ピーター・A・ダットン(吉川尚徳訳)「中国の視点から見た南シナ海の管轄権」『海幹校戦略研究』第1巻1号増刊、2011年8月、19〜27ページ。
南シナ海は中国の主権が及ぶ海域であると中国は主張している。しかし、筆者はその四つの論拠がいずれも脆弱であると指摘している。
どうやら、中国は国連海洋法条約の規定を無視して、排他的経済水域にも安全保障上の主権が及ぶと解釈しているようだ。それはあまりにもムチャクチャだろう。
ところでこの『海幹校戦略研究』の海幹校とは海上自衛隊幹部候補生学校のことで、『海幹校戦略研究』は一見するとその紀要のように見える。しかし、ISBNが振られていなくて市販されてはいない。関係者に聞いたところ、これは広報用パンフレットなのだそうだ。新手の広報だ。