日曜日、ジップカーに乗ってI-90号線をひたすら西へ向かう。ケンブリッジから120マイル(190キロ)ほど離れたところにストックブリッジという町がある。ここに、ノーマン・ロックウェルのミュージアムがある。ロックウェルの絵はとてもアメリカ的でほほえましいものが多い。彼は自分の仕事が好きだったんだなあと感じさせる。自分の仕事を愛せる人は幸せだ。
その後、タングルウッドへ向かう。有名な音楽祭のシーズンが始まった。ボストン・シンフォニーが夏の間タングルウッドに引越し、そこでカジュアルなコンサートを開いてくれる。ボストンで聞くときはきちんとした格好をしなくてはならないが、タングルウッドではみんなTシャツに短パンだ。
開門すると、みんな持参した椅子を持って芝生の席取りに向かう(でもわれ先にという雰囲気ではない)。今回はSeiji Ozawa Hallだった。ステージから見てホールの正面の壁が開き、芝生に座って音楽を聴くことができる。子連れでも良いし、持参したお酒を飲んだり、食事を楽しんだりできるのもすばらしい。折りたたみ式の椅子も4ドルで借りられる。
この日は開幕したばかりなので満席というわけではなかった。大物が来たり、良い演目になったりすると席取りは大変なんだろう。この日の昼の公演の演目は以下の通り。
HARBISON, Wind Quintet
MOZART, Quintet in E-flat for piano and winds, K.452
DVORA’K, Quintet in A for piano and strings, Op. 81
ドヴォルザークがとても良かった。でもモーツァルトの陽気さも印象に残る。モーツァルトもまた仕事が好きな人だったんだろうなあ。音楽は仕事だとも思ってなかったのかもしれない。
もうアメリカに来てから3ヵ月も経ってしまった。ロックウェルやモーツァルトのように作品をぽんぽん出すわけにはいかないけど、好きなことをやって何かを残せるのは幸せなことだ。残りの時間でちゃんと成果を出せると良いなあ。
今日の教訓:好きじゃなくちゃ、やってられない。