リンゴのマッキントッシュ

私はアップルのマッキントッシュを使っている。マックはウインドウズよりもproprietaryなシステムだし、軽さ優先でウインドウズのノートパソコンも使っているが、マックだけで済むならそれに越したことはない。

「マッキントッシュ」というのはかねてから変な名前だなと思っていたのだが、単にリンゴの品種なのだということが、スーパーでリンゴを見つけて分かった。ちゃんとウィキペディアにも書いてあった

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軽いマックが欲しいなら、MacBook Airを買えば良いという話だが、アップルの場合、だいたい新しいコンセプトの製品にはトラブルが多い。しかし、MacBook Airの改訂版が来月出るというが流れている。いよいよ検討すべきか。現在使っているパワーブックのハードディスクは残り1ギガとなり、危険水域に入っている。

このエントリーをウインドウズ・パソコンで書いていたところ、2回クラッシュした。すねているらしい。

イラク復興計画

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研究所の定例ランチ・セミナーがあり、テーマはイラク復興だった。発表者はChristopher Kirchhoff(Lead Writer, SIGIR [Special Inspector General for Iraq Reconstruction])で、いつもより聴衆が多い。

軍と民間のそれぞれで多大な努力が払われているが、しかし、(1)行政権限が欠如している、(2)どんな復興が行われているかについてほとんどコンセンサスがない、(3)ネイション・ビルディンを実行する能力の制度化よりも、その理論の構築が重要である、というのが彼の結論。

発表中、Iraq Reconstruction 1.0から4.0までの発展を示した後、ひそかにブッシュ政権が計画の後退を始めていると示唆していた。やはりうまくいってないのかなあ。2003年5月(?)の大規模戦闘終結宣言で手を引くことができれば良かったのだろうが、やはり誤算だったのだろう。

しかし、ブッシュ大統領としては、華々しい成果が上がらない以上、退任までやり続けるしかない。退任後に新政権が何をしようとも、自分のせいではなく、新政権の対応が悪いと言えばすむ。経済がメチャクチャになりつつある中、争点としてのイラク戦争は相対的に小さくなりつつあるが、避けては通れない。いよいよ今週の金曜日、最初の候補者討論会が行われる。

変わるアメリカ、変わらぬアメリカ

私も参加していた研究会の成果発表シンポジウムが行われます。関西方面の方は是非ご参加ください(またしても私は参加できませんが)。登壇者はまちがいなくおもしろい人ばかりです。


サントリー文化財団「社会と思想に関する特別研究助成」成果発表

シンポジウム「変わるアメリカ、変わらぬアメリカ ―世界とアメリカ」

The symposium “Continuity and Change in America”

10月20日(月) 午後1時30分〜5時30分

大阪大学中之島センター「佐治敬三メモリアルホール」

拝 啓

 仲秋の候、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 さて、「文明論としてのアメリカ研究会」では、2006年から2008年にかけて、これまでのアメリカン・スタディーズの枠を超えて、歴史、文化、宗教、憲法、政治、経済、安全保障など各方面から、改めてアメリカという文明について考え、議論し、思索してまいりました。

 この度、本研究会の成果発表として、「変わるアメリカ、変わらぬアメリカ」をテーマに、大阪と東京でシンポジウムを開催する運びとなりました。日本にとってアメリカとは何か。世界にとってアメリカとは何か。そして、将来100年のスパンで見た場合、我々にとってアメリカはどういう意味を持つのか。本シンポジウムで、今後の日米関係の発展に資する、思想的・学問的・実務的な知的インフラを構築したいと考えております。

 つきましては、ご多忙のところ誠に恐縮に存じますが、世界の中でのアメリカを、普遍的な視点で考える大阪でのシンポジウムに、何卒ご出席を賜りますようお願い申し上げます。

敬 具

2008年9月

文明論としてのアメリカ研究会

代表 阿川尚之

財団法人サントリー文化財団

理事長 佐治信忠

主催:文明論としてのアメリカ研究会

共催:国立大学法人大阪大学(21世紀懐徳堂)

慶應義塾大学(慶應義塾創立150年記念)

財団法人サントリー文化財団 

後援:読売新聞社、中央公論新社

協賛:サントリー株式会社


シンポジウム「変わるアメリカ、変わらぬアメリカ ー世界とアメリカ」

The symposium “Continuity and Change in America”

*日時:2008年10月20日(月) 午後1時30分〜5時30分

*場所:大阪大学中之島センター10階「佐治敬三メモリアルホール」

大阪市北区中之島4-3-53(TEL 06-6444-2100)

*趣旨説明:午後1時35分〜

文明論としてのアメリカ研究会代表 阿川尚之(慶應義塾大学教授)

*基調講演:午後2時〜

白石 隆氏(政策研究大学院大学副学長)

「アジアの中のアメリカ」

谷内正太郎氏(外務省顧問、前外務事務次官)

「日本の外交戦略から見たアメリカ」

*パネルディスカッション:午後3時50分〜

池内 恵氏(国際日本文化研究センター准教授)

ロバート・D・エルドリッヂ氏(大阪大学大学院国際公共政策研究科准教授)

細谷雄一氏(慶應義塾大学法学部准教授)

松田 誠氏(外務省大臣官房人事課企画官)

コーディネーター:待鳥聡史氏(京都大学大学院法学研究科教授)

*参加方法

お手数ですが、参加申込書(MS-Wordファイル)にご記入のうえ、10月14日(火)までに、FAXにてご返送ください。参加費は無料です。

*ご同伴者の参加について

ご同伴者の参加も歓迎いたします。

特に、アメリカ及び日米関係をご研究の方、あるいはこれらにご関心をお持ちの方に多数ご参加いただきたく、お知り合いの皆様に広くご紹介いただければ幸いです。

*お問合せ

 〒530-8204 大阪市北区堂島2-1-5 財団法人サントリー文化財団 / 担当:小島

 TEL :06-6342-6221 / FAX:06-6342-6220 / E-MAIL:sfnd@suntory-foundation.or.jp

プロフィール

阿川尚之(慶應義塾大学総合政策学部教授、文明論としてのアメリカ研究会代表)

1951年生まれ。ソニー株式会社勤務、米国及び日本での弁護士事務所勤務などを経て、99年より現職。専門は米国憲法史、日米関係史。2002年から2005年まで在米日本大使館の広報文化担当公使を務めた。『海の友情』、『憲法で読むアメリカ史』(吉野作造賞受賞)など著書多数。

白石 隆(政策研究大学院大学副学長、アジア経済研究所所長)

1950年生まれ。コーネル大学アジア研究学科・歴史学科教授、京都大学東南アジア研究センター教授などを経て、現職。専門は、インドネシア政治を中心とした東南アジア地域研究。『インドネシア』(サントリー学芸賞受賞)、『海の帝国 -アジアをどう考えるか』(吉野作造賞)など著書多数。

谷内正太郎(外務省顧問、早稲田大学客員教授、前外務事務次官)

1944年生まれ。在アメリカ日本大使館参事官、在ロス・アンジェルス日本領事館総領事、外務省条約局長、内閣官房副長官補などを経て2005年外務事務次官、2008年退官。事務次官として3年の任期を務め、「凛とした志の高い外交」を目指し、価値観外交、対北朝鮮政策における「対話と圧力」の基本方針などを策定し実行。

池内 恵(国際日本文化研究センター准教授)

1973年生まれ。日本貿易振興会アジア経済研究所研究員を経て、現職。専門は、社会思想を中心としたアラブ研究。著書に、『現代アラブの社会思想』(大佛次郎論壇賞)、『アラブ政治の今を読む』などがある。

ロバート・D・エルドリッヂ(大阪大学大学院国際公共政策研究科准教授)

1968年生まれ。平和・安全保障研究所研究員などを経て、現職。専門は日本政治外交史、日米関係論。著書に『沖縄問題の起源』(アジア・太平洋賞、サントリー学芸賞)、『硫黄島と小笠原をめぐる日米関係』などがある。

細谷雄一(慶應義塾大学法学部准教授)

1971年生まれ。現在、在外研究のため、プリンストン大学客員研究員。専門は国際政治学・外交史。著書に『戦後国際秩序とイギリス外交』(サントリー学芸賞)、『外交による平和』、『大英帝国の外交官』などがある。

松田 誠(外務省大臣官房人事課企画官)

1965年生まれ。京都大学原子核工学科卒業、同大学経済学部経済学科卒業後、外務省入省。1993年オックスフォード大学卒業(哲学及び政治学専攻)。在米日本大使館勤務などを経て現職。

待鳥聡史(京都大学大学院法学研究科教授)

1971年生まれ。大阪大学大学院法学研究科助教授、京都大学大学院法学研究科助教授を経て、現職。専門は、比較政治・アメリカ政治。著書に『財政再建と民主主義』(アメリカ学会清水博賞)、『日本の地方政治』(共著)、『比較政治制度論』(共著)がある。

ローガン空港

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早朝の便で帰国する同僚のKさんと朝食をとるためローガン空港へ。刻一刻と冬が近づいてきていて朝はずいぶん涼しい。駐車場の屋上から夜明け間近のきれいな景色を見ることができた。

今日は9月11日じゃないか。それもモハメド・アタが乗り込んだボストン・ローガン空港とは。いろいろなことを思い出す。ちょうど先日、テレビで放映した映画『United 93』も観たばかりだった。しかし、空港はそれほど警戒が厳しくない。もう日常化してきているのだろうか。

【再掲】第2回ソーシャル・イノベーション研究会

以前にもお知らせしたとおり、情報通信学会のソーシャル・イノベーション研究会第2回が9月18日に開催されます。総務省の情報流通行政局から追加ゲストが来てくださるそうです。

申し込みは学会のウェブページの載せられている電子メール・アドレスからどうぞ。軽食付きです。


日時:2008年9月18日(木)18時〜

場所:マルチメディア振興センター会議室

発表者:秋山美紀(慶應義塾大学総合政策学部専任講師)

題目:地域医療におけるコミュニケーションとICT

発表要旨:地域医療連携のためにICTを用いる関する各地の取り組み事例の中から、組織を越えて他職種が日常的にITを用いて情報共有している成功事例について、密度の濃いフィールドワークを行い、定量的・定性的に分析を行った結果を報告する。非同期で蓄積型という特徴を持つメディアが、医師と共同で医療を行う職種に対して、効果をもたらしていることが明らかになっている。

参考資料:秋山美紀『地域医療におけるコミュニケーションと情報技術―医療現場エンパワーメントの視点から』慶應義塾大学出版会、2008年。

ダイヤルアップ・キャンペーン

すごい勢いで時間が流れていくようになった。新学期が始まってキャンパスには人が溢れている。夏休み中はおみやげを買う観光客しかいなかったCOOPの売店には、教科書とノートを買いに来る学生が殺到している。

8月末から忙しくなってしまった私も久しぶりにオフィスに出てきたら席が変わっていた。早稲田の先生とインド系アメリカ人の博士課程の学生と相部屋だったのだが、今度は大広間のパーティションになった。開放感が増して居心地が良くなった感じ。博士課程の学生の乱雑な性格に閉口していたので、そこは改善された。周囲は研究員ではなく、研究所のサポート・スタッフなので、少し賑やかだ。

先週はボストンでAPSA(アメリカ政治学会)が開かれていたのに、ほとんどセッションには出られず、知り合いとご飯を食べただけで終わってしまった。そんな感じなので、せっかく共和党大会が開かれているのにテレビを見る暇がないが、オバマのキャンペーンがブロードバンドを駆使した「ブロードバンド・キャンペーン」なのに対し、マケインのキャンペーンは「ダイヤルアップ・キャンペーン」だと酷評されている。共和党政権ではブロードバンドの発展は期待できない。そう言えば2001年ぐらいにブロードバンド促進のための法案なんて出ていたけど、状況はあまり変わってないなあ。

Chloe Albanesius, “Democrats Criticize McCain’s ‘Dial-up Campaign,'” PC Magazine, August 26, 2008.

オバマがブログとYouTubeとFacebookでブロードバンドを駆使しているのに、マケインは昔ながらの電話攻勢で頑張っているのだろう。しかし、本選挙ではどちらが勝つか分からないというのだから、インターネットはまだ政治的なパワーとして弱いのだろうか。

以下のビデオはオバマの選挙事務所がネットを駆使している様子。

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