リトルロックにたどり着く

ボストンからワシントンDC経由でアーカンソー州リトルロックへ。ここはビル・クリントンの本拠地だ(ヒラリー・クリントンはなぜかニューヨークが地盤)。

この時期のアメリカは天気が悪く、トルネードやサンダーストームが暴れまくる。ボストン発の便はほぼ定刻に離陸したものの、予定時間になっても着陸しない。ワシントンDCが天候不良でダレス空港に着陸できないのだ。1時間ぐらい旋回し続けた後、ようやく着陸。

乗り換え時間が30分ぐらいしかないので心配だったが、どうせ出発便も遅れているに違いないと思って電光掲示板を確認すると、案の定、1時間遅れ。機内で食べようと持ってきた夕ご飯をコンコースで食べる。しかし、天候悪化で、他のフライトがどんどんキャンセルされていく。私のフライトも遅れていく。

ゲートの前で待っていると、私のフライトの表示が消えてしまった。げっ、アナウンスを聞き逃して飛んでしまったか!と思ったが、しばらくするとまた表示され、元のフライトから4時間遅れになっている。待っている間もどんどん他のフライトがキャンセルされていく。

ワシントンDC市内に近いナショナル空港で一泊するのなら楽しみはいろいろあるが、市内から遠いダレス空港だと何もない。何とか飛んでくれ〜と神頼みをしていると、搭乗のアナウンス。やれやれと乗り込むと、今度は滑走路が大渋滞。ゲートを離れてから離陸するまでに1時間。機長のアナウンスによると、この飛行機はシャーロッツビルに行く予定だったが、リトルロック行きに振り替えたとのこと。そりゃありがたいのだけど、嫌な予感がする。窓の外を見ると、空港職員が飛行機から荷物を引きずり出している。おそらくシャーロッツビル行きのカバンを出しているのだろうけど、リトルロック行きのカバンはどうなっているのだろう。

離陸すると、飛行機は西に向かい、私の席は左の窓側だったのでお月さんがきれいに見える。周りに明るい星も見える。星を見たのは何ヶ月ぶりだろう。ボストンでは夜はほとんど出歩かないので星なんか見ていない。お月さんの下にある雲が時々ぴかっと光る。何事かとじっと見ていると雷だった。積乱雲の固まりの中で雷がぴかっ、ぴかっとやっているわけだ。音が聞こえないので変な感じだ。こんなに雷をじっとみるのも久しぶりだ。写真を撮ろうと思ったが、暗すぎて何も写らない。ビデオで撮っておきたかった。

リトルロックは中部時間なので、ボストンと1時間時差がある。ボストン時間の夜1時、リトルロックの夜12時に着陸。予想通り、カバンは出てこなかった。しかし、予想外は航空会社の職員が誰もいないこと。もう真夜中だもんなあ。みんな帰ってしまった気配である。他にもカバンのない人が10名ほど。関係ないTSA(運輸保安局)職員にみんなで詰め寄ると、航空会社の人を引っ張り出して来てくれた。しかし、私の仕事じゃないわよーという顔をしている。アメリカ的だなあ。ここで怒っていると疲れるだけなので、みんな順番にクレーム用紙を渡していく。

さらに嫌な予感がして、ダッシュで空港の外に出る。最後のタクシーが一台止まっている。と思ったら先客がいた。交渉して相乗りさせてもらうことにした。助かった。リトルロック時間の午前1時にホテル着。荷物はないが、ホテルの人が親切にいろいろ出してくれた。良かった。

おそらく、朝早くボストンを出て、昼にリトルロックに着くフライトならここまでひどいことにはならなかったのではないか。知人と朝ご飯を食べて、家で昼ご飯を食べて、ゆっくり出かけたのが敗因だ。

今日の教訓:田舎に着くときはなるべく早いフライトにせよ。田舎の夜は早い。

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