井庭崇のConcept Walk

新しい視点・新しい方法をつくる思索の旅

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井庭研B2(社会システム理論)2011年度 夏休みの宿題

井庭研B2(社会システム理論)の2011年度 夏休みの宿題は、以下のとおり。


社会システム理論を提唱した社会学者ニクラス・ルーマンの本『エコロジーのコミュニケーション』を読み、現代社会の特徴と問題点について理解し、自分のことばでレポートをまとめてください(日本語、もしくは英語)。

● まず、『エコロジーのコミュニケーション:現代社会はエコロジーの危機に対応できるか?』(ニクラス・ルーマン, 新泉社, 2007)を購入してください(借りるのではなく購入)。

※借りるのではなく購入することを強く推奨するのは、重要な文献を少しずつ集め、自分の本棚でその世界が徐々に広がっていくことが重要だと思うからです。そのことで、ある領域への意識を強化する環境をつくることができ、また、自らの学びを振り返りやすくすることができます。また、次に書くように、線を引きながら読むためにも、購入する必要があります。


● この本を読み、現代社会の特徴と問題点について理解してください。おすすめなのは、重要だと思うコトバやフレーズ、センテンスに、鉛筆で線を引くことです。これにより、再度読むときに、どこを重要だと思ったのかがよくわかるからです(レポートも書きやすくなります)。

ルーマンの本は、難しい部分が多いですが、わからないところは飛ばしながら、とにかく前に進んで読むことが大切です。すべてを理解しようとは思わず、ざっと読む感じで読み進めてください。難しい部分などについては、秋学期のゼミのときに少しずつ解消していきましょう。(何がわからないのかもよくわからない、という状況に陥るかもしれません。でも、ルーマンを読むということはそういうことなので、自分の問題だと責めないように。)


● 夏休みの終わりまでに、以下の形式で、レポートを提出してください。
現代社会の特徴と問題点について、および、この本を読んで考えたこと・感じたことを、自分のことばでレポートにまとめてください。自分の興味・関心や研究内容と絡めて書くのもよいでしょう。

使用言語:日本語、もしくは英語
分量  :3~5ページ(程度)
ファイル:PDF形式:ファイル名に半角アルファベットで名前を入れる
提出〆切:2011年9月24日(土)
提出先 :井庭研ML
メール件名:夏休みの宿題B2( 自分の名前 )


【重要な補足】

●2011年春学期に僕の「社会システム理論」の授業を履修していない人は、SFC-GC (Global Campus) にアップされている授業映像を全回分、見ておいてください。秋学期の井庭研は、ここで話したことを前提として進めます。
SFC-GC「社会システム理論」(担当:井庭崇, 2011年度春学期)
 

●個人研究をサポートする以下の重要文献についても、夏休みのうちに購入し、読める範囲で読んでおくことをおすすめします。個人研究の計画・遂行にかなり役立つと思います。
『創造的論文の書き方』(伊丹敬之, 有斐閣, 2001)
『「超」文章法』(野口悠紀雄, 中央公論新社, 2002)
『考える技術・書く技術:問題解決力を伸ばすピラミッド原則』(バーバラ・ミント, 新版, ダイヤモンド社, 1999) [ B. Minto, 『The Pyramid Principle: Logic in Writing and Thinking』, 3rd Revised ed, Financial Times Prentice Hall, 2008 ]
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井庭研B1(パターンプロジェクト)2011年度 夏休みの宿題

井庭研B1(パターンプロジェクト)の2011年度 夏休みの宿題は、以下のとおり。


パターンランゲージの考え方の生みの親である建築家クリストファー・アレグザンダーの本『The Oregon Experiment』を読み、彼がパターン・ランゲージで目指していたことが何だったのかを理解し、それをレポートにまとめてください(英語)。


● まず、『The Oregon Experiment』 (C. Alexander, et. al, Oxford University Press, 1975) を購入してください(借りるのではなく購入)。

※借りるのではなく購入することを強く推奨するのは、重要な文献を少しずつ集め、自分の本棚でその世界が徐々に広がっていくことが重要だと思うからです。そのことで、ある領域への意識を強化する環境をつくることができ、また、自らの学びを振り返りやすくすることができます。また、次に書くように、線を引きながら読むためにも、購入する必要があります。


● この本を読み、アレグザンダーがパターンランゲージをどのような意図でつくり、どのような実践をしたのかを理解してください。おすすめなのは、重要だと思うコトバやフレーズ、センテンスに、鉛筆で線を引くことです。これにより、再度読むときに、どこを重要だと思ったのかがよくわかるからです(レポートも書きやすくなります)。

この本は英語で書かれていますが、かなり薄い本で、文字も大きいので、英語での読書に慣れていない人でも読み切ることができると思います。(この宿題は、英語で読み、英語で書く練習も兼ねています。)


● 夏休みの終わりまでに、以下の形式で、レポートを提出してください。
アレグザンダーがパターン・ランゲージで目指していたことが何だったのか、また、この本を読んで考えたこと・感じたことなどを書いてください。

使用言語:英語
分量  :3ページ(程度)
ファイル:PDF形式:ファイル名に半角アルファベットで名前を入れる
提出〆切:2011年9月24日(土)
提出先 :井庭研ML
メール件名:夏休みの宿題B1( 自分の名前 )


【重要な補足】

●上記の本で取り上げられているパターンランゲージは、以下の本にすべて掲載されています。現役メンバー(継続生)は、「春休みの宿題」ですでにこの本を購入し読んでいるので、秋学期からの新規メンバーも、購入して適宜参照するとよいと思います。

- 『パタン・ランゲージ:環境設計の手引』(クリストファー・アレグザンダー 他, 鹿島出版会, 1984)
- 『A Pattern Language: Towns, Buildings, Construction』 (C. Alexander, S. Ishikawa, M. Silverstein, Oxford University Press, 1977)


●2010年秋学期に僕の「パターンランゲージ」の授業を履修していない人は、SFC-GC (Global Campus) にアップされている授業映像を全回分、見ておいてください。秋学期の井庭研は、ここで話したことを前提として進めます。
SFC-GC「パターンランゲージ」(担当:井庭崇, 2010年度秋学期)
 

●2011年春学期の僕の「社会システム理論」の授業も、井庭研B1の内容や活動についての理解を深めます。未履修の人は、この春学期に行われた 市川×今村×井庭鼎談の回と、中原×井庭対談の回だけでよいので、SFC-GC (Global Campus) にアップされている映像を見ておいてください。来年は来年で新しい企画をするので、このメンバーでの鼎談・対談は今楽しんでください。
SFC-GC「社会システム理論」(担当:井庭崇, 2011年度春学期)
 

●井庭研B1で行うコラボレーションは、以下の本で紹介されている方法や事例が近いので、こちらもおすすめです。

- 『発想する会社! :世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法』(トム・ケリー, ジョナサン・リットマン, 早川書房, 2002)
- 『The Art of Innovation: Success Through Innovation the IDEO Way』 (Thomas Kelley, Jonathan Littman, Profile Business, 2002)
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7月19日(火)6限に追加の井庭研説明会を開催します!

2011年7月19日(火)6限に、追加の井庭研説明会を開催します!

先週の説明会は5限に開催したため参加できなかったという声を何人からか聞きました。そこで、今週は6限に、追加の説明会を行います。井庭研会B1とB2の両方を説明します(内容的には先週の説明会の短縮版です)。

先週参加した人でも、何か質問等があれば、その場に来てもらえれば、話が早いと思います。


■ 井庭崇研究会B1&B2説明会
7月19日(火)6限(18:10〜) @ κ11教室


■井庭研B1
パターン・ランゲージによる実践知の言語化プロジェクト
(創造的なコラボレーション + 魅せるプレゼンテーションの探究)

■井庭研B2
新しいシステム理論にもとづく社会研究
(コミュニケーションの連鎖の分析とメディア構築)


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井庭研 説明会ポスターをつくりました

井庭研説明会のポスターをつくりました。

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■ 井庭崇研究会B1説明会 7月11日(月)5限 @ ε12教室
パターン・ランゲージによる実践知の言語化プロジェクト
(創造的なコラボレーション + 魅せるプレゼンテーションの探究)

■ 井庭崇研究会B2説明会 7月12日(火)5限 @ κ11教室
新しいシステム理論にもとづく社会研究
(コミュニケーションの連鎖の分析とメディア構築)
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井庭研 夏の特別研究プロジェクト2011 シラバス

下記の通り、夏の「特別研究プロジェクト」(井庭)を開催します。これは、夏休み中の正規の授業として開講されます(2単位)。参加希望の人は、メールにて連絡をください。

「 新しいシステム理論にもとづく社会研究【特別編】」(井庭 崇)

 本特別研究プロジェクトでは、社会学者ニクラス・ルーマンの「社会システム理論」(Social Systems Theory)の理解を深めるため、『社会の芸術』を読み込みます。ルーマンの社会システム理論では、社会を「コミュニケーション」という出来事の生成・連鎖の視点で捉えます。そして、本来は生起しにくい社会的秩序が、いかにして生じ得るのかを考察します。この理論は、政治、経済、法、科学、教育、芸術、宗教、マスメディア、社会運動、組織、愛など、様々な社会現象の理解に用いられています。
 本プロジェクトでは、『社会の芸術』の日本語訳と英語訳の両方を読み、理論の内容理解だけでなく、社会システム理論にもとづく社会研究を英語で書くための力も身につけます。

『社会の芸術』(ニクラス ルーマン, 法政大学出版局, 2004)
第1章 知覚とコミュニケーション―形式の再生産について
第2章 ファースト・オーダーの観察とセカンド・オーダーの観察
第3章 メディアと形式
第4章 芸術の機能と芸術システムの分出
第5章 自己組織化―コード化とプログラム化
第6章 進化
第7章 自己記述

『Art as a Social System』(N. Luhmann, Stanford University Press, 2000)
Chapter 1. Perception and communication: the reproduction of forms
Chapter 2. Observation of the first and of the second order
Chapter 3. Medium and form
Chapter 4. The function of art and the differentiation of the art system
Chapter 5. Self-organization: coding and programming
Chapter 6. Evolution
Chapter 7. Self-description


【実施期間】
2011年 9月1日~3日、5日、13日、14日

【実施場所】
SFC

【参加条件】
「社会システム理論」の授業を履修済み、もしくは、プロジェクト開始前までに、SFC-GCで「社会システム理論」の映像を見て自習していること。

【評価方法】
文献読解・議論における積極性・貢献度、文献読解のまとめのレポート、および研究関連の諸活動から総合的に評価します。

【問い合わせ・連絡先】
ilab-entry2011 [at] sfc.keio.ac.jp

【参考文献】
・『社会システム理論』〈上〉 〈下〉(ニクラス・ルーマン, 恒星社厚生閣, 1995)
・『Social Systems』(N. Luhmann, Stanford University Press, 1996)
・『社会の社会』〈1〉 〈2〉(ニクラス ルーマン, 法政大学出版局, 2009)
・『システム理論入門:ニクラス・ルーマン講義録〈1〉』(ニクラス ルーマン, 新泉社, 2007)
・『社会理論入門:ニクラス・ルーマン講義録〈2〉』(ニクラス ルーマン, 新泉社, 2009)

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井庭研 説明会(2011年秋学期履修希望者向け)を開催します!

下記の日程で、来学期履修希望者向けの「井庭研 説明会」を開催します。担当教員と現役メンバーが、研究会のテーマや進め方などを説明します。井庭研に参加したいと思っている人も、何をやっているのか興味がある人も、研究会選択を迷っている人も、ぜひ来てください!


■ 井庭崇研究会B1説明会 7月11日(月)5限 @ ε12教室
パターン・ランゲージによる実践知の言語化プロジェクト
(創造的なコラボレーション + 魅せるプレゼンテーションの探究)

■ 井庭崇研究会B2説明会 7月12日(火)5限 @ κ11教室
新しいシステム理論にもとづく社会研究
(コミュニケーションの連鎖の分析とメディア構築)


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井庭研究会B2(2011年秋学期)シラバス

井庭崇研究会B2(火曜5限)

新しいシステム理論にもとづく社会研究
(コミュニケーションの連鎖の分析とメディア構築)

【Important Dates】

7月12日(火)5限 井庭研B2説明会@κ11。
7月22日(金) エントリー〆切
7月29・30日(金・土)面接


【目的・内容】

自分たちで自分たちの未来をデザインする―――― 社会が複雑化し多様化するなかで、いかにしてそれを実現するのか。これは現代社会が抱えている根本的な課題です。自己革新的な社会においては、自らヴィジョンを創造し、それを具現化する仕組みをデザインし、実践することが求められます。本研究会では、新しいシステム理論にもとづき、秩序形成の原理と新しい仕組みのデザイン/実践の方法を探究します。

本研究会は、「新しいシステム理論の探究」と「個人研究」の二本柱で構成されます。

「新しいシステム理論の探究」では、ニクラス・ルーマンの「社会システム理論」(Social Systems Theory)に関する文献を読み込み、理解を深めます。この理論では、社会を「コミュニケーション」という出来事の生成・連鎖の視点で捉えます。そして、本来は生起しにくい社会的秩序が、いかにして生じ得るのかを考察します(より具体的に言うと、コミュニケーションの生成・連鎖を下支えしている「メディア」は何かを特定し、その働きを理解します)。この理論はこれまでにも、政治、経済、法、科学、教育、芸術、宗教、マスメディア、社会運動、組織、愛など、様々な社会現象の理解に用いられており、多様な社会現象を統一的な視点で理解し、比較検討できることがわかっています。2011年度春学期の輪読では『社会の社会』〈1〉 〈2〉を読みましたが、秋学期は『エコロジーのコミュニケーション』と『社会の科学』〈1〉 〈2〉等を読み、学問や大学の役割と可能性について議論できればと考えています。

「個人研究」では、各自の問題意識にもとづく研究に取り組みます。つまり、自分がどうしても取り組みたいテーマ、「研究への情熱」が持てるテーマについて、ルーマン理論から得た発想・分析枠組みなどを活かしながら分析・考察し、新しい仕組みの提案・実践に取り組みます。このほか必要に応じて複雑系(Complex Systems)の諸理論や創造システム理論(Creative Systems Theory)、さらには新しい研究方法(ネットワーク分析やモデリング・シミュレーション)を取り入れるなど、社会研究方法の革新にも取り組みます。

本研究会の参加者としては、これまで自分が取り組んできた研究対象を新しい視点で捉え直したい人、またはSFCらしい新しいアプローチで研究を始めたい人を歓迎します。どちらの場合でも、自分が取り組むテーマに対する「しっかりとした問題意識」と「研究遂行への強い意志」を求めます。


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【授業スケジュール】

ゼミは、火曜5限に行います。
毎週のゼミでは、「輪読」や「個人研究レビュー」を行います。
●輪読では、ニクラス・ルーマンの「社会システム理論」に関する文献を読み込み、理論の理解を深めます。
●個人研究レビューでは、各自の問題意識にもとづく個人研究の進捗状況を報告し、互いにコメント/アドバイスをし合います。


【履修条件】

● 個人研究で取り組みたいテーマが明確になっていること(具体的なイシューに落とし込めていること)。
● 個人研究によって付加価値のあるアウトプットを生み出す強い意志があること。
● 知的コミュニティとしての研究会を、自分たちでつくっていく意志があること。


【その他の留意点】

● 研究会に参加するメンバーはそれぞれ異なる研究対象領域をもつことになるので、各自の研究テーマそのものに関する知識(例えば、経営がテーマの場合、経営の理論や事例など)は自分で身につけてもらいます。
● ゼミの正規の時間よりも延長して活動を行います。また、ゼミ後に議論・交流のための食事会を開催します。ゼミの時間の後には、ほかの予定を入れないようにしてください。
● 井庭研究会B1との同時履修や、他の研究会との同時履修も歓迎します。
● 7月12日(火)5限に、κ11教室にて、担当教員と現役メンバーによる「井庭研B2説明会」を開催します。井庭研に興味がある人や迷っている人など、ぜひ来てください。
● 9月上旬から中旬にかけて、ルーマンの社会システム理論を学ぶための「特別研究プロジェクト」を開催予定です。詳細は追って連絡しますが、秋学期に先行してスタートできるので、可能であれば参加してください。


【予定受け入れ人数】

15名程度


【エントリー課題】

本シラバスをしっかりと読んで内容を理解した上で、以下のエントリー情報を7月22日(金)までにメールで提出してください。

エントリーメールの提出先: ilab-entry2011 [at] sfc.keio.ac.jp
メールのサブジェクト(件名): 井庭研究会B2 履修希望

以下の内容を書いたエントリーレポート(PDF形式)を、メールで提出してください。

井庭研究会B2 履修希望
(1) 氏名(ふりがな), 学部, 学年, 学籍番号, ログイン名
(2) 問題意識と研究テーマ(社会のどの部分に問題を感じ、どのように解決したいと考えているのか?)
(3) 来学期、並行して所属する予定の研究会
(4) これまでに所属した研究会
(5) これまでに履修した授業のなかで、お気に入りのもの(複数可)
(6) これまでに履修した担当教員(井庭)の授業
(7) その他の自己紹介(やっていること、興味があること、将来の方向性、自己アピールなど)

※ (2)は、A4用紙で1枚程度でまとめてください。
※ (2)や(7)では、図や写真を用いて構いません。魅力的にアピールしてください。


以上のエントリー情報にもとづき、面接を行います。面接では、問題意識と研究計画がきちんと練られているかについて確認・議論します。


【評価方法】

日頃の文献読解・議論における積極性・貢献度、個人研究の成果、および研究会関連の諸活動から総合的に評価します。


【問い合わせ・連絡先】

ilab-entry2011 [at] sfc.keio.ac.jp


【参考文献】

●『エコロジーのコミュニケーション:現代社会はエコロジーの危機に対応できるか?』(ニクラス・ルーマン, 新泉社, 2007)[ N. Luhmann, Ecological Communication, University Of Chicago Press, 1989 ]
●『社会の科学』〈1〉 〈2〉(ニクラス ルーマン, 法政大学出版局, 2009)
●『社会の教育システム』(ニクラス ルーマン, 東京大学出版会, 2004)

●『システム理論入門:ニクラス・ルーマン講義録〈1〉』(ニクラス ルーマン, 新泉社, 2007)
●『社会理論入門:ニクラス・ルーマン講義録〈2〉』(ニクラス ルーマン, 新泉社, 2009)
●『社会システム理論』〈上〉 〈下〉(ニクラス・ルーマン, 恒星社厚生閣, 1995) [ N. Luhmann, Social Systems, Stanford University Press, 1996 ]
●『社会の社会』〈1〉 〈2〉(ニクラス ルーマン, 法政大学出版局, 2009)
●『近代の観察』(ニクラス・ルーマン, 法政大学出版局, 2003)[ N. Luhmann, Observations on Modernity, Stanford University Press, 1998 ]

●『創造的論文の書き方』(伊丹敬之, 有斐閣, 2001)
●『「超」文章法』(野口悠紀雄, 中央公論新社, 2002)
●『考える技術・書く技術:問題解決力を伸ばすピラミッド原則』(バーバラ・ミント, 新版, ダイヤモンド社, 1999) [ B. Minto, The Pyramid Principle: Logic in Writing and Thinking, 3rd Revised ed, Financial Times Prentice Hall, 2008 ]

●「SFCの現場:井庭研究室」 http://www.sfc.keio.ac.jp/introducing_labs/index.html
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井庭研究会B1(2011年秋学期)シラバス

井庭崇研究会B1(月曜5限)

パターン・ランゲージによる実践知の言語化プロジェクト
(創造的なコラボレーション + 魅せるプレゼンテーションの探究)


【Important Dates】

7月11日(月)5限 井庭研B1説明会@ε12。
7月22日(金) エントリー〆切
7月29・30日(金・土)面接

【目的・内容】

魅力があり、想像力をかきたて、人を動かす「ことば」を生み出すには、どうすればよいのでしょうか? ――― 本研究会では、そのような「ことばの力」を探究し、実践知を「パターン・ランゲージ」として言語化することを目指します。

パターン・ランゲージとは、「デザインの知」(問題発見+問題解決の知)を記述するための方法です。パターン・ランゲージの要素である「パターン」には、どのような状況(Context)のときに、どのような問題(Problem)が生じやすく、それをどのように解決すればよいのか(Solution)が記述されます。このようなパターンには、対象となるデザイン領域における「よりよいカタチ」についての想像力をかきたて、人を動かす機能があります。

パターン・ランゲージの方法は、もともとは建築デザインの分野で提唱されたのですが、その後ソフトウェア・デザインの分野に応用され、成功を収めました。さらに、組織デザインなど、新しいデザイン領域にも応用され始めています。SFCでも「学び」のパターン・ランゲージ(学習パターン:Learning Patterns)が制作され、学内外で注目を集めています。本研究会では、このパターン・ランゲージの方法にもとづいて、新しい領域の実践知の記述に取り組みます。

2011年度秋学期に、メンバー全員で取り組むのは「(広義の)プレゼンテーションのパターン・ランゲージ」と「創造的コラボレーションのパターン・ランゲージ」です (*)。プレゼンテーション・パターンでは、「人に何かを伝え・共有するとき、情報をどのように整理し、表現し、伝えればよいのか」という秘訣を記述します。コラボレーション・パターンでは、「複数人によるコミュニケーションの連鎖のなかで、どのように新しい価値を生みだせばよいのか」という秘訣を記述します。

パターン・ランゲージをつくるということは、「ことばの力」によるエンパワーメントを通じて、社会へコミットすること、未来へコミットすることを意味します。そのような新しい方法の開発・実践に挑戦する、「やる気」のあるメンバーにぜひ来てほしいと思います (**)。


* プレゼンテーション・パターンの制作は、すでに春学期から動き始めていますが、これまでの準備段階を経て、いよいよ秋学期からパターンランゲージとしての本格的な記述・洗練が始まるところです。秋学期から参加するメンバーがスムーズにプロジェクトに合流できるように配慮しますし、まだまだ十分に活躍の機会はあります。その点は心配せず、本プロジェクトに合流してください。こだわり抜いたクオリティの高いものを一緒に作り上げましょう!そしてこの経験が、学期中頃からスタートする「創造的コラボレーションのパターン・ランゲージ」のための共有体験にもなります。

** 井庭研では、このほか、「探究型の学びの場づくりとファシリテーション」のためのパターンランゲージや、「社会変革」のパターンランゲージ、「子どもの学び」のパターンランゲージ(子ども版 学習パターン)、「文章執筆」のパターン・ランゲージなどにも、機会をみて取り組んでいきたいと思っています。そのようなテーマに興味がある人も、研究会全体で取り組む上記の活動を通じて、方法論を学び、経験を積んでほしいと思います。また、パターンランゲージの制作だけでなく、それを実際に活かすためのワークショップや新しいメディアづくりにも取り組みます。

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【授業スケジュール】

ゼミは、月曜5限に行います。
毎週のゼミでは、メンバー全員でパターン・ランゲージの制作作業・レビュー等を行います。


【履修条件】

● プロジェクト活動によって付加価値のあるアウトプットを生み出す意志があること。
● プロジェクトに付随して必要となる、ゼミ時間外での個人作業・グループワーク(パターンの執筆/文献読解/レビュー等)にきちんと参加する意志があること。
● 知的コミュニティとしての研究会を、自分たちでつくっていく意志があること。


【その他の留意点】

● 本研究会では、参加者全員によるプロジェクト(プレゼンテーション・パターンの制作)を行います。個人研究はありません(卒業プロジェクトについては応相談)。
● ゼミの正規の時間よりも延長して活動を行います。また、ゼミ後に議論・交流のための食事会を開催します。ゼミの時間の後には、ほかの予定を入れないようにしてください。
● 井庭研究会B2との同時履修や、他の研究会との同時履修も歓迎します。
● 7月11日(月)5限に、ε12教室にて、担当教員と現役メンバーによる「井庭研B1説明会」を開催します。井庭研に興味がある人や迷っている人は、ぜひ来てください。


【予定受け入れ人数】

15名程度


【エントリー課題】

本シラバスをしっかりと読んで内容を理解した上で、以下のエントリー情報を7月22日(金)までにメールで提出してください。

エントリーメールの提出先: ilab-entry2011 [at] sfc.keio.ac.jp
メールのサブジェクト(件名): 井庭研究会B1 履修希望

以下の内容を書いたエントリーレポート(PDF形式)を、メールで提出してください。

井庭研究会B1 履修希望
(1) 氏名(ふりがな), 学部, 学年, 学籍番号, ログイン名
(2) 本プロジェクトに参加する動機・意気込み・期待
(3) 「よいプレゼンテーション」(広い意味での)とはどのようなものか、自分の考えを書いてください。
(4) 「創造的なコラボレーション」(グループワーク、プロジェクト、部活/サークル)の経験について教えてください。
(5) 持っているスキル/得意なこと(自然言語, 画像・映像編集, グラフィックス・デザイン, 音楽, プログラミング, その他)
(6) 来学期、並行して所属する予定の研究会
(7) これまでに所属した研究会
(8) これまでに履修した授業のなかで、お気に入りのもの(複数可)
(9) これまでに履修した担当教員(井庭)の授業
(10) その他の自己紹介(やっていること、興味があること、将来の方向性、自己アピールなど)

※ (3)〜(5)や(10)では、図や写真を用いて構いません。魅力的にアピールしてください。

以上のエントリー情報にもとづき、面接を行います。


【評価方法】

日頃のプロジェクト活動における積極性・貢献度、および研究会関連の諸活動から総合的に評価します。


【問い合わせ・連絡先】

ilab-entry2011 [at] sfc.keio.ac.jp


【参考文献】

●『パタン・ランゲージ:環境設計の手引』(クリストファー・アレグザンダー 他, 鹿島出版会, 1984)[ C. Alexander, S. Ishikawa, M. Silverstein, A Pattern Language: Towns, Buildings, Construction, Oxford University Press, 1977 ]
●『時を超えた建設の道』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1993)[ C. Alexander, The Timeless Way of Building, Oxford University Press, 1979 ]

●『パターン、Wiki、XP:時を超えた創造の原則』(江渡 浩一郎, 技術評論社, 2009)
● M. Lynn Manns, L. Rising, Fearless Change: Patterns for Introducing New Ideas, Addison-Wesley, 2004

●『暗黙知の次元』(マイケル・ポランニー, 筑摩書房, 2003)[ M. Polanyi, The Tacit Dimension, Reissue edition, University Of Chicago Press, 2009 (1966) ]
●『アブダクション:仮説と発見の論理』(米盛裕二, 勁草書房, 2007)
●『発想する会社!:世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法』(トム・ケリー, ジョナサン・リットマン, 早川書房, 2002)[ Thomas Kelley, Jonathan Littman, The Art of Innovation: Success Through Innovation the IDEO Way, Profile Business, 2002 ]

●『Learning Patterns: A Pattern Language for Active Learners at SFC 2009』(学習パターンプロジェクト, 慶應義塾大学総合政策学部・環境情報学学部, 2009)※ http://learningpatterns.sfc.keio.ac.jp/
●「自生的秩序の形成のための《メディア》デザイン──パターン・ランゲージは何をどのように支援するのか?」(井庭 崇, 『10+1 web site』, 2009年9月号)※ http://tenplusone.inax.co.jp/monthly/2009/09/post-2.php
●「『コラボレーションによる学び』の場づくり:実践知の言語化による活動と学びの支援」(井庭 崇, 人工知能学会誌 24(1), 70-77, 2009) http://web.sfc.keio.ac.jp/~iba/papers/2009JSAI.pdf

●「コラボでつくる! ―――コミュニケーションの連鎖による創発」(井庭 崇,『創発する社会』,國領 二郎(編著),日経BP企画,2006,p.68-85)
●Takashi Iba, "An Autopoietic Systems Theory for Creativity," Procedia - Social and Behavioral Sciences, Vol.2, Issue 4, 2010, Pages 6610-6625 http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1877042810011298

●「SFCの現場:井庭研究室」 http://www.sfc.keio.ac.jp/introducing_labs/index.html
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武田 隆 × 井庭 崇 対談「ネットコミュニティによる新しいマーケティング」

5月24日(火)に、CGM(コンシューマ・ジェネレイテッド・メディア)をマーケティングに活用しているエイベック研究所の代表取締役 武田 隆さんをお呼びし、コミュニケーションの連鎖の誘発による「新しいマーケティング」についての対談を行ないます。武田さんには、エイベック研究所の実践事例についてもご紹介いただく予定です。

新しいマーケティングというテーマに興味がある方はもちろん、この種の企業・業界への就職/インターンに興味がある方も、ぜひお越し下さい!

「ネットコミュニティによる新しいマーケティング」
(武田 隆 × 井庭 崇 対談)
2011年5月24日(火)5限(16:30〜)
慶應義塾大学SFC κ11教室


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武田 隆 さん
GCM(コンシューマー・ジェネレイテッド・メディア)をマーケティングに活用しているエイベック研究所の代表取締役。

井庭 崇
「コミュニケーションの生成・連鎖」を促進するメディアや、コラボレーションの研究に取り組んでいるSFC総合政策学部准教授。


※この対談は、井庭研究会B2主催の公開企画です。参加希望の方は、当日、直接会場にお越し下さい。
※5限は16:30~18:00ですが、多少延長する予定です。
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江渡 浩一郎 × 井庭 崇 対談「パターン・ランゲージの思想と展開」

5月23日(月)に、産業技術総合研究所研究員/メディア・アーティストの江渡 浩一郎さんをお呼びし、パターン・ランゲージの基本的な考え方とその魅力について、対談を行ないます。江渡さんには、『パターン、Wiki、XP:時を超えた創造の原則』に書かれた内容もご紹介いただく予定です。興味がある方は、ぜひお越し下さい。

「パターン・ランゲージの思想と展開」
( 江渡 浩一郎 × 井庭 崇 対談)
2011年5月23日(月)5限(16:30〜)
慶應義塾大学SFC ε12教室


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江渡 浩一郎 さん
著書『パターン、Wiki、XP:時を超えた創造の原則』で、パターン・ランゲージの思想が、現在のソフトウェアの世界にどのような影響を与えているのかを示し、パターン・ランゲージに新たな光を当てた。産業技術総合研究所研究員/メディア・アーティスト。

井庭 崇
学習パターン」を始めとして、パターン・ランゲージの制作に取り組む一方、その思想と制作方法論の体系化に取り組んでいる。SFCでは、世界でも珍しい「パターンランゲージ」の授業を担当。SFC総合政策学部准教授。


※この対談は、井庭研究会B1主催の公開企画です。参加希望の方は、当日、直接会場にお越し下さい。
※5限は16:30~18:00ですが、多少延長する予定です。
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