井庭崇のConcept Walk

新しい視点・新しい方法をつくる思索の旅

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「認識のメガネ」としてのパターン・ランゲージ — メガネをかける、メガネをつくる

パターン・ランゲージは、身のまわりの世界をある視点から見るための「認識のメガネ」だ。そのメガネをかけることで、これまで注目してこなかったことが浮かびあがって見えてくる。

例えば、コラボレーション・パターンを通して、自分たちのチームを眺めてみることで、自分たちが何をやっているのか、そして、何ができていないのかが見えてくる。しかも、よりよいチームにするために何をするとよいかのヒントも見えてくる。

しかも、パターン・ランゲージという「メガネ」は、誰かがつくったものを使うだけでなく、自分たちでつくることができる。自分たちで自分たちの新しい「認識のメガネ」をつくることができるのだ。今後、井庭研では、自分たちでパターン・ランゲージ(認識のメガネ)をつくるだけでなく、パターン・ランゲージをつくる人(認識のメガネ職人)を支援したいと思っている。


世界をある視点で見る「認識のメガネ」(パターン・ランゲージ)は、使っているうちに身体の一部になっていく。メガネを意識的に使う必要はなくなっていくのだ。

僕は博士研究では、思考とコミュニケーションの道具としてのモデリング・シミュレーションのシステム(PlatBox)をつくった。そのとき感じた限界は、そのシステムが、「そろばん」のように体化し必要でなくなる道具ではなかったことだった。そろばんは慣れてくれば、頭のなかではじくことができるようになり、最終的にモノ自体は必要なくなる。しかし、僕らのシステムはずっとそれを使い続ける必要があった。依存し続けなければならない道具だったのだ。しかも、世界の複雑さに対峙するための道具そのものの複雑さを減らすことができなかった点でも限界があった。その道具を使うことができるようになるまでの学習コストが高かったのだ。

その後取り組んだニクラス・ルーマンの社会システム理論も、社会をある視点から捉える「認識のメガネ」としてかなり有効だった。しかし、システム理論の「認識のメガネ」は、そのものの複雑度が大きいため、そのメガネでものを見ることができるようになるのに時間がかかる。しかも、システム理論の「認識のメガネ」はなかなか自分でつくれるようにはならない(僕は自分で「創造システム理論」という独自のメガネをつくったけれども)。そういう意味で、「認識のメガネ」と「認識のメガネづくり」の普及・民主化という観点からは、システム理論も展開可能性については限界を感じざるを得なかった。井庭研で、半年で特定の領域のパターン・ランゲージをつくることはできるようになっても、半年で特定の領域のシステム理論をつくることはできていない(そもそもほとんど試みていない)。

そう考えると、パターン・ランゲージは、モデリング・シミュレーションやシステム理論よりもつくりやすいメディア/道具なのだと思う。しかも、その作成にも使用にもテクノロジーを用いない(ことばというプリミティブなメディアを使っている)ため、敷居も低い。そして、何より「認識のメガネ」としての機能と効果を実感しやすいメディアであると思う。僕にとっては、上述のような反省から出発してパターン・ランゲージにたどり着いたので、これらの特徴はとても可能性を感じている理由となっている。

それ自体が複雑ではなく、前提知識・スキルが求められず、使っているうちに体化していく道具。思考とコミュニケーションと創造を支援する道具。それが僕にとってのパターン・ランゲージだ。


ことあるごとに語っているが、僕は社会の時代変化を3つのCで表して捉えている。

Consumption(消費社会)→ Communication(情報社会)→ Creation(創造社会)

現在私たちは情報社会から創造社会(Creative Society)に移行しつつある。この創造社会の実現に向けての方法・道具として、僕が取り組んでいるのが、パターン・ランゲージ。僕のなかで、これと同じ方向性を向いている研究・活動が、FabLabだと思っている。ものづくりの観点から、創造社会の実現に向かっているのだ。

メガネといっても、認識の「メガネ」ではなく、実際のモノの眼鏡をつくることができちゃうのが、FabLab。装置の民主化を進めることで、誰でもモノをつくることができるようになる。モノの世界はFabLabがやってくれるので任せることにして、僕がやりたいのは、認識のメガネづくりの民主化。パターン・ランゲージという「ことば」をつくり、認識を生み出し、思考とコミュニケーションと創造を支援する。体得し、消えてゆくメディアとしてのパターン・ランゲージ。


先月、井庭研パターン・ランゲージ3部作と位置づけた、ラーニング・パターンプレゼンテーション・パターンコラボレーション・パターンのうち、最後のコラボレーション・パターンが完成した。3部作すべてをあわせると108個のパターンがあり、僕はこれらが創造社会に生きる人にとっての基本スキルとなると考えている。5年越しでようやくミッションを達成した。しかも、僕が最初のパターン・ランゲージ(モデル・パターン)を書いてから10年が経った。10年則というのはやはりあるようで、10年やってきたからこそ見えてきたこともたくさんある。

これから井庭研のパターン・ランゲージ研究は新しいフェーズに入る。僕自身、とても楽しみにしている。そして、みなさん、今後の展開もお楽しみに!
パターン・ランゲージ | - | -

コラボレーション・パターンのホームページを完全公開!

創造的コラボレーションの秘訣をまとめたパターン・ランゲージ「コラボレーション・パターン」(Collaboration Patterns:通称 コラパタ)のホームページが完全公開されました。

http://collabpatterns.sfc.keio.ac.jp/

これまでは、概要だけがアップされていたのですが、今回は、全パターンの内容が公開され、また冊子のPDFもアップされました。

ぜひご覧ください!

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コラボレーション・パターン | - | -

「いきいきと美しく生きる」ためのパターン・ランゲージ、ORFで公開・配布!

「いきいきと美しく生きる」ためのパターン・ランゲージ『ジェネレイティブ・ビューティー・パターン』Generative Beauty Patterns, 通称 ジェネパタ)が完成しました!

GBPcover.jpgGenerative Beauty Patternsは、自分らしく「いきいきと美しく生きる」ためのパターン・ランゲージです。"generative"(生成的)というのは、日々、自分で自分の「いきいきと美しく生きる」生き方をつくっていく、という意味です。

今回まとめた冊子には、48個のパターンが収録されています。各パターンには、「いきいきと美しく生きる」ことについて考えること・実現することを支援するヒントが書かれています。大切なのは、ここに書かれているのが「いきいきと美しく生きる」ための直接的で具体的な「答え」なのではなく、読む人ごとにその人らしさを踏まえながら、自分なりの「いきいきと美しく生きる」やり方を考え・実践する支援のメディアだということです。

このパターン・ランゲージを活用することにより、一人ひとりが「いきいきと美しく生きる」ために大切だけれど日頃忘れがちなことを思い出したり、自分にはなかった発想を得たりする機会となります。また、「いきいきと美しく生きる」ことについて、会話(コミュニケーション)にもつながるはずです。


Generative Beauty Patternsでは、48個の「いきいきと美しく生きる」パターンが、9つのグループに分けられています。グループ名には、そこにあるパターンを象徴するメタファーで、花、竹、土、虹、水、海、星、月、陽と呼んでいます。

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9つのグループは、
 美しさを育むための「花」「竹」「土」、
 いきいきとした気持ちやパワーを生み出す「虹」「水」「海」、
 より豊かで深みがある人生を実現するための「星」「月」「陽」、
というように、より大きな3つににまとまっています。


『Generative Beauty Patterns』の冊子は、カラー128ページで、井庭研のパターン・ランゲージとしては初めて写真でビジュアル表現をしているパターン・カタログです。

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この『Generative Beauty Patterns』の冊子を、2012年11月22日(木)・23日(金・祝)に、六本木の東京ミッドタウンで行われる 「SFC オープン・リサーチ・フォーラム」(ORF)展示ブースで配布します! 配布場所は、展示D25 「いきいきと美しくなるためのランゲージ - Generative Beauty Patterns」(Generative Beauty Project)です(先着3,000名)。ぜひお越しください!

SFC Open Research Forum 2012
SFC オープン・リサーチ・フォーラム2012(ORF2012)


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【開催日時】2012年11月22日(木)~23日(金・祝)
【開催時間】 10:00~19:30(ただし、23日のみホールは18:00閉場)
【開催場所】 東京ミッドタウン ホール&カンファレンス
       入場料無料/事前登録不要
【主催】 慶應義塾大学SFC研究所
【ホームページ】http://orf.sfc.keio.ac.jp/

展示D25 「いきいきと美しくなるためのランゲージ - Generative Beauty Patterns」(Generative Beauty Project)



なお、2012年11月16日(金)に、本プロジェクトの成果について、慶應義塾大学SFC研究所とカネボウ化粧品の共同でプレスリリースを行いました。

慶應義塾大学とカネボウ化粧品の共同プロジェクトにより “いきいきと美しく生きる”ためのパターン・ランゲージを制作

慶應義塾大学 SFC研究所 井庭崇研究室とカネボウ化粧品 価値創成研究所は、共同プロジェクトとして、女性が「いきいきと美しく生きる」ためのパターン・ランゲージ「Generative Beauty Patterns」を制作しました。これは、経験知を言語化・体系化したもので、あらゆる女性が「いきいきと美しく生きる」ことを促すための、まったく新しいタイプの支援ツールです。

プロジェクトチームは、11月22日・23日に六本木の東京ミッドタウンで開催される「慶應義塾大学 SFC オープン・リサーチ・フォーラム」でこのパターン・ランゲージを収録した冊子を配布するとともに、 今後、パターン・ランゲージを用いたコミュニティの活性化に取り 組みます。カネボウ化粧品は、本プロジェクトを通じ、より多くの 女性が美に対する発想を広げ、自分らしく「いきいきと美しく生き る」ことを支援していきます。

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プレスリリース内容については、以下のプレスリリース本文をご覧ください。

「慶應義塾大学とカネボウ化粧品の共同プロジェクトにより “いきいきと美しく生きる”ためのパターン・ランゲージを制作」(PDF)


なお、Generative Beauty Patternsの今後については、ホームページ http://www.generativebeauty.jp/ で随時お知らせしていく予定です。

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パターン・ランゲージ | - | -

『コラボレーション・パターン』完成! 冊子をORF2012で配布します!

創造的コラボレーションのためのパターン・ランゲージ『コラボレーション・パターン』(Collaboration Patterns, 通称 コラパタ)が完成しました!

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この『コラボレーション・パターン』は、「創造的コラボレーション」の秘訣を言語化したものです。

創造的コラボレーションでは、メンバーが高め合い成長しながら、個人には還元できないチームレベルの「創発的な勢い」に乗り、世界を変えるような成果を生み出します。

そのような創造的コラボレーションを実現するための視点や方法をまとめたものが、コラボレーション・パターンです。


今回制作した『コラボレーション・パターン』の冊子には、34個のパターンが収録されています。これらのパターンは大きく分けて、「チーム」、「創造」、「成果」に関するパターンというように、3つのまとまりに分かれて掲載されています。

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この『コラボレーション・パターン』は、井庭研のパターン・ランゲージ3部作のなかで、『ラーニング・パターン』や『プレゼンテーション・パターン』に続く最後のパターン・ランゲージ。これまで同様、大好評のかわいいイラストも健在です。

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今回完成した『コラボレーション・パターン』の冊子は、2012年11月22日(木)・23日(金・祝)に六本木の東京ミッドタウンで行われる「SFC オープン・リサーチ・フォーラム」(ORF)で配布します。配布場所は、展示D24 「創造社会を支えるパターン・ランゲージ」(井庭崇研究室)です。

ぜひ、コラボレーションの秘訣が詰まった『コラボレーション・パターン』の冊子を手にとってご覧ください。お待ちしています!

SFC Open Research Forum 2012
SFC オープン・リサーチ・フォーラム2012(ORF2012)


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【開催日時】2012年11月22日(木)~23日(金・祝)
【開催時間】 10:00~19:30(ただし、23日のみホールは18:00閉場)
【開催場所】 東京ミッドタウン ホール&カンファレンス
       入場料無料/事前登録不要
【主催】 慶應義塾大学SFC研究所
【ホームページ】http://orf.sfc.keio.ac.jp/

展示D24 「創造社会を支えるパターン・ランゲージ」(井庭崇研究室)


なお、昨年の『プレゼンテーション・パターン』の配布は、1日目の途中で用意していた冊子がすべて無くなってしまったので、今年はもっと多く刷りました。

『コラボレーション・パターン』の冊子は、先着2,000名の方にお渡しできます。
お楽しみに!
コラボレーション・パターン | - | -

授業シラバス「複雑系の数理(GIGA)」(2012年度秋学期@SFC)

今年の「複雑系の数理」(COMPLEX SYSTEM THEORY)の授業は、英語での開講となります。主な内容は、非線形科学、創造システム、パターン・ランゲージ、ネットワーク科学です。

授業では、演習やワークショップを多く行います。英語でブレインストーミングやKJ法をやってみたり、パターン・ランゲージを書いたり、それをブラッシュアップするライターズ・ワークショップを英語で挑戦します。また、『The Nature of Order』の回もあります。

この手の分野に興味がある人は、この分野の英語を知るという気持ちでどうぞ。


COMPLEX SYSTEM THEORY
複雑系の数理(GIGA)
(Creative Courses (Skill) - Knowledge Skill)
2012 Fall Tuesday 4th Period: 火曜4限

[ Course Summary ]

In order to understand the complex, dynamic world around us, such as life and society, we must not limit ourselves in a single intelectual field. When we are able to connect different intellectual fields, we reveal insights and ideas that have never been explored before. In this course, you will study how the different fields: (1) nonlinear science, (2) creative systems, (3) pattern languages, and (4) network science is actually related, and hold the key to understand the reality of the world around us. In the classes, there will be many activities to help deeply understand the subjects and topics of the complex, dynamic world. (This course will be offered in English.)


[ Class Schedule ]

#1 - Introduction
The overview and requirements for this course will be provided.

#2 - Nonlinear Science: Chaos
Subject: Chaos, which is amazing phenomenon where irregular behavior is generated from a simple regular rule.
Activity: Simulate chaos with spreadsheet software, such as Excel or Numbers, in you computer.

#3 - Nonlinear Science: Fractal
Subject: Fractal, which has an interesting feature of self-similarity at different scales.
Activity: Watch the video concerning fractal geometry, think of examples in the world around us, and discuss the implication.

#4 - Nonlinear Science: Chaotic walk workshop
Subject: Patterns hidden in chaos
Activity: Explore the patterns hidden in chaos with using "ChaoticWalker," which is software for generating patterns on a two-dimensional plane with a chaotic map function.

#5 - Creative Systems: Autopoieis Theory
Subject: Creative process as an autopoietic system, which is the latest systems theory.
Activity: Discuss and write a series of discoveries in a creative process based on the Creative Systems Theory.

#6 - Creative Systems: Brainstorming method
Subject: Divergent thinking in a part of creative process.
Activity: Practice divergent thinking in a brainstorming session.

#7 - Creative Systems: KJ method
Subject: Convergent thinking in a part of creative process.
Activity: Practice convergent thinking in a session with the KJ method.

#8 - Presentation Patterns workshop
Subject: Fundamental idea and applied cases of pattern language, which is a documented wisdom about the rules, methods, tips, and customs of a certain area of expertise.
Activity: Watch the video, and discuss how to make great presentations with using the Presentation Patterns.

#9 - Pattern Language: Pattern writing
Subject: The format of patterns in pattern languages.
Activity: Write a pattern that describes the rules, methods, tips, and customs of a certain area of expertise.

#10 - Pattern Language: Writer's workshop
Subject: The making process of a pattern language.
Activity: Conduct a writer's workshop to improve the patterns you have write.

#11 - Pattern Language: The Nature of Order
Subject: The latest theory by Christopher Alexander, who proposed the idea of pattern languages.
Activity: Discuss the meaning and implication of the concepts proposed in the book, The Nature of Order.

#12 - Network Science: Small-World & Scale-Free Networks
Subject: Network analysis of how the things connect one another in natural, social, and technological worlds.
Activity: Watch the video concerning the network science, and run network simulations in your computer.

#13 - Final Project Presentation
Give a presentation about your final project.

#14 - Final Project Presentation
Give a presentation about your final project.


[ Materials and Reading List ]

All materials that are required for the class will be handed out in the class.

Recommended Reference

  • Nonlinear Science

    • M. Mitchell Waldrop, Complexity: The Emerging Science At The Edge Of Order And Chaos, Simon & Schuster, 1993
    • James Gleick, Chaos: Making a New Science, Penguin Books; Revised edition, 2008
    • Benoit B. Mandelbrot, The Fractal Geometry of Nature, W. H. Freeman and Company, 1982
    • Stuart Kauffman, At Home in the Universe: The Search for the Laws of Self-Organization and Complexity, Oxford University Press, 1996
    • Takashi Iba & Kazeto Shimonishi, "The Origin of Diversity: Thinking with Chaotic Walk", Unifying Themes in Complex Systems Volume VIII: Proceedings of the Eighth International Conference on Complex Systems, Sayama, H., Minai, A. A., Braha, D. and Bar-Yam, Y. eds., NECSI Knowledge Press, Jun., 2011, pp.447-461.

  • Creative Systems

    • N. Luhmann, Social Systems, Stanford University Press, 1996
    • Takashi Iba, "An Autopoietic Systems Theory for Creativity", Procedia - Social and Behavioral Sciences, Vol.2, Issue 4, 2010, pp.6610-6625
    • Keith Sawyer, Group Genius: The Creative Power of CollaborationBasic Books, 2008
    • Alex Osborn, Your Creative Power, Charles Scribner's Sons, 1948
    • Thomas Kelley, Jonathan Littman, The Art of Innovation: Success Through Innovation the IDEO Way, Profile Business, 2002

  • Pattern Languages

    • Christopher Alexander, The Timeless Way of Building, Oxford University Press, 1979
    • Christopher Alexander, The Production of Houses, Oxford University Press, 1985
    • Christopher Alexander, The Nature of Order, Book One, Center for Environmental Structure, 2002
    • Stephen Grabow, Christopher Alexander: The Search for a New Paradigm in Architecture, Routledge Kegan & Paul, 1983
    • Takashi Iba, "Pattern Language 3.0 Methodological Advances in Sharing Design Knowledge," International Conference on Collaborative Innovation Networks 2011 (COINs2011), Sep., 2011

  • Network Science

    • Albert-Laszlo Barabasi, Linked: How Everything is Connected to Everything Else and What It Means for Business, Science, and Everyday Life, Plume, 2003
    • Duncan J. Watts, Six Degrees: The Science of Connected Age, W. W. Norton & Company, 2004
    • Takashi Iba, Ko Matsuzuka, Daiki Muramatsu, "Editorial Collaboration Networks of Wikipedia Articles in Various Languages," International Conference on Collaborative Innovation Networks 2011 (COINs2011), Sep., 2011
    • Takashi Iba, "Hidden Order in Chaos: The Network-Analysis Approach To Dynamical Systems", Unifying Themes in Complex Systems Volume VIII: Proceedings of the Eighth International Conference on Complex Systems, Sayama, H., Minai, A. A., Braha, D. and Bar-Yam, Y. eds., NECSI Knowledge Press, Jun., 2011, pp.769-783


    [ Assignments, Examination and Grade Evaluation ]

    Grading will be based on class participation, homework, and final project (presentation and report).


    [ Student Selection ]

    Only the selected students can take this course.
    Number of students in the class (scheduled): About 60
    Method and timing of the selection : writing an essay concerning the topics of this course in the first class.
  • 授業関連 | - | -

    授業シラバス「パターンランゲージ」(2012年度秋学期@SFC)

    今年のパターンランゲージの授業は、アレグザンダーの『パタン・ランゲージ:環境設計の手引』を教科書にして、しっかり読み込みながら、「生き生きした全体」をつくる要素(center)について考えます。


    「パターンランゲージ」(創造技法科目-デザインと情報スキル)
    2012年度 秋学期 月曜日3時限
    担当教員 井庭 崇

    【主題と目標/授業の手法など】

    この授業では、「生き生きとした全体」を実現するための共通言語である「パターンランゲージ」について、その考え方と方法を学びます。パターンランゲージは、創造・実践の経験則 を「パターン」という単位にまとめ、それを体系化したものです。かつて、建築家のクリストファー・アレグザンダーは、生き生きとした町や建物に繰り返し現れる関係性をパターンとしてまとめました。その後この考え方は、ソフトウェア開発の分野に応用され、成功を収めました。SFCでも、創造的な学びのパターン・ランゲージとして、「ラーニング・パターン」(Learning Patterns)や、創造的なプレゼンテーションのパターン・ランゲージである「プレゼンテーション・パターン」(Presentation Patterns)が制作されてきました。この授業では、パターンランゲージの考え方を学びながら、新しい分野において、自らパターン・ライティングできるようになることを目指します。


    【授業計画】

    第1回 イントロダクション
    この授業の内容と進め方と、パターンランゲージの背景にある考え方を説明します。

    第2回 生き生きとした全体について語り合う
    自分たちの身の回りにある「生き生きとしている」もの・ことは、どのような要素で成り立っているのかを語り合います。

    第3回 建築におけるパターン・ランゲージ (1)
    クリストファー・アレグザンダーの『パタン・ランゲージ:環境設計の手引き』を読み込み、生き生きとした町や建物がどのような要素(パターン)で成り立っているのかを考えます。

    第4回 建築におけるパターン・ランゲージ (2)
    クリストファー・アレグザンダーの『パタン・ランゲージ:環境設計の手引き』を読み込み、生き生きとした町や建物がどのような要素(パターン)で成り立っているのかを考えます。

    第5回 建築におけるパターン・ランゲージ (3)
    クリストファー・アレグザンダーの『パタン・ランゲージ:環境設計の手引き』を読み込み、生き生きとした町や建物がどのような要素(パターン)で成り立っているのかを考えます。

    第6回 パターン・マイニング
    「生き生きとした全体」を支えるパターンについて、自分たちの経験や観察・インタビューによって掘り起こします(マイニングします)。

    第7回 パターン・ライティング (1)
    掘り起こして把握したパターンを、状況・問題・解決のパターン形式で書いていきます。

    第8回 The Nature of Order 鼎談
    クリストファー・アレグザンダーの最新著作『The Nature of Order』について、中埜博さんと羽生田栄一さんをゲストにお招きして語り合います。中埜さんはアレグザンダーに師事した建築家で、パターン・ランゲージやセンタリングの考え方を実践している方です。羽生田さんはソフトウェア分野において、パターン・ランゲージなどの利用の推進をしている方です。

    第9回 The Nature of Order 鼎談
    クリストファー・アレグザンダーの最新著作『The Nature of Order』について、中埜博さんと羽生田栄一さんをゲストにお招きして語り合います。中埜さんはアレグザンダーに師事した建築家で、パターン・ランゲージやセンタリングの考え方を実践している方です。羽生田さんはソフトウェア分野において、パターン・ランゲージなどの利用の推進をしている方です。

    第10回 パターン・ライティング (2)
    掘り起こして把握したパターンを、状況・問題・解決のパターン形式で書いていきます。

    第11回 魅力があり、想像力をかきたて、人を動かすことばをつくる
    魅力があり、想像力をかきたて、人を動かすことばは、どのようにつくるのでしょうか。パターン・ランゲージがもつ「ことば」の側面(現実をみるためのコンセプトであり、共通言語であるということ)について、考えます。

    第12回 ライターズ・ワークショップ (1)
    書いたパターンをよりよいものにするための「ライターズ・ワークショップ」を行います。

    第13回 ライターズ・ワークショップ (2)
    書いたパターンをよりよいものにするための「ライターズ・ワークショップ」を行います。

    第14回 プレゼンテーション+総括
    この授業を通じて作成したパターン・ランゲージの発表を行います。


    【教材・参考文献】

    □ 教科書
    • 『パタン・ランゲージ:環境設計の手引』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1984)
    • 『【リアリティ・プラス】 パターン・ランゲージ』(仮)(井庭崇 編著, 慶應義塾大学出版会, 2012年秋出版予定)

    □ 参考書

    • 『時を超えた建設の道』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1993)
    • 『パタン・ランゲージによる住宅の建設』(C.アレグザンダー, 鹿島出版会, 1991)
    • 『まちづくりの新しい理論』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1989)
    • 『Notes on the Synthesis of Form』(Christopher Alexander, Harvard University Press, 1964)
    • 『The Nature of Order, BOOK ONE: The Phenomenon of Life』 (Christopher Alexander, The Center for Environmental Structure, 2002)
    • 『The Nature of Order, BOOK TWO: The Process of Creating Life』 (Christopher Alexander, The Center for Environmental Structure, 2002)
    • 『クリストファー・アレグザンダー:建築の新しいパラダイムを求めて』(工作舎, 1989)
    • 『パターン、Wiki、XP:時を超えた創造の原則』(江渡浩一郎, 技術評論社, 2009)
    • 『表現の技術:グッとくる映像にはルールがある』(高崎 卓馬, 電通, 2012)
    • 『名作コピーに学ぶ読ませる文章の書き方』(鈴木 康之, 日経ビジネス文庫, 日本経済新聞出版社, 2008)
    • 『【リアリティ・プラス】社会システム理論:不透明な社会を捉える知の技法』(井庭 崇 編著, 宮台 真司, 熊坂 賢次, 公文 俊平, 慶應義塾大学出版会, 2011)


    【提出課題・試験・成績評価の方法など】

    成績は、授業中の演習、宿題、最終発表/レポートから総合的に評価します。


    【履修者制限】

    履修人数を制限する。受入学生数(予定):約 80 人
    選抜方法と時期:初回に志望理由を書いてもらいます。
    授業関連 | - | -

    「生き生きとした学び」を実現する教師の新しい役割=アーキテクトビルダー

    前回「生き生きとした学びの実現に向けて(アレグザンダーの文献から考える)」で書いたような「生き生きとした学び」を実現する教育においては、教師はどのような役割を担うのであろうか。その発想を得るため、再びアレグザンダーの『パタンランゲージによる住宅の建設』(C.アレグザンダー他著, 中埜博 監訳, 鹿島出版会, 1991, 原著1985)を紐解いて、考えていきたい。

    結論からいうと、「生き生きとした学び」を実現するためには、教師は、アレグザンダーのいう「アーキテクトビルダー」(Architect-Builder)になる必要がある。生き生きとした学びを実現するアーキテクトビルダーだ。

    私たちの思い描く生産プロセスには、新しい種類の職能人が不可欠です。それは、現代の建築家の職能と、請負業者の職能の両面を兼ね備えた人間です。(p.51)

    建築家(architect)と請負業者(constructor)の両方の面をもつとは、どういうことだろうか。

    今日の社会では、全く異なった二種類の人によって建物がつくられています。彼らは建設プロセスの中で全く別の役割を担当しています。一方は建物を設計する人、もう一方は施工する人、つまり建築家と請負業者です。
    私たちはこの分業、職能分離は全く間違ったものであり、この分業体制の中では健全な環境など創造できないと考えています。(p.52)

    このような分業ではなく、アーキテクトビルダーが必要なのだ。

    アーキテクトビルダーという統合された存在が、健全な環境をつくるという問題解決の場面で必ず必要になる (p.52)

    今回も、文章の「住宅」を「学び」に、「住宅生産」を「教育」と置き換え、「家族」と「人々」をともに「人々」=「学習者」と捉え、読み直してみてほしい。そしてここでは、「建築家」を「カリキュラムや学習内容を規定する人」、「請負業者」を「現場の教師」と置き換えてみよう。こうすることで、建築の分野の話として語られていることを、教育の分野を考えるためのアナロジーとして理解することができるだろう。

    さて、ここで確認していおきたいことがある。それは、学習者が自ら自分の学びをデザインし、生き生きとした学びを実現するというとき、教師がまったく不要になるというわけではない、ということである。

    自らの学びをデザインするというのは、そのコントロールの権利が学習者にあるということであって、独りっきりでデザインしなければならないという意味ではないからである。

    住宅生産プロセスの基本、おそらく最も大切なものは、家族が自分たちの手でレイアウトをしていくという原則です。これは、必ずしも家族のメンバーが施工のプロセスに労働者として携わるということではなく、どの家族も自分たちの環境を直接にコントロールする権利を持っているということです。(p.113)


    このように自らの学びをデザインする学習者を支援する教師は、新しい種類の役割を担うことになる。学びのアーキテクトビルダーとして、学習者と密に話し合いながら、学びの場をつくり続けていく。そういうことが求められているのだ。

    多様性を可能にする生産が基本になっていなければなりません。しかも、その多様性を許す生産は大きなスケールで可能でなければなりません。ですから、少なくともプロセスの上では何らかの統一が必要です。私たちの結論としては、プロセスに家族の多様性や独自性を入れ込みながら、実際にこの素晴らしい多様性を大規模な生産に不可欠である施工や工法の一貫性と何とか[なじませる]には、大規模に住宅を生産する力と個々の住宅を個性的で人間的に生み出す力とを結び合わせることのできる全く新しい種類の人間がいなければ不可能だということです。
    それは、全く新しい人間 新しい管理組織体であり、このような建設プロセスを支える新しい専門家です。[これこそ、アーキテクトビルダーという概念の具体的な姿です。](p.58-59)

    もちろん、このような統合は簡単なことではない。これまで担当してきたよりも、また、想定される範囲よりも広い範囲の多様性に応じる必要があり、しかも、個々人に合わせたかたちで成就させていくことが求められているのだ。難しいが、非常に重要な役割である。

    アーキテクトビルダーとは、単に小さなスケールで小じんまりと美しいものを手作りするような職人ではありません。そういう面とともに、何よりも彼は大規模なスケールでこのことを実現させるプロセスの中心的存在なのです。彼は新しい役割を持った人です。彼は非常に多くの住宅を生産する方法を扱うことができると同時に、小さな物の中に人間性を与えていく敏感さと繊細さを失わずに持っている人です。(p.59-60)

    従って、教員養成も、この能力を伸ばすかたちで行われなければならない。教育の仕組みだけでなく、教員要請の仕組みも変革が求められる。

    アレグザンダーのこの本には、別の箇所に、アーキテクトビルダーの役割について触れているところがある。

    アーキテクトビルダーの演じる様々な役割(パタンランゲージを教えること、人々が自分の住宅をデザインできるようにすること、さらに自分の住宅を施工できるようにすること、そして近隣全体としての漸進的な改善を助けること) (p.84)

    通常の場合には、その地域のアーキテクトビルダーが、その地域性に応じて、パタンを修正し洗練することになるはずです。 (p.98)

    これらを読むと、学びのアーキテクトビルダーが何をするのか、少しはイメージがつかみやすいかもしれない。

    最後に、アーキテクトビルダーの活動の規模感がわかる、具体的な数字が出ていたので、取り上げたい。

    どのアーキテクトビルダーも一度に二〇軒以上の住宅を扱うことはありません。けれども、彼は設計と施工の両方に全面的に責任を持ち、各住宅に固有のディテールまで立ち入って個々の家族と密接に関わりながら働きます。このように、この施工モデルでは設計と施工の両方が一つになると同時に、地域に分散、密着していきます。(p.60)


    僕の大学の研究室の指導学生の数とこれまでの経験を踏まえると、この数字は、学びのアーキテクトビルダーの話としても、結構いいラインではないかと思う。
    「研究」と「学び」について | - | -

    生き生きとした学びの実現に向けて(アレグザンダーの文献から考える)

    クリストファー・アレグザンダーが近代の建築の生産システムについて語っている批判を読むにつけ、それはそのまま近代の教育システムにも当てはまると感じる。つまり、これは一分野の問題なのではなく、近代の問題なのだろう。

    ここに、『パタンランゲージによる住宅の建設』(C.アレグザンダー他著, 中埜博 監訳, 鹿島出版会, 1991, 原著1985)を読みながら考えたことを、(荒削りだが)覚え書きとして記しておくことにしよう。

    建築と教育の問題の同型性を考えるために重要となる箇所について、『パタンランゲージによる住宅の建設』から引用しながら話を進めたい。

    今日世界中にある住宅生産のシステムを考察してみると、そのほとんどに、人間社会に必要な二つの基本的な認識が欠落していることに気づきます。
    [ひとつは、すべての家族、すべての人間は唯一無二であるという認識であり、人間の尊厳を表し守っていくにはこの独自性が表現されなくてはならないということです。もうひとつは、すべての家族、すべての人々は社会の一部分であり、他の人々と協力するという結びつき、つまり社会の中での他の人との信頼関係を保てる場が必要だという認識です。]
    この二つの相補的な認識は、今日の住宅からはすっかり失われています。住宅は機械のように均質で判で押したようになり、様々な家族の個性を全く表現できていません。それは個性を抑圧し、家族にとっての素晴らしいもの、特別なものをすべて抑え込もうとしています。さらに、住宅は身近な地域コミュニティの基盤を人々に与えることにも失敗しています。(p.29)

    これは、住宅の生産について語っている文章だが、この文章の「住宅」を「学び」に、「住宅生産」を「教育」と置き換え、「家族」と「人々」をともに「人々」=「学習者」と捉え、読み直してみてほしい。
    まったく分野の違う話ではあるが、問題の構造が似ていると言えないだろうか。

    この部分だけでは、わかりにくいので、もう数カ所、取り上げよう。

    現代社会の住宅生産システムはあまりにも中央集権化されています。(p.35)

    もう少し具体的に言うと、現在の生産システムではほとんどの決定が全く「人間性を無視して」(at arm's length)なされていて、決定を下すのは結果とは無関係な人々だということです。建築家は全く面識のない人々に関する決定を下します。(p.37)

    ここでも「住宅生産」を「教育」だと置き換えてみてほしい。
    ちなみに、ここでいわれている「建築家」は、建設現場には来ない、設計図を書く人のことを指している。教育の場合には、現場の教師ではなく、教育方針を決める立場の人を指していると考えてもらうとよい。

    これに加え、それなりの質のものを大量生産するために、標準化されたユニットを組み合わせるという方式が一般的であると指摘する。

    今日の住宅生産の形態は、ほとんどが高度に繰り返し可能な「標準化された」住宅ユニットを用いるという考え方に依拠します。…これらすべての標準化は生産の「必要性」が生み出したことになっています。つまり、たくさんの量を低価格で生産するには、厳格な標準化が必要だと言うわけです。しかし、たとえ標準化が十分に進んだとしても、このプロセスは、決して多くはない数の住宅を非常に高い価格で、以前と同じように生産しているにすぎません。(p.117)

    このような理由から、そこに住む人たちに本当に合ったものなどつくれるはずがない、と考えたのだ。以上の問題意識から、アレグザンダーは住宅の新しい生産の仕組みを考え、提案したのである。

    そこで私たちは、このような遠くからのコントロールに替えて、家族自身がコントロールするプロセスを提案します。標準化された住宅ユニットという考え方ではなく、そこに住む家族が住宅(や集合住宅)をデザインするという考え方です。個々の住宅は家族独自の必要や性格に十分に対応するようにデザインされます。そうすれば、情感の面からみても、住宅は本当の生活の基盤、心のかよう場所、さらには家族が社会の中で独自の存在として根を下ろし、成長していく場所となるのです。(p.118)

    新しく住宅が建てられる時、その配置計画や基本的な構成は、開発業者や建設業者あるいは政府から出されるのではなく、そこに住む家族自らの手で生み出されるべきです。そうしてこそ、一つ一つの住宅がその家族独自の希望や夢を表すものになるのです。
    そのためには、家族がこのことを効果的に実現できるような、何らかのシステム化されたルールやパタンランゲージ、あるいは同様の使いやすい手段が必要です。(p.113)

    こうして、自分たちで自分たちの住宅の設計に関わることができるようにするためのパタン・ランゲージが開発されたのであった。

    僕らが作成した、ラーニング・パターン(創造的な学びのパターン・ランゲージ)は、学習者が自分たちで自分たちの学びをデザインすることができるようにするための手段である。

    これは、政府や委員会で決められた学習ユニットをこなすというやり方ではなく、自分らしいやり方で学びを実現いていくということがイメージされている。まさに、上で取り上げたアレグザンダーの考えと非常に近いということがわかる。

    以上の考察は、あくまでもアナロジーによる考察にすぎないが、むしろアナロジーであることを力にして、従来の教育改革のアプローチとはまったく異なるアプローチを見いだしていきたいと思っている。
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    井庭研 2012年春学期 研究発表会のご案内(学内向け)

    今週末、7月28日(土)に、井庭研の2012年春学期 研究発表会を開催します。

    今回は、パターン・ランゲージや創造社会研究など研究が中心です。恒例になりつつある、僕の基調講演もあります。

    SFC学内の方(学生・教職員・研究員等)で、興味がある方はぜひいらしてください。事前登録は必要ないので、当日、会場へお越しください。


    なお、今回は年度途中の発表のため、参加者を学内関係者&井庭研関係者に限らせていただきます。秋学期末の最終発表会は一般公開する予定ですので、ご了承ください。


    井庭研 2012年春学期 研究発表会
    2012年7月28日(土)
    SFC大学院棟 τ11教室


    9:40 開場

    10:00-10:05 開会式

    10:05-10:30 井庭先生基調講演

    10:30-11:30【つながりの分析】
    ・「ツイッターとの向き合い方:“ふぁぼる”ことを考える」(堂垂 真志)
    ・「SFC Trends:研究会シラバスから探る、SFCの在り方」(藤吉 賢)
    ・「ウィキペディアの記事の成長における編集者の参加と貢献」(村松 大輝)
    ・「創造と集積の経済学的分析モデル」(赤坂 亮太)

    (休憩)

    11:40-12:10 【パターン・ランゲージによる組織学習】
    ・「組織内における知の共有:パターン・ランゲージを用いたコミュニケーション支援」(柳尾 庸介, 山崎 光司, 木根渕 涼介, 志野 剛弥)
    ・「パターン・ランゲージを用いた組織学習の支援:パターン・ランゲージ作成ワークショップを通して」(柳尾 庸介)

    (ランチ)

    13:00-13:45 【パターン・ランゲージ制作プロジェクト】
    ・コラボレーション・パターン プロジェクト
    ・"Generative Beauty Patterns: A Pattern Language for Being lively and Beautiful"(Rinko Arao & Project Members)
    ・Social Entrepreneurship Patterns (Eri Shimomukai, Sumire Nakamura)

    (休憩)

    14:00-15:00 【自己と他者の関係性の変容】
    ・「自己愛のあり方:自己愛の歴史とこれから」(仁科 里志)
    ・「コミュニケーション能力とは何か」(田下 光)
    ・「ボランティアはエンターテイメントであるという概念」(青木 遊)
    ・「ソーシャル・キャピタリストとしてのファッションブロガー」(仲田 未佳)

    (休憩)

    15:10-15:55 【新しい領域でのパターン・ランゲージ】
    ・「問題発見のためのパターン・ランゲージ:経験者から学ぶ「問題発見」の方法」(濱田 正大)
    ・「キャリアデザイン・パターンによる創造的な「生き方」に向けた方法論探求」(小原 和也)
    ・「ネパールから学ぶ精神的豊かさのためのパターン・ランゲージ」(門谷 めぐみ)

    (振り返りの対話)

    16:15-16:45 閉会式
    イベント・出版の告知と報告 | - | -

    2012年7月7日(土)SFC七夕祭で、両学部長と教職員バンドやります!

    2012年7月7日(土)SFCの「七夕祭」で、教職員バンドやります!

    時間・場所は、12:30〜13:15第一ステージにて。

    村井純(環境情報学部長)と國領二郎(総合政策学部長)とともに、ウェルネスセンター、ITC、秘書室などの職員さんと僕で演奏します。

    band420.jpg

    村井さんはリードギター、國領さんはリードボーカルです!お楽しみに!
    (僕もサイドボーカルとして、歌いま〜す♪)

    この教職員バンド結成の経緯は、SFC CLIPで紹介されています。"そもそもこのバンドは、去年の東日本大震災を受け、「SFCの教員の間でも、何か、元気が出るような企画を立てよう」と、ウェルネスセンターで企画されたもの。" (SFC CLIP 記事「帰ってきたジローポッター! 七夕祭で学部長バンド復活」

    このバンド、「ジローポッターand ジュンブルドア軍団」というんですよ。國領さんがハリーポッターに似ているというところから!(すごいですよねw)


    このステージの間は、来てくれたみんなと一緒に踊ったりして楽しめるといいなぁって思ってます。


    あとは、当日、晴れることを祈るばかり。

    七夕の日は、ぜひSFCに来て楽しんでいってね!

    ぜひ浴衣でどうぞ!

    Band.jpg
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