未来を創る情報通信政策

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国際大学グローバル・コミュニケーション・センター編著『未来を創る情報通信政策—世界に学ぶ日本の進路—』NTT出版、2010年。

前の職場であり、客員研究員をしている国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)の皆さんと本を書きました。私は終章の「インターネットの未来」を担当しています。ヨーロッパの仲間たちとやってきたプロジェクトの成果を盛り込んでいます。

他の章もGLOCOMの研究員と客員研究員が自分の得意分野について書いていて、おもしろいです。

GLOCOMが最近また元気になってきてうれしい限りです。

目次などは出版社のウェブを参照。

http://www.nttpub.co.jp/search/books/detail/100002100

ORF 2010

 九十九里浜から帰った翌日とその翌日はSFCの研究イベントORF。もうかなりこの頃になると疲れている。

 初日の22日はG-SECのプロジェクトの中間報告のためのセッション。みんな「話すことがない」とかいいながら話まくりで、全然議論の時間がとれず。ちょっと残念だったが、それぞれの話はかなりおもしろかった。

 G-SECでご一緒している法学部の田村次朗先生のセッションものぞく。交渉学はかなりおもしろいかもしれない。関連本をネットで注文。

 二日目は朝から「メディアと民主主義」のセッション。堀先生の熱い思いで実現。もうちょっと話したかったが、元気がないのと、お二人のゲストの話を優先させたほうが良いと思い控えめに。壇上で腕組みをするなと後で身内に怒られた。反省。

 学生の発表を少し見て早めに帰宅。何せ翌日からは台湾行きなのだ。

九十九里浜でICPC

 毎年11月はICPC(情報通信政策研究会議)の合宿が恒例になっている。アメリカ西海岸から戻って一日休んでから九十九里浜へ。予定の特急は東京駅の京葉線ホームから出ることに直前になって気づき、東京駅に着いてから地下ホームへ猛ダッシュ。久しぶりに全力で走った。

 ICPCはだいたい半年ごとにやっていて、今回が13回目。よく続いているものだ。中身を漏らさずにディープに話ができるところがおもしろい。

 今回は風邪気味だったので早めに就寝。ところが午前4時に戻ってきた相部屋住人の豪快ないびきで目が覚める。時差ボケもあったのでそのまま起き出し、朝風呂へ。ロビーで仕事をしていたら、日の出は6時19分だと聞こえてきたので、私も海岸へ。あいにくの曇り空だったが気分が良い。

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 2日目の議論もいろいろ脱線しながら、刺激が多かった。

 帰路、予定を変更して実家へ向かう。つながらなくなっていたブロードバンドを復旧。1ヶ月も使ってなかったらしい。それでもたいして困らないらしい(ま、それなりに困ったから私に連絡が来たのだけど)。

西海岸へ

 11月11日の夜、正確には12日(金)の0時5分、羽田の国際線ターミナルから飛行機に乗り、ロサンゼルスへと向かった。羽田の国際線ターミナルが開業してから初めての利用だ。ゲートを離れた飛行機は、整備上の横をゆっくりタクシー(地上走行)しながら滑走路へと向かう。飛び立った飛行機は東京の夜景を少しだけ見た後、一路、アメリカへ向かう。

 ロサンゼルスへ着くと日付が戻り、11日の夕方16時55分になる。まだ外は明るく、カリフォルニアの青い空が見え、準備不足の出張だが、幾分気分が軽くなる。今回は同僚のSさんが一緒で、目的はサイバーセキュリティに関する調査である。本当は東海岸に行く予定だったのだが、メインで行きたいと考えていたところのアポが取れなかったこと、東海岸まで行っている時間がとれなかったこともあり、西海岸にした。木曜日に授業があるので、金曜日の飛行機に乗って東海岸に行くと、金曜日の夕方に到着になり、いきなり週末に入ってしまうが、西海岸だと金曜日がまるまる使えるのだ。

 といっても今回の出張では準備期間が短かったせいでロサンゼルスで会いたかった2組に会えなかった。そのため、金曜日はロナルド・レーガン図書館を再訪し、資料集めを行った。

 金曜日の夜にはサンフランシスコに移動し、週末と月・火はUCバークレー、スタンフォード、CDT(Center for Democracy and Technology)、EFF(Electronic Frontier Foundation)といったところを回る。9月に東海岸にちょっとだけ行ったときとは全然違う話が聞けておもしろかった。

 週末には20年来の友人Cに会えたのも良かった。バークレーには今回2回行ったのだけど、最初の日はフットボールの試合があって大騒ぎ。旧知のKさんがBRIEを案内してくれたのだが、その前には試合前のバーベキュー会場と化していた。Kさんと待ち合わせたStradaというカフェはフェルマーの定理が解明されたところだとか。ずっとここでお茶を飲みながら仕事していたいと思った。

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UCバークレーのキャンパス

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Caffe Strada:フェルマーの定理が解明されたところ?


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 スタンフォード大学は私が初めて行ったアメリカの大学。1週間ほど寮に潜り込ませてもらった。ブックストアの2階のカフェでも少し仕事。ここも懐かしい。キャンパスの中には間近に迫っていたUCバークレーとのフットボールの試合に合わせて「BEAT CAL」の巨大な垂れ幕がかかっていた。

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スタンフォード大学の垂れ幕「BEAT CAL(カリフォルニア大学をやっつけろ)」

 サンフランシスコのホテルは9年前の9.11のときに泊まっていたところと同じにした。来年で10年かと思うと感傷的になる。あれからアメリカも世界も変わってしまった。ウィキリークスの問題までつながっている。

 火曜日の夜にサンフランシスコからロサンゼルス経由で羽田へ。到着は木曜日の朝5時。飛行機に乗っている間に水曜日がすっかり蒸発してしまう。5時まで眠っていられるからいいやと思って搭乗後はしばらく仕事をしていた。ところが日本時間の午前2時半には食事で起こされてしまう。これは失敗。その日は午後から仕事だったので疲れてしまった。