久しぶりの韓国・ソウル。今回は国民大学校とのシンポジウム。私はコメンテーターなので、それほどの準備はいらない。
こうしたシンポジウムでの意見交換は、それはそれでおもしろいが、本音の議論は懇親会の席で行われると言っても過言ではない。
しかし、アジア、特に韓国と中国の懇親会はすさまじい。韓国では爆弾酒がどんどん出てくる。
今回、私はいろいろな役が解けて解放感があったせいか、隣の中国の先生のあおりがすごかったせいか、久しぶりにひどく酔ってしまい、ひとりだけ一次会で退散。同僚たちは二次会、三次会へと繰り出したらしい。
私はつくづく地域研究者ではなくて良かったと思う。毎回こんな飲み会が続いていたら、必ず体調に異変を来しただろう。隣に座った中国人の先生は、韓国に留学していたそうだが、そのときには少ない時で週に4回、多いときは6回の飲み会があったそうだ。
私が自分の研究で海外に行くときには、飲み会に行く回数はぐっと少ないし、行ったとしても手酌で飲みたいだけ飲めば良い。無理強いされることはない。
アジアでは、どれだけ一緒に酒を飲んだか、どれだけ一緒に羽目を外したかが問われるところがある。その思い出が信頼となる。
しかし、私には無理だ。それを改めて実感した夜だった。
学部生の頃、ロシア研究のゼミに入ろうと思ったことがあったが、そこに入っていたら、体力が続かなくて、私は研究者にはなっていなかっただろう。