土屋大洋「日本は、サイバー・ハルマゲドンを待つべきか」『Newsweek日本版』2015年10月15日。
この連載は原稿を送るとぱっと載ってしまうので、なんとも怖いものがあります。
土屋大洋のブログ
土屋大洋「日本は、サイバー・ハルマゲドンを待つべきか」『Newsweek日本版』2015年10月15日。
この連載は原稿を送るとぱっと載ってしまうので、なんとも怖いものがあります。
土屋大洋「通信拠点として見るハワイの戦略的重要性」『公明』2015年11月号、52〜57頁。
書き切れなかった感はありますが、なぜハワイに行ったのか、言い訳的に書いた原稿です。インチキな点はプロフィールの写真で、15年ぐらい前のものです。ゲラの確認が出張と学期はじめと重なってしまい、写真を差し替える時間がありませんでした。まあ、許してもらいましょう。念のためですが、媒体は支持政党を示唆するためのものではありません。
土屋大洋「意外だが、よく分かる米中のサイバー合意」『Newsweek日本版』2015年9月28日。
先月末に公開になったコラムです。
土屋大洋「国連を舞台に、サイバースペースをめぐって大国が静かにぶつかる」『Newsweek日本版』2015年9月15日。
出張に行っている間に公開になっていました。
土屋大洋「年金情報流出とサイバーセキュリティ戦略—「共有」と「連携」の新戦略—」nippon.com、2015年9月3日。
たまたま時期が重なりましたが、こちらも公開されました。
土屋大洋「サイバー攻撃で、ドイツの製鋼所が甚大な被害を被っていた」『Newsweek日本版』2015年9月1日。
日本語でもニュースで流れた事例なので、新しいわけではありませんが、それなりにびっくりした事例なので、取り上げました。
文中で取り上げたBSIの報告書は以下にあります。
また、引用しているドラゴス・セキュリティのブログ・エントリーは以下にあります。BSIの報告書はドイツ語ですが、このブログ・エントリーに英訳があります。
https://dragossecurity.com/blog/9-ics-cyber-attack-on-german-steelworks-facility-and-lessons-learned
土屋大洋「サイバーセキュリティ」鈴木一人編『技術・環境・エネルギーの連動リスク』岩波書店、2015年、235〜253頁。
シリーズ日本の安全保障の第7巻。久しぶりの岩波書店。以前担当してくれたIさんは退職されて、今回は清水野亜さんが編集担当。
第8巻のグローバル・コモンズに呼ばれたのかと思ったら、技術の第7巻だった。
同僚の蟹江憲史が第4章に「地球システムと化石燃料のリスクガバナンス」を書いている。注目しているのは第7章の加藤朗先生による「ウォーボットの戦争」。おもしろそう(編者と編集者以外は他章の内容を事前には読んでいない)。
そして、気が付くと、出版待ちになっている残りの共著本はあと3冊で、いずれも英語。この1冊は間違いなく来年出るだろう。しかし、160ドルという価格設定がすごい。誰が買うのか。きっと私への印税はゼロで、印税が出るとすれば編者が総取りなんだろう。
2冊目は、すでに2年ぐらい棚晒しで、どうなっているのか分からない。聞けば「出る」と言われるのだが、著者が日本人ばかりなので難しいのだろう。3冊目は、今年の3月に原稿を出したものの、その後、編者に変更があったらしく、音沙汰がない。共有しているフォルダは4月以降誰も触っていないようだ。
他の本はまだ模索中。原稿はおろか、出版社も決まらず、企画も確定していない。のんびり行きましょう。
土屋大洋「サイバー攻撃が、現実空間に大被害をもたらしたと疑われる二つの事例」『Newsweek日本版』2015年8月20日。
その昔、ホットワイアード・ジャパンというオンラインメディアで連載の機会をいただいたことがあります。その時の縁でNewsweek日本版のオンラインで連載をさせていただくことになりました。短いものを頻繁にという編集方針のようなんですが、途中で息が続かなくなるかもしれません。
日本国際問題研究所の米中関係の研究会に入れてもらっています。関連するコラムを書きました。
土屋大洋「中国のサイバーセキュリティをめぐる霧」日本国際問題研究所編『US-China Relations Report』Vol. 1、2015年8月5日。
私は中国研究者ではありませんが、サイバーセキュリティをやっているとどうしても中国のことを見なくてはいけないので、この研究会で中国研究者の皆さんに教えてもらっています。
梅本哲也先生のコラム「米中の対外戦略と『安全保障のジレンマ』」も同時に出ています(上のリンクからたどれます)。
土屋大洋「民主主義体制とインテリジェンス活動」『治安フォーラム』2015年7月号、64〜67頁。
連載「インターネットとインテリジェンス」は第20回にして最終回となりました。2013年7月号から続き、途中で飛び飛びになりましたが、2年にわたって続きました。
編集長はじめ編集部の皆様には大変お世話になりました。ありがとうございました。読者の皆様にも御礼申し上げます。
土屋大洋「グローバル・コモンズとしてのサイバースペースの課題」日本国際問題研究所編『平成26年度外務省外交・安全保障調査研究事業(調査研究事業)「グローバル・コモンズ(サイバー空間、宇宙、北極海)における日米同盟の新しい課題」』2015年、27〜37頁。
昨年度の報告書が公開されました。私の担当箇所は、サイバーセキュリティというよりは、サイバースペース全体にかかわる課題でしたので、少しぼんやりとした話になっているかもしれません。私の担当箇所では具体的な提言が入っていないので申し訳ないです。
土屋大洋「サイバーインテリジェンス」『治安フォーラム』2015年6月号、63〜66頁。
連載19回目。昨年中に書いた原稿ですが、編集部の都合で掲載がとびとびになっているため、ようやく掲載になりました。次回の20回目が最終回の予定です。
土屋大洋『サイバーセキュリティと国際政治』千倉書房、2015年。
『仮想戦争の終わり』(KADOKAWA、2014年)が昨年末に出たばかりなので、「またか」という声もあるが、単著本としては『サイバー・テロ 日米vs.中国』(文春新書、2012年)以来なので3年ぶりになる。
前著を出してからの一番大きな関心事はエドワード・スノーデンの問題であり、米国家安全保障局(NSA)については2001年の9.11以来追いかけてきたことでもあるので、米英の反応を中心にまとめたのが本書である。
ハワイのイースト・ウエスト・センターにいる間の昨年5月末に最初のドラフトを提出した。しかし、その後もいろいろなことが次々と起こるので、何度も加筆・修正を行い、ようやく出版にこぎ着けた。
今回はKDDI財団から寛大な出版助成をいただくことができたため、発行部数は少ないが、値段はそれほど高くなっていない。この出版助成は、KDDI総研が発行している『Nextcom』という雑誌に論文などを書くと申請資格が得られ、KDDI総研から推薦してもらうという枠組みになっている。私も知らなかったのだが、某先生からずいぶん前に教えてもらい、機会を狙っていた。幸い、審査を経て助成をいただくことができた。関係各位に感謝したい。
『サイバーセキュリティと国際政治』のおもしろいところは、編集担当の神谷竜介さんが頑張ってくださり、装丁の米谷豪さんとともに、とても印象的な表紙および装丁を作ってくださったことだ。米谷さんは拙著『ネットワーク・パワー』(NTT出版、2007年)でも印象的なオレンジの表紙を作ってくださっている。『サイバーセキュリティと国際政治』では神谷さんと米谷さんが、写真家の橋本タカキさんに掛け合ってくださり、橋本さんはたくさんの写真をこの本のために提供してくださった。この写真の意味するところは『サイバーセキュリティと国際政治』の「はじめに」に書いてあるので参照いただきたい。神谷さん、米谷さん、橋本さん、ありがとうございます! 千倉書房の皆さんにも御礼申し上げます。
千倉書房はもともと経営学の出版社として知られていたが、神谷さんが編集部長になられてから、政治学、国際政治学、歴史学分野の発行が充実してきている。これらの分野の研究者なら本棚に1冊、千倉書房の本が入っていてもおかしくない。これから出版をと考えている方にはお薦めしたい。千倉書房は一説によると東京駅に最も近い出版社だそうである。
土屋大洋「サイバーセキュリティ基本法の成立と組織改革」『治安フォーラム』2015年5月号、48〜51頁。
連載第18回です。
1年間の在外研究から帰国して20日ほどが経った。20日間のうち、5日間ほどはワシントンDC出張だったが、東京もあっという間に暖かくなってきた。
1年間ハワイにいたというと、驚かれ、あきれられ、うらやましがられることが多かった。ハワイというと観光イメージが強烈に強く、ビーチで遊んできたのだろうと思われる。もちろん、休みの日にはビーチにも行った。過去20年以上、ほとんどビーチには行かなかったから、その分を取り返した気はする。しかし、ただ行くだけではもったいないので、関連する取材もした。
そもそも、ハワイに行くことにした理由は三つ。一つは太平洋島嶼国のデジタル・デバイド、特に海底ケーブルの調査である。最初にパラオに行ったのは2010年。そこであまりにもインターネットが遅くて驚いた。それ以来、パラオを中心に太平洋島嶼国のことが気になり、調べてきた。
太平洋島嶼国の研究機関として最も有名なのがハワイにあるイースト・ウエスト・センター(東西センター)である。ここは、ハワイ大学マノア・キャンパスの敷地内にあるので、よくハワイ大学の一部だと勘違いされているが、組織的には別で、ハワイ大学が州立大学なのに対し、イースト・ウエスト・センターは連邦政府の資金で運営されている。そのため、ハワイ州の休日には休みを取らず、連邦政府の休みの日だけ休みになる。
あいにく、太平洋島嶼国の研究は十分には進まず、成果はあまり出なかったが、ハワイ大学社会科学研究所から共著本の英訳を出すことができた。私は編者ではないが、現地にいたこともあってそれなりに編集を手伝った。
Motohiro Tsuchiya, “Digital Divide in the Pacific Island Countries: Possibility of Submarine Cable Installation for Palau,” Minoru Sugaya and Christina Higa, eds., Pacific Island Regional and International Cooperation: ICT Policy and Development, Honolulu: Social Science Research Institute, University of Hawaii, 2014, ISBN 978-0-692-03007-3, pp. 169-188.
ハワイに行くことにした二つ目の理由は、ハワイそのものの海底ケーブルの歴史がおもしろかったからである。すでにこれについては、田所昌幸、阿川尚之編『海洋国家としてのアメリカ―パクス・アメリカーナへの道―』(千倉書房、2013年)触れていることだが、ハワイ大学、ハワイ州立図書館、ビショップ・ミュージアムにある資料をもう一度掘り起こして調べたかった。
こちらについても、成果は活字になっていないが、持ち帰った資料をまとめる作業をこれからしたい。ビショップ・ミュージアムには、1902年にハワイにつながった最初の海底ケーブルのスライスが展示されていた。また、そのケーブルの残骸が海の底に眠っており、水中カメラで撮影もしてきた(だからビーチに行ったのだ!)。
ハワイのビーチと言えば、ハナウマ湾が有名だが、ここにも1950年代の電話用の海底ケーブルが残っている(もう使われていない)。こちらも撮影してきた。
ハワイに行った三つ目の理由は、ハワイが安全保障上の拠点だからである。米軍と言えば、法律上は陸軍、海軍、空軍、海兵隊、そして沿岸警備隊の五軍となっている。しかし、実際には統合軍といって、六つの地域別統合軍と三つの機能別統合軍に編成されている。アジア太平洋地域を担当するのは太平洋軍であり、その司令部はハワイに置かれている。
よく、在日米軍や在韓米軍と言われるが、それぞれを指揮しているのはハワイの太平洋軍司令部である。在日米軍司令部は言わば太平洋軍司令部の出先機関みたいなものであり、いざ有事の際に指揮権を持つのはハワイである。ハワイ滞在中、元太平洋軍司令官にインタビューする機会があった。彼は、太平洋軍司令官としての自分を止められるのは大統領と国防長官だけだったと言っていた。30万人といわれる太平洋軍の存在を無視してアジア太平洋の安全保障は語れない。
さらに言えば、サイバースペースの安全保障、つまりサイバーセキュリティにおいてもハワイは重要な拠点である。米国の国家安全保障局(NSA)の本部とサイバー軍の司令部はワシントンDCに近いメリーランド州のフォート・ミードにある。しかし、アジア太平洋地域を監視するNSAの拠点は、これまたハワイにある。だからこそ、エドワード・スノーデンは、香港に渡る前にハワイで1年間を過ごし、そこでトップ・シークレットの書類をダウンロードした。
こうした理由があってハワイで1年間を過ごした。結局のところ、世の中のニーズはサイバーセキュリティにあるので、多くの時間をそちらに割かざるを得なかったし、アウトプットもそちらが多かった。その一つは角川インターネット講座の一つとして出た『仮想戦争の終わり』である。
土屋大洋監修『仮想戦争の終わり―サイバー戦争とセキュリティ―』KADOKAWA、2014年(角川インターネット講座第13巻)。
また、拓殖大学海外事情研究所の『海外事情』や、日本国際政治学会の『国際政治』にも原稿を載せてもらった。
土屋大洋「米国のサイバーセキュリティ政策」拓殖大学海外事情研究所編『海外事情』第62巻3号、2014年3月、46〜59頁。
土屋大洋「サイバーセキュリティとインテリジェンス機関―米英における技術変化のインパクト―」『国際政治』第179号、2015年、44〜56頁。
『治安フォーラム』という雑誌でも連載を続けてきた。
土屋大洋「国連を舞台にしたサイバーセキュリティ交渉」『治安フォーラム』2014年3月号、45〜48頁。
土屋大洋「国境を越えるサイバー犯罪のための協力」『治安フォーラム』2014年5月号、48〜51頁。
土屋大洋「サイバーセキュリティのグローバル・ガバナンス」『治安フォーラム』2014年7月号、47〜50頁。
土屋大洋「IT企業とNSAの密接な関係」『治安フォーラム』2014年8月号、66〜69頁。
土屋大洋「米サイバー軍と国家安全保障局の第二幕」『治安フォーラム』2014年9月号、48〜51頁。
土屋大洋「米軍が目指す統合情報環境(JIE)」『治安フォーラム』2014年10月号、62〜65頁。
土屋大洋「政府とハッカーの分裂」『治安フォーラム』2014年11月号、37〜40頁。
土屋大洋「米国のサイバー攻撃非難に反発する中国」『治安フォーラム』2014年12月号、32〜35頁。
土屋大洋「インテリジェンスの倫理」『治安フォーラム』2015年2月号、59〜62頁。
土屋大洋「インテリジェンスと国民性」『治安フォーラム』2015年3月号、40〜43頁。
そして、来月には、千倉書房から単著本を出してもらえることになっている。この本には幸いにもKDDI財団から出版助成をいただくことができた。
土屋大洋『サイバーセキュリティと国際政治』千倉書房(2015年4月末発売予定)。
これから社会復帰しながら、ツイッターやブログの更新頻度も上げていこうと思う。
土屋大洋「サイバーセキュリティとインテリジェンス機関―米英における技術変化のインパクト―」『国際政治』第179号、2015年、44〜56頁。
久しぶりに学会誌に載せていただきました。
土屋大洋「インテリジェンスと国民性」『治安フォーラム』2015年3月号、40〜43頁。
連載第17回です。
Motohiro Tsuchiya, “Digital Divide in the Pacific Island Countries: Possibility of Submarine Cable Installation for Palau,” Minoru Sugaya and Christina Higa, eds., Pacific Island Regional and International Cooperation: ICT Policy and Development, Honolulu: Social Science Research Institute, University of Hawaii, 2014, ISBN 978-0-692-03007-3, pp. 169-188.
慶應のメディアコミュニケーション研究所の菅谷実先生とハワイ大学のクリスティーナ・ヒガさんの編著本が出ました。私もパラオの海底ケーブルについて一章書いています。
これは、菅谷実編著『太平洋島嶼地域における情報通信政策と国際協力』(慶應義塾大学出版会、2013年)の翻訳版になります。
土屋大洋「米国のサイバー攻撃非難に反発する中国」『治安フォーラム』2014年12月号、32〜35頁。
土屋大洋「インテリジェンスの倫理」『治安フォーラム』2015年2月号、59〜62頁。
昨年7月の中国訪問、9月のワシントンDCでの会議についてそれぞれ報告しています。
Motohiro Tsuchiya, “Japan is Ready for an International Alliance Against Cyber Threats” at Net Politcs <http://blogs.cfr.org/cyber/2014/12/23/motohiro-tsuchiya-japan-is-ready-for-an-international-alliance-against-cyber-threats/>, December 23, 2014.
外交問題評議会(CFR)のブログにゲスト投稿させてもらいました。友人のAdam Segalのお招きです。