアニメ産業が台頭したのはなぜなのか、そして、その影響は世界にどのように広がっているのかを検討します。

イアン・コンドリー マサチューセッツ工科大学 教授

青崎智行 株式会社電通 ソーシャル・ソリューション局

土屋大洋 政策・メディア研究科 教授