提言 日米同盟を組み直す 東アジアリスクと安全保障改革

20170916163411j:image

田中 明彦、日本経済研究センター編『提言 日米同盟を組み直す 東アジアリスクと安全保障改革』日本経済新聞出版社、2017年。

 月末に発売です。私は「第7章 サイバー安全保障と日米インテリジェンス連携」(139〜151頁)を担当しています。あまり部数を刷らない上に、某会合でたくさん配布してしまうらしいので、あまり市中には出回らないかもしれません。

目次

  • 提言 より強固な同盟を目指して
  • 1. 21世紀における同盟の課題と使命(国際情勢と世界秩序):田中明彦・政策研究大学院学長
  • 2. アジア旋回と同盟の役割(ASEAN、インド):白石隆・アジア経済研究所長
  • 3. 「切れ目のない同盟」の連携体制(日米NSCの統合運用):細谷雄一・慶應義塾大学教授
  • 4. 世界秩序の再構成と日米同盟の役割(ロシア、中東、欧州):中西寛・京都大学教授
  • 5. 習近平体制の中国と同盟の対中政策(中国、朝鮮):高原明生・東京大学教授
  • 6. 同盟の軍事オペレーションと懸案(SOFA、基地運用):森本敏・拓殖大学総長
  • 7. サイバー安全保障と日米インテリジェンス連携:土屋大洋・慶應義塾大学教授
  • 8. 新しい日米経済関係の構築:竹中平蔵・東洋大学教授
  • 9. 世界経済と日米経済・貿易ビジョン:岩田一政・日本経済研究センター理事長

特別研究プロジェクト@台湾

 わがSFCには特別研究プロジェクトという制度があり、夏休みや春休みに国内外で集中授業を行うと単位が付く。私は今までやってことがなかったが、たまたま日程がうまく空いたので、初めて8月上旬に実施した。10人の学部学生とともに台湾を訪問し、安全保障と文化における日台協力について学んだ。

 田中靖人・産経新聞台北支局長(SFC出身)にレクチャーをお願いしたり、台湾師範大学でもレクチャーをお願いしたりした。

20170808181123j:image

20170809125101j:image

 有名な誠品書店を訪問すると確かに日本の本や雑誌が置いてある。写真は子供用のセット。台湾の子供もこういうのを買うのだろうか。それとも現地在住の日本人向け?

20170810123031j:image

 私の個人的な調査対象としては淡水という街にある海底ケーブル陸揚局。

20170810140721j:image

20170810140829j:image

20170810143051j:image

 中国語(繁体字)で海底ケーブルは「海底電纜」、陸揚局は「海纜站」というらしい。

 最終日の午後に国立政治大学で成果報告会を開き、コメントをいただいた。日台協力というのは簡単だけど、具体的に何ができるかと考えるととても難しい。お互いの文化が気に入って旅行しているだけではほとんど何も改善しない。それをひとまずは学生たちが認識してくれたようなので、ひとまず良かったことにしよう。

20170811141602j:image

 もちろん、合間にはおいしい料理もいただいた。写真は学部の時の同級生に連れて行ってもらった居酒屋での宴会料理。シジミの醤油漬け老酔蜆子がどこでもおいしい。

20170809182213j:image

サイバーセキュリティの地政学

土屋大洋「サイバーセキュリティの地政学」『ITUジャーナル』2017年9月号、21〜23頁。

 期間限定で全文読めるそうです。

 大学院生の頃は、どうやったらこの雑誌に書かせてもらえるのだろうと思っていたのに、突然あっさりと執筆依頼が来て、その割に書くのに苦労してしまいました。3ページ目に大きな空白が空いているのは、たぶん私が図を入れなかったからです。