井庭崇のConcept Walk

新しい視点・新しい方法をつくる思索の旅

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慶應義塾大学SFC「パターンランゲージ」2018シラバス

「パターンランゲージ」
慶應義塾大学SFC総合政策学部・環境情報学部(基盤科目-共通科目)
担当教員:井庭 崇, 鎌田 安里紗
開講:2018年度春学期(前半)
曜日時限:水曜1・2限

【科目概要:主題と目標/授業の手法など】

この授業では、創造的な未来をつくるための言語「パターンランゲージ」について、その考え方と方法を学びます。パターンランゲージでは、創造・実践の経験則 を「パターン」という小さな単位にまとめ、それを体系化します。かつて、建築家のクリストファー・アレグザンダーは、いきいきとした町や建物に繰り返し現れる関係性をパターンとして定義し、253個のパターンを抽出・記述しました。その後この考え方は、ソフトウェア開発の分野に応用され、現在でも広く活用されています。SFCでは、創造的な学びのための「ラーニング・パターン」や、創造的プレゼンテーションのための「プレゼンテーション・パターン」、創造的コラボレーションのための「コラボレーション・パターン」などが制作されてきました。この授業では、パターンランゲージの考え方を学びながら、新しい分野において自らパターン・ランゲージをつくることができるようになることを目指します。

今年は、以下の9つのテーマでグループワークを行う予定です。履修者は以下のなかから1つテーマを選び、グループワークでそのテーマのパターンランゲージの作成に取り組みます。

(1) グループワークをよりよくするリーダーシップ
(2) SFCのFab環境の活かし方・学び方
(3) SFCでうまく「研究」生活をおくる秘訣
(4) 数足のわらじの履き方(複数のコミュニティ・活動をしっかりやり抜く)
(5) 一人暮らしで料理をしつづけるコツ
(6) 好きなことの突き詰め方
(7) 研究会のよりよい選び方
(8) 外国語の習得と活かし方
(9) よりよいノートの取り方

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【授業計画】

[第1週]
第1回:[4/11] イントロダクション
この授業の内容と進め方と、パターンランゲージの背景にある考え方を学びます。また、グループワークのグループ分けの発表があります。

第2回:[4/11] パターンの掘り起こし方(Pattern Mining)#1 Mining Dialogue
パターンをつくるための情報を対話的に掘り起こすMining Dialogueのやり方について学び、実際にやってみます。


[第2週]
第3回:[4/18]パターンの掘り起こし方(Pattern Mining)#2 Clustering
集めた情報をとりまとめるClusteringのやり方について学び、取り組みます。

第4回:[4/18] 第4回 パターンの掘り起こし方(Pattern Mining)#3 Clustering
集めた情報をとりまとめるClusteringのやり方について学び、取り組みます。

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[第3週]
第5回:[4/25] パターンを書くための準備(CPS Writing)
経験から得られた結果をもとに、状況・問題・解決というCPS形式で書いていく方法を学び、実践します。

第6回:[4/25] パターンの書き方(Pattern Writing)
CPSの記述をもとに、フル記述のパターン形式で書いていく方法を学び、実践します。


[第4週]
第7回:[5/9] パターンの磨き方(Pattern Improvement)
グループで書いてきたパターンをさらによい内容・表現にするためのコツを伝授します。

第8回:[5/9] パターンの名前とイラストのつくり込み(Pattern Symbolizing)
パターン名のつけ方や、パターン・イラストの描き方についてのコツを伝授します。


[第5週]
第9回:[5/16] ライターズ・ワークショップ(Writers’ Workshop)#1
各グループのパターンをよりよいものにするために、他のグループのメンバーからコメントをもらいます。

第10回:[5/16] ライターズ・ワークショップ(Writers’ Workshop)#2
各グループのパターンをよりよいものにするために、他のグループのメンバーからコメントをもらいます。


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[第6週]
第11回:[5/23] スタイル・マイニング・ワークショップ #1
パターン・ランゲージの方法をもとに生まれた「スタイル・ランゲージ」(sytle langugae)の考え方について学び、「SFCの授業のスタイル」についてのスタイル・マイニング・ワークショップを行います。

第12回:[5/23] スタイル・マイニング・ワークショップ #2
「SFCの授業のスタイル」についてのスタイル・マイニング・ワークショップを行います。

[第7週]
第13回:[5/30] グループワーク成果を用いた対話ワークショップ #1
グループワークで作成したパターン・ランゲージを用いた対話ワークショップを行います。

第14回:[5/30] グループワーク成果を用いた対話ワークショップ #2
グループワークで作成したパターン・ランゲージを用いた対話ワークショップを行います。

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【提出課題・試験・成績評価の方法など】
成績は、グループワークへの参加と成果、個人宿題、授業中の参加、最終レポートから総合的に評価します。


【履修上の注意】

  • 授業と並行して、授業外でグループワークを行います。しっかりと取り組み、最後までやり切ってください。

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  • 授業と並行して、文献を読んでまとめを提出する個人宿題が毎週出ます。

    【履修選抜課題】
    受入学生数(予定):約 100 人
    選抜方法:課題提出による選抜

    この授業では、選んだテーマのパターン・ランゲージをつくるグループワークを行います。授業時間外にグループにメンバーでしっかりと時間をとって取り組む必要があります。そのことを十分理解した上で、以下の履修選抜課題に取り組んでください。

    今年は、以下の9つのテーマでグループワークを行う予定です。

    グループワークで作成するパターン・ランゲージのテーマ一覧
    (1) グループワークをよりよくするリーダーシップ
    (2) SFCのFab環境の活かし方・学び方
    (3) SFCでうまく「研究」生活をおくる秘訣
    (4) 数足のわらじの履き方(複数のコミュニティ・活動をしっかりやり抜く)
    (5) 一人暮らしで料理をしつづけるコツ
    (6) 好きなことの突き詰め方
    (7) 研究会のよりよい選び方
    (8) 外国語の習得と活かし方
    (9) よりよいノートの取り方

    【課題1】上記の9つのなかから、グループワークで自分が取り組みたいと思うテーマを選び、その番号とテーマ名を明記した上で、それにまつわる自らの経験・秘訣について、書いてください。テーマを選ぶ際には、自分がそのテーマの実践に日頃から親しんでいるか、ある程度知っているということが重要になります。興味があるものが複数ある場合には、「第一希望」、「第二希望」などを、明記してください。なお、このエントリーの情報に基づいて、こちらでグループを決め、初回に発表します。

    【課題2】自分が取り組むテーマ以外で、経験があり、自分が大事だと思うやり方・コツについて語ることができるテーマを、上記の9つのなかから挙げてください(該当するものすべて)。 履修選抜レポートでは、自分が語ることができるテーマの番号とテーマ名を挙げ、どのようなことが語れそうか(経験や秘訣)、ごく簡単に書いてください。ここで挙げてもらった情報を踏まえ、そのパターンをつくっているグループからインタビューを受けてもらう可能性があります。

    以上、(1)と(2)を両方入れた履修選抜レポートを、PDFファイルで提出してください(WordやPagesでPDF保存・PDF出力で作成できます)。


    【教材・参考文献】

    教科書
  • パターン・ランゲージ:創造的な未来をつくるための言語』(井庭崇 編著, 中埜博, 江渡浩一郎, 中西泰人, 竹中平蔵, 羽生田栄一, 慶應義塾大学出版会, 2013年)
    参考文献
  • 『プロジェクト・デザイン・パターン:企画・プロデュース・新規事業に携わる人のための企画のコツ32』 (井庭 崇 , 梶原 文生, 翔泳社, 2016年)
  • 『時を超えた建設の道』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1993年)
  • 『パタン・ランゲージ:環境設計の手引』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1984年)
  • 『プレゼンテーション・パターン:創造を誘発する表現のヒント』(井庭崇+井庭研究室, 慶應義塾大学出版会, 2013年)
  • 『Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン』(Mary Lynn Manns, Linda Rising, 丸善出版, 2014年)
  • 『パターン、Wiki、XP:時を超えた創造の原則』(江渡浩一郎, 技術評論社, 2009年)
  • 『クリストファー・アレグザンダー:建築の新しいパラダイムを求めて』(工作舎, 1989年)
  • 『社会システム理論:不透明な社会を捉える知の技法』(井庭 崇 編著, 宮台 真司, 熊坂 賢次, 公文 俊平, 慶應義塾大学出版会, 2011年)
  • 『A Tale of Pattern Illustrating:パターンイラストの世界』(原澤 香織, 宮崎 夏実, 櫻庭 里嘉, 井庭 崇, CreativeShift, 2015)
  • 『Pattern Illustrating Patterns: A Pattern Language for Pattern Illustrating』(Takashi Iba with Iba Laboratory, CreativeShift, 2015)

    【担当教員】
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    井庭 崇(いば たかし)
    1974年、神奈川生まれ。慶應義塾大学総合政策学部 教授。株式会社クリエイティブシフト代表取締役社長、および、パターン・ランゲージの学術的な発展を促す国際組織 The HillsideGroup 理事も兼務。2003年、慶應義塾大学政策・メディア研究科後期博士課程修了。博士(政策・メディア)。
    様々な創造実践領域の研究を通じて、創造とはどういうことかを明らかにするために、創造システム理論を構築・提唱している。また、創造社会(Creative Society)の実現に向けての社会論、および、創造実践の支援の方法としての「パターン・ランゲージ」の作成・研究に取り組んでいる。井庭研メンバーと作成したパターン・ランゲージは、多様な分野の30種類以上にのぼり、その数は、1000パターン以上となる。
    編著書・共著書に『複雑系入門:知のフロンティアへの冒険』(NTT出版、1998年)、『社会システム理論:不透明な社会を捉える知の技法』(慶應義塾大学出版会、2011 年)、『パターン・ランゲージ:創造的な未来をつくるための言語』(慶應義塾大学出版会、2013年)、『プレゼンテーション・ パターン:創造を誘発する表現のヒント』(慶應義塾大学出版会、2013年:2013年度グッドデザイン賞受賞)、『旅のことば:認知症とともによりよく生きるた めのヒント』(丸善出版、2015年)、『プロジェクト・デザイン・パターン:企画・プロデュース・新規事業に携わる人のための企画のコツ32』(翔泳社、2016年)など。『旅のことば』は、オレンジアクト認知症フレンドリーアワード2015大賞、および2015年グッドデザイン賞を受賞、さらに2016年度かわさき基準の認 証を受けている。また、2017年には中国語(繁体字)での翻訳書が香港で出版された。2012年にNHK Eテレ「スーパープレゼンテーション」で「アイデアの伝え方」の解説を担当。


    鎌田 安里紗(かまだ ありさ)
    1992年、徳島県生まれ。モデル、エシカルファッションプランナー。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科前期博士課程修了、2018年四月より慶應義塾大学大学非常勤講師。高校在学時に雑誌『Ranzuki』でモデルデビュー。エシカルな取り組みに関心が高く、フェアトレード製品の制作やスタディ・ツアーの企画などを行っている。著者に『enjoy the little things』(宝島社)。環境省「森里川海プロジェクト」アンバサダー、People Treeアンバサダー、慶應義塾大学SFC研究所上席所員。これまでに中心的に作成したパターン・ランゲージは、「Ethical Lifestyle Patterns」、「Personal Culture Patterns」、制作に関わったのは「コラボレーション・パターン」、「Generative Beauty Patterns」、『旅のことば:認知症とともによりよく生きるた めのヒント』(イラストも担当)、「Pattern Writing Patterns」など。
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