井庭崇のConcept Walk

新しい視点・新しい方法をつくる思索の旅

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Vision Cube: 未来の社会をかたちづくる「新しい学問」をつくる

僕は、いま行なっているパターン・ランゲージの研究や社会システム理論 / 創造システム理論の研究を通じて、未来の社会をかたちづくる「新しい学問」をつくることに寄与したいと考えている。

学生時代、当時できたばかりの慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)で学び、研究し、現在はここで教員をしている。SFCという既存学問分野にとらわれない研究・教育の場にいたからこそできる知と方法の探究を、さらに推し進めたい。

未来の社会をつくる「新しい学問」とは、どのようなものだろうか。それを考えるために、ここでは次の3つの軸で構成される空間を考え、位置づけを試みたい。ここでは、この空間を「Vision Cube」と呼ぶことにしよう。

以下、走り書きのようなかたちになってしまうが、いま考えていることをまとめておくことにしたい。

(1) Academic-oriented ←→ Issue-oriented
(2) 狭義の“科学” ←→ 事実/価値を不可分とする新しい学問
(3) 個別学問分野(Discipline) ←→ 超領域的(Trans-disciplinary)

VisionCube440.jpg


このVision Cubeのなかの黄色で書いた領域こそが、僕が取り組みたい、未来の社会をつくる「新しい学問」の領域である。それは、このCubeの位置付けでいうならば、「超領域的で、事実/価値を不可分とする新しい学問」である。それがどういうものであるかを示すために、それぞれの軸について紹介していく。


まず最初に、(1) Academic-oriented ←→ Issue-oriented の軸から見ていこう。「学問体系の発展」に重心が置かれているのか、世の中のイシューからスタートして「実際の問題解決」が目的とされているのか、ということを表す軸である。 Issue-orientedというのは、現実問題の解決ということでSFCでもずっと言われてきたことである。多くの場合、いくつかの個別科学分野(ディシプリン)の協力によって「学際的」(Inter-disciplinary)に取り組まれることになる。Academic-orientedに行くほど、学問体系の発展のために研究がなされ、Issue-orientedに行くほど、問題を解決するということが優先される、という軸である。


次の軸は、(2) 狭義の“科学” ←→ 事実/価値を不可分とする新しい学問 である。「狭義の“科学”」とは、一般に広くイメージされるいわゆる「科学」(サイエンス)のことだ。つまり、何らかの"客観的"なデータを用いて実証していくことで、何が「真」(true)であるかを明確化するという、近代的な科学観である。これに対し、「事実/価値を不可分とする新しい学問」とは、事実(真)と価値(善)は不可分である = 独立に決めることはできない、という立場をとる。

近代の科学観しか知らなければ、奇妙に見える「事実/価値を不可分」という主張は、長い知の歴史や哲学的潮流から見れば、それほどおかしなことを言っているわけではない。もちろん、近代化以前に戻ろうという話ではない。狭く取り過ぎていた学問の境界を引き直そう、という話である。哲学におけるプラグマティズム(例えば、H・パトナム『事実/価値二分法の崩壊』)や、政策学の価値判断の不可分性の話に通じる。

この点について、パターン・ランゲージを例に、もう少し論じておこう。パターン・ランゲージは、「狭義の“科学”」的な基準ではなく、「事実/価値を不可分とする」ことを重視している(井庭崇 編著『パターン・ランゲージ』第1章参照)。パターン・ランゲージのつくり手は、自らを透明な外部観察者・外部記述者として位置付けたりはしない。その代わりに、「何がよいことなのか」「どういうことがおすすめされるべきか」ということについて、自ら(自分たち)の価値判断をくぐらせる。多くの人がしているからといって、それがよいと思えない(おすすめできない)のであれば、それは共有すべきパターンにはならないだろう(パターンにはしないだろう)。逆に、少数の事例に見出されたものであっても、多くの人に知られるべきであると判断されれば、それはパターンになるだろう(パターンにするだろう)。

このように、自ら(自分たち)の価値判断をくぐらせるということは、「狭義の“科学”」の立場から見れば、もろく危ないやり方に映るというのは理解できる。しかし、事実/価値は本来的に不可分であると考える立場からすれば、本来できないことをできるかのように振る舞うことの方が欺瞞であると思う。

いまパターン・ランゲージについて述べてきたことをより理解するために、ノンフィクションのドキュメンタリー作品をつくるというメタファーを取り上げたい。ノンフィクションであるからには、何らかの「事実」に基づいて作品がつくられるのは当然である。しかし、その事実のどこをどのように表現して伝えるのかは、そのつくり手に委ねられている。より明確に言うならば、そのつくり手の価値をくぐらせることになる。それはネガティブなことではなく、それこそがドキュメンタリーのつくり手の力量であり、特徴となる。ドキュメンタリー作家は、透明な存在ではない。そうではなく、その作家の価値判断を通して取捨選択され、強弱がつけられている(このことは、すべてのマスメディアも同様である)。

以上のように、パターン・ランゲージは、「狭義の“科学”」では行うことができない、「事実/価値を不可分とする新しい学問」を志向している。


Vision Cubeの三つめの軸は、(3) 個別学問分野(Discipline) ←→ 超領域的(Trans-disciplinary) である。ここで、「学際的」(Inter-disciplinary)と「超領域的」(Trans-disciplinary)は異なるものである、という認識が重要である。

学際的」(Inter-disciplinary)とは、個別学問分野(Discipline)の組み合わせを意味する。「国際的」(Inter-national)が、「国」(nation)の「際」(inter)という意味であるのと同じように、「学際的」(Inter-disciplinary)とは、「個別学問分野」(discipline)の「際」(inter)なのである。ここで注意が必要なのは、「学際的」(Inter-disciplinary)においては、個別学問分野(Discipline)の存在は前提とされ、また変わらず存在し続けるという点である。このことは、複数の個別学問分野(Discipline)をつなぐ「multi-disciplinary」と言ったところで同様である。

これに対して、「超領域的」(Trans-disciplinary)というのは、個別学問分野(Discipline)を超えた領域を指している。哲学や数学、システム理論などはこのような超領域的な学問であり、パターン・ランゲージもここに位置すると僕は考えている。

InterTrans_440.jpeg


この区別をしっかりと理解した上で、Vision Cubeに戻ると、先ほどよりも、軸の取り方の意味がよりわかると思う。「超領域的」(Trans-disciplinary)は軸の一方向になっているのに対して、「学際的」(Inter-disciplinary)は軸には正式には書かれていない。あくまでも、「Issue-oriented」に補足するかたちで添えられているにすぎない。

また、よくよく見ると、Vision Cubeには、「モード1」「モード2」という言葉も添えられているのに気づくだろう。これは、マイケル・ギボンズが『現代社会と知のの創造』のモード論に対応している。そこでは、「Academic-oriented」かつ「個別学問分野」の従来の学問が「モード 1」と呼ばれ、「Issue-oriented」かつ「超領域的」な知の生産様式を「モード 2」と呼ばれている。

ここでもう一度、Vision Cubeを載せておこう。

VisionCube440.jpg


(1) Academic-oriented ←→ Issue-oriented
(2) 狭義の“科学” ←→ 事実/価値を不可分とする新しい学問
(3) 個別学問分野(Discipline) ←→ 超領域的(Trans-disciplinary)

この3つの軸で構成される空間において、黄色で描かれた領域が、僕の取り組みたい「新しい学問」ということになる。それが、「超領域的で、事実/価値を不可分とする新しい学問」である。

(2)(3)は片側に寄ったかたちになるが、(1)の軸である「Academic-oriented」「Issue-oriented」は、どちらにもかかったかたちで領域が取られている。つまり、「Academic-oriented」でも「Issue-oriented」でもある得るということである。

パターン・ランゲージを例にとると、「建築」「ソフトウェアデザイン」「学び」「プレゼンテーション」「企画」「料理」「認知症とともによりよく生きる」など、現実世界の個々の問題・課題ごとに、それを解決できるように研究・制作・実践していく。これはパターン・ランゲージの「Issue-oriented」な研究である。

これに対して、パターン・ランゲージの「Academic-oriented」な研究もある。それは、方法論に関する研究であったり、哲学的な位置づけに関するものなどがここに当たる。つまり、パターン・ランゲージの学問体系を発展させる研究がここにあたる。


パターン・ランゲージは、単なる知識共有のひとつの方法というふうに捉える人が多いかもしれないが、僕は、このような「超領域的で事実/価値を不可分とする新しい学問」のプラグマティックな実践であると考えている。そして、それこそが、社会や学問における縦割りの閉塞感を打ち破り、未来をのびやかにかたちづくる道だと、僕は信じている。

SFCでこれからも、未来の社会をかたちづくる「新しい学問」をつくっていきたい。



井庭 崇 編著, 中埜 博, 江渡 浩一郎, 中西 泰人, 竹中 平蔵, 羽生田 栄一, 『パターン・ランゲージ:創造的な未来をつくるための言語』, 慶應義塾大学出版会, 2013
マイケル・ギボンズ, 『現代社会と知の創造:モード論とは何か』, 丸善, 1997
ヒラリー・パトナム, 『事実/価値二分法の崩壊』, 法政大学出版局, 2011
「研究」と「学び」について | - | -

2017年に開催されるパターン・ランゲージや創造性に関する国際学会まとめ

今年、僕が運営に関わる3つの国際学会のまとめ。パターン・ランゲージやコラボレーション、創造性、社会イノベーション、教育など、いろいろなテーマのものがあります。

日本のみなさんにとっても、自分たちの論文を出して、海外の魅力的な方々との交流の機会になればと思います。ぜひ、投稿をご検討ください。(もちろん、参加だけでもウェルカムですが、せっかくなので、論文をぜひ出しましょう!)

井庭研からもそれぞれの学会に数本ずつ論文を出す予定です。

COINs17 (7th International Conference on Collaborative Innovation Networks)
in Detroit, Michigan, USA. Sep 14th-17th, 2017.
http://detroit17.coinsconference.org

Important Dates
Submission Deadline: May 15, 2017
Final papers due for online conference proceedings: July 30, 2017

Tracks
Resilience through Collaborative Innovation Networks (COINs)
1. Healthcare
2. Industry
3. Social innovation and entrepreneurship
4. Education


PURPLSOC2017 (Pursuit of Pattern Languages for Societal Change)
in Krems, Austria. Oct 19th-21st, 2017.
http://www.purplsoc.org/call-for-contribution/

Important Dates
Abstracts/Descriptions are due: May 31, 2017
Acceptance notice/invitation: June 19, 2017
Full paper/Detailed description/Full Presentation: July 24, 2017



PLoP2017 (24th Conference on Pattern Languages of Programs)
in Vancouver, Canada. Oct 22nd-25th, 2017
http://www.hillside.net/plop/2017/

Important Dates
May 12th: Initial Draft Submission
June 30th: Focus Groups Submission
Sep 15th: Conference Versions Due
学会・カンファレンス情報 | - | -

[Deadline Extended!] Seminar Syllabus: Iba Lab B (GIGA), 2017 Spring

Iba Lab B (GIGA) - Natural & Creative Living Lab
Global Collaboration to Empower People with Pattern Languages

(Tuesday 5th period, 2017 Spring semester)

  • Entry submission deadline: (Extended to) March 23rd
  • Interview Session: On-line in March

    NCLL_logoNew_IbaLabB_440.jpg

    Purpose
    Our society is becoming more complex and diverse day by day. Finding a way to design the future with our own hands has become a fundamental problem for us today. To be creative in such a society, we must create our own visions, and design tools and methods to make our visions a reality.

    In our lab, we define a “Creative Society” as a society where people create their own goods, tools, concepts, knowledge, mechanisms, and ultimately the future with their own hands. Creation in this society is no longer limited to just companies and organizations, but is entrusted to each and every individual.

    In such a creative society, pattern languages are key media for supporting creative acts. A Pattern Language is a collection of information called “patterns,” which together works in a language-like structure to scribe out the practical knowledge related to a certain field of knowledge.

    The mission of our lab is to create human action pattern languages in various languages, and present / spread them all over the world, and engage in global collaboration to empower people with them. In order to achieve this, our lab conducts primarily three types of research:

    1. Creating new pattern languages from scratch. - The team will go through all of the process of creating a pattern language in English. The aim will be to create a pattern language that can be shared internationally. The themes of pattern languages will be related to ways of natural and creative living or how to shift our society to be more natural and creative.

    2. Translate pattern languages into other languages (publishing level). - The team will translate a pattern language (created in the Iba lab) into another language (precedents include: English, Korean, German, Malay, etc.) at a level that can be published as book and shared internationally.

    3. Explore new ways of expressing patterns. - The team will propose and design a new form of expression to share pattern languages. For the past forty years, pattern languages have been shared as reading materials, most commonly as printed books and papers, and recently as cards to be used in interactive workshops. Recently, we created Pattern Objects, which are objects that express patterns to help us recall the right pattern for the right situation, and Pattern Song, where patterns are embedded in lyrics of the song.


    IbaLabB_Photo_440.jpg


    Number of Students
    10


    Requirement
    The theme for our lab is Creativity. We are looking for prospective lab members who are willing to commit creatively to the future!


    Class Schedule
  • Official meeting will be on 5th period of Tuesday. In addition, Project activity will also take place on Tuesday 4th period.
  • We will go dinner together after the meeting.
  • Members are required to work on their projects outside of class time.


    Special Note
  • With regards to the timing of enrollment, we highly encourage students to join during their early years at SFC (1st years and 2nd years are welcome). Joining early will allow students to gain research experience and get more opportunities.

  • We are looking for members who are willing to study together with us in a long perspective. Breakthrough in knowledge and skills can be expected through long-term commitment.

  • Join us on opportunities to go on overseas trips to attend workshops and academic conferences. This year we will be visiting Germany in July, the US in September, Austria & Canada in October.


    Screening Schedule
  • Entry submission deadline: (Extended to) March 23rd
  • Interview sessions: On-line in March


    Assignment
    After reading through this syllabus thoroughly, please submit the entry assignment described below via email by March 23rd.

    Email to: ilab-entry [at] sfc.keio.ac.jp
    Subject: Iba Lab B (2017 Spring) Entry

    Please attach your entry assignment in a Word, Pages or PDF file.

    Iba Lab B (2017 Spring) Entry

    1. Name, Faculty, Grade, Student ID, login ID
    2. Profile photo (for reference to interview session)
    3. Topic of study you wish to work on in the lab. Reason for your entry. Your enthusiasm towards the project.
    4. Other Labs you are planning on joining next semester (if any)
    5. Labs you have been a part of (if any)
    6. Favorite classes you've taken so far (Multiple answers are welcome)
    7. Courses by Prof. Iba which you have taken before (if any)
    8. Any other introduction of yourself. (Circles, activities, interests, future visions, any other points to sell) *

    * You are welcome to use any pictures or diagrams.

    The selection interview will be held based on the information given in the entry assignment.


    Assesment Method
    Grading will be based on participation, presentation, and project.


    Materials & Reading List
    References
  • Important Introductory Papers from Iba Lab

    • Takashi Iba, “Pattern Language 3.0 and Fundamental Behavioral Properties,” in Pursuit of Pattern Languages for Societal Change. Designing Lively Scenarios in Various Fields, eds by Peter Baumgartner, Tina Gruber-Muecke, Richard Sickinger, Berlin: epubli, 2016, pp.200-233 [ Book PDF ]
    • Takashi Iba, “Pattern Languages as Media for Creative Dialogue: Functional Analysis of Dialogue Workshops” in PURPLSOC: The Workshop 2014, eds by Peter Baumgartner, Richard Sickinger, Berlin: epubli, 2015, pp.236-255 [ Book PDF ]
    • Takashi Iba, “Future Language for Collaborative Design,” PUARL Conference 2016, USA, Oct., 2016 [ Paper PDF ]
    • Takashi Iba, Taichi Isaku, “Creating a Pattern Language for Creating Pattern Languages: 364 Patterns for Pattern Mining, Writing, and Symbolizing,” 23rd Conference on Pattern Languages of Programs (PLoP2016), USA, Oct., 2016 [ Paper PDF ]
    • Takashi Iba, “An Autopoietic Systems Theory for Creativity,” Procedia - Social and Behavioral Sciences, Vol.2, Issue 4, 2010, pp.305–6625. [ Paper PDF ]

  • Iba Lab Patterns

    • Takashi Iba with Iba Lab, Learning Patterns: A Pattern Language for Creative Learning, CreativeShift Lab, 2014
    • Takashi Iba with Iba Lab, Presentation Patterns: A Pattern Language for Creative Presentations, CreativeShift Lab, 2014
    • Takashi Iba with Iba Lab, Collaboration Patterns: A Pattern Language for Creative Collaborations, CreativeShift Lab, 2014
    • Takashi Iba & Makoto Okada (eds), Iba Lab., and DFJI (Dementia Friendly Japan Initiative), Words for a Journey: The Art of Being with Dementia, CreativeShift Lab, 2015
    • Tomoki Furukawazono & Takashi Iba, Survival Language Project, Survival Language: A Pattern Language for Surviving Earthquakes, CreativeShift Lab, 2015
    • Eri Shimomukai & Sumire Nakamura with Takashi Iba, Change Making Patterns: A Pattern Language for Fostering Social Entrepreneurship, CreativeShift Lab, 2015
    • Kaori Harasawa, Natsumi Miyazaki, Rika Sakuraba, & Takashi Iba, A Tale of Pattern Illustrating, CreativeShift Lab, 2015
    • Takashi Iba with Iba Lab, Pattern Illustrating Patterns: A Pattern Language for Pattern Illustrating, CreativeShift Lab, 2015
    • Tetsuro Kubota, Yuji Harashima, Haruka Mori, Tsuyoshi Ishida, Kaori Harasawa, and Takashi Iba, “Project Design Patterns: Patterns for Designing Architectural Projects,” 5th Asian Conference on Pattern Languages of Programs (AsianPLoP2016), Taiwan, Mar., 2016 [ Paper PDF ]
    • Haruka Mori, Yuji Harashima, Tsuyoshi Ishida, Ayaka Yoshikawa, Takashi Iba, “Project Design Patterns: Sharing the Practices in Successful Projects,” PUARL Conference 2016, USA, Oct., 2016 [ Paper PDF ]
    • Yuma Akado, Shiori Shibata, Ayaka Yoshikawa, Akimitsu Sano, and Takashi Iba, “Cooking Patterns: A Pattern Language for Everyday Cooking,” 5th Asian Conference on Pattern Languages of Programs (AsianPLoP2016), Taiwan, Mar., 2016 [ Paper PDF ]
    • Alice Sasabe, Taichi Isaku, Tomoki Kaneko, Emi Kubonaga, and Takashi Iba, “Parenting Patterns: A Pattern Language for Growing with your Child,” 5th Asian Conference on Pattern Languages of Programs (AsianPLoP2016), Taiwan, Mar., 2016 [ Paper PDF ]
    • Arisa Kamada, Rina Kato, Yuma Akado, Takashi Iba, “Natural Living Patterns: A Pattern Language for Ethical and Sustainable Life,” 23rd Conference on Pattern Languages of Programs (PLoP2016) USA, Oct., 2016 [ Paper PDF ]
    • Takashi Iba, Aya Matsumoto, Arisa Kamada, Nao Tamaki, and Tomoki Kaneko, “A Pattern Language for Living Well with Dementia: Words for a Journey,” International Journal of Organisational Design and Engineering, Volume 4, No. 1/2, 2016, pp.85-112

  • Pattern Language Studies and Examples in Various Areas

    • Christopher Alexander, The Timeless Way of Building, Oxford University Press, 1979
    • Christopher Alexander, Sara Ishikawa, and Murray Silverstein, A Pattern Language: Towns, Buildings, Construction, Oxford University Press, 1977
    • Christopher Alexander, Murray Silverstein, Shlomo Angel, Sara Ishikawa, Denny Abrams, The Oregon Experiment, Oxford University Press, 1975
    • Christopher Alexander with Howard Davis, Julio Martinez, Don Corner, The Production of Houses, Oxford University Press, 1985
    • Christopher Alexander, The Nature of Order, BOOK ONE: The Phenomenon of Life, The Center for Environmental Structure, 2002
    • Christopher Alexander, The Nature of Order, Book 2: The Process of Creating Life, The Center for Environmental Structure, 2003
    • Mary Lynn Manns, Linda Rising, More Fearless Change: Strategies for Making Your Ideas Happen, Addison-Wesley Professional, 2015
    • James O. Coplien, Neil B. Harrison, Organizational Patterns of Agile Software Development, Prentice Hall, 2004
    • Kent Beck, Cynthia Andres, Extreme Programming Explained: Embrace Change, 2nd Edition, Addison-Wesley; 2nd edition, 2004
    • Takashi Iba, “Sociological Perspective of the Creative Society” (Chapter 4) in Designing Networks for Innovation and Improvisation, eds by Matthäus P. Zylka, Hauke Fuehres, Andrea Fronzetti Colladon, Peter A. Gloor, Springer International Publishing, 2016, pp.29-428
    • Takashi Iba, Ayaka Yoshikawa, Tomoki Kaneko, Norihiko Kimura, Tetsuro Kubota, “Pattern Objects: Making Patterns Visible in Daily Life” (Chapter 11) in Designing Networks for Innovation and Improvisation, eds by Matthäus P. Zylka, Hauke Fuehres, Andrea Fronzetti Colladon, Peter A.
    • Gloor, Springer International Publishing, 2016, pp.105-1128
    • Haruka Mori, Norihiko Kimura, Shuichiro Ando, Takashi Iba, “Pattern Concierge: Using Push and Pull Patterns to Help Clients Design Their Future,” 23rd Conference on Pattern Languages of Programs (PLoP2016), USA, Oct., 2016 [ Paper PDF ]
    • Takashi Iba, Ayaka Yoshikawa, “Understanding the Functions of Pattern Language with Vygotsky’s Psychology: Signs, The Zone of Proximal Development, and Predicate in Inner Speech,” 23rd Conference on Pattern Languages of Programs (PLoP2016), USA, Oct., 2016 [ Paper PDF ]
    • Takashi Iba, Ayaka Yoshikawa, “Constructing the Philosophy of Pattern Language: From the Perspective of Pragmatism,” PUARL Conference 2016, USA, Oct., 2016 [ Paper PDF ]
    • Takashi Iba, “Using Pattern Languages as Media for Mining, Analysing, and Visualising Experiences,” International Journal of Organisational Design and Engineering (IJODE), Vol. 3, No.3/4., 2014

  • Creativity, Collaboration, and Creative Society

    • Daniel H. Pink, A Whole New Mind: Why Right-Brainers Will Rule the Future, Riverhead Trade, 2006
    • R. Keith Sawyer, Explaining Creativity: The Science of Human Innovation, 2nd Edition, Oxford University Press, 2012
    • Mason Currey, Daily Rituals: How Artists Work, Knopf, 2013
    • Carolyn Fleming, Jack Fleming, Thinking Places: Where Great Ideas Were Born, Trafford Publishing, 2007
    • Daniel Goleman & Peter Senge, The Triple Focus: A New Approach to Education, more than sound, 2014
    • Peter M. Senge, C. Otto Scharmer, Joseph Jaworski, Betty Sue Flowers, Presence: Human Purpose and the Field of the Future, Crown Business, 2008
    • C. Otto Scharmer, Theory U: Leading from the Future as It Emerges: The Social Technology of Presenting, Berrett-Koehler, 2009
    • Joseph Jaworski, Source: The Inner Path of Knowledge Creation, Berrett-Koehler Publishers, 2011
    • Peter Gloor, Scott Cooper, Coolhunting: Chasing Down the Next Big Thing, AMACOM, 2007
    • Peter Gloor, Coolfarming: Turn Your Great Idea into the Next Big Thing, AMACOM, 2010
    • Keith Sawyer, Group Genius: The Creative Power of Collaboration, Basic Books, 2008
      Etienne Wenger, Communities of Practice: Learning, Meaning, and Identity, Cambridge University Press, 1999
    • Matthew Lipman, Thinking in Education, 2nd Edition, Cambridge University Press, 2003
    • Ikujiro Nonaka, Hirotaka Takeuchi, The Knowledge-Creating Company: How Japanese Companies Create the Dynamics of Innovation, Oxford University Press, 1995
    • Tom Kelley, Jonathan Littman, The Art of Innovation: Lessons in Creativity from IDEO, America's Leading Design Firm, Crown Business, 2001
    • Neil Gershenfeld, Fab: The Coming Revolution on Your Desktop -- from Personal Computers to Personal Fabrication, Basic Books, 2007
    • Niklas Luhmann, Social Systems, Stanford University Press, 1996
    • Takashi Iba, “Sociological Perspective of the Creative Society,” 6th International Conference on Collaborative Innovation Networks Conference 2016 (COINs16), Italy, Jun., 2016; published in Chapter 4 of Designing Networks for Innovation and Improvisation (Springer Proceedings in Complexity), Zylka, M.P., Fuehres, H., Fronzetti Colladon, A., Gloor, P.A. (Eds.), Springer International Publishing, pp.29-428


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    PATTERN LANGUAGE (GIGA)


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    Iba Lab B (GIGA) - Natural & Creative Living Lab: Global Collaboration to Empower People with Pattern Languages
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    「創造性資源の枯渇」の時代から「ナチュラル・クリエイティビティ」へ

    これまであちこちで語ってきたように、僕はこれからの時代は「創造社会」(creative society)と呼び得る時代であると考えている。以前(1998年〜)は「自己革新的な社会」と呼んでいたが、その後(2010年頃〜)「創造社会」という言い方で表現してきた。Consumptionの「消費社会」から、Communicationの「情報社会」へ移り、Creationの「創造社会」に移行していく、というように3つのCの変化で時代の流れを論じてきた。

    自分たちで自分たちのモノや環境、仕組み、意味、価値、生き方などをつくっていく時代。誰かにつくってもらったものを消費するというだけではなく、誰もが「つくり手」側にまわることができる時代。すべてを自分でつくるわけではないが、つくろうと思えばつくることが可能な時代。そのような時代を「創造社会」(クリエイティブ・ソサエティ)という言葉で表現しているのである。

    この創造社会について、最近違う角度から考えているので、そのことを書き留めておきたい。

    社会が多様化・複雑化・流動化するにつれて、新しい状況に対応したり、問題を解決したり、新しいものを生み出したりすることが求められ、これからますますそれに見合う創造性が求められるようになる。しかしながら、これまでのように一部の人が創造性を発揮して、それを多くの人が享受するというやり方ではうまくいかなくなっている。それにも関わらず、多くの人が、誰か天才が現れて一気に解決してくれるというような、ヒーロー待望論のようなものを漠然と抱いているように思う。

    20世紀は、エネルギーの時代であった。エネルギーによって産業が栄え、エネルギー資源をめぐり国家間の戦争が起きた。我々の住む21世紀は、クリエイティビティの時代となる。僕は、エネルギー資源のように「創造性資源」(Creativity Resource)と呼んでいるが、創造性資源こそが鍵を握ることになる。エネルギーの獲得と同様に、クリエイティビティをいかに発掘し、調達し、確保するのかは、個人の生活の意味でも、経済における生き残りにおいても、国家戦略的にも、重要なイシューであり、不可避な課題である。しかしながら、これまでのようなやり方では、「創造性資源の枯渇」(Exhaustion of Creativity Resource)は不可避である。いや、現に枯渇により、問題が生じていると言えるだろう。

    石油資源を輸入していたように、多くの人が海外から創造的人材の輸入に熱心である。自分のところに資源がないからと、よそから買うしかないという感覚である。これでは、石油資源の限界が成長の限界を定めたように、創造人的材の限界が成長の限界であると予言される日は近いだろう。

    昨年くらいから流行的な話題となっている人工知能(AI: Artificial Intelligence)は、今後研究開発が加速し、人間を超えるレベルに到達するシンギュラリティの段階の恐怖が、よく聞かれるようになった。それは、アーティフィシャルな(人工的な)創造性といえる。その段階での人工知能は、エネルギーでいうと原子力発電にあたる技術であると言える。人間や社会にとって便利で効率的である一方、人類を滅ぼすほどの強烈なパワーをもった危ういものでもあり、私たちの社会・組織はそれをきちんとコントロール・管理できるのかというと、実に怪しいという意味においてである(AIは原発のようなものであるということは、テスラのイーロン・マスクも同様の発言をしているようである)。

    このような人工的な創造性の世界はこれからも研究・開発は止まらずに加速していくと思われるが、僕が重視したいのは、アーティフィシャル(人工的)な方の創造性ではなく、より人間的で自然な創造性である。これを、「ナチュラル・クリエイティビティ」(自然クリエイティビティNatural Creativity)と呼びたい。「ナチュラル・クリエイティビティ」は、人間が持っている創造性のことであり、エネルギーで言うならば、太陽光や風力、水力などの「自然エネルギー」(natural energy)に対応するものである。

    一部の希少な資源(石油や天才)に頼るのではなく、強力だが危うい技術(原子力や人工知能)に頼るのでもなく、各地域や組織のそれぞれの人が身の丈に合った小さな力(自然エネルギーやナチュラル・クリエイティビティ)を集めて活かしていくことこそが、これからの未来を切り拓く道である。

    自分たちで「つくる」時代である創造社会は、各人のナチュラル・クリエイティビティを高め、それを活かしていく方法や組織、文化が重要となる。そのためには、現状の考え方ややり方から変化させなければならない。創造的なシフト、すなわち「クリエイティブシフト」が不可欠である(これが僕の会社「クリエイティブシフト」の名前の由来である)。僕は、パターン・ランゲージを始めとする言語化・共有の方法を駆使して、このナチュラル・クリエイティビティの支援を行なっていきたい。

    NaturalCreativity440.jpg
    創造社会論 | - | -

    アンリ・ベルクソン『笑い』から考えるパターン・ランゲージのつくり込み

    アンリ・ベルクソンの『笑い』を読んで、メインテーマの「笑い」や「可笑しさ」についてではない箇所で、とてもきになる箇所があった。

    僕がパターン・ランゲージをつくり込むということや作家性ということで語っていることに関係することを、言葉にしてくれているところがあった。

    正劇の芸術が他の芸術と同様の目的を持つと述べているところで、ベルクソンはこのようなことを書いている。

    「この芸術は【個人的なもの】をつねに目指すと言える。画家がキャンバスに定着させるのは、ある場所である日のある時間に、二度と眼にすることがきない色彩と共に彼が見たものである。詩人が詠うのは、彼自身の、彼自身だけの心理状態であり、それは二度と現れない。劇作家がわれわれの眼前に描き出すのは、ひとつの魂の展開であり、感情と出来事によって編まれた生き生きとした連なりであり、つまり一度出現すれば二度と起こりえないものだ。この感情に一般的名称を与えても無駄だろう。なぜなら、別の魂においてはこれらの感情はもはや同じではないからだ。それらは【個人化されたもの】なのである。何よりもそれによって、これらの感情は芸術に属する。というのも、一般性、象徴、類型そのものは、こう言ってよければ、われわれの日常的知覚の通貨であるからだ。一体どこからこの点についての誤解が生じるのだろうか。
    非常に異なった二つのもの、すなわち、対象の一般性と、われわれが対象について下す判断の一般性とを混同したというのがその理由である。ある感情が一般的に真実だからといって、それが一般的感情であるわけではない。」(p.149-150)


    パターン・ランゲージをつくり込むとき、その内容の素となる「種」は確かに、マイニング・インタビューや自分たちの経験、文献に書いてあることなど、誰かの経験がもとになっている。しかし、それを探究し、掘り下げ、言葉に換えていくなかで、どのような表現にまとまるかは、そのつくり手に依存していると、僕は考えている。これは、同じ事実をみたとしても、作家によって、異なるノンフィクションの作品がつくられるというのと同様の事態だと思う。つまり、そこには、どこを切り取り、どう料理し、どう表現するかというところで「その作家らしさ」が不可避的に入る。「作家性」が反映されるのである。ひろく繰り返し見られるものを、ある一人もしくは数人の作家性(一般性ではない)によってまとめる。

    これは、それをつくった作者について強調したいわけではなく、そのようにして生み出されたものでなければ、「力をもたない」と、僕は考えているということである。つまり、ある実践の知を、「状況」「問題」「解決」「結果」の形式で記述し、それに「名前」をつけたとしても、たしかにパターンの形式では書かれているが、それが目指している「名づけ得ぬ質」に向かう後押しをするのかというと、そうとは限らない。形式状は、パターン・ランゲージであっても、マニュアルやレシピに近い、「行為」が書かれているに過ぎないことが多い。そこには、それがもつべき世界観も、質感も備わっていない。

    これは俳句を例にとるとわかりやすいかもしれない。人の心を動かし、世界の見え方を変えるような作品としての俳句は、質や世界観を備えている。5、7、5で書いたからといって、俳句になるわけではない。それは、単に、5文字、7文字、5文字で書かれた文章・フレーズに過ぎない。川柳にはなるかもしれないし、語呂は良いのでは覚えやすいものになるかもしれない(交通安全の標語のように)。同様に、パターン・ランゲージも、パターンの形式で書いたからといって、それが人を動かすような力をもつわけではないのである。

    つまり、僕が本格的に関わる井庭研のプロジェクトでやっているようなパターン・ランゲージのつくり込みは、そのような力を宿す作業だと言える。ここでベルクソンが語っている芸術の世界である。パターン・ランゲージは、そのつくり込みを行ったメンバーが、そのとき、その場所でしか生み出せないものなのである。だから僕は、パターン・ランゲージは作家性が出る、と言うのである。

    このことがわからない人にとっては、パターン・ランゲージは、おそらくマニュアルやレシピと変わらぬ便利なツールに過ぎないのであろう。実践ができれば、それでいいということなのだろう。それがある人の世界観になることはないし、ましてや多くの人の共有の世界観になるということもない、そういう道具主義的なレベルでのパターン・ランゲージを言っているに過ぎない。繰り返し現れる一般的な内容を、一般的な表現でまとめる。それでは、本当に力をもったものにはならない、僕はそう考えている。

    それでは、そのようなつくり手に依存した作品は、個別的であって、他の人にとっては了解・共感不可能なものなのだろうか。いや、そうではない。

    ベルクソンが語る次の箇所は、とても示唆的である。

    「諸芸術はどれも特異だが、もし天才の刻印を担っていれば、最後には万人に受容されるだろう。なぜ人はそれを受け入れるのか。もしその分野において唯一のものであれば、いかなる徴しによってその芸術作品は真実だと認知されるのか。私が思うに、われわれがそれを真実だと認知するのは、真摯に物を見るよう芸術作品がわれわれに促すわれわれ自身に向けての努力によってである。この真摯さは伝達可能である。芸術家が見たものについては、われわれはそれをおそらく二度と見ることができない。少なくともまったく同様に見ることができない。けれども、芸術家が本気でそれを見たなら、ヴェールを取り去るために彼が傾けた努力は、模倣するようわれわれを急き立てる。彼の作品はひとつの模範であり、教えとして役立つ。この教えの効力に即してまさに作品の真理は評価される。だから、この真理は自身のうちに説得の力を、回心させる力そのものを含んでおり、それが真理を認知させる刻印となる。作品が偉大であればあるほど、そこに垣間見られる真理が深淵であればあるほど、作品の効果はより遅く現れるかもしれないが、それはまたより普遍的になるだろう。それゆえ、普遍性はここでは生じた効果のなかにあり、原因のなかにはない。」(p.150-151)


    つまり、パターン・ランゲージをつくり込むときに、あれだけ真剣に、あれだけこだわり抜いて、内容や表現を磨いていくのは、それが「自身うちに説得の力」「回心させる力そのもの」を持たせるためである。つくり手たちのひとつの捉え方でしかないものが、多くの人の内側から効果を発揮するようなものになるのである。それはここで語られている芸術における特徴なのである。

    僕は究極的には科学も同様だと考えているが、少なくとも、芸術とは、そういうものだと思っている。それゆえ、パターン・ランゲージをつくる力を磨くために、作家の創作論やエッセイ、インタビューをたくさん読んでいるのである。

    61EnYij4QJL.jpg『笑い』(アンリ・ベルクソン, 合田正人, 平賀裕貴 訳, ちくま学芸文庫, 2016)
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    井庭研2017春シラバス 「Natural & Creative Living Lab」

    井庭研Aシラバス(2017年度春学期)
    Natural & Creative Living Lab - より自然で創造的に生きる社会へ

    2017年1月18日(水)5限:説明会@ ι411研究室
    2017年1月22日(日):エントリー〆切
    2017年1月26日(木):面接


    【研究テーマ】

    2017年度から新しい体制でスタートする井庭研では、 よりナチュラル(自然)でクリエイティブ(創造的)な「これからの "豊かな" 生き方」を探究し、その方向にシフトしていく(変えていく / 変わっていく) 研究・実践に取り組みます。

    ナチュラル(Natural)に生きるというなかには、自然環境のなかで動植物とともに生きるということ、自分の身体の声を聴いて対話すること、そして、人工的ではなく自分らしい気持ち・感情も大切にすることが含まれています。それは、環境的にも身体的・心理的にもサステナブルなあり方を考えるということであり、また、より豊かに生きていくということでもあります。このように、第一のフォーカスとして意識したいのは、ナチュラルということです。

    しかし、ただナチュラルでありさえすればよいかというと、必ずしもそうではありません。長い時間の経過を考えると、同じことの繰り返しというのは脆弱で、いずれ破綻することになると思われます。また、人は同じことの繰り返しに飽きてしまうということもあります。そうであるからこそ、問題を解決したり、新しいことが生まれるという、クリエイティブな面が不可欠です。静的な状態ではなく、システムが動的に生まれ変わり続けるということが維持されているようなあり方が重要です。

    クリエイティブ(Creative)に生きるということには、日常的な創造性も専門的な創造性も含まれています。その創造性の発露は、個人の場合もあれば、チームや組織、社会の場合もあります。いずれにしても大切なのは、「発見の連鎖」をつないでいくということです。本格的な創造では、フロー状態と呼ばれる集中状態に入り、主客の境界があいまいになり、作為を超えたレベルでの創造が起きます。その結果、つくり手は変化・成長します。つくることは探究することであり、わかることであり、学ぶこと・変化することなのです。これが、第二のフォーカスであるクリエイティブです。

    以上のような、「よりナチュラルでクリエイティブな生き方」が可能となるためには、現在の社会の仕組みや慣習、自らの考えや習慣を変えていく必要があります。近代化の過程で、ナチュラルやクリエイティブとは逆の方向に強化され、固定化されてしまい、抜け出せなくなっているからです。

    そこから未来に向けての転換・変化のためには、《思想》と《理論》、《方法論》と《道具》を駆使していく必要があります。井庭研究室では、 プラグマティズム などの《思想》とともに、 システム理論創造性学びの《理論》等を踏まえながら、パターン・ランゲージを始めとする《方法論》を開発し、さまざまなメディアを用いて《道具》をつくり、よりナチュラルでクリエイティブな生き方とそれが可能な社会へのシフトを目指します。


    【方法論】

    現在、井庭研が用いることができる主な方法には、(1)パターン・ランゲージ、(2)フューチャー・ランゲージ、(3)コミュニティ・ランゲージ、(4)コンセプト・ランゲージ、(5)ファン・ランゲージの5つがあります。それぞれの特徴は、以下のとおりです。

    (1) パターン・ランゲージ(Pattern Language) は、物事の秘訣や経験則、コツを言語化して共有する方法です。もともとは、建築やソフトウェアのデザイン(設計)の知を言語化する方法として考案・発展してきたものですが、井庭研では人間行為の経験則を言語化する方法として応用してきました。学び、プレゼンテーション、コラボレーション、企画、料理、暮らしのデザインなど、井庭研ではこれまでに30種類以上の領域で1000パターン以上をつくってきました。パターン・ランゲージの使い方については、「対話」のメディアとして用いるということを提案し、実践してきました。いろいろな実践領域のパターン・ランゲージをつくるということは、新しい分野を始める支援をするということで、ソフトな社会インフラをつくっている、と言うことができます。

    (2) フューチャー・ランゲージ(Future Language) は、未来のヴィジョンを言語化する方法です。コミュニティや組織の未来像、あるいは、これからつくる場やイベントなどのアイデアを出し、それらを語るための言葉をつくります。パターン・ランゲージは何かを生み出すために「どうするとよいのか」を考える支援する方法ですが、それによって何を生み出すかは、各自の具体化に任されています。フューチャー・ランゲージでは、どんな未来をつくるかを、複数人・多人数で協働的に話し合い、明示化して共有することができます。フューチャー・ランゲージによって、協働的な未来づくりが支援されます。

    (3) コミュニティ・ランゲージ(Community Language) では、「そのコミュニティらしさ」を言語化します。自分たちが何を大切にしているのか、自分たちらしさは何によって構成されているのかを言葉にします。 コミュニティ・ランゲージでは、具体的すぎない「適度な抽象化」をした言葉で「自分たちらしさ」を把握することで、これまでの具体的な事例に囚われずに、自分たちらしく「新しさ」を取り入れる支援をします。「自分たちらしさ」を持ちながらも、具体的なレベルでは新しいことを実現できるのです。それにより、多くの企業や学校、自治体が、自分たちらしく新しいことを始めることを支援します。

    (4) コンセプト・ランゲージ(Concept Language) は、理念や考えを言語化する方法です。組織やコミュニティ、社会に対して共有したい理念・考えがあり、そのままでは伝わりにくい場合に、相互にゆるやかにつながった小さな単位の言葉にすることで、共有しやすくします。コンセプト・ランゲージは、パターン・ランゲージと同じ形式で記述され、使い方も似ています。しかしパターン・ランゲージは、これまでに実践され、良いとわかっている成功事例に潜む共通パターンを言語化するのに対して、コンセプト・ランゲージはこれまでに実践されているとは限りません。新しい環境やテクノロジー、新しい組織体制など、これまでと前提条件が異なる状況で、大切なことを共有したいというときに、コンセプト・ランゲージが有効です。

    (5) ファン・ランゲージ(Fun Language) は、物事の楽しみ方の言語化です。新しく物事に取り組むということは、なかなか腰が重いものです。それをうまくできるようになるまでは、その本来の面白みは味わうことができません。でも、ちょっとした楽しみ方を知ることで、楽しく実践することができるようになります。どのような楽しみ方をしている人がいるのか、ということを端的な言葉にまとめ、共有することを可能にするのが、ファン・ランゲージです。例えば、「料理の楽しみ方」を Cooking Fun Languageをつくって、料理の楽しみ方を言語化しています。ファン・ランゲージは、パターン・ランゲージのように「うまくやること」の支援ではなく、「楽しむための発想」を支援します。理にかなって調和を生むデザインというよりは、気持ち、感情、心が動くことで、いきいきとした状態を生み出すのです。


    このように井庭研には、自発性と個性を重視しながらポジティブな変化を促すための方法が揃っています。デザイン・行為のパターン・ランゲージ、未来ヴィジョンづくりのフューチャー・ランゲージ、自分たちらしさのコミュニティ・ランゲージ、理念・考えの浸透のコンセプト・ランゲージ、楽しみ方のファン・ランゲージ - これらに加えて、ワークショップを設計・実施したり、日常の環境に埋め込むための新しいメディアのデザインなども行うことで、よりナチュラルでクリエイティブな生き方を支援し、そのための社会の変化を促すことに取り組んでいきます。

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    【運営方針】

    井庭研では、学部生も自分たちの研究成果を論文にまとめ、国際学会で数多く発表しています。例えば、2016年は、計26本の論文を書き、それを台湾、イタリア、ドイツ、アメリカで開催された国際学会で発表してきました。そのほとんどの論文は、学部 2年生~4年生によって書かれています(→2016年 発表論文リスト)。

    また、研究成果を書籍として出版することもあります(→2016年 書籍出版リスト)。井庭研では、そのくらい本格的に研究・実践に取り組んでいます。まさに、井庭研がSFC生活の中心となるような活動量です。そういう本格的な研究・実践に一緒に取り組みたいという人を募集します。

    ☆全員でいくつものプロジェクトをまわす「ベンチャー型研究会」

    2017年春からの井庭研は、組織体制も変わります。これまで、各人が1プロジェクトに所属し、1年間そのプロジェクトだけに取り組んでいましたが、これからは、井庭研メンバー全員でいくつものプロジェクトをまわすというかたちになります。井庭研全体がひとつの大きなチームになるということです(そのなかに短期的なものを除いて、サブグループをつくらないという方針です)。

    プロジェクトのなかには、あるテーマのパターン・ランゲージをつくるというものもあれば、ファン・ランゲージをつくるものもあります。また、あるパターン・ランゲージを現場に導入するという実践もあれば、理論や思想を深める研究や、新しいメディア表現に挑戦するということもあります。そういった多様なプロジェクトに全員が関わり、いろいろな経験を積んでいきます。

    学期中は、時期によって動かしているプロジェクトが変わったり、いくつかを同時に進めるということもあります。もちろん、各自が興味・関心の強いテーマや得意なことに対しては、どんどん積極的に動いてもらえばよいのですが、それだけやっていればよいということではなく、すべてのプロジェクトに多かれ少なかれ参加することになります。

    いわば、立ち上がり始めの「ベンチャー企業」のような組織体制というと、わかりやすいかもしれません。そこでは、あらかじめ決めた役割を遂行するというよりは、いくつものプロジェクトのなかで必要となる役割をみんなで担っていき、臨機応変に実行していくという体制です。実際、井庭研は、新しい分野を立ち上げるベンチャー的な研究会だと言えます。そういった組織体制をどうすればよりよく実現できるかということも、井庭研の研究上のひとつの実験なのです。


    【あらかじめ読んでおいてほしい必読文献】

    井庭研の研究をさらに理解するために、 『プロジェクト・デザイン・パターン:企画・プロデュース・新規事業に携わる人のための企画のコツ32』 (井庭 崇 , 梶原 文生, 翔泳社, 2016)や 『パターン・ランゲージ: 創造的な未来をつくるための言語』 (井庭 崇 編著, 中埜 博, 江渡 浩一郎, 中西 泰人, 竹中 平蔵, 羽生田 栄一, 慶應義塾大学出版会, 2013)は読んでおいてください。


    【履修条件】

  • 井庭研をファースト・プライオリティにおいて活動できること。

  • 井庭研での研究に積極的かつ徹底的に取り組む覚悟があること。

  • 研究だけでなく、「コミュニティとしての井庭研」を一緒につくっていく意志があること。


  • 【その他・留意事項】

  • 井庭研では、たくさん本を読みます。難しいものもたくさん読みます。それは、知識を身につけるというだけでなく、考え方の型を知り、考える力をつけるためでもあります。さらに、他のメンバーとの共通認識を持ち、共通言語で話すことができるようになるためでもあります。創造の基盤となるのです。

  • 井庭研では、たくさん話して、たくさん手を動かします。文献を読んで考えるということはたくさんやりますが、それだけでは足りません。他のメンバーと議論し、ともに考え、一緒につくっていく、ということによって、一人ひとりの限界を超えることができます。こうして、ようやく《世界を変える力》をもつものをつくることができるのです。


    【授業スケジュール】

  • 井庭研では、どっぷりと浸かって日々一緒に活動に取り組むことが大切だと考えています。大学生活の・時間割上の一部の時間を井庭研の活動に当てるというよりは、 井庭研が大学生活のベースになる ということです。井庭研に入るということは、SFCでの「ホーム」ができるということもあるのです。創造的な活動とその社会的な変革は、毎週数時間集まって作業するというだけでは成り立ちません。いつも、どこにいても考え、アンテナを張り、必要なときに必要なだけ手を動かすことが不可欠です。そのため、自分の生活の一部を埋めるような感覚ではなく、生活の全体に重なり、日々の土台となるようなイメージをもってもらえればと思います。

  • そのなかでも、全員で集まって活動する時間も、しっかりとります。各自が準備をしたり勉強したりする時間とは別に、みんなで集まって話し合ったり、作業を進める時間が必要だからです。井庭研では、 水曜の3限から夜までと、木曜の4限から夜までの時間は、メンバー全員で集まって活動する 《まとまった時間》 としています。これらの時間は、授業や他の予定を入れないようにしてください。


  • 【評価方法】

    研究・実践活動への貢献度、および研究室に関する諸活動から総合的に評価します。


    【エントリー課題】
    1月22日(日)までに、指定の内容を書いたメールを提出してください。1月26日(木)に面接を行う予定です。

    エントリーメールの提出先: ilab-entry[at]sfc.keio.ac.jp ([at]を@に変えてください)

    メールのサブジェクト(件名): 井庭研A(2017春) 履修希望

    以下の内容を書いたファイル(PDF、Word、もしくはPages)を、メールに添付してください。

    井庭研A(2017春) 履修希望

    1. 氏名(ふりがな), 学部, 学年, 学籍番号, ログイン名, 顔写真 (写真はスナップ写真等で構いません)
    2. 自己紹介(イメージしやすいように、適宜、写真や絵などを入れてください)
    3. 日頃の問題意識と興味・関心
    4. 井庭研の志望理由と意気込み
    5. 持っているスキル/得意なこと(グラフィックス・デザイン, 映像編集, 外国語, プログラミング, 音楽, その他)
    6. これまでに履修した井庭担当の授業(あれば)
    7. これまでに履修した授業のなかで、お気に入りのもの(複数可)
    8. これまでに所属した研究会と、来学期、並行して所属することを考えている研究会(あれば)


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    【教材・参考文献】

    2016年度からの継続メンバーは、最近、以下の本を読んでいます。これらの本も含め、いろいろと読んでいくことになります。

  • 『プロジェクト・デザイン・パターン:企画・プロデュース・新規事業に携わる人のための企画のコツ32』 (井庭 崇 , 梶原 文生, 翔泳社, 2016)
  • 『パターン・ランゲージ: 創造的な未来をつくるための言語』 (井庭 崇 編著, 中埜 博, 江渡 浩一郎, 中西 泰人, 竹中 平蔵, 羽生田 栄一, 慶應義塾大学出版会, 2013)
  • 『社会システム理論:不透明な社会を捉える知の技法』 (井庭 崇 編著, 宮台 真司, 熊坂 賢次, 公文 俊平, 慶應義塾大学出版会, 2011)
  • 『時を超えた建設の道』 (クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1993)
  • 『創造性とは何か』 (川喜田二郎, 詳伝社新書, 詳伝社, 2010)
  • 『オープンダイアローグとは何か』 (斎藤環 著+訳, 医学書院, 2015)
  • 『プラグマティズム入門』 (伊藤 邦武, ちくま新書, 筑摩書房, 2016)
  • 『ヴィゴツキー入門』 (柴田 義松, 子どもの未来社, 2006)
  • 『感動をつくれますか?』 (久石 譲, 角川oneテーマ21, 角川書店, 2006)
  • 『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです:村上春樹インタビュー集 1997-2011』 (村上春樹, 文春文庫,文藝春秋, 2011)
  • 『グラウンデッド・セオリー・アプローチ(改訂版):理論を生みだすまで』 (戈木クレイグヒル滋子, 新曜社, 2016)
  • 『創造的論文の書き方』 (伊丹 敬之, 有斐閣, 2001)


    他の重要論文には、例えば、以下のようなものがあります。

  • 『オレゴン大学の実験』(クリストファー・アレグザンダー他, 鹿島出版会, 1977)
  • 『パタン・ランゲージによる住宅の生産』(クリストファー・アレグザンダー他, 鹿島出版会, 2013)
  • 『パタン・ランゲージ:環境設計の手引』(クリストファー・アレグザンダー他, 鹿島出版会, 1984)
  • 『まちづくりの新しい理論』(クリストファー・アレグザンダー他, 鹿島出版会, 1989)
  • 『形の合成に関するノート/都市はツリーではない』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 2013)
  • 『パターン、Wiki、XP:時を超えた創造の原則』(江渡浩一郎, 技術評論社, 2009)
    クリストファー・アレグザンダー:建築の新しいパラダイムを求めて』(スティーブン・グラボー, 工作舎, 1989)
  • 『ザ・ネイチャー・オブ・オーダー:建築の美学と世界の本質 ― 生命の現象』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 2013)
  • 『The Nature of Order, Book 2: The Process of Creating Life』(Christopher Alexander, The Center for Environmental Structure, 2003)
  • 『The Battle for the Life and Beauty of the Earth: A Struggle Between Two World-Systems』(Christopher Alexander, Oxford University Press, 2012)
  • 『プレゼンテーション・パターン:創造を誘発する表現のヒント』(井庭崇, 井庭研究室, 慶應義塾大学出版会, 2013)
  • 『Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン』(Mary Lynn Manns, Linda Rising, 丸善出版, 2014)
  • 『オープンダイアローグ』(ヤーコ・セイックラ, トム・エーリク・アーンキル, 日本評論社, 2016)
  • 『協働するナラティヴ:グーリシャンとアンダーソンによる論文「言語システムとしてのヒューマンシステム』(ハーレーン・アンダーソン, ハロルド・グーリシャン, 野村 直樹, 遠見書房, 2013)
  • 『ナラティヴ・セラピー:社会構成主義の実践』(S・マクナミー, K・J・ガーゲン 編, 遠見書房, 2014)
  • 『リフレクティング:会話についての会話という方法』(矢原隆行, ナカニシヤ出版, 2016)
  • 『アブダクション:仮説と発見の論理』(米盛裕二, 勁草書房, 2007)
  • 『発想法:創造性開発のために』(川喜田 二郎, 中公新書, 中央公論社, 1967)
  • 『シナリオ・プランニングの技法』(ピーター・シュワルツ, 東洋経済新報社, 2000)
  • 『源泉:知を創造するリーダーシップ』(ジョセフ・ジャウォースキー, 英治出版, 2013)
  • 『U理論:過去や偏見にとらわれず、本当に必要な「変化」を生み出す技術』(C・オットー・シャーマー, 英治出版, 2010)
  • 『職業としての小説家』(村上 春樹, 新潮社, 2016)
  • 『走ることについて語るときに僕の語ること』(村上春樹, 文春文庫, 2010)
  • 『ものがたりの余白:エンデが最後に話したこと』(ミヒャエル・エンデ, 岩波書店, 2009)
  • 『出発点:1979~1996』(宮崎 駿, スタジオジブリ, 1996)
  • 『風の帰る場所 ナウシカから千尋までの軌跡』(宮崎 駿, 文藝春秋, 2013)
  • 『天才たちの日課:クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々』(メイソン・カリー, フィルムアート社, 2014)
  • 『偉大なアイディアの生まれた場所:シンキング・プレイス』(ジャック・フレミング, キャロライン・フレミング, 清流出版, 2011)
  • 『生きるとは、自分の物語をつくること』(小川洋子, 河合隼雄, 新潮文庫, 新潮社, 2011)
  • 『イメージの心理学』(河合隼雄, 青土社, 1991)
  • 『決断力』(羽生善治, 角川oneテーマ21, 角川書店, 2005)
  • 『未来を創るこころ』(石川 忠雄, 慶應義塾大学出版会, 1998)
  • 『科学の未来』(フリーマン・ダイソン, みすず書房, 2005)の第2章「科学」
  • 『社会科学をひらく』(イマニュエル・ウォーラーステイン+グルベンキアン委員会, 藤原書店, 1996)
  • 『考える技術・書く技術:問題解決力を伸ばすピラミッド原則』(バーバラ・ミント, ダイヤモンド社, 1999)
  • 『離脱・発言・忠誠:企業・組織・国家における衰退への反応』(A.O.ハーシュマン, ミネルヴァ書房, 2005)
  • 『人間性と行為』(J.デューイ, 人間の科学社, 1995)
  • 『プラグマティズム古典集成』(チャールズ・サンダース・パース, ウィリアム・ジェイムズ, ジョン・デューイ, 作品社, 2014)
  • 『デカルトからベイトソンへ:世界の再魔術化』(モリス・バーマン, 国文社, 1989)
  • 『複雑系入門:知のフロンティアへの冒険』(井庭 崇, 福原 義久, NTT出版, 1998)
  • 『オートポイエーシス:生命システムとはなにか』(H.R. マトゥラーナ, F.J. ヴァレラ, 国文社, 1991)
  • 『社会システム理論〈上〉〈下〉』(ニクラス・ルーマン, 恒星社厚生閣, 1993/1995)
  • 『社会の社会〈1〉〈2〉』(ニクラス・ルーマン, 法政大学出版局, 2009)
  • 『エコロジーのコミュニケーション:現代社会はエコロジーの危機に対応できるか?』(ニクラス・ルーマン, 新泉社, 2007)
  • 『システム理論入門:ニクラス・ルーマン講義録〈1〉』(ニクラス・ルーマン, 新泉社, 2007)
  • 『ニクラス・ルーマン入門:社会システム理論とは何か』(クリスティアン・ボルフ, 新泉社, 2014)
  • 『法と立法と自由I:ルールと秩序(ハイエク全集 1-8 新版)』(F.A.ハイエク, 春秋社, 2007)
  • 『コミュニティ・オブ・プラクティス:ナレッジ社会の新たな知識形態の実践』(エティエンヌ・ウェンガー, リチャード・マクダーモット, ウィリアム・M・スナイダー, 翔泳社, 2002)
  • 『全員経営:自律分散イノベーション企業 成功の本質』(野中 郁次郎, 勝見 明, 日本経済新聞出版社, 2015)
  • 『凡才の集団は孤高の天才に勝る:「グループ・ジーニアス」が生み出すものすごいアイデア』(キース・ソーヤー, ダイヤモンド社, 2009)
  • 『マインドストーム:子供、コンピューター、そして強力なアイデア』 (シーモア・パパート, 未来社, 1982)
  • 『楽しみの社会学』(M.チクセントミハイ, 新思索社, 改題新装版, 2000)
  • 『フロー体験:喜びの現象学』(M.チクセントミハイ, 世界思想社, 1996)
  • 『フロー体験入門:楽しみと創造の心理学』(M.チクセントミハイ, 世界思想社, 2010)
  • 『声の文化と文字の文化』(ウォルター・J.オング,藤原書店,1991)
  • 『ハイ・コンセプト:「新しいこと」を考え出す人の時代』(ダニエル・ピンク, 三笠書房, 2006)
  • 『「心の時代」にモノを売る方法:変わりゆく消費者の欲求とビジネスの未来』(小阪 裕司, 角川書店, 2012)
  • 『虫眼とアニ眼』(養老 孟司, 宮崎 駿, 新潮文庫, 新潮社, 2008)
  • 『芸術と政治をめぐる対話(エンデ全集16)』(ミヒャエル・エンデ, 岩波書店, 2002)
  • 『独立国家のつくりかた』(坂口 恭平, 講談社現代新書, 講談社, 2012)
  • 『FAMILY GYPSY:家族で世界一周しながら綴った旅ノート』(高橋歩, A-Works, 2013)
  • 『レトリックと人生』(ジョージ・レイコフ, マーク・ジョンソン, 大修館書店, 1986)
  • 『「身体」を忘れた日本人』(養老孟司, C.W.ニコル, 山と渓谷社, 2015)
  • 『惑星の風景:中沢新一対談集』(中沢新一, 青土社, 2014)
  • 『ナチュラル・ナビゲーション:道具を使わずに旅をする方法』(トリスタン・グーリー, 紀伊國屋書店, 2013)
    ほか
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    2017年1月28日(土)に井庭研 最終発表会を開催します!プログラム公開!

    2017年1月28日(土)に、井庭研 最終発表会を開催します。

    会場は、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)大学院棟 τ11教室。時間は、 9:40開場、10:00〜17:40頃 の予定です。

    秋学期末なので、この学期で卒業する修士2年生や学部4年生の発表があります(修論発表2件、卒業プロジェクト発表7件)。また、いつも通り、井庭研のプロジェクトの最新の成果発表もあります(ここでしか配られない冊子もいろいろあります)。午前の最初に、僕の基調講演もあります。

    とても創造的で刺激的な時間になると思います。みなさん、ぜひお越しください!

    学外の方の聴講も歓迎です。 聴講希望の方は、早めに、こちらの「【井庭研究室】 最終発表会受付フォーム」より事前登録をお願いいたします。ランチのお弁当の注文などの項目もありますので、お早めにお申し込みください。

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    井庭研 2016年度最終発表会
    日時:2017年1月28日(土)09:40開場 10:00~17:40
    場所:慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス 大学院棟 τ11(タウ11)教室

    《オープニングセッション》 (10:00~10:20)

    《キーノートセッション》 (10:20~10:50)

    • 「Natural & Creative Living Lab:これから井庭研で取り組みたいこと」(井庭崇)


    《コーヒーブレイク》 (10:50~11:00)


    《セッション1:パターン・ランゲージ》 (11:00~12:15)

    • 「『対話』の実践知に関する考察:オープンダイアローグパターンの作成を通じて」(Open Dialogue Project)

    • 「ワクワク系マーケティングパターン」(共感マーケティング プロジェクト)※小阪裕司さんとの共同研究

    • ”Patterns for Writers: The Art and Struggle Deciphered” (Marino Kinoshita & Nur Nameerah Mohd Fadzil) ※in English

    • ”Relaxation pattern: how to relax your stressful student life” (Howe Lim) ※in English

    • 「日々の世界のつくりかた:自分らしく子育てしながら働くためのパターン・ランゲージの作成と実践」(日々の世界プロジェクト)※花王株式会社さんとの共同研究


    《ランチブレイク》 (12:15~13:00)


    《セッション2:方法論》 (13:00~14:15)

    • 「旅のことばを探す旅:アクションリサーチを用いた旅のことばの活用法の探求と実践」(旅のことば活用プロジェクト)

    • 「対話に関するナレッジの体系化と活用方法の提案」(長井雅史)

    • 「Student Residence Language:創造的になれる住まいをつくることば」(Student Residence Language Project)※UDS株式会社さんとの共同研究

    • 「創造社会のヴィジョン:社会の未来を描く方法の探究」(Creative Society Vision Project)

    • 「料理の楽しみ方を共有する:Cooking Fun Languageの探求」(Cooking Project)※クックパッド株式会社さんとの共同研究


    《コーヒーブレイク》 (14:15~14:25)


    《セッション3:卒業プロジェクト》 (14:25~15:42)

    • 「心も身体も元気な生き方の支援方法の探求:パターン・ランゲージの作成とワークショップの実践を通して」(小暮桜子)

    • 「TBD」(赤土由真)

    • 「ひとづくりを支援する言葉づくりをめざして」(原島裕志)

    • 「料理の習慣化を促す手法の探求」(柴田汐理)

    • 「言語と非言語の表現力:自分らしさのアウトプットとは」(浅野玲子)

    • 「TBD」(木村紀彦)

    • 「女性がいきいきと働くための実践知と企業の取り組みへの応用:女性の生き方に着眼した3つのパターン・ランゲージを通して」(雀部亜莉子)


    《コーヒーブレイク》 (15:42~16:00)


    《セッション4:修士論文発表》 (16:00~17:00)

    • 「気づきのメディアとしてのパターン・ランゲージ:Ethical Lifestyle Patternsの制作とその活用」(鎌田 安里紗)

    • 「クッキング・ランゲージ:創造社会における料理支援ツールの制作」(伊作太一)


    《コーヒーブレイク》 (17:00~17:10)


    《クロージングセッション》 (17:10~17:40)


    上記タイトルは、現段階での仮タイトルです。
    井庭研だより | - | -

    2016年に育てた野菜と果物

    2016年は、庭とプランターで約50種類の野菜・果物を育てました。

    ほうれん草、いちご、さといも、ブラックベリー、わけぎ、サニーレタス、きゅうり、モロヘイヤ、スナックえんどう、ロマネスコ、クレソン、ゆず、ケール、玉ねぎ、ピーマン、デラウエア(ぶどう)、らっきょう、ブルーベリー、にんにく、柿、水菜、巨峰(実はうまく育たず)、パセリ、きんかん、サンチュ、ミニトマト、にら、じゃがいも、春菊、温州みかん(今冬は実がならず)、芽キャベツ、しそ、マスクメロン(失敗)、みつば、バジル、トマト、ミニキャロット、パパイヤ(実は育たず)、オクラ、しそ、みょうが、セロリ、なす、花桃、しいたけ、ゴーヤ、茎ブロッコリー、豆苗、さやえんどう。

    garden2016_440.jpg

    2017年も、まだ育てたことがない野菜にチャレンジしてみたいです。

    「2015年につくった野菜・果物・穀物」
    「2014年に庭で栽培した野菜と果物」
    食と農 | - | -

    2016年を振り返る:成果発表・活動等一覧(講演・対談等)

    講演・対談・ワークショップ

  • 井庭崇, 「井庭塾[特別編]」, CreativeShift, 2016年2月

  • 井庭崇, 「井庭塾[特別編]2」, CreativeShift, 2016年2月

  • 井庭崇 × 山内祐平 × 熊坂賢次, 「教育と学びにおける創造性と多様性」, CIEC 20周年記念シンポジウム, 2016年3月 【Web記事/ 『コンピュータ&エデュケーション』(Vol.41)掲載

  • 井庭研究室, 「自分なりの自然な暮らし方 ~身近な食から自然や社会との関わりを考える Natural Living Patterns ワークショップ~」, d-labo 湘南, 2016年3月 【告知

  • オオニシタクヤ × 井庭崇,「エネルギー・デザイン」, 創造社会論, 2016年4月【映像:前半/後半

  • 下河原忠道 × 井庭崇, 「高齢化社会の生き方」, 創造社会論, 2016年4月【映像:前半/後半

  • 山崎大祐 × 井庭崇, 「ソーシャル・ビジネス」, 創造社会論, 2016年4月【映像:前半/後半

  • 馬場正尊 × 井庭崇 × 梶原文生, 『プロジェクト・デザイン・パターン』 出版記念トークイベント, LEAGUE, 2016年5月 【告知
  • 鎌田安里紗 × 伊作太一 × 井庭崇, 「ナチュラル & クッキング」, 2016年5月【映像:前半/後半

  • 鈴木寛 × 井庭崇, 「教育改革」, 創造社会論, 2016年5月【映像:前半/後半

  • 岩瀬直樹 × 井庭崇, 「学びの場づくり」, 創造社会論, 2016年5月【映像:前半/後半

  • 須藤シンジ × 宮川祥子 × 井庭崇, 「超福祉とFab看護」, 2016年6月【映像:前半/後半

  • 内藤泰宏, 井庭崇, 「SFCにおける『学び』と『学び方』, SFC Open Campus 2016, 2016年6月

  • 太田喜久子, 真志田祐理子, 井庭崇, 「『旅のことば』を用いたグループワーク」, 慶應義塾大学 看護医療学部「老年発達援助論」, 2016年6月

  • 井庭崇, 「Community Language(UDSらしさ) ワークショップ」, UDS株式会社, 2016年6月【ブログ

  • 井庭崇, 「プロジェクト・デザイン・パターン」井庭崇氏トークイベント, Book Lab Tokyo, 2016年7月【告知

  • 井庭崇, 「新しいメディア・リテラシー教育の方法と実践事例」, 神奈川県立総合教育センター 総合教育センター研修講座, 2016年7月【告知

  • 井庭崇, 中川敬文, 「『プロジェクト・デザイン・パターン』 出版記念 第2弾 〜カードワークショップで学ぶ『企画のコツ』実践編〜」, LEAGUE, 2016年7月【告知

  • 井庭崇, 琴坂将広, 「パターン・ランゲージ作成ワークショップ ~よりよい未来をつくる言葉をつくる~」, 未来構想キャンプ, 2016年8月【告知

  • 井庭崇, 「アクティブ・ラーニング・パターンを用いたワークショップ」, OECD日本イノベーション教育ネットワーク 第4回教員研修, 2016年8月

  • 井庭崇, フューチャー・ランゲージワークショップ「自分らしい『働き方』を考える」, UDS株式会社, 2016年8月【ブログ

  • 市川力 × 井庭崇, 「クリエイティブ・ラーニング」, CreativeShift, 2016年8月

  • 井庭崇, 「働き方の未来をデザインする:『プロジェクト・デザイン・パターン』」, SYNQA, 2016年8月【告知

  • 井庭崇, 「創造的プレゼンテーションのためのパターン・ランゲージ」, 横浜市立大学 医学教育センター 医学科・看護学科合同 Faculty Development, 2016年8月 【報告

  • 井庭崇, 「プロジェクト・デザイン・パターン研修」, コクヨ株式会社, 2016年9月

  • Joseph Yoder, 井庭 崇, 「パターン・ランゲージとは何か」+ミニワークショップ(コラボレーション・パターン), LEAGUE, 2016年10月【告知

  • 田中 浩也, 西野 嘉之, 木村 亮介, 井庭 崇(司会), 「創造する世界へのイノベーション」, ソフトピアジャパン 20周年記念シンポジウム, 2016年10月 【告知

  • 井庭崇, 小阪裕司, 「価値創造力の育成 ~実践知を伝承する方法『パターン・ランゲージ』の紹介と体験~」, モノづくり日本会議 グローバル競争力強化関連事業, 2016年11月 【告知 / 新聞掲載

  • 鈴木 寛, 伊藤 大輔, 米澤 貴史, 金井 達亮, 束原 和郎, 井庭 崇, 「主体性と創造性を引き出す教育改革: パターン・ランゲージによるアクティブ・ラーニング先進事例」, SFC Open Research Forum 2016 (ORF2016), 2016年11月【告知

  • 関根 牧子, 小村 晃雅, 森 祐美子, 井庭 崇, +花王株式会社・井庭研究室プロジェクトメンバー, 「“子育てをしながら心豊かに働く”ためのヒント:パターン・ランゲージによる対話と発想」, SFC Open Research Forum 2016 (ORF2016), 2016年11月 【告知

  • 池田 拓司, 岩波 純生, 宇都宮 嘉宏, 笠井 崇, 猿渡 敬志, 中川 敬文, 井庭 崇, 「個人のコツを組織の力に: パターン・ランゲージ3.0のビジネス活用最新事例」, SFC Open Research Forum 2016 (ORF2016), 2016年11月【告知 / ブログ

  • 井庭崇研究室, 「ライトニング・ワークショップ:パターン・ランゲージ活用100連発」, SFC Open Research Forum 2016 (ORF2016), 2016年11月【告知

  • 井庭崇, SFC Culture Languageを用いたSBCの今後を考えるワークショップ, SBC実践(スチューデント・ビルド・キャンパス実践), 2016年11月



  • 音楽

  • 詞:真友ジーン × 井庭崇 / 曲:真友ジーン, 「日々の世界」(ORF2016 demo ver)【音源・歌詞



  • 冊子

  • 井庭研究室 × 花王株式会社, 『日々の世界のつくりかた:自分らしく子育てしながら働くためのヒント』, 2016年11月 【ニュースリリース1 / ニュースリリース2



  • デザイン

  • PDP(プロジェクト・デザイン・パターン)カード

  • PDP(プロジェクト・デザイン・パターン)クリアファイル

  • Pattern Experience Chart



  • メディア掲載

  • "How to live with dementia: New book helps transform sufferers' lives", Sunday Express, UK, Jan 3, 2016 【記事

  • 永田久美子, 朝日新聞 2016年4月17日朝刊 [読書]面 「(ひもとく)認知症、共に生きる 語り合い、希望を持ち、備える 永田久美子」 【デジタル版

  • 六車由実, 「旅のことば」『学鐙』2016年春号, Vol.113, No.1

  • 「書店スタッフおすすめ:認知症を知る・予防するこの5冊」, 西日本新聞, 2016年6月27日

  • 「一個人」2016年6月号

  • 高瀬比左子, 「『認知症の人の気持ちをどうやって理解しますか?』カフェ」, 『介護を変える 未来をつくる:カフェを通して見つめる これからの私たちの姿』(高瀬 比左子, 日本医療企画, 2016) 【書籍情報

  • 秋本可愛, 「問題発見や解決の実践知を『ことば』として命名する」, 「若手が育つ環境づくり(秋本可愛が指導者を訪ねて)」, 『介護ビジョン』2016年9月号 【雑誌情報

  • 「CATs:ビューティ・ビジネス・ニュース」2016年12月11号



  • 委員

  • 高大接続システム改革会議新テストワーキンググループ委員【最終報告

  • Program Committee, 5th Asian Conference on Pattern Languages of Programs (AsianPLoP 2016), Taiwan

  • Steering Committee, 6th International Conference on Collaborative Innovation Networks Conference 2016 (COINs16), Italy

  • Program Committee, 23rd Conference on Pattern Languages of Programs (PLoP2016), USA

  • International Academic Program Committee, PUARL Conference 2016, USA



  • 書籍の増刷

  • 第2刷! 『プロジェクト・デザイン・パターン:企画・プロデュース・新規事業に携わる人のための企画のコツ32』(井庭 崇 , 梶原 文生, 翔泳社, 2016)【書籍情報

  • 第2刷! 『パターン・ランゲージ:創造的な未来をつくるための言語』(井庭 崇 編著, 中埜 博, 江渡 浩一郎, 中西 泰人, 竹中 平蔵, 羽生田 栄一, 慶應義塾大学出版会, 2013【書籍情報

  • 第20刷!『複雑系入門:知のフロンティアへの冒険』(井庭 崇, 福原 義久, NTT出版, 1998年)【書籍情報
  • 井庭研だより | - | -

    2016年を振り返る:成果発表・活動等一覧(書籍)

    今年は国内で1冊 書籍を出版したほか、国際学会論文が収録された本が2冊出ました。
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    『プロジェクト・デザイン・パターン:企画・プロデュース・新規事業に携わる人のための企画のコツ32』(井庭 崇 , 梶原 文生, 翔泳社, 2016)

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    出版社(翔泳社)の書籍ページ

    Amazon.co.jp(オンデマンド)
    Amazon.co.jp(Kindle版)

    楽天ブックス(紙書籍版)
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    有隣堂 店舗在庫


    はじめに (梶原 文生)

    第一部 企画のコツを共有する

     [対談]梶原文生×井庭崇
       1.社会を良くするための「企画のコツ」を提供したい
       2.「企画」の仕事
       3.パターン・ランゲージとは
       4.「企画のコツ」をパターンとしてまとめようと思った動機
       5.パターンにすることの効果
       6.マニュアルやケースとの違い
       7.パターンを通して見るUDSの事例
       8.未来を予感させるもの

     [解説]経験則を共有するパターン・ランゲージ

    第二部 プロジェクト・デザイン・パターン
     CORE:企画者として持つべき哲学
     LEARN;情報をつかむ…企画の種は情報にあり
     CREATE:企画をつくる…企画づくりで押さえるべきポイント
     LIVE:企画人として生きる…企画人としての「自分」と「相手」との付き合い方
     PLEASURE:もう一つの企画

    第三部 プロジェクト紹介

    おわりに(井庭 崇)



    Peter Baumgartner, Tina Gruber-Muecke, Richard Sickinger (Eds.), Pursuit of Pattern Languages for Societal Change. Designing Lively Scenarios in Various Fields. Berlin: epubli, 2016

    PURPLSOC_book2-1_cover240.jpg
    Book Purchase

    Download (PDF)


  • Takashi Iba, Tomoki Kaneko, Arisa Kamada, Nao Tamaki, Makoto Okada, “Words for a Journey: A Pattern Language for Living Well with Dementia” pp.152-176

  • Takashi Iba, Norihiko Kimura, Yuma Akado, Takuya Honda, “The Fundamental Behavioral Properties” pp.178-198

  • Takashi Iba, “Pattern Language 3.0 and Fundamental Behavioral Properties” pp.200-233

  • Taichi Isaku, Emi Kubonaga, Takashi Iba, “The Cooking Language: Applying the Theory of Patterns into Cooking” pp.234-248

  • Sumire Nakamura, Takashi Iba, “Fostering Changemakers with Change Making Patterns: A Conceptual Framework for Social Change and Its Educational Applications” pp.250-268



  • Matthäus P. Zylka, Hauke Fuehres, Andrea Fronzetti Colladon, Peter A. Gloor (eds.), Designing Networks for Innovation and Improvisation (Springer Proceedings in Complexity), Springer International Publishing, 2016

    SpringerBook240.jpg
    Springer (eBook and hardcover)

    Amazon.com (Hardcover)
    Amazon.co.jp (Hardcover)

    楽天ブックス(楽天kobo電子書籍版)


  • Iroha Ogo, Satomi Oi, Jei-Hee Hong, Takashi Iba, “Creating Community Language for a Collaborative Innovation Community” (Chapter 3) pp.21-28

  • Takashi Iba, “Sociological Perspective of the Creative Society” (Chapter 4) pp.29-428

  • Yuma Akado, Masafumi Nagai, Taichi Isaku, Takashi Iba, “Workshop Generator Patterns: A Supporting Tool for Creating New Values in a Workshop” (Chapter 9) pp.87-948

  • Norihiko Kimura, Hitomi Shimizu, Iroha Ogo, Shuichiro Ando, Takashi Iba, “Design Patterns for Creative Education Programs” (Chapter 10) pp.95-1038

  • Takashi Iba, Ayaka Yoshikawa, Tomoki Kaneko, Norihiko Kimura, Tetsuro Kubota, “Pattern Objects: Making Patterns Visible in Daily Life” (Chapter 11) pp.105-1128

  • Taichi Isaku, Takashi Iba, “From Chefs to Kitchen Captains: A Leader Figure for Collaborative Networks in the Kitchen” (Chapter 12) pp.113-1218

  • Makoto Okada, Yoichiro Igarashi, Hirokazu Harada, Masahiko Shoji, Takehito Tokuda, Takashi Iba, “ADR Processes for Creating Strategic Networks for Social Issues: Dementia Projects” (Chapter 16) pp.163-1718
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