ボストンには春がなかなか来ないなあと思っていたら、もう夏になってしまった。月曜日はメモリアル・デーで休日だった。この日を境にアメリカの学校は夏休みに入る。MITも先週は試験期間で、その前の週で授業も終わってしまっている。来月6日にはMITの卒業式も行われる。気温はぐんぐん上昇し、アメリカ人はTシャツと半ズボンで歩いている。ボストンの夏も日本並みに暑いそうで、気が滅入る(もっと涼しいと思っていたのに)。
今日は特に気持ちの良い天気なので仕事をさぼり、ダウンタウンのパブリック・ガーデンへ散歩に行き、A学部長が好きそうなスワン・ボートに揺られる(ちなみにこのブログの上部にある絵はボストンをイメージしたもので、左側に少しだけ見えているのがスワン・ボート)。
ところで、少し前にニューヨーク・タイムズの社説にネットワーク中立性のことが載った。さすが、新聞はうまく議論をまとめるものだと思う。日本のネットワーク中立性に関する懇談会では、アメリカの議論はずれているという話があったけど、やはりアメリカでは民主主義の話とつながっている。そうでなければこれだけみんなが議論するわけはない。普遍的な価値に引きつけて議論するからこそおもしろくなる。単なるビジネス・モデルの話ではない。
“Democracy and the Web,” New York Times, May 19, 2008.
数日後、政府が規制してネットワーク中立性を確保しようとするのはおかしいという意見投稿もあった。
Mike McCurry and Christopher Wolf, “Regulating the Net,” New York Times, May 22, 2008.
「政府の介入を許してまでも」ネットワークの中立性を確保すべきなのかどうかが重要な論点で、日本の総務省も議論まではしたけれども、ダイレクトな規制にまでは踏み込めなかった。そのギリギリのラインを見定めるのがこの議論の肝なんだろう。
ニューヨーク大学でわいわい「インターネットの未来」について議論しているビデオもおもしろかった。
http://www.isoc-ny.org/?p=214