井庭崇のConcept Walk

新しい視点・新しい方法をつくる思索の旅

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幻のバンド !? リアル・ライフ・ファクトリー

最近ちょっとまじめな硬い話が多いので、少しくだけた昔話を。

僕が博士課程に入ったとき、先輩に「なにはともあれ、D1(博士1年)は遊べ」と言われた。それ以降は遊べなくなるから、という意味だったと思う。そうか、D1は遊んでいいのか、ということで、いろんな遊びをした(笑)。1999年だから、いまから約10年前のこと(いま思えば、この1年遊んだから、博士修了が遅れたのかもしれない)。

その遊びのひとつとして、即席の大学院生バンドを組んで学園祭(SFC秋祭)に出たことがある。メンバーは、同じ大学院プロジェクトのD1植野と、修士の島くん、ミゾエ、おっちー。僕は作詞とボーカルを担当した。このメンバーのなかで、バンド経験者は植野だけ。しかも、彼は本来はギタリストなのだけど、このときはドラムに初挑戦した。おっちーは趣味でギターを弾いていたが、バンド経験は無し。僕も、カラオケが好きという程度で、基本的に初心者(昔ロック研に半年だけいたけど)。ベースのミゾエは楽器経験全く無し、キーボード&コーラスの島くんも未経験者だ。

そんな未経験者ばかりの即席バンド(結成からライブまで3ヶ月!)にもかかわらず、僕らはオリジナル曲にこだわった。できるかわからないけど、とにかくやってみる。誰かがつくったありものの曲のコピーではなく、自分たちの言葉・音を届けよう。下手でもいいじゃないか、自分たちの言葉・音なんだから。そう考えて、自分たちで作詞・作曲した。なので、3ヶ月間は練習のためというよりも、曲づくりの時間となった。作曲は基本的には、植野がギターでつくっていった。本当にすごいと思う。曲をつくるということは、とてもすごいことだ。

TheRealLifeFactory420.jpg


僕らのバンドのバンド名は、「The Real Life Factory」(リアル・ライフ・ファクトリー)。「リアル」とか「ライフ」とか、僕の好きな言葉を入れたのと、歌を通じて「リアル」な「ライフ」(人生、生活、生命・・・)を生み出したいという思いがあった。だからこそ、僕らはリアルな日常を歌うし、歌によってライフがリアルになっていくことを願う。そんなイメージだ。

僕らの身の丈にあった僕らの生活圏を歌うということを、ある意味とことん突き詰めたのが、「Sur Long Dayz」という曲。これは、「シュール・ロング・デイズ」と読むのだけど、実際には歌では「シューロンデイズ」と聴こえる。そう、「修論」(しゅうろん)=修士論文の歌なのだ。僕らがこの歌を作る半年前に経験した修論執筆の日々を、歌にしてみたわけだ。半分以上冗談でつくった曲だけど、オーディエンスのなかでは一番人気だった。曲もメロディアスでいい感じだしね。僕もこの曲、お気に入りだ。本当の意味で自分たちの歌だしね。

あ、修論の日々を歌ったものなので、修論を抱えている修士2年生が聴くと「微妙にブルーになる曲」だということなので、ご注意を。提出してから聴きましょう(笑)。でも、提出したら、聴かないか。

歌詞は、こんな感じ。↓


Sur Long Dayz
シュール・ロング・デイズ

                   music by Ken UENO & Takashi IBA
                   arranged by Ken UENO & Tadashi OCHIDA
                   words by Takashi IBA

[1]
今日もいつもの寝癖のままで
つけっ放しの画面に臨む
とりあえずメールを軽く流して
平和な世間を抜け出すんだ

†きっと笑い話になるよなんて
 君の言葉を信じてみることにしよう

‡見えない記号が飛び交う中で
 見たことのない文字の流れを絞り出すけど
 曜日は僕らに何も伝えない
 のっぺりした 僕らの Sur Long Days

[2]
あの人に泣かされたあの夜の
カツ重弁当 ビミョウに旨かった
仲のいいレンジと一緒に
簡単ブランチ お茶漬け食べる

†きっと笑い話になるよなんて
 君の言葉を信じてみることにしよう

‡見えない記号が飛び交う中で
 見たことのない文字の流れを絞り出すけど
 曜日は僕らに何も伝えない
 のっぺりした 僕らの Sur Long Days

‡見えない記号が飛び交う中で
 見たことのない文字の流れを絞り出すけど
 曜日は僕らに何も伝えない
 のっぺりした 僕らの Sur Long Days


                   Copyright(C) 1999, The Real Life Factory


歌詞だけじゃ、あんまりよくわからないよね。「これ!」というよい音源がないのが残念なのだが、1999年の学園祭ライブの録音があるので、それを公開しよう。ビデオから採った音なので音質やバランスは、はっきりいってよくない。あと、あらかじめいっておくけど、僕ら、音をはずしたりするけど、それもまあ、ご愛嬌ということで(笑)。

icon-face-mini.gif 「Sur Long Dayz」(MP3音源: The Real Life Factory, 1999)

恥ずかしいけどさ、ま、昔のことだからいいかな、と思って。。
よかったら、聴いてみてね。そして感想をきかせて。

うーん、でも恥ずかしいな、やっぱり。。。(>_<)
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