土屋大洋『暴露の世紀 国家を揺るがすサイバーテロリズム』角川新書、2016年。
4月の末にお話をいただいて、夏と秋を使って書き、まとめてきた本が出版された。本当に年内に出るとは思わなかった。
この間、ほとんどブログを更新できなかったが、8月にはハワイのイースト・ウエスト・センターに戻り、原稿のとりまとめと加筆・修正を行う時間がとれた。9月は北京、シンガポール、ベルリン、パリ、ビリニュス(リトアニア)を回ってきた。10月はロンドンのキングス・カレッジ・ロンドンでワークショップに参加した。
この頃から疲れが出て体調が悪くなった。ロンドン行きは、夜遅くに羽田空港まで初校ゲラを届けていただいたが、ひどい風邪を引きながら香港経由で20時間かけてロンドンまで行き、現地で風邪薬が切れてしまい、ひどい状態になった。帰路の香港で、たまらず空港の足裏マッサージに入ってみたら、これが劇的に効いて少し体調が良くなった。
しかし、ロンドンの往復時にチェックするはずだった初校ゲラが進まず、秋学期になって始まった英語の授業の準備にも追われ、11月初めにソウルに行った後にぎっくり腰になった。ここでも再校ゲラのチェックが進まず、どんどん他の仕事が遅れ、今は二つ、締切に遅れている仕事がある。次の出張が来る前に、その二つをどうしても終えておかなくてはいけないが、できる見通しが立たない。
訪問してきた各地でいろいろおもしろいこともあったが、ここで書けなかったのが残念だ。
この本は、これまで出してきた本と少し路線が違う(と本人は思っている)。あまり学問的な裏付けは意識せず、現場重視で書いている。主要参考文献は少し挙げてあるが、脚注は全くない。写真がたくさん入っているが、すべて自前で撮った写真である。水中カメラで撮った海底ケーブルの写真もある。コントラストが弱いので印刷は無理かと思ったが、見事に処理していただいた。
担当してくださったKADOKAWAの皆さんに感謝したい。
新刊ご出版、おめでとうございます。早速オーダーしましたので、一気に読んでみます!
「<米大統領>サイバー攻撃、プーチン氏を名指し批判」(http://news.yahoo.co.jp/pickup/6224400)というのもあり、すごいタイミングの出版。