中国は広大なコモンズ

 週末に大学院生たちと合宿。課題論文のうちの一つは中国政治について扱ったものだった。議論の中で、中国の土地はいまだに国有になっている話に及ぶ。まるで私有地のように家は建ち、工場が並んでいるが、原則として利用権を得て利用しているだけだという。無論、先祖代々そこに住んでいるという例もあるのだろうけど、いざとなれば政府は立ち退かせることができる。

 これは電波の世界で議論しているコモンズの話に他ならない。

 電波帯域は技術によってある程度「広がる」可能性があるが、一般的には土地のように限られた資源である。誰がどの周波数帯を使うかは、土地をめぐる争いと似ている。日本では電波を使うには免許を取らなくてはいけないが、いったん免許をもらうと実質的に居座ることができた。地デジ化は特定の電波帯域からの立ち退きを迫るという点で画期的なことだ。

 そう考えると、中国の国土利用はすごい可能性を持っていることが分かる。3月に同僚の加茂具樹さんと揚州市というところに行き、畑の真ん中に政府が一気に道路を敷いている様子を見てきた。国土という広大なコモンズを中国政府はいざとなれば自由に使えるのだ。成田空港や普天間基地のような問題は起きない。すごいなあ。

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