ワシントンDCへ

20080507washington.JPG昨日、ワシントンDCへ来た。過ごした時間のせいか、ワシントンDCは私にとってアメリカでのふるさとだ。ナショナル空港のターミナルに着いただけで懐かしい思いでいっぱいになる。ここをホームにいろいろなところへ飛んでいった。遠くに見えるワシントン記念塔を見ると帰ってきた気になる。

といっても10ヵ月前にもワシントンDCには来ているから、そんなに久しぶりでもない。でもほっとするのは、やはりふるさとだからだろう。ボストンに戻ったときもそんな気になる日が来るのだろうか。

ワシントンはボストンと比べて暖かい。南部に来たという感じがする。今日は特に初夏といっても良いような陽気で、半袖で歩いている人も多い。

午前中、ウォーミングアップの意味を込めて、昔よく通ったLストリートの本屋ボーダーズへ。だいぶ本の配置が変わっている。地下に行ったらMANGAコーナーができていた。ボストンとは違う品揃えで、政治関係・軍事関係の本が充実している。6冊ほど欲しいものがあったが、3冊だけ購入し、後はネットで買うことにする。

ランチは二人の専門家におもしろい話をうかがいながら、Kストリートで中華をいただく。ここの麻婆豆腐も懐かしくて食べ過ぎてしまった感がある。知りたかったけど良く知らなかったことが聞けて良かった。このランチだけでもワシントンに来た甲斐がある。

Kストリートはロビイストの事務所やシンクタンクなどが多いことで知られている。しかし、数字とアルファベットをストリートの名前にするというのはボキャ貧も甚だしい。ワシントンDCの街を設計したランファンはわかりやすさを重視したのかもしれないが、その割にはJストリートがないなどよく分からないところがある。西洋流の一種の風水を取り入れて作られていると主張する本(デイヴィッド・オーヴァソン『風水都市ワシントンDC』)もあるけど、どうなのかなあ。

午後はジョージ・ワシントン大学の図書館の中にあるナショナル・セキュリティ・アーカイブに行く。ここはインテリジェンス関連の資料をたくさん集めている。しかし、行ってみて分かったのは、ここの資料のほとんどはオンラインに上がっており、わざわざ資料室をひっくり返して出てくるような目新しいものはないということだ。しかし、ここで専門家数人の連絡先を教えてもらえたので、それをたぐっていくことができる。

資料がないことは少しがっかりしたが、新しい可能性がいくつか見えてきた。調べるべきポイントもより明確になってきたし、話を聞ける人が見つかったことも大きい。フィールド調査をやるときは、こうした可能性に自分の心を開いておくことが重要だと思う。うまくいかないことも多いが、そこでふてくされていると先に進まない。

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