インターネットの未来

ハーバードのバークマン・センター10周年のイベントに出てきた。ハーバード・ロースクールの研究所だったのだけど、ハーバード全体の研究所に格上げになったそうだ。いつの間にかヨーハイ・ベンクラーもハーバードに移籍しているし、ジョナサン・ジットレインもオックスフォードを離れ、スタンフォードではなくハーバードに来るみたいだ。ロースクールのディーンが猛烈な勧誘をみんなの前でやっていた。

ジットレインのキーノートはアグレッシブでおもしろい(内容的には2年前?にオックスフォードで聞いたプレゼンテーションのほうがおもしろかった。あれは即興だったからかな)。インターネットは岐路に立っているということだろう。IETFはもうダメになって、ITUが助けに来るらしい(もちろん、皮肉を込めて言っているのだけど)。彼が始めたstopbadware.orgの解説もしていた。ベンクラーが自著をウィキで公開したところ、バッドウェアを仕込まれて、そのウィキはマルサイト扱いをグーグルにされてしまったらしい。まったく何かがおかしい。

カンファレンスが終わった後、ある大御所の先生に会いに行った。その先生はだいぶ高齢だし、ユーザーとしてしかインターネットに関わっていないのだけど、私がやっている研究の話をしたら、なんでそんなことが問題になるのかと言われてしまった。中国だって楽しそうにインターネットを使っているぞとのことだった。でも、すべて管理されて政府の顔色伺いながらインターネットを使って楽しいんですか、プライバシーも自由もイノベーションも無くなりますよと言ったのだけど、通じなかったような気がする。でもそれが一般的な認識なのかなあ。心配しすぎなのだろうか。レッシグやジットレインのあおりに乗せられ過ぎているのかなあ。

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