無線タグで大量の書類管理

無線タグで大量の書類管理 NECなどが新システム」(asahi.com)

書類を収めたファイルにICタグを取り付け、書棚に今回新たに開発する「全方向型ICタグ読みとりアンテナ」を設置して、書類の番号や種別を認識し、パソコンなどで一覧できるようにする。日付や融資先を手がかりに、書類の保管場所を検索することも可能だ。

すばらしい。あの書類どこいった問題は無くなるのだろうか。でも紙幣にはつけないで欲しい。

冷蔵庫が壊れた

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一週間ほど前に冷蔵庫が壊れた。ようやく昨日、修理に来てくれた。あっという間に分解され、のぞいて見ると奥には霜がずいぶんたまっていた。霜を溶かすヒーターが切れてしまったらしい。ま、直って良かった。

blogの引越し

せっかくなのでsfcに引っ越した。ココログからMovable Type 3.0に変えた。若干使いやすくなったかな。

すべての敵に向かって

リチャード・クラーク(楡井浩一訳)『爆弾証言―すべての敵に向かって―』徳間書店、2004年。

遅ればせながらようやく読んだ。原書が出たときに大変な話題となり、クリントン政権と現ブッシュ政権の閣僚が議会の公聴会に呼ばれて内容を問いただされたという曰く付きの書だ。クラークはレーガン政権から現在のブッシュ政権まで四人の大統領の下で官僚をずっと務め続けた異例の人だ。クリントン政権以降はホワイトハウスで対テロ対策にあたってきて、ブッシュ政権のやる気のなさといい加減さに怒って辞職した。

この本は米国のインテリジェンス・コミュニティの現実を学ぶのに格好の教科書だと思う。クラークやFBIのジョン・オニール(あるいはCIAのジョージ・テネットを含めて)が9.11の前からアルカイダをどれだけ追いつめようと努力してきたかが分かる。クリントン政権はうまく対処しようとしてきたが、クリントンのスキャンダルで政治力を失ってしまい、ブッシュ政権は最初からアルカイダを無視してイラクを叩こうとしていた。9.11を利用してイラクを叩いたと言っても過言ではないだろう。

また、ホワイトハウスはインテリジェンス・コミュニティの陰の部分である工作活動(covert action)の発動にためらいを見せていないのに対し、逆にCIAと国防総省が極度にそれを嫌っている姿は面白い。いったん事が露見するとホワイトハウスはCIAや国防総省に責任を押しつけて知らんぷりするのがこれまでのパターンだったからのようだ。

いずれにせよ、現場の様子がよく分かって面白い本だった。インテリジェンスの訳語が相変わらず諜報とか情報になっているので、インテリジェンスの重要性が埋もれてしまっているのが残念。

「すべての敵に向かって(Against All Enemies)」という原書のタイトルは、米国の公務員が就任する時に行う宣誓に入っている言葉だそうだ。

日本学会事務センター

預かり金流用の「日本学会事務センター」が破産へ」(YOMIURI ON-LINE)

先月、各学会からの預かり金の流用や深刻な財務状況が表面化。財団は同月、再建計画を策定し、文科省に報告するとともに、各学会に返済の猶予を要請。金融機関にも援助を求めるなどしたが、受け入れられなかった模様だ。

某学会からこの件についてお知らせが来た。困ったものだ。学会運営は大変そうだからアウトソースしたのだろうけど、アウトソースもいいことばかりではないなあ。

従量制ブロードバンド

下記はソウルで泊まったホテルの有線ブロードバンドの説明。利用時間を計測して料金請求している。上限があるとはいえ、あまりうれしくない。上限の約26000ウォンは米ドルで20ドルぐらいだから相場より高い。つなぎっぱなしにするのには抵抗がある。しかし、いちいちケーブルを外すのは煩わしい。

米国でもISPの収益が悪化しているので、従量制が検討されているという記事を見たことがある。常時接続がブロードバンドの隠された魅力のはずなのだが。

高速インターネット接続ザービスをお楽しみ下さい KRW648.67 を1分毎に課金し、 KRW25,946.80 を上限として24時間ご利用出来ます。 記載されたすべての価格にVATが含まれています。

購入時の利用期間は、購入された時間から次の日の同じ時間までを1日として計算します。全てのご利用料金はお部屋に課金され、追加料金を請求されるまで何度でも利用可能です。接続回数は関係有りません。

ご注意:料金は、コンピュータ毎のものです。お客様のコンピュータからインタータッチ社のケーブルが外されるまで、またはお客様のコンピュータがオフになるまで、料金は計算され続けます。

4日間で252通

ソウルから戻った。今回は4日間で252通のスパム/ウイルス・メールが届いた。若干少な目か。

今週は韓国の休暇のピークだった。そのせいでソウル名物の渋滞がだいぶ緩和されており、めずらしく一度もアポに遅刻することがなかった。会いたい人にはほぼ会えたので、とても充実していた。

ただ、やはり蒸し暑いので、疲れた。ソウルは車優先で街並みが作られている。片側8車線という広い道路があるが、歩行者は横断するのに地下道を通らなくてはいけない。エスカレーターはほとんど設置されていないので、階段を上り下りする機会が多い。小さい子供連れや老人にはつらいだろうなあといつも思う。

やはり韓国では冬ソナは人気がなかった。ペ・ヨンジュンは10年前のアイドルという評価で、角刈りマッチョを求める韓国の男性像とは一致しない。「なぜ日本で人気あるの?」というのが一般的な韓国人の見方だ。

何度かデモに出くわした。中心街で数百人の警官が集まっているから何事かと思ったら、イラク派兵に反対するデモ・グループがアメリカ大使館突入を計画していたらしい。いやあ激しいなあ。これほど大規模な警官隊の投入は久しぶりとの通訳さんのコメント。

複合不全

日本をよく知る研究者と夕食をともにした。彼は日本語が堪能なこともあり、ここ数年毎月のように日本に通って、電子政府の講演を続けてきた。しかし、もうしばらくは行くのをやめるという。いくら改革を勧めても日本は一向に変わる気配がないからだという。

なぜ日本の電子政府が進まないのか。同行しているシンクタンクの研究員は、行政の職員に何もインセンティブがないからだという。減点主義の行政では何か新しいことをやって失敗すると、昇進に響く。改革派の首長に従って新しいことを始めても、首長が変わってしまえばはしごを外される。

しかし、地方自治体では多選が現実なのだから、首長がその気になればいい。ところが、その首長がITにまったく興味がない。自分が知らないことを進める気もないし部下に教えを請うこともいやなのだろう。だが、ある市では、市長が自分で電子メールの返事を出したら、職員が一斉に使い始めたという。潜在的なニーズはある。首長のためのIT講習をこっそりやってもいいはずだ。

なぜやる気のない首長がそもそも当選してしまうのか。韓国では落選運動も激しいし、政治家のブログのランキングまであるそうだ。日本の政治家の中で自分でブログを書いている人はまだまだ少数派だろう。そもそもITが使えるということは政治家の資質には入っていない。選挙でインターネットを使うことすらできない。

e-Japanで日本中でブロードバンドが使えるようになったと総務省は胸を張った。しかし、同じ総務省(の自治省系)は選挙にインターネットを使わせない。選挙は紙でやるもので、インターネットでは多くの人に情報がいきわたらないからだという。これは大きな矛盾ではないだろうか。

シンクタンクがそうした批判と提言をすればいいではないかというと、シンクタンクは役所の仕事で食っているからできないという。その韓国の研究者は、「日本では役所にぶらさがって生きている人が多すぎる」という。その通りだ。見かけ上、霞が関や地方自治体の職員は減っているが、財団法人や関連団体に追いやられているだけで、事実上公務員という人がたくさんいる。シンクタンクや大学なども、政府のお金で仕事をしている部分が大きい。

では、政府から独立した大きな資金があるかというと、アメリカ型の大きな財団は育っていない。市民側にも寄付をする土壌やインセンティブがないし、財団を作れば節税行為にしか見られない。どこかにあるはずのお金が日本では回っていない。

韓国は今、IMF危機を上回る経済不況にあるという。だから、ITによって景気回復が進むというほど単純ではない。韓国の家電メーカーは輸出で大いに儲けているが、その儲けを投資に回さないので、国内で金が回らない。ITで人減らしがどんどん進んで、失業率が高止まりしている。それでもこれが本当の構造改革だと韓国の人々は信じて、次を目指そうとしている。

日本は、構造改革といいながら、どうしても韓国ほどの危機感を持てない。不況の10年だって、多くの人がほどほどに幸せに生きてこられた。しかし、複雑に絡まったさまざまな社会機能の不全をそのままにして景気が回復してしまうと、いい方向に行くかもしれないが、問題を先送りにしてしまうだけのような気もする。「韓国なんて見てもしょうがないよ」という人はいまだに多いが、そんなことはない。社会システムが似ている韓国から学べることはたくさんある。

ユビ「コ」タス

昨日、ソウルに来た。昼に着いて、午後は時間があったので、情報通信部(総務省にあたる)の一階にある「Ubiquitous Dream Hall」に行ってきた。通常はとても混んでいて予約が必要らしいが、韓国は今が夏休みのピークなので人がほとんどおらず、予約なしですぐに見ることができた。

RFIDをはじめ韓国のハイテク製品のアプリケーション展示場となっていて、各社がいろいろな製品を実演している。ガイドの女性の首からは大きめのRFIDタグがぶら下がっていて、展示ブースに彼女が入るたびに、脇においてあるリーダーがそれを読み取ってデモが動き出す(ガイドなしで勝手に見て回ることはできない)。

家庭にあるパソコンの画面をオフィスのパソコンの画面にそのまま表示させたり、音声認識で洗面所の鏡の中にニュースを表示させたり、ロボットがカフェで注文をとってくれたり、留守中に掃除機ロボットが部屋を掃除してくれたりとさまざまな利用法を示してくれる。スーパーの会計のデモでは、各商品についたRFIDタグを会計リーダーが読み取り、その金額と承認コードを携帯電話に送る。買い物客はその金額を確認して承認コードをレジに打ち込むと決済が終わり、レシートがまた携帯に送られる。

韓国は日本と同じくu-Korea構想を打ち出しており、ブロードバンドの次のターゲットはユビキタスだ。

しかし、通訳の人によるとハングルではユビ「コ」タスと書いてあるそうだ。ユビコタス社会のほうがなんとなくかわいい気がする。

奇特なイギリス人

これは別の先生に教えてもらった本。イギリス人の奇特さをブラックに笑いものにしているらしくて、紹介してくれた先生が留学していたところではこんな人々がウロウロしていたらしい。極左のくせにグルメという矛盾が笑えるらしい。

George Mikes, How to be an Alien, Penguin Books, 1970.

CIAもFBIも監督するポスト

CIAもFBIも監督、ポスト新設勧告へ 米議会調査委

01年9月11日の米同時多発テロをめぐる米議会超党派の独立調査委員会が、近く発表する最終報告書の中で、米中央情報局(CIA)や連邦捜査局(FBI)などの情報機関を監督する閣僚級ポストの新設を勧告する。報告書を見た複数の政府当局者が語った。

すでにCIA長官がインテリジェンス・コミュニティ(ここでいう情報機関)全体を総括する中央情報長官(DCI: Director of Central Intelligence)を兼任している。ここではこの兼任を解いて、別のポストを作るということだろうか。しかし、それを国土安全保障省(Department of Homeland Security)がやろうとして失敗しているはずなのに。

私は失望し、悔やんでいる

情報源は亡命者「カーブボール」 「戦争の大義」に影響」(asahi.com)

やはり偽情報だった。パウエル国務長官は「情報源は不正確で間違っていた。私は失望し、悔やんでいる」と言っているという。

下からあがってくるインテリジェンス情報をどう評価するのかはやはり難しい。それを間違えると国策を間違えることになる。

次のターゲットはグーグル

David Pogue, “Microsoft on the Trail of Google,” New York Times, July 8, 2004.

マイクロソフトの次のターゲットはグーグルらしい。ウンドウズはマッキントッシュから、ポケットPCはパームから、インターネット・エクスプローラーはネットスケープからアイデアを拝借したといわれている。今度はMSN serachをグーグルそっくりに変えたという。ただ、検索の性能についてはまだ追いついてないようだ。