井庭崇のConcept Walk

新しい視点・新しい方法をつくる思索の旅

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2011年を振り返る:成果発表・活動等一覧

2011年を振り返ることにしたい。

今年はとにかく駆け抜けた一年だった。息をつく暇もないとは、まさにこのこと。


3月11日、山形で学会参加中に大震災が起き、そのあたりからどうも調子が崩れ、その余韻も冷めぬまま始まった新年度。

今年の井庭研は新しいメンバーがほとんどで、新規立ち上げのようなかたちで始まり、授業も土日をつぶして行われた。

そのまま、夏のプロジェクトや学会、そして秋学期が始まり、学会、対談・鼎談、ORF(Open Research Forum)などなどなど。実にめまぐるしい一年であった。


今年の僕のテーマは「生成的であること」だったので、とにかく何もかもが生成的であるようにデザインし実践してきた。

授業も、僕が知っていることを教えるのではなく、その場その場で生成的に立ち現れるように工夫した。対談・鼎談をたくさん行ったのもそのためだ。

生成的なモードだったからからこそ、持久力勝負の一年だったともいえる。


研究面では、確実に前へ前への進んできたという実感がある。

まず、長らく抱え込んでいた本を出版できたこと。これは素直にうれしい。

そして、ラーニング・パターン(学習パターン)の英語版が完成し、海外でワークショップを開催できたこと。

さらに、プレゼンテーション・パターンを制作し、完成できたこと。これは、多くの方に興味を持っていただき、話題にもなった。


そんなこんなで、2011年は「短距離走を次々とこなす」ような(強引でしんどいが)実にプロダクティブな一年だった。

来年はこの勢いを活かしながらも、もう少し腰を据えて、じっくりと研究・執筆に取り組んでいきたい。

喩えるなら、音楽のような流れと響きと強さを生み出していきたいと思っている。



最後に、一緒に議論し、創造し、活動してきたみなさんに感謝の気持ちを。

今年も、どうもありがとうございました。

また来年も、どうぞよろしくお願いします! m(_ _)m


書籍

  • 井庭 崇 編著, 宮台 真司, 熊坂 賢次, 公文 俊平,『【リアリティ・プラス】社会システム理論:不透明な社会を捉える知の技法』, 慶應義塾大学出版会, 2011年11月【Blog出版社HPAmazon


    学会誌 解説論文

  • 井庭 崇, 「パターンランゲージ 3.0:新しい対象 × 新しい使い方 × 新しい作り方」, 情報処理, Vol.52 No.9, 2011 【Blog


    オリジナル冊子

  • Takashi Iba with Kazeto Shimonishi, Junya Hirose, Atsushi Masumori, "The Chaos Book: New Explorations for Order Hidden in Chaos," May, 2011【冊子

  • Learning Patterns Project, "Learning Patterns: A Pattern Language for Creative Learning ver.0.81," Sep., 2011(英語版)【Blog

  • プレゼンテーション・パターン プロジェクト, "プレゼンテーション・パターン:創造的プレゼンテーションのためのパターン・ランゲージ ver.0.50", Nov., 2011 【冊子


    国際学会ワークショップ

  • Takashi Iba with Eri Shimomukai, Mami Sakamoto, Ko Matsuzuka, Yosuke Yanao, "Experience Mining and Dialogues with a Pattern Language for Creative Learning," workshop, International Conference on Collaborative Innovation Networks 2011 (COINs2011), Sep., 2011 【Summary / Slides / Video 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7】※Learning Patterns(英語版)を用いた対話ワークショップ

  • Takashi Iba with Eri Shimomukai, Mami Sakamoto, "Experience Mining and Dialogues with a Pattern Language for Creative Learning," , 2nd Asian Conference on Pattern Languages of Programs (Asian PLoP2011), Oct., 2011 ※Learning Patterns(英語版)を用いた対話ワークショップ


    国際学会発表

  • Takashi Iba & Kazeto Shimonishi, "The Origin of Diversity: Thinking with Chaotic Walk", Unifying Themes in Complex Systems Volume VIII: Proceedings of the Eighth International Conference on Complex Systems, Sayama, H., Minai, A. A., Braha, D. and Bar-Yam, Y. eds., NECSI Knowledge Press, Jun., 2011, pp.447-461. 【Paper / Slides

  • Takashi Iba, "Hidden Order in Chaos: The Network-Analysis Approach To Dynamical Systems", Unifying Themes in Complex Systems Volume VIII: Proceedings of the Eighth International Conference on Complex Systems, Sayama, H., Minai, A. A., Braha, D. and Bar-Yam, Y. eds., NECSI Knowledge Press, Jun., 2011, pp.769-783 【Papar

  • Takashi Iba, Ko Matsuzuka, Daiki Muramatsu, "Editorial Collaboration Networks of Wikipedia Articles in Various Languages," International Conference on Collaborative Innovation Networks 2011 (COINs2011), Sep., 2011 【Slides / Video

  • Takashi Iba, "Pattern Language 3.0 Methodological Advances in Sharing Design Knowledge," International Conference on Collaborative Innovation Networks 2011 (COINs2011), Sep., 2011 【Summary / Slides / Video

  • Mami Sakamoto, Takashi Iba, "Collaborative Mining and Writing of Design Knowledge," International Conference on Collaborative Innovation Networks 2011 (COINs2011), Sep., 2011 【Summary / Video 03:30- 】

  • Takashi Iba & Learning Patterns Project, "The Learning Patterns Book," Artifacts, International Conference on Collaborative Innovation Networks 2011 (COINs2011), Sep., 2011 【Blog

  • Yuta Okazaki, Atsuhiro Takaoka, Yu Okabe, Mami Sakamoto, and Takashi Iba, "Learning Patterns Card Game," Artifacts, International Conference on Collaborative Innovation Networks 2011 (COINs2011), Sep., 2011 【Blog

  • Takashi Iba, Chikara Ichikawa, Mami Sakamoto, & Tomohito Yamazaki, "Pedagogical Patterns for Creative Learning, 18th Conference on Pattern Languages of Programs (PLoP11), OCt., 2011 【Draft

  • Takashi Iba & Mami Sakamoto, "Learning Patterns III: A Pattern Language for Creative Learning", 18th Conference on Pattern Languages of Programs (PLoP11), OCt., 2011 【Draft


    国内学会発表等

  • 北山 雄樹 & 井庭 崇, 「書籍販売における定常的パターンの形成原理」, 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Notes 2011-MPS-82(20), 2011年3月

  • 四元 菜つみ & 井庭 崇, 「Wikipedia におけるコラボレーションネットワークの成長」, 情報処理学会 第7 回ネットワーク生態学シンポジウム, 2011年3月

  • 清水たくみ, 「web上の集合知コミュニティ設計に向けたパターン・ランゲージの提案」, 第15回進化経済学会本大会, 2011年3月

  • Noriko Chujo & Takashi Iba, "A Pattern Language for Child Rearing(育児のパターン・ランゲージ)」, 2nd Asian Conference on Pattern Languages of Programs (Asian PLoP2011), Oct., 2011 【Draft

  • Takumi Shimizu & Takashi Iba, 「集合知パターン試論: 戦略策定におけるweb上の集合知活用に向けて」, 2nd Asian Conference on Pattern Languages of Programs (Asian PLoP2011), Oct., 2011


    講演&ワークショップ

  • 井庭 崇, 「創造的なコラボレーションの技法」, 第2回 ITS (Inquirers Team of Shonan) ミーティング(with 今井 むつみ, 市川 力, 2011年3月5日, 慶應義塾大学SFC)※現役の小学校教員向けのワークショップ

  • 井庭 崇, 「自律的な学びを支援する『学習パターン』の取り組み:慶應義塾大学SFCでの事例」, 文部科学省(2011年4月1日)

  • 井庭崇, 「自律的な学びのデザインと誘発:学びのパターン・ランゲージ 」, QCon Tokyo 2011(2011年4月12日)※ラーニング・パターンを用いた対話ワークショップ

  • 井庭 崇, 「創造的なコラボレーションの技法 Part 2:“面白さ”の探究」, 第3回 ITS (Inquirers Team of Shonan) ミーティング(with 今井 むつみ, 市川 力, 2011年5月7日)

  • 市川 力, 井庭 崇, 「ワークショップふりかえり」, 第5回 ITS (Inquirers Team of Shonan) ミーティング(with 今井 むつみ, 市川 力, 2011年5月23日)

  • 井庭 崇, 「パターン・ランゲージ 3.0:経験を掘り起こし・語るためのメディアの制作と導入」, 第3回UXD (User Experience Design) initiative, (2011年8月26日)【Slides】※ラーニング・パターンを用いた対話ワークショップ

  • 井庭 崇, 「Learning 3.0:The Age of Creative Learning」, 静岡大学情報学部(2011年9月16日)【Slides

  • 井庭 崇, 「経験を語るメディアとしてのパターン・ランゲージ」, 日本マーケティングサイエンス学会研究部会(2011年10月12日)【Slides】※ラーニング・パターンを用いた対話ワークショップ

  • 井庭 崇, 「 "コミュニケーションの連鎖" を誘発する新しい “言語” をつくる」, K社 社内向け講演(2011年11月10日)※ラーニング・パターンを用いた対話ワークショップ

  • 井庭 崇, 「学びの対話ワークショップ」, 静岡大学情報学部「学習マネジメント」(2011年11月21日)※ラーニング・パターンを用いた対話ワークショップ

  • 井庭崇+井庭崇研究会, 展示発表「Presentation Patterns(創造的プレゼンテーションとはなにか?) / Learning Patterns(創造的な学びとはなにか?) / How to Make a Pattern Language(問題発見・問題解決を実践する知はどのようにつくられているのか?) / Understanding Creative Society(「コミュニケーションの連鎖」で捉える創造的コラボレーション)」, SFC Open Research Forum 2011 (2011年11月22・23日) 【Blog

  • 井庭 崇 with 下向依梨, 坂本麻美, 「学びの対話ワークショップ:クリエイティブ・ラーニングと人材育成」(井庭 崇, 熊坂 賢次, DNP 岩波 純生さん, DNP 亀田 和宏さん), SFC Open Research Forum 2011 (2011年11月23日) 【Slides】※ラーニング・パターンを用いた対話ワークショップ

  • 井庭 崇, 「"恋のパターン・ランゲージ" に期待すること」, デザイン思考ワークショップ:恋のパターンランゲージ (2011年11月25日) 【HP

  • 井庭 崇, 「学びの対話ワークショップ」, 第6回 ITS (Inquirers Team of Shonan) ミーティング with 今井 むつみ, 市川 力 (2011年12月10日)※ラーニング・パターンを用いた対話ワークショップ

  • 井庭崇, 「新しい時代における『 創造的な学び』:グローバル社会で活躍するための戦略と実践」, スルガ銀行 d-labo講演&ワークショップ, 2011年12月22日 ※ラーニング・パターン & プレゼンテーション・パターンを用いた対話ワークショップ


    大学授業内ワークショップ等

  • 井庭 崇, 学びの対話ワークショップ@「社会システム理論」(慶應義塾大学SFC 2011年度春学期)事前説明(2011年5月9日)【Video & Slides 01:02:22-】 / ワークショップ(2011年5月16日)【Video & Slides】※ラーニング・パターンを用いた対話ワークショップ

  • 井庭 崇, 学びの対話ワークショップ@「総合政策学の創造」(慶應義塾大学SFC 2011年度春学期):事前説明(2011年5月24日)【Video & Slides 01:06:00-】 / ワークショップ(2011年5月31日)【Video & Slides】/ 振り返り(2011年7月12日)【Video & Slides 00:53:00-】 ※ラーニング・パターンを用いた対話ワークショップ

  • 井庭 崇, KJ法@「概念構築」(慶應義塾大学SFC 2011年度春学期, 2011年6月21日)

  • 井庭 崇, 学びの対話ワークショップ@「環境情報学の創造」(慶應義塾大学SFC 2011年度春学期):事前説明(2011年7月7日)【Video & Slides 01:14:40-】 / ワークショップ(2011年7月10日)【Video & Slides】※ラーニング・パターンを用いた対話ワークショップ

  • 井庭 崇, 清水 唯一朗, 小川 克彦, 新保 史生, 「社会デザイン・ワークショップ ― 2040年の世界を構想する」, 未来構想キャンプ2011(2011年2011年8月2日)

  • Takashi Iba with Eri Shimomukai, Experience Mining and Dialogues with Learning Patterns @「EXPLORING ENVIRONMENT AND INFORMATION STUDIES(環境情報学の創造)」(慶應義塾大学SFC 2011年度秋学期):事前説明(2011年9月22日)【Video & Slides 01:11:15-】 / ワークショップ(2011年9月29日)【Video & Slides】※Learning Patterns(英語版)を用いた対話ワークショップ

  • Takashi Iba with Eri Shimomukai, Mami Sakamoto, Experience Mining and Dialogues with Learning Patterns@「EXPLORING POLICY MANAGEMENT(総合政策学の創造)」(慶應義塾大学SFC 2011年度秋学期):事前説明(2011年10月4日)【Video & Slides 00:45:00-】 / ワークショップ(2011年10月18日)【Video & Slides】 ※Learning Patterns(英語版)を用いた対話ワークショップ

  • 井庭 崇, 「Understanding Creative Processes」@「イノベーション&リーダーシップ」(慶應義塾大学SFC 2011年度秋学期, 2011年10月28日) 【Slides

  • 井庭 崇, プレゼンテーションについての対話ワークショップ@「パターンランゲージ」(慶應義塾大学SFC 2011年度秋学期):事前説明(2011年12月5日)【Video & Slides 00:35:00-】 / ワークショップ(2011年12月19日)【Video & Slides】 ※プレゼンテーション・パターンを用いた対話ワークショップ


    対談・鼎談

  • 難波 和彦さん × 井庭 崇 対談 「コミュニケーション・ランゲージ」(2011年2月14日, 東京大学)

  • 熊坂 賢次さん × 諏訪 正樹さん × 井庭 崇 鼎談 「概念構築の方法論」(2011年5月10日, 慶應義塾大学 政策メディア研究科)

  • 加藤 寛先生 × 井庭 崇 対談「総合政策学の「総合」と「政策」について語る」(2011年5月13日, 嘉悦大学)

  • 市川 力さん × 今村 久美さん × 井庭 崇 鼎談 「“自分”から始まる学びの場のデザイン」(2011年5月21日, 慶應義塾大学SFC)→ 鼎談映像 《前半》《後半》

  • 江渡 浩一郎さん × 中西 泰人さん × 井庭 崇 鼎談 「パターン・ランゲージの思想と展開」(2011年5月23日, 慶應義塾大学SFC)

  • 武田 隆さん × 井庭 崇 対談 「ネットコミュニティによる新しいマーケティング」(2011年5月24日, 慶應義塾大学SFC)

  • 相磯 秀夫先生 × 井庭 崇 対談 「テクノロジー・人間・社会の関係性とそのデザイン」(2011年6月18日, 慶應義塾大学SFC)

  • 中原 淳さん × 井庭 崇 対談 「学びと創造の場づくり」(2011年7月9日, 慶應義塾大学SFC)→ 対談映像 《前半》《後半》

  • 合原 一幸先生 × 木本 圭子さん × 井庭崇 鼎談 「カオスの生成力」(2011年11月5日, 慶應義塾大学SFC)→ 鼎談映像 《前半》《後半》

  • 井上 英之さん × 中室 牧子さん × 井庭 崇 鼎談 「社会を変える仕組みをつくる」(2011年11月12日, 慶應義塾大学SFC)→ 鼎談映像 《前半》《後半》

  • 山田 ズーニーさん × 井庭崇 対談 「内からのことばを生み出す」(2011年11月28日, 慶應義塾大学SFC)→ 対談映像

  • 長谷川 敦士 さん × 井庭崇 対談 「ユーザーエクスペリエンスデザイン」(2011年12月12日, 慶應義塾大学SFC)→ 対談映像

  • 中埜 博さん × 井庭 崇 対談 「建築とコミュニケーションのパターン・ランゲージ」(2011年12月5日, 慶應義塾大学SFC)

  • 田中 浩也さん × 井庭 崇 対談 「デジタル・ファブリケーション、パターン・ランゲージ、複雑系」(2011年12月13日&20日, 慶應義塾大学SFC)→ 対談映像 《前半》《後半》


    メディア紹介

  • GIGAZINE(2011年11月24日) "創造的プレゼンの秘訣を言語化した「プレゼンテーション・パターン」"

  • 読売新聞 12月15日(木)朝刊(全国版)22面「学びのコツ集めた冊子 好評」【Blog


    担当授業

  • 「社会システム理論」(慶應義塾大学SFC 2011年度春学期)【Video

  • 「シミュレーションデザイン」(井庭 崇 & 古川園 智樹, 慶應義塾大学SFC 2011年度春学期)

  • 「概念構築(CB)」(井庭 崇, 熊坂 賢次, 諏訪 正樹 ほか, 慶應義塾大学大学院 政策メデイア研究科 2011年度春学期)

  • 「パターンランゲージ」(慶應義塾大学SFC 2011年度秋学期)【Video

  • 「複雑系の数理」(慶應義塾大学SFC 2011年度秋学期)【Video

  • 「イノベーション&リーダーシップ」(竹中 平蔵 & 井庭 崇, 慶應義塾大学G-SEC/SFC 2011年度秋学期)
  • このブログについて/近況 | - | -

    井庭研のパターン・ランゲージの成果と活動が新聞で紹介されました!

    井庭研が制作してきたパターンランゲージである「学習パターン」(ラーニング・パターン)「プレゼンテーション・パターン」、そして、それを用いたワークショップが、新聞で紹介されました。

    読売新聞 2011年12月15日(木)朝刊〈全国版〉 22面(くらし・教育)
    「学びのコツ集めた冊子 好評」


    Yomiuri20111215LearningPatterns.jpg
    井庭研だより | - | -

    2011年度に僕が行った対談・鼎談の公開映像一覧

    今年もたくさんの対談・鼎談を行いました(おつきあいいただいたみなさん、ありがとうございました!)。

    その対談・鼎談のうち、SFC Global Campus(SFC-GC)のサイトで映像が公開されているものをリストアップしました。どなたでも無料でご覧になれますので、興味がある回があれば、ぜひどうぞ。リンクをクリックすると、ブラウザ上で映像再生が開始します。

    ■「“自分”から始まる学びの場のデザイン」
    (市川 力さん × 今村 久美さん × 井庭 崇 鼎談, 2011年5月21日, 3時間)
    → 鼎談映像 《前半》《後半》

    ■「学びと創造の場づくり」
    (中原 淳さん × 井庭 崇 対談, 2011年7月9日, 3時間)
    → 対談映像 《前半》《後半》

    ■「カオスの生成力」
    (合原 一幸先生 × 木本 圭子さん × 井庭崇 鼎談, 2011年11月5日, 3時間)
    → 鼎談映像 《前半》《後半》

    ■「社会を変える仕組みをつくる」
    (井上 英之さん × 中室 牧子さん × 井庭 崇 鼎談, 2011年11月12日, 3時間)
    → 鼎談映像 《前半》《後半》

    ■「内からのことばを生み出す」
    (山田 ズーニーさん × 井庭崇 対談, 2011年11月28日, 1時間半)
    対談映像

    ■「ユーザーエクスペリエンスデザイン」
    (長谷川 敦士 さん × 井庭崇 対談, 2011年12月12日, 1時間半)
    対談映像

    ■「デジタル・ファブリケーション、パターン・ランゲージ、複雑系」
    (田中 浩也 さん × 井庭崇 対談, 2011年12月13日&20日, 計3時間)
    → 対談映像 《前半》《後半》
    イベント・出版の告知と報告 | - | -

    井庭研説明会(2012年度新規履修希望者向け):12月19日(月)6限

    2011年12月19日(月)6限ε11教室にて、「井庭研説明会」(2012年度新規履修希望者向け)を行います。井庭研に参加したいと思っている人、どんなことをやっているのか興味がある人は、ぜひ来てください。

    IbaLabIntroductionPoster.jpg


    ● 井庭研B1「パターン・ランゲージによる実践知の言語化プロジェクト」(魅力があり、想像力をかきたて、人を動かすことばの探究:コラボレーション・パターン)【月5〜】
    Pattern Language Project (2012: Making a Pattern Language for Creative Collaboration
    • 来年度は「コラボレーション」のパターン・ランゲージをつくる予定です。女性の美のデザインに関する共同研究もやっています。


    ● 井庭研B2「創造社会の理論・方法・実践プロジェクト」 【火5】
    Exploring Theories, Methods, and Practices for the Creative Society
    • 社会学的な分析、新しいメディア構築、社会変革の実践的活動など、これからの創造的な社会に関する個人/グループ研究に取り組みます。
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    井庭研B1シラバス(2012春) パターン・ランゲージによる実践知の言語化

    パターン・ランゲージによる実践知の言語化プロジェクト (魅力があり、想像力をかきたて、人を動かすことばの探究:コラボレーション・パターン)

    【重要な日程】
    2011年12月19日:井庭研説明会(6限 @ ε11教室)
    2012年 1月21日:エントリー〆切
    2012年 2月2・3日:面接(予定)


    【目的・内容】
    魅力があり、想像力をかきたて、人を動かす「ことば」を生み出すには、どうすればよいのでしょうか? 本研究会では、そのような「ことばの力」を探究し、実践知を「パターン・ランゲージ」として言語化することを目指します。

    パターン・ランゲージとは、広義の意味での「デザイン」の実践知(問題発見+問題解決の知)を記述するための方法です。パターン・ランゲージの要素である「パターン」には、どのような状況(Context)のときに、どのような問題(Problem)が生じやすく、それをどのように解決すればよいのか(Solution)が記述されます。このようなパターンには、対象となるデザイン領域における「よりよいカタチ」についての想像力をかきたて、人を動かす機能があります。

    パターン・ランゲージを記述・共有する意義は、大きく分けて三つあります。まず、 熟達者がもつ経験則を明文化しているので、初心者であってもその問題発見・問題解決の発想や視点を知ることができるようになります。また、デザインに関する共通の語彙(ボキャブラリー)を提供するので、これまで指し示すことができなかった複雑な関係性について言及できるようになります。さらに、パターンを媒介として、お互いの経験を語り合うことができるようになります。

    パターン・ランゲージの方法は、もともとは建築デザインの分野で提唱されたのですが、その後ソフトウェア・デザインの分野に応用され、成功を収めました。さらに、組織デザインなど、新しいデザイン領域にも応用され始めています。本研究会では、このパターン・ランゲージの方法にもとづいて、新しい領域の実践知の記述に取り組みます。

    井庭研ではこれまで、「創造的な学び」のパターン・ランゲージ(ラーニング・パターン:Learning Patterns)や「創造的プレゼンテーション」のパターン・ランゲージ(プレゼンテーション・パターン:Presentation Patterns)を制作し、学内外で注目を集めてきました。

    2012年度は、「創造的コラボレーション」のパターン・ランゲージ(コラボレーション・パターン:Collaboration Patterns)を作成します。ここでいうコラボレーションとは、複数の人々が、ひとりでは決して到達できないような付加価値を生み出す協働作業のことです。商品開発、学術研究、映画製作、まちづくり、音楽演奏、スポーツなど、あらゆる分野・領域でコラボレーションが注目されています。

    そのような創造的コラボレーションの秘訣をパターン・ランゲージとして記述するというプロジェクトに、メンバー全員で1年間取り組みます。また、パターン・ランゲージを用いたワークショップなども国内外で実施していきます。

    パターン・ランゲージをつくるということ、そして、それを用いたアクティビティを仕掛けることは、「ことばの力」によるエンパワーメントを通じて、社会へコミットすること、未来へコミットすることを意味します。そのような新しい方法の開発・実践に挑戦する、「やる気」のある人を募集します!

    ilab1-420.jpg


    【授業スケジュール】
  • 毎週のゼミでは、メンバー全員でパターン・ランゲージの制作作業・レビュー等を行ないます。ゼミは月曜5限を予定しています。そのまま夜まで作業が続き、その後全員で食事をするので、5限以降も予定を入れないようにしてください(そのため、月曜5限の授業は履修できません)。
  • 1年間の流れとしては、4月から11月まではパターン・ランゲージの作成に取り組み、11月のOpen Research Forum(ORF: SFCの対外的な研究発表イベント)で公開します。それ以降1月までは、その作成プロセスを振り返る研究に取り組みます。
  • パターン執筆の段階(5月以降)になると、ゼミの時間以外に、2、3人のチームでパターン執筆を行うことになります。
  • 夏休み期間中にも、「特別研究プロジェクト」として研究活動を継続して行う予定です。
  • 井庭研では、女性の美のデザインに関する産学共同研究プロジェクトを行っており、そのミーティング・作業を金曜日の昼前から夕方まで行う予定です(このプロジェクトへの参加は任意)。

    【評価方法】
    日頃のプロジェクト活動における積極性・貢献度、および研究会関連の諸活動から総合的に評価します。

    【履修条件】
  • 1年間かけて取り組むプロジェクトなので、2012年度秋学期も本研究会を履修してください。
  • 研究に関連する概念・知識・スキルは授業でも伝えるので、井庭担当科目も履修するようにしてください。

    【その他の留意点】
  • ゼミは毎回延長して活動します。また、ゼミ後に議論・交流のための食事会を開催するので、ゼミの時間の後には他の予定を入れないようにしてください。
  • 国際学会での研究発表やワークショップ実施のため、研究会メンバーと海外に行く機会が何度かあります。ぜひ参加してください(2012年度は、ドイツと、アメリカ2回を予定しています)。
  • 井庭研究会B2との同時履修を歓迎します。
  • 履修希望者は、2012年1月28日(土)に開催される「井庭研 最終発表会」に参加してください。

    【エントリー課題】
    本シラバスをしっかりと読んで内容を理解した上で、以下のエントリー情報を1月21日(土)までにメールで提出してください。

    エントリーメールの提出先: ilab-entry2012 [at] sfc.keio.ac.jp
    メールのサブジェクト(件名): 井庭研究会B1 履修希望
    以下の内容を書いた文書ファイル(WordもしくはPDFファイル)を、メールに添付してください。

    井庭研究会B1 履修希望

    (1) 氏名(ふりがな), 学部, 学年, 学籍番号, ログイン名
    (2) 本プロジェクトに参加する動機・意気込み・期待
    (3) これまでに経験した「コラボレーション」(グループワーク、プロジェクト、サークル等の経験)について ※
    (4) 自分がこだわりをもって取り組んだ/取り組んでいることと、そのこだわりについて(どんな分野・領域のことでも構いません) ※
    (5) 持っているスキル/得意なこと(文章執筆・編集, 画像・映像編集, グラフィックス・デザイン, 外国語, プログラミング, 音楽, スポーツ, その他) ※
    (6) 来学期、並行して所属する予定の研究会
    (7) これまでに所属した研究会
    (8) これまでに履修した授業のなかで、お気に入りのもの(複数可)
    (9) これまでに履修した担当教員(井庭)の授業
    (10) その他の自己紹介(やっていること、興味があること、将来の方向性、自己アピールなど) ※

    ※ (3)~(5)や(10)では、図や写真を用いて構いません。

    以上のエントリー情報にもとづき、面接を行ないます。面接は、2月2日・3日を予定しています。

    【来期の研究プロジェクトのテーマ予定】
    パターン・ランゲージによる実践知の言語化プロジェクト (魅力があり、想像力をかきたて、人を動かすことばの探究:コラボレーション・パターン)

    【関連プロジェクト】
    井庭研究会B2:創造社会の理論・方法・実践プロジェクト - Exploring Theories, Methods, and Practices for the Creative Society

    【参考文献】
  • 『Learning Patterns: A Pattern Language for Creative Learning』(学習パターン プロジェクト, 2009)
  • 『Presentation Patterns: A Pattern Language for Creative Presentations』(プレゼンテーション・パターン プロジェクト, 2011)
  • 「学びのコツ集めた冊子 好評」(2011年12月15日(木)読売新聞 朝刊(全国版)22面(教育), 2011)

  • 「パターンランゲージ 3.0:新しい対象 × 新しい使い方 × 新しい作り方」(井庭 崇, 情報処理, Vol.52 No.9, 2011)
  • 「自生的秩序の形成のための《メディア》デザイン──パターン・ランゲージは何をどのように支援するのか?」(井庭 崇, 『10+1 web site』, 2009年9月号)
  • 「『コラボレーションによる学び』の場づくり:実践知の言語化による活動と学びの支援」(井庭 崇, 人工知能学会誌 24(1), 70-77, 2009)
  • 「コラボでつくる! ──コミュニケーションの連鎖による創発」(井庭 崇,『創発する社会』,國領 二郎(編著),日経BP企画,2006,p.68-85)
  • 『【リアリティ・プラス】社会システム理論:不透明な社会を捉える知の技法』(井庭 崇 編著, 宮台 真司, 熊坂 賢次, 公文 俊平, 慶應義塾大学出版会, 2011)

  • 『時を超えた建設の道』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1993)[ C. Alexander, The Timeless Way of Building, Oxford University Press, 1979 ]
  • 『パタンランゲージによる住宅の建設』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1991)[ C. Alexander, The Production of Houses, Oxford University Press, 1985 ]
  • 『クリストファー・アレグザンダー:建築の新しいパラダイムを求めて』(スティーブン・グラボー, 工作舎, 1989) [ S. Grabow, Christopher Alexander: The Search for a New Paradigm in Architecture, Routledge & Kegan Paul, 1983 ]
  • 『パターン、Wiki、XP:時を超えた創造の原則』(江渡 浩一郎, 技術評論社, 2009)
  • M. Lynn Manns, L. Rising, Fearless Change: Patterns for Introducing New Ideas, Addison-Wesley, 2004

  • 『アブダクション:仮説と発見の論理』(米盛裕二, 勁草書房, 2007)
  • 『ハイコンセプト:「新しいこと」を考え出す人の時代』(ダニエル・ピンク, 三笠書房, 2006) [ D. H. Pink, A Whole New Mind: Why Right-Brainers Will Rule the Future, Riverhead Trade, 2006 ]
  • 『発想する会社!:世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法』(トム・ケリー, ジョナサン・リットマン, 早川書房, 2002)[ Thomas Kelley, Jonathan Littman, The Art of Innovation: Success Through Innovation the IDEO Way, Profile Business, 2002 ]

  • 『創造的論文の書き方』(伊丹敬之, 有斐閣, 2001)
  • 『「超」文章法:伝えたいことをどう書くか』(野口悠紀夫, 中公新書1662, 2002)
  • 『考える技術・書く技術:問題解決力を伸ばすピラミッド原則』(バーバラ・ミント, 新版, ダイヤモンド社, 1999) [ B. Minto, The Pyramid Principle: Logic in Writing and Thinking, 3rd Revised ed, Financial Times Prentice Hall, 2008 ]

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  • 井庭研だより | - | -

    プレパタ作成物語(連載まとめ)

    創造的プレゼンテーションのパターン・ランゲージである「プレゼンテーション・パターン」(Presentation Patterns、通称 プレパタ)は、2011年に、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)の井庭崇研究室のプロジェクトとして作成された。

    このブログでは、その作成プロセスを「プレパタ作成物語」として紹介する連載を始めた。ひとつのパターン・ランゲージが、いつ何をどのようにやった結果として生まれてきたのかを、時系列に追っていくことで示したい。


    プレゼンテーション・パターン(Presentation Patterns)の紹介
    プレゼンテーション・パターンのホームページ&twitter bot
    プレゼンテーション・パターン プロジェクト

    プレパタ作成物語、はじまりはじまり。

    プレパタ作成物語 第1話(5月16日:ブレスト練習)
    プレパタ作成物語 第2話(5月22日:KJ法 練習)

    プレパタ作成物語 第3話(6月6日:ブレインストーミング)
    プレパタ作成物語 第4話(6月13日:KJ法 1回目)
    プレパタ作成物語 第5話(6月20日:KJ法 2回目)

    プレパタ作成物語 第6話(6月27日:「パターンの種」づくり 1日目)
    プレパタ作成物語 第7話(7月4日:「パターンの種」づくり 2日目)

       ・
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    「プレゼンテーション・パターン」完成は11月中旬なので、まだまだ物語は続きます。お楽しみに!
    プレゼンテーション・パターン作成物語 | - | -

    井庭研B2シラバス(2012春) 創造社会の理論・方法・実践

    創造社会の理論・方法・実践プロジェクト - Exploring Theories, Methods, and Practices for the Creative Society

    【重要な日程】
    2011年12月19日:井庭研説明会(6限 @ ε11教室)
    2012年 1月21日:エントリー〆切
    2012年 2月2・3日:面接(予定)


    【目的・内容】
    自分たちで自分たちの未来をデザインする ── 社会が複雑化し多様化するなかで、いかにしてそれを実現するのか。これは現代のコミュニティや個人が抱えている根本的な課題です。創造的な社会においては、自らヴィジョンを生み出し、それを具現化する道具・仕組みをデザインし、実践することが求められます。

    本プロジェクトでは、「あらゆる人々が、自分たちで自分たちの新しい認識・新しいモノ・新しい仕組み、そして未来を創造する社会」を「創造社会」(Creative Society)と呼び、現在生まれつつあるその萌芽を捉え、これからの展開を想像、実践、促進させていきます。

    本プロジェクトでは、基本的に各人の問題意識に基づいた個人(またはグループ)研究を柱に進めます。研究の具体例としては、Wikipediaなどのオープン・コラボレーションの分析や、ソーシャル・メディアの研究、創造的なワークショップの実践、まちづくりの新しい方法の開発、創造プロセスの分析、発想支援の道具づくり、新しいコミュニケーション・メディアや創造メディアの構築などがあるでしょう(もちろん、これ以外のテーマも歓迎です)。

    研究の際には、既存の学問的方法論にとらわれることなく、さまざまな学問分野に固定化されている「知」と「方法」を一度解放し、新しい時代の新しい方法として再構成して取り組みます。生成的な変化を捉えるための可視化や、全体性を捉えるための地図の作成など、新しい方法論や道具づくりも行います。そのような活動の補助となる文献を、みんなで読み議論する時間も設けます。

    創造性をテーマとする以上、本プロジェクトのアプローチも創造的でありたいと考えています。理論構築、方法・道具の開発、実践をくり返しながら、創造的に未来へコミットしていく「やる気」のある人を募集します!

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    【授業スケジュール】
  • 毎週のゼミでは、個人研究/グループ研究の進捗報告のほか、文献輪読や、スキルアップのための演習などを行います。ゼミは、火曜5限を予定しています。
  • 個人研究/グループ研究は、ゼミの時間以外に各自進めてください。
  • 井庭研では、女性の美のデザインに関する産学共同研究プロジェクトを行っており、そのミーティング・作業を金曜日の昼前から夕方まで行う予定です(このプロジェクトへの参加は任意)。

    【評価方法】
    個人研究のプロセスと成果、日頃の研究関連活動における積極性・貢献度等から総合的に評価します。

    【履修条件】
  • 研究に関連する概念・知識・スキルは授業でも伝えるので、井庭担当科目も履修するようにしてください。

    【その他の留意点】
  • 研究会に参加するメンバーは、具体的にはそれぞれ異なる対象領域をもつことになるので、各自の研究テーマに関する知識は自分で身につけてもらいます。
  • ゼミの時間は毎回延長します。また、ゼミ後に議論・交流のための食事会を開催するので、ゼミの時間の後には他の予定を入れないようにしてください。
  • 井庭研究会B1との同時履修や、他の研究会との同時履修も歓迎します。
  • 履修希望者は、2012年1月28日(土)に開催される「井庭研 最終発表会」に参加してください。
  • 国際学会での研究発表やワークショップ実施のため、研究会メンバーと海外に行く機会が何度かあります。ぜひ参加してください(2012年度は、ドイツと、アメリカ2回を予定しています)。

    【エントリー課題】
    本シラバスをしっかりと読んで内容を理解した上で、以下のエントリー情報を1月21日(土)までにメールで提出してください。

    エントリーメールの提出先: ilab-entry2012 [at] sfc.keio.ac.jp
    メールのサブジェクト(件名): 井庭研究会B2 履修希望
    以下の内容を書いた文書ファイル(WordもしくはPDFファイル)を、メールに添付してください。

    井庭研究会B2 履修希望

    (1) 氏名(ふりがな), 学部, 学年, 学籍番号, ログイン名
    (2) 取り組みたい研究テーマとその説明 ※
    (3) 来学期、並行して所属する予定の研究会
    (4) これまでに所属した研究会
    (5) これまでに履修した授業のなかで、お気に入りのもの(複数可)
    (6) これまでに履修した担当教員(井庭)の授業
    (7) その他の自己紹介(やっていること、興味があること、将来の方向性、自己アピールなど)

    ※ (2)は、A4用紙で1枚程度でまとめてください。
    ※ (2)と(7)では、図や写真を用いて構いません。

    以上のエントリー情報にもとづき、面接を行ないます。面接は、2月2日・3日を予定しています。

    【来期の研究プロジェクトのテーマ予定】
    創造社会の理論・方法・実践プロジェクト - Exploring Theories, Methods, and Practices for the Creative Society

    【関連プロジェクト】
    パターン・ランゲージによる実践知の言語化プロジェクト (魅力があり、想像力をかきたて、人を動かすことばの探究:コラボレーション・パターン)

    【参考文献】
  • 『【リアリティ・プラス】社会システム理論:不透明な社会を捉える知の技法』(井庭 崇 編著, 宮台 真司, 熊坂 賢次, 公文 俊平, 慶應義塾大学出版会, 2011)
  • 「自生的秩序の形成のための《メディア》デザイン──パターン・ランゲージは何をどのように支援するのか?」(井庭 崇, 『10+1 web site』, 2009年9月号)
  • "An Autopoietic Systems Theory for Creativity" (Takashi Iba, Procedia - Social and Behavioral Sciences, Vol.2, Issue 4, 2010, pp.6610-6625)
  • 「パターンランゲージ 3.0:新しい対象 × 新しい使い方 × 新しい作り方」(井庭 崇, 情報処理, Vol.52 No.9, 2011)

  • 『ハイコンセプト:「新しいこと」を考え出す人の時代』(ダニエル・ピンク, 三笠書房, 2006) [ D. H. Pink, A Whole New Mind: Why Right-Brainers Will Rule the Future, Riverhead Trade, 2006 ]
  • 『ウィキノミクス:マスコラボレーションによる開発・生産の世紀へ』(ドン・タプスコット, アンソニー・D・ウィリアムズ, 日経BP社, 2007)[ Don Tapscott, Anthony D. Williams, Wikinomics: How Mass Collaboration Changes Everything, Portfolio Trade, Expanded ed., 2010 ]
  • Coolfarming: Turn Your Great Idea into the Next Big Thing (Peter Gloor, AMACOM, 2010)

  • 『出現する未来』(ピーター・センゲ ほか, 講談社, 2006) [ Peter M. Senge, et. al., Presence: Human Purpose and the Field of the Future, Crown Business, Reprint ed., 2008]
  • 『U理論:過去や偏見にとらわれず、本当に必要な「変化」を生み出す技術』(C・オットー・シャーマー, 英治出版, 2010)[ C. Otto Scharmer, Theory U: Leading from the Future as It Emerges : The Social Technology of Presencing, Berrett-Koehler Pub, 2009 ]
  • 『アブダクション:仮説と発見の論理』(米盛裕二, 勁草書房, 2007)

  • 『エコロジーのコミュニケーション:現代社会はエコロジーの危機に対応できるか?』(ニクラス・ルーマン, 新泉社, 2007)[ N. Luhmann, Ecological Communication, University Of Chicago Press, 1989 ]
  • 『信頼:社会的な複雑性の縮減メカニズム』(ニクラス ルーマン, 勁草書房, 1990) [ N. Luhmann, Trust and Power, Wiley, 1979 ]
  • 『社会システム理論』〈上〉 〈下〉(ニクラス・ルーマン, 恒星社厚生閣, 1995) [ N. Luhmann, Social Systems, Stanford University Press, 1996 ]

  • Maps of the Imagination: The Writer as Cartographer (Peter Turchi, Trinity University Press. 2007)
  • Atlas of Science: Visualizing What We Know (Katy Börner, The MIT Press, 2010)
  • Networks: An Introduction (Mark E. J. Newman, Oxford University Press, 2010)
  • The Atlas of Economic Complexity: Mapping Paths To Prosperity (Hausmann, Hidalgo et al., 2011)

  • 『Learning Patterns: A Pattern Language for Creative Learning』(学習パターン プロジェクト, 2009)
  • 『Presentation Patterns: A Pattern Language for Creative Presentations』(プレゼンテーション・パターン プロジェクト, 2011)
  • 「学びのコツ集めた冊子 好評」(2011年12月15日(木)読売新聞 朝刊(全国版)22面(教育), 2011)

  • 『創造的論文の書き方』(伊丹敬之, 有斐閣, 2001)
  • 『「超」文章法:伝えたいことをどう書くか』(野口悠紀夫, 中公新書1662, 2002)
  • 『考える技術・書く技術:問題解決力を伸ばすピラミッド原則』(バーバラ・ミント, 新版, ダイヤモンド社, 1999) [ B. Minto, The Pyramid Principle: Logic in Writing and Thinking, 3rd Revised ed, Financial Times Prentice Hall, 2008 ]

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    プレパタ作成物語 第7話(7月4日:「パターンの種」づくり 2日目)

    2011年7月4日(月)のゼミの時間は、引き続き、「パターンの種」をつくることに取り組んだ。今回も、僕が国際学会出張で不在にしていたため、学生メンバーのみで行った。

    この日の目標は、すべての「パターンの種」のSolutionを書くということ。

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    まずは、「わかりやすいビジュアル」から。

    「わかりやすいビジュアル」= 頭に入りやすいビジュアルを作る

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    そして、「こだわり抜く」、「詰め」、「アンテナを張る」、「対等!」、「生き方そのもの」と話し合いを続けていく。

    「こだわり抜く」= 納得いくまでスライドの内容をブラッシュアップ!!
    「詰め」= 体に叩きこめ!意識を本番へ!ラストスパートッ!
    「アンテナを張る」= 常にアンテナを張ってプレゼンに活かせる素材は仕入れる。
    「対等!」= 聞き手に聞いてもらっているという意識を持つ。
    「生き方そのもの」= (先生と相談が必要)

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    さらに、「人に優しく」。

    「人に優しく」= 「自分」がではなく「聞き手」が分かる表現にする。

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    「For You」は一筋縄ではいかなかった。「一度、全部グループを見直そう!!」ということで、KJ法の結果に戻り、話し直すことに。

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    特に問題となったのは、「For You」というパターンが「人に優しく」と似ているということ。それらは同じなのか、違うのか? ちなみに、「For You」は最終的に「心に響くプレゼント」に、「人に優しく」は「ことば探し」になるパターンの種である(最終段階で意味も変わった)。

    後に「心に響くプレゼント」というコアな位置づけのパターンになる「For You」も、この段階では、他のパターンと同じレベルの位置づけだったため、似ていることが問題だと考えられたのだ。

    「For You」= 聞き手を事前に把握し、それに合わせて情報を整理する。

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    「無駄をなくす」、「不快感を与えない」、「言い訳しない」、「魅せ方の美学」、「見せ方のキホン」と、順に話していく。

    「無駄をなくす」= 聞き手が退屈だと思う話をなくし、聞き手の聞く気をそがないようにする。
    「不快感を与えない」= 聞き手の聞く気をそがないように、内容以外で悪目立ちしないようにする。
    「言い訳しない」= 弱気な発言をしない。
    「魅せ方の美学」= 視覚的にも内容的にもどう魅了するかを考え追い求める。
    「見せ方のキホン」= まずはここから!!!文字選びから図・写真の大きさまでしっかりと。

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    このあたりで、疲労がピークに達した、とログに記録が残っている。それでも、考え続け、話し続ける。「適切な情報量」、「オリジナル感」、「きっかけを与える」、「持って帰る」、「じらし」。このあたりから、BGMをLady GAGAにしたようだ。

    「適切な情報量」= スライドと口頭の情報量のバランスを適切に。
    「オリジナル感」= 型を参考にしつつ、自分らしさを出す!
    「きっかけを与える」= 聞き手の視野を広げ、次の行動に結びつくようなきっかけを与えよう!!
    「持って帰る」= プレゼンが終わってからも聞き手がプレゼンを思い出せるような工夫をする。
    「じらし」= 相手に考えさせる要素をほんのちょっとだけ入れる。

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    この日の夕食はピザ! 疲れすぎて、みんなちょっとテンションがおかしい。

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    そして、ピザを食べたあとも、再び議論。「ストーリー&メッセージ」、「ワクわくさせる」、「想い」について話し合った。

    「ストーリー&メッセージ」= 伝えたいメッセージをひとつ決め、流れのあるストーリーを作る。
    「ワクわくさせる」= 聞き手の知的好奇心を刺激するような情報を入れる。
    「想い」= 大事なのは伝えたいという想いなのである。

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    今日は全て終らせるつもりだったが、目標達成ならず。8個残ってしまった。短い時間で適当に終わらせるのが嫌だったので、次週に持ち越すという判断をしたらしい。

    最後に少しだけ研究室の掃除をして、研究室を出たのは、22時15分。おつかれさまでした!
    プレゼンテーション・パターン作成物語 | - | -

    プレパタ作成物語 第6話(6月27日:「パターンの種」づくり 1日目)

    2011年6月27日(月)のゼミの時間から、前の週までのKJ法で得られた結果をもとに、「パターンの種」をつくるという作業が始まった。ただし、この回と次の回は、僕が国際学会出張で不在にしていたため、学生メンバーのみで行った。

    今回は、どうやるかも含めてかなり悩んだようである。ログの冒頭には、次のような状況が描かれている。引用しよう。

    各パターンのソリューションを考える
    …とはいいつつどうすればいいか、いきづまる。
    この際、やり方を自分達で決めてしまおうか!
    学習パターンの冊子を参照してみる。
    時差を感じる。先生ボストンだー!
    とりあえずやってみよう。
    机にポストイットの内容を貼って案出し。

    その上で、「わくわくさせる」について話し合ったようだ。しかし、その後、次のようなことが記されている。

    なんだかうまくいかないのでやり方変える!!
    →まとめの言葉(ポストイットの集合体)をホワイトボードに書いて、やりやすそうなものからやってみる。全部で43個(+細かいもの5つ)結構多い!!
    具体的な行動があるものほうがやりやすい。

    そして、さらに、「やり方を変えよう!それぞれがいくつかのsolutionを考える!それからみなで出そう!」ということに。

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    こうして、一人ひとつずつ担当し、「終わりが始まり」、「環境チェック」、「メリハリ」、「自信感」、「話し方の基本」、「イメージしやすく」が話し合われた。

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    それぞれのパターンのSolution案は、次のようになった。

    「終わりが始まり」= 意識して聞き手の反応や質問から新しい視点を得て、次に活かす
    「環境チェック」= プレゼン流れを止めないために会場の設備を事前にチェックする
    「メリハリ」= 抑揚のある話し方をして重要な点をわかりやすくする
    「自信感」= 自信のある態度でプレゼンの見栄えがぐんと変わる
    「話し方の基本」= まずはここから!!話し方の基本を忘れずに
    「イメージしやすく」= 聞き手にとってイメージしやすい工夫をする


    この日の夕食は、レストラン「アローム」の出前弁当。BGMは、Lady GAGAとパラレルワールドだったそうだ。

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    こうしてこの日が終わり、次の週に全パターンのSolutionをつくるということを目指して、「全パターンのSolutionを考えてくる」のと、「付箋の位置が適切かどうかをチェックしてくる」ということが、次週までの宿題となった。


    出張先の米国ボストンでログを読んだ僕は、次のようなメールを送った。

    井庭です。

    ログ、ありがとう。

    twtitterとあわせて、状況が目に浮かびました。
    おつかれさま!

    このフェーズは、どうすればいいのか不透明なのと、
    生みの苦しみとが両方あって、とても苦しいフェーズだよね。
    まだ明確な方法論がない領域なのだ。

    なので、そんな日に僕が参加できず、ごめんね。m(_ _)m
    プロジェクトの一参加者として。


    でも。逆に、今日、僕がそこにいなくてよかったな、
    とも思いました。

    みんなとても苦しかっただろうけれども、僕がいたら、
    なんとなく僕が流れをつくったりして、その結果、
    自分たちのやっていることに自覚的でないまま、
    前に進んでしまったかもしれない。

    僕なしで、自分たちで「切り拓く」感じ、少しつかんで
    もらえたんじゃないかな。

    フロンティアを切り拓くってのは、いつも、そういう
    地べたを這い回るような、ベタな努力です。
    さらっとクールにかっこよく、なんて感じではない。
    どうやればいいのかということも不透明だし、それを
    模索するのが、まさに生みの苦しみです。
    (その結果は、スカッとするよ。そこは希望をもって!^^)


    研究会の宿題というのも、ここで慣れてください。

    パターン・ランゲージを書くというのは、いつも、
    こういう宿題が伴います。

    この各自の宿題 + 研究会でのライターズワークショップ
    という感じで進めるので、ようやく、宿題ができる
    段階になったということは、喜ばしいことです。

    ようやく、ここまで来た。
    やっと、来れた。


    各自がフルに思考を回転させ、会ったときには、コミュニケーション
    の連鎖をフルに回転させ、そのなかで、創造を、クリエイティブな
    プロセスをみんなで回していくんです。

    苦しみましょう!
    楽しみましょう!


    ちょっと遠いところからのメールでした。

    おつかれさま! & ありがとう!

    井庭 崇
    プレゼンテーション・パターン作成物語 | - | -

    プレパタ作成物語 第5話(6月20日:KJ法 2回目)

    2011年6月20日(月)のゼミは、前の週に引き続き、プレゼンテーション・パターンのKJ法。

    「プレゼンテーションで大切なこと・こだわり」について書かれたたくさんの付箋を、似ているもの同士を近づけ、ボトムアップにまとまりをつくり、全体の体系化をしていくのだ。

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    前回から1週間経っているので、個々の付箋に書いてある内容の意味を忘れていたり、なぜそれらが近くに配置してあるのかという理由がわからなくなっていたりした。そこで、まずはそれらの確認から始まった。

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    少しずつ思い出しながら、付箋を移動し、まとまりをつくっていく。

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    KJ法の前半では、二枚の付箋同士の関係だけで移動をするが、後半では、できてきた「まとまり」を徐々に意識していくことになる。

    しかし、このまとまりを意識するというのを、早い段階でやってはならない。それをしてしまうと、すでに自分のなかにあったカテゴリーに個々の要素を集めて分類するだけになってしまうからだ。それでは、トップダウンになってしまう。

    なので、できる限り、付箋に書いてあることに誠実に向き合うことが大切だ。「そこに書かれていること」の奥にある意味に耳を傾ける、と言ってもいいかもしれない。

    このミクロの視点からマクロの視点への移行のタイミングがなかなか難しい。

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    先に進みたい気持ちをぐっと押さえながら、丹念に個々の付箋間の関係を見ていく。「個々にみていく」といっても、なにしろ200枚以上の付箋があるのだから、実際の作業には膨大な時間がかかる。

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    そして、ようやくすべての付箋が意味の近いもの同士が近くにまとまっているという状態に到達した。ひとまず一段落。すでに外は暗く、時計は8時を指している。

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    少しのあいだ喜びを噛みしめ、すぐに次の段階に入る。次は、「まとまり」同士の関係性を考えて、「まとまり」の配置換えを行うという段階である。

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    この「まとまり」の移動は、複数枚の付箋を同時に動かすことになるので、みんなで協力しながら行う。ときには、民族大移動のように、たくさんの付箋が一気に移動することもある。移動先のスペースを確保するため、その周辺のまとまりを動かしたりと、結構ダイナミックな配置換えが必要となる。

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    ようやく全体に秩序ができ始めてきた。さすがに体力的にも思考的にも疲れてきた。

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    ここまでくれば、あとは「まとまり」がわかりやすいように囲って、その「まとまり」にラベルをつけていく。

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    このときに使うのは、太いマジック。今後の方向性を決めるまとまりなので、しっかりした線で書くのがよい。ちなみに、付箋に字を書くのは水性サインペン。ペンにもこだわりをもって使い分けている。

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    どんどん囲って、それぞれのまとまりに名前をつけていく。この名前の付け方も、厳密にやるとなかなか難しい。その「まとまり」の中身を端的に表すことばを新たに考えたり、その「まとまり」を代表するような付箋のことばを使ったりして、まとまりに名前をつけていく。

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    最後の仕上げとして、すべての付箋をセロテープでとめる。何度もつけたりはがしたりしているので、粘着部分が弱くなっているからだ。ずっと流動的だったものをここで固定するという、心理的な意味もある。

    そして、模造紙の余白に全体のタイトルをつけたりして、完成となる。

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    こうして、自分たちなりの「プレゼンテーションで大切なこと・こだわり」をまとめた全体像=地図ができあがる。時計は10時過ぎを指している。今日始めてから5時間半、前回から合わせると11時間かかったKJ法がようやく終った。

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    この「プレゼンテーションで大切なこと・こだわり」の地図は、研究室の壁一面を使って貼っておいた。これを、今後パターン・ランゲージを書く際に何度も参照することになる。

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    これが、僕らのブレインストーミングからKJ法までを経て、得られた成果。これを各自、デジカメや携帯カメラで撮影し、いつでも参照できるようにして、パターン・ランゲージを書いていくことになる。

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    ↑クリックで拡大(1.5M)


    片付けをした後は、湘南台デニーズで遅い夕飯。夜11時くらいに入れるお店で、飲み屋でないところといえば、ファミレスくらいしかない。

    それでも、最後はおいしいものを食べてほっこりして、おしゃべりをしてリラックスして帰る。これが大切。おつかれさまでした〜。

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