有効期限付きの帝国

大学の夏休みは長くていいですねといわれるが、そんなことはない。単に授業がないというだけだ。確かに自由裁量の余地が大きいが、こういう時にしかできない仕事も山ほどある。そうした仕事が終わらないうちに授業開始が迫ってくるのは恐怖に近い。世の中は連休なのだろうが、休んでいる余裕はない。

Niall Feruguson, “Empires with Expiration Dates,” Foreign Policy, Semptember/October 2006, pp. 46-52.

昔の帝国は長命だったが、20世紀以降の帝国は短命だそうだ。15世紀に始まったオスマン帝国は469年、ハプスブルグ帝国は392年、大英帝国は336年。しかし、継続中の米国は106年、同じく継続中の中国は57年、ソ連は69年、大日本帝国は49年、ナチスは6年。帝国の定義が広いのだと思うけど、おもしろい数字だ。

帝国としての米国も短命になりそうだと示唆している。国内的な制約があるからだ。第一に兵士の赤字、第二に財政の赤字、第三に注目の赤字である。米国は兵士もお金も失いたくない。国民が戦争を支持してくれる期間も短いというわけだ。

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