MITとグッド・ウィル・ハンティング

MITの図書館からDVDを借りてきて、『グッド・ウィル・ハンティング(Good Will Hunting)』を見た。MITが舞台になっている映画である。主人公はMITの学生ではなく、MITの掃除夫の20歳の若者。実はものすごい天才なのだが、人とうまくコミュニケートできない。MITの数学の先生が彼を見出して……、と話は展開する。ヒロインはハーバードの学生なので、ケンブリッジの景色がたくさん出てくる。いつも使っているハーバード・スクエアのカフェも出てきた。しかし、若者言葉は速すぎて、ほとんど理解できない。少しは英語がうまくなったかと思っていたのに残念。

MITの廊下のシーンがあり、聞き間違いでなければ、ビルディング2と言っていた。MITの建物は全て番号で表示されている。ビルティング2はドームの前の芝生を囲むビルの一つで、最も古い建物の一つ。数字の前に何もアルファベットが付いていない建物が古い建物群で、Eが付くとキャンパスの東側になり、同じくWは西側、NWは北西側、Nは北側、NEは北東側になる。

DVDを図書館に返しに行くついでに、ビルディング2のロケーション・シーンを見に行った。ところが、どこにもない。映画ではレンガの壁に黒板がかかっていたが、レンガの壁なんてどこにもない。いったいどこなんだろうと上から下まで歩いて回る。夏休みで人がほとんどいないので怪しまれない。

結局見つからなかったが、噂の地下通路を通って自分の研究室まで戻ることにした。MITの地下は迷路のような地下道でほとんど全部がつながっている。私の研究室があるのはE38で、2→6→8→16→56→66→E17→E25の下を通って行けるらしい。寒い冬には外を歩かなくてすむ。

しかし、本当に迷路のようになっていて何度も迷う。地上の地図を持っていたし、地下の所々に地図が貼ってあるのだが、方向音痴の私は変なところを一周してしまったりする。それでもけっこうおもしろくて、いろいろなオフィスがあるし、パイプやらボンベやらがゴロゴロしていて、「DANGER」と表示された部屋もたくさんある。ついでにお化けも出るらしい。

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MITは危険物をたくさん扱っているので、火事になったらとにかく逃げろというのがポリシーだ。非常口の案内図には、「The Institute policy is to NOT FIGHT FIRES」なんて書いてある。危険すぎで素人に消火活動なんてできないらしい。

探検が終わり、ウィキペディアの英語版で『Good Will Hunting』を調べてみると、大学構内のシーンはカナダのトロント大学で撮影されたと書いてある。な〜んだ。カナダのほうがコストが安いので映画の撮影はよくカナダで行われると聞いたことがある。さらにおもしろいのは、主役のマット・デイモンとベン・アフレックが書いた脚本が元になっているということ。マット・デイモンはハーバードの学生だったらしく、授業で原作を書き、二人はこの作品で売れるようになった。ロビン・ウィリアムズもアドリブで撮影を盛り上げたらしい。

もうちょっとディープにMITらしさが出ていると楽しいのになあ。

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