井庭崇のConcept Walk

新しい視点・新しい方法をつくる思索の旅

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井庭研 新規履修の追加募集について(防災、政策、経営、Webアプリ、映像)

井庭研「Creative Media Lab:創造社会を支える方法・道具をつくる」では、一部のプロジェクトで、追加募集を行います!

2月2日(土)にSFCで行われる「井庭研カンファレンス」に参加し、説明を受けた上で、下記の要領でエントリーをしてください。


【追加募集をするプロジェクトと欲しいメンバー】

(1) Survival Language Project(大地震で生きのびるためのパターン・ランゲージの作成)
→「防災」、特に個人や家族のレベルの防災対策・支援に関心がある人

(4) Policy Language Project(政策デザインのためのパターン・ランゲージの作成 & 新しい政策形成の仕組みづくり)
→「政策」についての勉強・研究をしてきた人

(5) Creative Management Project(企業・組織の創造性を高めるための仕組みづくり)
→「経営」についての勉強・研究をしてきた人、特に、「組織論」に興味がある人

(8) Diagnosis Systems Project(漸進的成長を支援するパターン診断システムの構築)
→ 「Webアプリ」の開発ができる「技術系」の人

(9) Pattern Filming Project(パターン・ランゲージに関する映像制作)
→「映像」の撮影・編集等の「技術・スキル」を持っている人

(A) ツッコミ・パターン プロジェクト(コミュニケーションを円滑にする"ツッコミ"のパターン・ランゲージの制作)
→「コミュニケーションの支援」に興味がある人、もしくは「お笑い」が好きな人


以下、追加募集があるプロジェクト紹介の抜粋です。(研究会全体についての説明等は、井庭研の研究会シラバスを必ずご覧ください。)


(1) Survival Language Project(大地震で生きのびるためのパターン・ランゲージの作成)
関東や東海での大地震が予想されているように、地震大国・日本ではこれからも大きな地震が起きることは間違いない。大地震はいつ起きるのかは事前には予測できず、突発的に起きる。しかも、起きたときにはその場で各自が意思決定をしなければ命の危険もある。そうであるにもかかわらず、日常生活のなかでは大地震への意識は徐々に薄れていき、備えも疎かになりがちである。そこで、本プロジェクトでは、大地震の際に生きのびることを支援するメディアとして、「大地震が起きる前の備え」、「起きたときにどうすべきか」、「発生後に何をすべきか」の知恵・教訓をパターン・ランゲージとして記述・制作する。そして、それがコミュニティ/社会に根付く「生きたランゲージ」となる仕組みづくりにも取り組みたい。過去の大地震から得られた教訓や知恵をイメージするためには、『地震イツモノート』(渥美 公秀 監修, 地震イツモプロジェクト 編)や『人が死なない防災』(片田 敏孝)などを読んでみてほしい。[2013年度からの新プロジェクト]

(4) Policy Language Project(政策デザインのためのパターン・ランゲージの作成 & 新しい政策形成の仕組みづくり)
これからの社会のあり方を考えるとき、政治システムだけに頼るのでは立ち行かないということが近年明らかになってきた。社会デザインのアイデアが枯渇している状況においては、「すべてを一部の人に任せて、承認だけする」というかたちではなく、自分たちでアイデアを出し、具体化し、政策にまとめていくことが必要となる。つまり、自分たちで自分たちの未来をデザインするためには、単に「要求する」のではなく「政策をつくる」まで行うことが求められるのである。しかし、政策をつくる上での様々な発想・思考については、共有されているわけではない。そこで、本プロジェクトでは、「社会の構造・仕組み」「政策」「政策形成プロセス」の観点から、政策デザインの秘訣をパターン・ランゲージとして記述する。この政策デザインのパターン・ランゲージを「政策言語」(policy language)と呼ぶことにしたい。そして、そのような政策言語の形成と活用を踏まえた政策立案プロセスを構想する。政策言語の考え方については、「竹中平蔵×井庭崇 対談:「政策言語」の提案とプロトタイピング(まとめ)」とその映像[前半, 後半]を見てみてほしい。[2013年度からの新プロジェクト]

(5) Creative Management Project(企業・組織の創造性を高めるための仕組みづくり)
企業・組織においては、メンバーが創造性を発揮してイノベーションを起すことが必要となっている。しかし、これまで「教え込む」かたちの制度・仕組みは整備されてきたが、創造性を高める制度・仕組みはほとんど実現されていない。本プロジェクトでは、企業・組織をより創造的な場とするために、その企業・組織のメンバーが自分たちのパターン・ランゲージをつくることで、その企業・組織における創造を支援するという仕組みを探究・提案する。また、実際に企業・組織においてファシリテーションを行い、企業・組織における新しい知の循環を支援する。このような取り組みに関連する話としては、「井庭崇氏×武田隆氏対談(前編):クリエイティブなコラボレーションの秘訣とは」「井庭崇氏×武田隆氏対談(後編):”誤解”が生み出すコラボレーションの秘密」、および(扱っている事例が古いが)「組織の課題はパターン・ランゲージで解決:SFC井庭崇研究室」で語っているので、それらを読んでほしい。[2012年度末からの新プロジェクト]

(8) Diagnosis Systems Project(漸進的成長を支援するパターン診断システムの構築)
建築における最初のパターン・ランゲージを提唱したクリストファー・アレグザンダーは、パターン・ランゲージを、少しずつ改良して成長させていく「漸進的成長」(piecemeal growth)のためのメディアだと捉えていた。彼のパターン・ランゲージの現実への応用を紹介している『オレゴン大学の実験』(クリストファー・アレグザンダー)では、「診断」と「修復」ということが強調された。本プロジェクトは、パターン・ランゲージを用いて自己診断をし、それを踏まえた漸進的成長を支援する情報システムの提案・開発を行う。扱うのは、井庭研パターン・ランゲージ3部作の「ラーニング・パターン」、「プレゼンテーション・パターン」、「コラボレーション・パターン」である。診断システムのイメージをつかむためには、「Generative Beauty 診断」(http://www.generativebeauty.jp のトップメニュー「Diagnosis」から辿れる)をやってみてほしい。[2012年度末からの新プロジェクト]

(9) Pattern Filming Project(パターン・ランゲージに関する映像制作)
創造を支援するメディアとして「パターン・ランゲージ」の方法は有力なものであるが、それについての解説・紹介は、これまで多くの場合専門書のなかでなされるだけであった。そのため、この新しい方法・道具の有用性・可能性を多くの人に理解してもらうのは難しく、その普及にも限界がある。そこで、パターン・ランゲージについて、その歴史と背景にある思想、さらには最近の新しい動きについてのドキュメンタリー映像を制作・公開する。具体的には、国内外の関係者へのインタビューを行い、それに英語・日本語の字幕をつけた上で公開していく。また、パターン・ランゲージの思想や世界観と合う映像をつくるために、メンバー自身、それらの深い理解をした上で、それを踏まえた表現を行う。パターン・ランゲージの歴史については『パターン、Wiki、XP:時を超えた創造の原則』(江渡浩一郎)や「パターンランゲージ 3.0:新しい対象 × 新しい使い方 × 新しい作り方」にわかりやすくまとめられているので、読んでみてほしい。また、担当教員(井庭)がつくった映像「Holistic Pattern Mining (Collaboration Patterns Project)」が公開されているので、こちらも見てみてほしい。[2012年度秋学期からのプロジェクト]

(A) ツッコミ・パターン プロジェクト(コミュニケーションを円滑にする"ツッコミ"のパターン・ランゲージの制作)
コミュニケーションを円滑にする"ツッコミ"のコツについてのパターン・ランゲージを制作します。お笑いが好きな人でも、コミュニケーションに興味がある人でも、大募集です。[2013年度からの新・自主プロジェクト]


【追加募集エントリー方法】

  • 研究会シラバスをしっかりと読み、2月2日(土)の井庭研カンファレンスに参加した上で、以下の情報を2月4日(月)までにメールで提出してください。

    エントリーメールの提出先: ilab-entry2012 [at] sfc.keio.ac.jp
    メールのサブジェクト(件名): 井庭研 履修希望(追加募集)
    以下の内容を書いたファイル(PDFもしくはWord)を、メールに添付してください。

    井庭研 履修希望
    (1) 氏名(ふりがな), 学部, 学年, 学籍番号, ログイン名, 顔写真*
     *写真はスナップ写真等で構いません。説明会や最終発表会の際にプロジェクトメンバーと個別に話すときに本人の特定が必要になるために提出してもらいます。
    (2) 自己紹介(適宜、写真や図などを入れてください)
    (3) 参加希望プロジェクト名
    (4) 志望理由、意気込み、自分が貢献できそうなこと・領域
    (5) 持っているスキル/得意なこと(グラフィックス・デザイン, 映像編集, 外国語, プログラミング, 音楽, スポーツなど, その他)
    (6) これまでに履修した井庭担当の授業(あれば)
    (7) これまでに履修した授業のなかで、お気に入りのもの(複数可)
    (8) これまでに所属した研究会(あれば)
    (9) 来学期、並行して所属する予定の研究会(あれば)
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