新聞が消えた日

大統領選挙の翌日、朝寝坊して昼過ぎに地下鉄に乗り込んだ。いつもより車内がきれいだ。何が違うのかと考えると、いつもは散乱しているフリーペーパーが見あたらない。ボストンにはmetroというフリーペーパーがあり、電車の中ではみんなそれを読んでいる。今日は大統領選挙の記念にみんな持ち帰っているらしい。

駅の売店の新聞もすっからかんになっている。セブンイレブンやCVS(ファーマシー)の新聞売り場は一部も残っていない。通りに置いてあるコイン販売機の新聞も空っぽだ。NYタイムズもボストン・グローブもUSAトゥデイもない。ハーバード・スクエアの大きな新聞販売店ならあるかと思ったが、ここも選挙結果について報じた新聞はすべてない。完全に出遅れてしまった。

おまけに駅に置いてある新聞紙リサイクル用のゴミ袋までからっぽだ。半透明の袋なので、外から中身がうかがえるのだが、何も入っていないものが多い。

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これだけデジタルが発達しているといっても、記念に残る紙の新聞の需要は意外に大きかった。こんなことは滅多にないだろうが、オバマ当選のインパクトは、ケンブリッジでは甚大だったのだ。昨日のテレビによるとNYのタイムズ・スクエアやカリフォルニアのバークレーでは夜中まで若い人たちが騒いでいたそうだ。きっとハーバード・スクエアでも同じだっただろう。

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