井庭崇のConcept Walk

新しい視点・新しい方法をつくる思索の旅

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来年度の井庭研の構想(パターンランゲージ/社会システム理論)

来年度の井庭研をどういうカタチの研究会にするのか、そんなことをここ1週間ほど考えている。

秋学期もまだ半ばだというのに、少々気が早いように思うかもしれないが、実は1ヶ月後には研究会シラバスの〆切があるので、そろそろそういうことも考えておかなければならないのだ。

極端な案まで含めて、いろいろ考え、研究会メンバーとも話した結果、だいぶ方向性は見えてきた。次のようなカタチで開催することになりそうだ。

まず、研究会のタイプを、A型(週2コマ開催)から、B型(週1コマ開催)×2種類に変更する。つまり、二つのテーマを掲げてそれぞれ学生を募集し、その二つを学期中並行して進めていくのだ(井庭研B1が火曜日、井庭研B2が木曜日というような感じで)。

実は、井庭研は2004年の発足以来B型で開催してきたが、2008年にA型に変更したという経緯がある。A型にもB型にも、それぞれメリットとデメリットがあるが、研究会タイプをB型に戻すのは、経験上、その方が(他の研究会を同時履修する人を受け入れやすくなるので)研究会がよりオープンになり、結果としてメンバーの多様性が増すことにつながるからだ。

テーマと運営方針は、以下のように考えている(2010年11月17日現在の案)。


■ 井庭研B1案「新しいパターン・ランゲージをつくる」
メンバー全員で、体系だったパターン・ランゲージをひとつ制作する。来学期は「プレゼンテーション・パターン」をつくりたいと考えている。個人研究ではなく、研究会メンバー全員で行う「プロジェクト研究」によって成果を出す(学習パターンプロジェクトのようなイメージ)。


■ 井庭研B2案「社会システム理論にもとづく社会研究」
参加者各自の問題意識にもとづく社会研究を「個人研究」として行う。主に想定される参加者は、他の研究会ですでに社会研究を行ってきた人で、新しい視点や捉え方がほしいと思っている人。もしくは、しっかりとした問題意識とテーマをもっており、SFCらしい新しいアプローチで研究したいと考えている人。輪読は、ニクラス・ルーマンの著作、『社会の社会』等を読みたいと考えている。


■ サブゼミ案「ホワイトヘッド哲学の探究」
出来事の連鎖として世界を理解するアルフレッド・ノース・ホワイトヘッドの哲学を学ぶ。最終的に目指すのは、ニクラス・ルーマンの理論やアレグザンダーの思想との接合。井庭研メンバーで興味がある人のほか、研究会外からの参加も歓迎する。


これまでの井庭研を知っている人には、ネットワーク分析やシミュレーションはどこに行ってしまったのか?という疑問をもつ人がいるかもしれない。

それらの手法は、井庭研B2の社会研究において、分析手段として適切かつ必要である場合には、当然用いることになるだろう(僕自身は今後も使い続けるつもりだ)。


シラバス〆切までまだ時間があるので、これをベースにもう少し考えてみることにしたい。

どうだろう。上記のテーマ、魅力的だろうか?
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