エズラ・F・ヴォーゲル(広中和歌子、木本彰子訳)『Japan as No.1—アメリカへの教訓—』ティービーエス・ブリタニカ、1979年。
第3章 知識——集団としての知識追求(47〜78ページ)
この第3章の記述はおもしろいなあ。日本人がどうやって知識を集めているか。そして、それを元にコンセンサスを作っているか。知識と組織のあり方は日本では直結している。
常々、なんで日本ではこんなに翻訳本が多いのか、なんでこんなにわれわれは海外調査をしているのかが気になっていた。進んでいる国から学ぶのは当然だと思っているけれど、それにしても好き。閉鎖的で内向きだといわれているけど、海外を見てくる、海外から学ぶのはとても好き。私自身も、アウトプットのために海外に行くのと、インプットのために行くのとを比較すれば、後者が多い。
ヴォーゲルがこの本を書いた頃に比べれば、米国も海外に学ぼうとしている。先日も日本の通信政策を調査に来た人のインタビューを受けた。でも日本からアメリカに調査に行く人のほうが圧倒的に多いだろうなあ。