11月11日の夜、正確には12日(金)の0時5分、羽田の国際線ターミナルから飛行機に乗り、ロサンゼルスへと向かった。羽田の国際線ターミナルが開業してから初めての利用だ。ゲートを離れた飛行機は、整備上の横をゆっくりタクシー(地上走行)しながら滑走路へと向かう。飛び立った飛行機は東京の夜景を少しだけ見た後、一路、アメリカへ向かう。
ロサンゼルスへ着くと日付が戻り、11日の夕方16時55分になる。まだ外は明るく、カリフォルニアの青い空が見え、準備不足の出張だが、幾分気分が軽くなる。今回は同僚のSさんが一緒で、目的はサイバーセキュリティに関する調査である。本当は東海岸に行く予定だったのだが、メインで行きたいと考えていたところのアポが取れなかったこと、東海岸まで行っている時間がとれなかったこともあり、西海岸にした。木曜日に授業があるので、金曜日の飛行機に乗って東海岸に行くと、金曜日の夕方に到着になり、いきなり週末に入ってしまうが、西海岸だと金曜日がまるまる使えるのだ。
といっても今回の出張では準備期間が短かったせいでロサンゼルスで会いたかった2組に会えなかった。そのため、金曜日はロナルド・レーガン図書館を再訪し、資料集めを行った。
金曜日の夜にはサンフランシスコに移動し、週末と月・火はUCバークレー、スタンフォード、CDT(Center for Democracy and Technology)、EFF(Electronic Frontier Foundation)といったところを回る。9月に東海岸にちょっとだけ行ったときとは全然違う話が聞けておもしろかった。
週末には20年来の友人Cに会えたのも良かった。バークレーには今回2回行ったのだけど、最初の日はフットボールの試合があって大騒ぎ。旧知のKさんがBRIEを案内してくれたのだが、その前には試合前のバーベキュー会場と化していた。Kさんと待ち合わせたStradaというカフェはフェルマーの定理が解明されたところだとか。ずっとここでお茶を飲みながら仕事していたいと思った。
UCバークレーのキャンパス
Caffe Strada:フェルマーの定理が解明されたところ?
スタンフォード大学は私が初めて行ったアメリカの大学。1週間ほど寮に潜り込ませてもらった。ブックストアの2階のカフェでも少し仕事。ここも懐かしい。キャンパスの中には間近に迫っていたUCバークレーとのフットボールの試合に合わせて「BEAT CAL」の巨大な垂れ幕がかかっていた。
スタンフォード大学の垂れ幕「BEAT CAL(カリフォルニア大学をやっつけろ)」
サンフランシスコのホテルは9年前の9.11のときに泊まっていたところと同じにした。来年で10年かと思うと感傷的になる。あれからアメリカも世界も変わってしまった。ウィキリークスの問題までつながっている。
火曜日の夜にサンフランシスコからロサンゼルス経由で羽田へ。到着は木曜日の朝5時。飛行機に乗っている間に水曜日がすっかり蒸発してしまう。5時まで眠っていられるからいいやと思って搭乗後はしばらく仕事をしていた。ところが日本時間の午前2時半には食事で起こされてしまう。これは失敗。その日は午後から仕事だったので疲れてしまった。