通信傍受の話も追いかけているテーマの一つだが、こちらでも進展があった。3年前の今頃、ニューヨーク・タイムズがブッシュ政権の令状なし通信傍受をスクープした。その情報源が誰だったのか(少なくとも私は)分からなかったが、ニューズウィーク誌が司法省の職員Thomas M. Tammであるとして、今週発売された号でカバー特集記事にしている。
まだちゃんと目を通していないが、TammはFBI一家で育ち、あの悪名高いエドガー・フーバーFBI長官の机の下で遊んでいたというから、司法省/FBIの中でも筋金入りだ。その彼が、NSAが違法性の高い通信傍受をしていることに気づき、公衆電話からニューヨーク・タイムズにタレこんだということらしい。しかし、すぐにFBIが知るところとなり、かなりの嫌がらせを受けたようだ。彼は確かに筋金入りだが、組織に対して筋を通したのではなく、正義に対して筋を通す人だった。
「blow a whistle」は「笛を吹く」の意、「blow the whistle」は「内部告発をする」という意になる。