井庭崇のConcept Walk

新しい視点・新しい方法をつくる思索の旅

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学習パターン英語版の表紙デザイン案、その後の展開

この前取り上げた学習パターン英語版の表紙デザインの案、いろいろ反応・感想、ありがとう。

どのデザインにも票が入ったが、一番上の「芽がでてきているのを見ている」絵が入っているデザインが一番人気だった。


実は、この表紙デザインに関して、面白い展開があったので紹介したい。


プロジェクトのメンバーのひとりが、もっとダイナミックな絵がいい、といって、手書きの図案を送ってきた。黒と白のコントラストをもっと出して、キャラクターにも動きをつけよう、と。

でも、黒と白のコントラストを効かせた背景は、印刷の都合で黒のベタ塗りができないので、だめだ、残念、となった。


ところが次の日、他のメンバーが、この案のキャラクターの特徴を活かした新しいデザイン案をつくって送ってきてくれた。

これが、ものすごくかわいくて、動きがあって、よいデザインだった。

とても気に入ったので、表紙1〜3ではなく、この新案(4?)をベースにして、表紙のデザインを進めることにしようと思っている。


それにしても、久々に素晴らしい創造の連鎖であった。

handdrawing.jpg


ELP_cover4.jpg
井庭研だより | - | -

「できるだけ遠くにボールを投げて、全力で取りにいく」ということ。

僕の本気プロジェクトのやり方は、「できるだけ遠くにボールを投げて、全力で取りにいく」というもの。

ボールを投げるときは、「うわ、これ、取るの無理じゃない?」ってほど高く遠くに投げる。

投げたからには、全力で走って取りにいく。

こういうやり方で、ここ15年ほどやってきた。


先日、後輩と飲む機会があった。PlatBox Projectで一緒に日々奮闘したメンバーだ。

彼が、今でも僕のこの「できるだけ遠くにボールを投げて、全力で取りにいく」という言葉を覚えていてくれて、さらに仕事でもこのやり方を心がけている、という話をしてくれた。素直にうれしい。

結局、大学/大学院で身に付けてほしい本当に大切なことは、あれやこれやの知識ではなく、こういう「物事に取り組む姿勢」なのではないか、と考えさせられた。


そして相変わらず、今取り組んでいる学習パターンの英語版制作でも、僕は「これできたらいいよね!絶対今回やろう!」と、遠くにボールを投げる。

メンバーはおそらく、「時間が限られているのになんでそんなこと言うんだろう?」と不思議に思っているんじゃなかろうか。与えられた時間でできる範囲に収めておくのが賢明だ、と。


でもさ。

近くに投げたら、走る気、おきないでしょう?

それで走らないとさ、そんな限りなく近い目標も達成できないものだよ。

しかも、プロジェクトをやる意味がないし、自分たちの成長もない。


だから、僕はいつも、できる限り遠くに投げる。

今回もできる限り遠くに投げる。

遠くに投げたって、僕が走って取りにいくんだから、誰も文句はないでしょう。


でも本当は、学生のみんなも一緒に走った方が、成長につながるんだけどなぁ。
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