井庭崇のConcept Walk

新しい視点・新しい方法をつくる思索の旅

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井庭研究会B1(2011年秋学期)シラバス

井庭崇研究会B1(月曜5限)

パターン・ランゲージによる実践知の言語化プロジェクト
(創造的なコラボレーション + 魅せるプレゼンテーションの探究)


【Important Dates】

7月11日(月)5限 井庭研B1説明会@ε12。
7月22日(金) エントリー〆切
7月29・30日(金・土)面接

【目的・内容】

魅力があり、想像力をかきたて、人を動かす「ことば」を生み出すには、どうすればよいのでしょうか? ――― 本研究会では、そのような「ことばの力」を探究し、実践知を「パターン・ランゲージ」として言語化することを目指します。

パターン・ランゲージとは、「デザインの知」(問題発見+問題解決の知)を記述するための方法です。パターン・ランゲージの要素である「パターン」には、どのような状況(Context)のときに、どのような問題(Problem)が生じやすく、それをどのように解決すればよいのか(Solution)が記述されます。このようなパターンには、対象となるデザイン領域における「よりよいカタチ」についての想像力をかきたて、人を動かす機能があります。

パターン・ランゲージの方法は、もともとは建築デザインの分野で提唱されたのですが、その後ソフトウェア・デザインの分野に応用され、成功を収めました。さらに、組織デザインなど、新しいデザイン領域にも応用され始めています。SFCでも「学び」のパターン・ランゲージ(学習パターン:Learning Patterns)が制作され、学内外で注目を集めています。本研究会では、このパターン・ランゲージの方法にもとづいて、新しい領域の実践知の記述に取り組みます。

2011年度秋学期に、メンバー全員で取り組むのは「(広義の)プレゼンテーションのパターン・ランゲージ」と「創造的コラボレーションのパターン・ランゲージ」です (*)。プレゼンテーション・パターンでは、「人に何かを伝え・共有するとき、情報をどのように整理し、表現し、伝えればよいのか」という秘訣を記述します。コラボレーション・パターンでは、「複数人によるコミュニケーションの連鎖のなかで、どのように新しい価値を生みだせばよいのか」という秘訣を記述します。

パターン・ランゲージをつくるということは、「ことばの力」によるエンパワーメントを通じて、社会へコミットすること、未来へコミットすることを意味します。そのような新しい方法の開発・実践に挑戦する、「やる気」のあるメンバーにぜひ来てほしいと思います (**)。


* プレゼンテーション・パターンの制作は、すでに春学期から動き始めていますが、これまでの準備段階を経て、いよいよ秋学期からパターンランゲージとしての本格的な記述・洗練が始まるところです。秋学期から参加するメンバーがスムーズにプロジェクトに合流できるように配慮しますし、まだまだ十分に活躍の機会はあります。その点は心配せず、本プロジェクトに合流してください。こだわり抜いたクオリティの高いものを一緒に作り上げましょう!そしてこの経験が、学期中頃からスタートする「創造的コラボレーションのパターン・ランゲージ」のための共有体験にもなります。

** 井庭研では、このほか、「探究型の学びの場づくりとファシリテーション」のためのパターンランゲージや、「社会変革」のパターンランゲージ、「子どもの学び」のパターンランゲージ(子ども版 学習パターン)、「文章執筆」のパターン・ランゲージなどにも、機会をみて取り組んでいきたいと思っています。そのようなテーマに興味がある人も、研究会全体で取り組む上記の活動を通じて、方法論を学び、経験を積んでほしいと思います。また、パターンランゲージの制作だけでなく、それを実際に活かすためのワークショップや新しいメディアづくりにも取り組みます。

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【授業スケジュール】

ゼミは、月曜5限に行います。
毎週のゼミでは、メンバー全員でパターン・ランゲージの制作作業・レビュー等を行います。


【履修条件】

● プロジェクト活動によって付加価値のあるアウトプットを生み出す意志があること。
● プロジェクトに付随して必要となる、ゼミ時間外での個人作業・グループワーク(パターンの執筆/文献読解/レビュー等)にきちんと参加する意志があること。
● 知的コミュニティとしての研究会を、自分たちでつくっていく意志があること。


【その他の留意点】

● 本研究会では、参加者全員によるプロジェクト(プレゼンテーション・パターンの制作)を行います。個人研究はありません(卒業プロジェクトについては応相談)。
● ゼミの正規の時間よりも延長して活動を行います。また、ゼミ後に議論・交流のための食事会を開催します。ゼミの時間の後には、ほかの予定を入れないようにしてください。
● 井庭研究会B2との同時履修や、他の研究会との同時履修も歓迎します。
● 7月11日(月)5限に、ε12教室にて、担当教員と現役メンバーによる「井庭研B1説明会」を開催します。井庭研に興味がある人や迷っている人は、ぜひ来てください。


【予定受け入れ人数】

15名程度


【エントリー課題】

本シラバスをしっかりと読んで内容を理解した上で、以下のエントリー情報を7月22日(金)までにメールで提出してください。

エントリーメールの提出先: ilab-entry2011 [at] sfc.keio.ac.jp
メールのサブジェクト(件名): 井庭研究会B1 履修希望

以下の内容を書いたエントリーレポート(PDF形式)を、メールで提出してください。

井庭研究会B1 履修希望
(1) 氏名(ふりがな), 学部, 学年, 学籍番号, ログイン名
(2) 本プロジェクトに参加する動機・意気込み・期待
(3) 「よいプレゼンテーション」(広い意味での)とはどのようなものか、自分の考えを書いてください。
(4) 「創造的なコラボレーション」(グループワーク、プロジェクト、部活/サークル)の経験について教えてください。
(5) 持っているスキル/得意なこと(自然言語, 画像・映像編集, グラフィックス・デザイン, 音楽, プログラミング, その他)
(6) 来学期、並行して所属する予定の研究会
(7) これまでに所属した研究会
(8) これまでに履修した授業のなかで、お気に入りのもの(複数可)
(9) これまでに履修した担当教員(井庭)の授業
(10) その他の自己紹介(やっていること、興味があること、将来の方向性、自己アピールなど)

※ (3)〜(5)や(10)では、図や写真を用いて構いません。魅力的にアピールしてください。

以上のエントリー情報にもとづき、面接を行います。


【評価方法】

日頃のプロジェクト活動における積極性・貢献度、および研究会関連の諸活動から総合的に評価します。


【問い合わせ・連絡先】

ilab-entry2011 [at] sfc.keio.ac.jp


【参考文献】

●『パタン・ランゲージ:環境設計の手引』(クリストファー・アレグザンダー 他, 鹿島出版会, 1984)[ C. Alexander, S. Ishikawa, M. Silverstein, A Pattern Language: Towns, Buildings, Construction, Oxford University Press, 1977 ]
●『時を超えた建設の道』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1993)[ C. Alexander, The Timeless Way of Building, Oxford University Press, 1979 ]

●『パターン、Wiki、XP:時を超えた創造の原則』(江渡 浩一郎, 技術評論社, 2009)
● M. Lynn Manns, L. Rising, Fearless Change: Patterns for Introducing New Ideas, Addison-Wesley, 2004

●『暗黙知の次元』(マイケル・ポランニー, 筑摩書房, 2003)[ M. Polanyi, The Tacit Dimension, Reissue edition, University Of Chicago Press, 2009 (1966) ]
●『アブダクション:仮説と発見の論理』(米盛裕二, 勁草書房, 2007)
●『発想する会社!:世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法』(トム・ケリー, ジョナサン・リットマン, 早川書房, 2002)[ Thomas Kelley, Jonathan Littman, The Art of Innovation: Success Through Innovation the IDEO Way, Profile Business, 2002 ]

●『Learning Patterns: A Pattern Language for Active Learners at SFC 2009』(学習パターンプロジェクト, 慶應義塾大学総合政策学部・環境情報学学部, 2009)※ http://learningpatterns.sfc.keio.ac.jp/
●「自生的秩序の形成のための《メディア》デザイン──パターン・ランゲージは何をどのように支援するのか?」(井庭 崇, 『10+1 web site』, 2009年9月号)※ http://tenplusone.inax.co.jp/monthly/2009/09/post-2.php
●「『コラボレーションによる学び』の場づくり:実践知の言語化による活動と学びの支援」(井庭 崇, 人工知能学会誌 24(1), 70-77, 2009) http://web.sfc.keio.ac.jp/~iba/papers/2009JSAI.pdf

●「コラボでつくる! ―――コミュニケーションの連鎖による創発」(井庭 崇,『創発する社会』,國領 二郎(編著),日経BP企画,2006,p.68-85)
●Takashi Iba, "An Autopoietic Systems Theory for Creativity," Procedia - Social and Behavioral Sciences, Vol.2, Issue 4, 2010, Pages 6610-6625 http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1877042810011298

●「SFCの現場:井庭研究室」 http://www.sfc.keio.ac.jp/introducing_labs/index.html
井庭研だより | - | -

パターンランゲージ 2010 @iTunes U

僕の授業「パターンランゲージ 2010」の配信が iTunes Uで始まりました。

実践知の言語化の考え方と方法に興味がある方は、ご覧ください。

パターンランゲージ 2010 @iTunes U → http://itunes.apple.com/itunes-u/id415430585

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「パターンランゲージ」[井庭 崇
(慶應義塾大学 総合政策学部・環境情報学部 2010年度秋学期開講)

この授業では、創造・実践のための言語として「パタ-ンランゲ-ジ」を取り上げ、その考え方と方法を学びます。パタ-ンランゲ-ジは、創造・実践の経験則 を「パタ-ン」という単位にまとめ、それを体系化したものです。かつて、建築家のクリストファ-・アレグザンダ-は、建物や街の形態に繰り返し現れる関係性をパタ-ンとしてまとめました。その後この考え方は、ソフトウェア開発の分野に応用され、成功を収めました。SFCでは、「SFCらしい学び」のパタ-ン・ランゲ-ジとして、「学習パタ-ン」(Learning Patterns)が制作・配布されています。この授業では、パタ-ンランゲ-ジの考え方を学びながら、創造的コラボレ-ションや社会デザイン、ものづくりなど、新しい分野において、自らパタ-ン・ライティングできるようになることを目指します。

第01回 Introduction
この授業の内容と進め方について説明します。

第02回 Philosophy of Pattern Language
パターン・ランゲージの背景にある思想・哲学について学びます。

第03回 Pattern Forms / Case: Learning Patterns
パターンの形式について理解します。事例として、SFCで制作・配布されてい る「学習パターン」を取り上げます。

第04回 The Nature of Order
パターン・ランゲージを提唱したクリストファー・アレグザンダーの思想や その可能性について考えます。(ゲスト対談:中埜博 氏)

第05回 Pattern Mining
対象のなかからパターンを見つける方法について学びます。

第06回 Pattern Writing (1)
パターン・ランゲージを記述する方法について学び、作成演習を行ないま す。

第07回 Toward a Pattern Language for Policy Making 【補講:10月7日休講分】@τ12
自生的な社会を実現するための「政策」をつくるパターン・ランゲージの可 能性について考えます。(ゲスト対談:竹中平蔵 氏)

第08回 Toward a Pattern Language for Policy Making 【補講:11月4日休講分】@τ12
自生的な社会を実現するための「政策」をつくるパターン・ランゲージの可 能性について考えます。(ゲスト対談:竹中平蔵 氏)

第09回 Pattern Writing (2)
パターン・ランゲージを記述する方法について学び、作成演習を行ないま す。

第10回 Media for Creation and Imagination
パターン・ランゲージや、そこから派生したツール/方法論について考えま す。(ゲスト対談:江渡浩一郎 氏)

第11回 Writer’s Workshp 【補講:12月16日休講分】
グループワークで作成しているパターン・ランゲージを、履修者同士でレビ ューし合う「ライターズ・ワークショップ」を行います。

第12回 Final Presentation
グループワークで作成してきたパターン・ランゲージの発表を行います。

第13回 Final Dialogue Workshop
各グループが作成したパターン・ランゲージを用いて、ワークショップを行 ないます。



なお、引き続き SFC-GC(Global Campus)でも映像と資料を公開しています( → http://gc.sfc.keio.ac.jp/cgi/class/class_top.cgi?2010_25136 )。お好きな方でご覧いただければと思います。
パターン・ランゲージ | - | -

「創造の知」の言語化 − なぜ僕はパターン・ランゲージをつくるのか?

僕は、個人・組織・社会の創造性(クリエイティビティ)に興味がある。創造的なプロセスと言ってもいい。そこで、創造性や創造的プロセスについてあれこれ考えたところ、創造という事態は、円環的なシステムとしてしか描けない、という結論に至る。こうして、オートポイエーシスのシステム概念を用いた 創造システム理論(Creative Systems Theory)を提唱することになる。心理学でも組織論でもない、創造性についてのまったく新しい捉え方である。

その理論の核心は、創造とは《発見》の生成・連鎖である、という点だ。生成した途端に消滅してしまう出来事としての《発見》。しかも、物理的世界とは異なり、《発見》はコンティンジェント(偶有的)な存在であり、別様でもあり得た可能性が絶えず伴っている。決定論的な因果関係で決められるのではなく、コンティンジェントな選択として、《発見》は生起するということだ。因果法則的でもなく、しかしでたらめでもないような事態 −−− このような事態を、我々はどのように “理論” 化することができるのだろうか?

この問いに対するひとつの答えとして、僕は、パターン・ランゲージによる記述に挑戦している。パターン・ランゲージには、ある状況においてどのような問題が生じるのか(と認識されているのか)と、それをどう解決するのか(とよいと考えられているのか)が記述される。これは、熟達者がそのドメインにおいて、どのように世界を見て、どのように思考・行動しているのか、ということを記述することに他ならない。

僕のみるところ、コンティンジェントな《発見》の生成には、それを下支えする「型」のようなものがある。しかも、型はひとつではなく、数多く存在する。ただし、それらがどの順番で生起するのかについては、かなり自由度が高く、それは生成の状況に委ねられている。それゆえ、法則としてきっちり示すことはできなくても、ゆるやかにつながり、ダイナミックに結合できるパターンとしてなら、記述することができるかもしれない。その可能性に賭けているのである。

そして、パターン・ランゲージで記述するメリットとしては、それが言語であることから、それを思考やコミュニケーションの手段として用いることで、他者と共有することができる点である。つくった “理論”(と呼びうるかは微妙だが)が、そのまま利用可能だということである。


もちろん、パターン・ランゲージの形式で、すべての《発見》の型が記述できるとは考えてはいない。というのは、すべての《発見》が、問題発見・問題解決型でなされるわけではないからだ。思考の癖やレトリック、思考スタイルの影響をうけながらの“自由”な想像によって《発見》に至ることもある。そうなると、問題発見・問題解決型のパターン・ランゲージ以外のランゲージも考えられそうである。

こうして僕は最近、パターン・ランゲージも含むより上位の概念として、「創造言語」(Creation Language)というレイヤーを考えるようになった。パターン・ランゲージは、《発見》の連鎖を促す創造言語の一種だが、創造言語には、パターン・ランゲージ以外の言語もあるというイメージだ(現在はまだ、その言語に適切な名前を見出せていない)。

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いずれにしても、いろいろなドメイン(の熟達者の心/身体、そして道具/制度/文化)に埋もれている「創造の知」(knowledge of creation)を、次々と言語化していく −−− これが、僕が中長期的に取り組む活動・テーマになりそうだ。

社会システム理論を提唱したニクラス・ルーマンが、経済、政治、法、学術、教育、宗教、家族、愛など、様々な社会領域について一つの理論で記述していったように、僕も、芸術、科学、工学、経営、政策、教育、建築、自然など、様々な創造領域の創造の知を言語化していくことになるだろう。学習パターン政策言語探究型学習のためのパターンの作成というのは、その一環であるといえる。

また、FAB Lab のニール・ガーシェンフェルドが、「How to Make (Almost) Anything」という授業を展開しているように、僕も、いわば「How to Share the Knowledge of Creation in (Almost) Any Domains」というような授業を展開することになるだろう(僕の場合は特殊な機械は必要ない、いたってローテクなアプローチではあるが)。このような展開を見据えて、「パターンランゲージ」の授業を現在、開講・担当している。

今回は、今僕がみている方向性について、ざっくりと書いてみた。このような方向性に興味がある方、一緒に取り組みたいという方は、連絡をいただければと思う。具体的な活動は未定だが、ネットワークづくりは徐々に始めていきたいと思う。
「創造性」の探究 | - | -

世界でも珍しい「パターンランゲージ」の授業、講義映像&資料公開

2010年度秋学期に慶應義塾大学SFC(総合政策学部/環境情報学部)で僕が行った授業「パターンランゲージ」の講義映像と資料が、全回分ネットで公開されている。パターンランゲージについての授業ということで、世界でもかなり珍しい授業だと思う。中埜博 氏、竹中平蔵 氏、江渡浩一郎 氏との対談も必見。興味がある方は、ぜひどうぞ。


「パターンランゲージ」@SFC-GC (Global Campus)
2010年度秋学期(担当:井庭 崇)

http://gc.sfc.keio.ac.jp/cgi/class/class_top.cgi?2010_25136

この授業では、創造・実践のための言語として「パターンランゲージ」を取り上げ、その考え方と方法を学びます。パターンランゲージは、創造・実践の経験則 を「パターン」という単位にまとめ、それを体系化したものです。かつて、建築家のクリストファー・アレグザンダーは、建物や街の形態に繰り返し現れる関係性をパターンとしてまとめました。その後この考え方は、ソフトウェア開発の分野に応用され、成功を収めました。SFCでは、「SFCらしい学び」のパターン・ランゲージとして、「学習パターン」(Learning Patterns)が制作・配布されています。この授業では、パターンランゲージの考え方を学びながら、創造的コラボレーションや社会デザイン、ものづくりなど、新しい分野において、自らパターン・ライティングできるようになることを目指します。


授業内容

第01回 Introduction
この授業の内容と進め方について説明します。

第02回 Philosophy of Pattern Language
パターン・ランゲージの背景にある思想・哲学について学びます。

第03回 Pattern Forms / Case: Learning Patterns
パターンの形式について理解します。事例として、SFCで制作・配布されてい る「学習パターン」を取り上げます。

第04回 The Nature of Order
パターン・ランゲージを提唱したクリストファー・アレグザンダーの思想や その可能性について考えます。(ゲスト対談:中埜博 氏)

第05回 Pattern Mining
対象のなかからパターンを見つける方法について学びます。

第06回 Pattern Writing (1)
パターン・ランゲージを記述する方法について学び、作成演習を行いま す。

第07回 Toward a Pattern Language for Policy Making (1)
自生的な社会を実現するための「政策」をつくるパターン・ランゲージの可 能性について考えます。(ゲスト対談:竹中平蔵 氏)

第08回 Toward a Pattern Language for Policy Making (2)
自生的な社会を実現するための「政策」をつくるパターン・ランゲージの可 能性について考えます。(ゲスト対談:竹中平蔵 氏)

第09回 Pattern Writing (2)
パターン・ランゲージを記述する方法について学び、作成演習を行いま す。

第10回 Media for Creation and Imagination
パターン・ランゲージや、そこから派生したツール/方法論について考えま す。(ゲスト対談:江渡浩一郎 氏)

第11回 Writer’s Workshop
グループワークで作成しているパターン・ランゲージを、履修者同士でレビ ューし合う「ライターズ・ワークショップ」を行います。

第12回6 Final Presentation
グループワークで作成してきたパターン・ランゲージの発表を行います。

第13回 Final Dialogue Workshop
すべてのグループのパターン・ランゲージを用いて、対話ワークショップを行います。
授業関連 | - | -

探究型学習のためのパターン・ランゲージの制作(ブレスト→パターンの種)

今日は、探究型学習をファシリテートするためのパターン・ランゲージをつくるため、東京コミュニティスクールの市川力先生にインタビューをし、実践知の抽出・記述を行った。朝10時半から夜10時半までの計12時間の充実のコラボレーションとなった。

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探究型学習のミッションをどのようにつくるのか、アクティビティはどのようにデザインするのか、子どもたち同士のコミュニケーションの連鎖をどのように誘発するのかなど、市川さんのコツと考え方についての語りを引き出していく。それが、僕の役目だ。

特に、パターン・ランゲージとしてまとめることを想定して、語られたコツ(Solution)が、どのような問題(Problem)を解決しようとして行なっていることなのかや、どのような状況(Context)で使われるものなのか、について聞き出していく。ここが、パターン・ランゲージをつくるためのインタビューの重要なポイントである。

実例やキーワードが出れば、それもホワイトボードに書いていく。さらに、僕もただ聞き手をしているのではなく、「これはこういう意味ですか?」とか「これとこれは関係していますね」というように、自分の気づきや考えをどんどん話す。それに市川さんが反応することで、さらに語りが引き出される。その結果、市川さん自身がこれまで意識しなかった暗黙的な意味・前提や、隠れた関係性・構造などが見えてくるようになる。

そして、一通りコツと考え方の抽出・記述ができたら(ここまでで開始から7時間)、次はパターン・ランゲージの形式に当てはめながら、内容を詳細に詰めていった(これには5時間かかった)。

記述された要素を振り返りながら、その要素はどのようなProblemのSolutionに関係するものか、を考えていく。具体的には、それぞれの要素が、Context、Problem、Forces、Solution、Actions、Consequences のどれに当たるのかを考え、必要であれば書き方を変え、また、足りない要素については補足していく。このような作業をすべての要素に対して行なっていく。

その結果、今日は最終的には、14個のパターンにまとまった。それに、パターンの自然な順番を考え、番号をつける。これでとりあえず今日の作業は終了。この段階では、実は、パターンが15個ではなく14個でキリが悪いことと、一部のパターンの順番がイマイチだという違和感があった。

その違和感は、この後の夕食の席で解決した。前者については、一番最初に導入パターン(No.0)を設けることにした(学習パターンのNo.0の機能と同様)。後者については、パターンの関係性を再考することで、新しいレイヤー構造を考えついた。これにより、パターンの順番と全体像がすっきりまとまった。

このようにして、12時間におよぶ充実のコラボレーションとなった。次の作業は、今日得られた「パターンの種」を育て、文章によるパターン記述に落とし込んでいくというものだ。今日の記憶がフレッシュなうちにやりたいと思っている。
パターン・ランゲージ | - | -

講演・対談「コミュニケーション・ランゲージ」(難波 和彦 × 井庭 崇)

明日2月14日(月)、建築家/東大名誉教授の難波和彦先生と対談する機会をいただきました。

難波和彦先生は、「箱の家」シリーズの住宅等で有名な建築家ですが、クリストファー・アレグザンダーの日本での建築プロジェクトに参加したり『まちづくりの新しい理論』の翻訳も手がけるなど、アレグザンダーの影響を受けながらご自身で独自の展開をされている方でもあります。

DIEP : 環境工学×建築デザイン研究会 第1回レクチャー
「コミュニケーション・ランゲージ」(難波 和彦 × 井庭 崇)
日程:2011年2月14日(月) 13:00~15:00
場所:東京大学本郷キャンパス 山上会館 001会議室
詳しくは、 http://d.hatena.ne.jp/DIEP2011/ 参照。


難波和彦先生の講演は『パタン・ランゲージから「箱の家」へ』という題目で、アレグザンダーの理論展開と「箱の家」に埋め込まれたパタン・ランゲージについての話をされる予定とのことです。

僕の講演は『方法としてのパターン・ランゲージ:学習パターンを事例として』ということで、パターン・ランゲージの方法の新しい分野へ応用について、これまでの自らの実践を交えて話したいと思っています。

アレグザンダーとパターンの話をするので、興味がある方はぜひお越しください。


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イベント・出版の告知と報告 | - | -

学習パターン対話ワークショップの分析(1)

以前紹介したように、SFCの授業「パターンランゲージ」では、「学習パターン」(Learning Patterns)を用いた「学びに関する対話ワークショップ」を行なった。

ワークショップの内容については、「"Design Your Learning!" Dialogue Workshop @SFC」を、狙いについては、「メディアとしての学習パターン:対話ワークショップの狙い」を、ご覧いただきたい。

今回は、このワークショップの際に提出してもらったデータの分析結果を紹介したい。なお、ワークショップ参加者は計36人で、学年別の内訳は1年生6人、2年生16人、3年生13人、4年生3人であった。


■ 体験パターン(全体)

個々のパターンごとに、そのパターンを体験している人数をまとめると、以下のようになる。参考までに、学年別の内訳を色分けで示してある(学年によって履修者数が異なるので、読み取りの際には注意)。

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体験したことがあるパターンとして、最も人数が多かったのが「『まねぶ』ことから」「身体で覚える」であった。約7割が体験している。

「『まねぶ』ことから」の体験について具体的なエピソードをみてみると、体験の場面はかなり多岐にわたっている。受験勉強の仕方、外国語学習の方法、研究のやり方、スポーツのフォーム、コーチングの方法、楽器の演奏、コミュニケーションの取り方、イベント司会の仕方、文章の書き方、ものづくりの基礎技術、アイデアの出し方などが挙げられている。

「身体で覚える」の具体的な体験談は、スポーツが最も多く、次に音楽、そして、コンピュータ等の技術の習得であった。

次に多かったのは「『はなす』ことでわかる」であり、それから「まずはつかる」が続く。このあたりまでが、参加者の約半数が体験しているパターンである。

逆に、誰も体験していないというパターンもあった。「フロンティアンテナ」だ。“研究プロジェクト中心”のSFCであるから、本来は最先端の動向を知るということは不可欠なはずだが、今回の参加者(全員学部生)についてはそのあたりの体験はないようだ(大学院生であれば、もっと多くの人が体験しているはずである)。


■ 体験パターン(学年別)

次に、各パターンを体験したことがある人数を、学年別にみてみよう。学年によって人数が大きく異なるので、このグラフから、横軸を「体験している人の、その学年の全人数における割合」としてある。

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1年生は母数が6人なので、この結果から統計的な含意を読み取るのは難しいが、他の学年にはない大きな特徴がいくつかある。

まず第一に、パターンNo.0〜3という抽象度の高いパターンがひとつも選択されていないという点である。具体的にいうと、No.0「学びのデザイン」、No. 1「SFCマインドをつかむ」、No. 2「研究プロジェクト中心」、No. 3「SFCをつくる」であり、これらのパターンは、それ以降に続く個別パターンを束ねる役割をしているものである。これらの抽象的なパターンは、入学後1年未満では、体験や意識がないということだろう。

第二に、2年生以上では体験されている No.37「セルフプロデュース」が選択されていない点も注目に値する。これは、1年生はまだ「SFCらしい学びのスタイル」を身につけている途中である、ということの表れかもしれない(とはいえ、母数を増やしたときに結果が変わる可能性もあるので、これらはあくまでも仮説的な考察にすぎない)。


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2年生と3年生は、それぞれ16人と13人におり、分布の特徴がわかりやすい。どちらの場合も、基本的には、学び始めのパターン(「『まねぶ』ことから」「身体で覚える」)に大きな山がある。

興味深いのは、2年生では小さな山であった対人関係のなかの学びのパターン(「『はなす』ことでわかる」「教えることによる学び」)が、3年生では大きく伸びていることである。これは、研究会で後輩ができたり、授業のアシスタントをする等の「半学半教」の経験と関係しているのかもしれない。

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最後の4年生の分布に関しては、3人のデータなので、ここから何かを導きだすことは難しいだろう(できるならば、今後、どの学年も、ある程度の人数が確保できる調査をしたいものである)。


■ 不可視の「体験」を把握する調査ツールとしてのパターン・ランゲージ

以上の結果によって、それぞれの学習パターンが、SFCの一部の学生たちに体験されている/徐々に体験されていく、ということがわかった。このことは、「学習パターン」のパターン・ランゲージとしての妥当性を支持する結果だといえる。

しかし、もっと興味深いのは、本来は個人的な営みであり不可視である「学びの体験」を掘り起こし、把握するということに、パターン・ランゲージが役立っているという点である。以前、「語りのメディアとしてのパターン・ランゲージ」という話を書いたが、今の文脈でいうならば、「新しい調査ツールとしてのパターン・ランゲージ」と捉えることもできるだろう。


有限のパターンを相手に投げかけることで初めて捉えられるリアリティがある ——— その意味において、パターン・ランゲージは新しい調査ツールになり得る。

今回の試みでは、「有限のパターンを相手に投げかけることで初めて捉えられるリアリティ」が「学びの体験」だということになる。


パターン・ランゲージは、本来は分解不可能/記述不可能な実践知を、パターンという単位でまとめ、記述したものである。本来は分解できないものを分解し、本来は書くことができないものを書くわけなので、いわば “不完全” な方法だといえるかもしれない。

しかし、僕ら人間は、ある単位にまとめ、表現しなければ、認識することも伝えることもできない。そう考えると、たとえ不完全だったとしても、役に立つのであれば、ひとまず成功と言えるのではないだろうか。


不可視の「体験」を把握する調査ツールとしてのパターン・ランゲージ ——— この可能性を、しばらく探ってみたい。


(つづく)

※ 今回の分析は、授業SA(Student Assistant)の四元さんと坂本さんに手伝ってもらいました。ありがとう。
授業関連 | - | -

新しいパターン・ランゲージの試みを AsianPLoP に投稿

2011年3月に東京で開催される、パターン・ランゲージの国際学会「AsianPLoP 2011: 第2回プログラムのパターンランゲージ・アジア会議」に、井庭研から3本の論文を投稿した。

どれも、初めてパターン・ランゲージが適用される新しい領域への挑戦をしている。

●「政策言語 = 政策デザインのパターン・ランゲージ」
 (井庭 崇, 竹中 平蔵)

●「A Pattern Language for Child Rearing(子育てのパターンランゲージ)」
 (中條 紀子, 井庭 崇)

●「集合知パターン試論: 戦略策定におけるweb上の集合知活用に向けて」
 (清水 たくみ, 井庭 崇)

これらのパターンを洗練させるとともに、新しい領域へのパターン・ランゲージの適用可能性について、さらに探究していきたいと思う。
パターン・ランゲージ | - | -

『思想地図β』が出版されました。ぜひ多くの人に読んでほしい。

東浩紀さんたちの『思想地図β vol.1』が出版され、著者献本が届きました。ありがとうございます!

単に編集に責任をもつというだけでなく、自ら出版社も立ち上げ、本が完成して出版されるところまできたというのは、本当にすごい。相当に強い意志を感じるし、その創刊号に参加させてもらえたことを光栄に思う。

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僕が出たのは特集のひとつ、パターン座談会。

特集第二部 パターン・サイエンス
「パターンの可能性――人文知とサイエンスの交差点」
 井庭崇+江渡浩一郎+増田直紀+東浩紀+李明喜


この座談会は、まず人選がユニーク。「学習パターン」など、新しい領域で実際にパターン・ランゲージを作成してきた井庭。著書『パターン、Wiki、XP』のなかで、ソフトウェア分野におけるアレグザンダー思想の影響について論じた江渡さん。複雑ネットワークの研究者である増田さん。pingpongプロジェクトのデザイナー李さん。そして、司会として東さん。普通じゃないでしょう?(笑)

特集の扉にも書かれているように、この対談は「『パタン・ランゲージ』のクリストファー・アレグザンダーの現代的評価を巡り真っ向からぶつかりあい、各々のパターンへの取り組みの違いが鮮明になるなど、大変スリリングなものとなった」。実際、まさにこのような衝突によって、それぞれがどこにこだわっているのかが明示的に語られた貴重な対談である。

僕も、勢い余って「ネットワーク科学からパターン・ランゲージ2.0をつくるのではなく、アレグザンダーのコンセプトからネットワーク科学2.0が導かれる必要がある」などと吼えている!(笑)

なにはともあれ、パターン・ランゲージやクリストファー・アレグザンダーに興味がある人にも、ネットワーク科学の新しい方向性に興味がある人にも、人文と科学の間を考えたい人にも、ぜひ読んでほしい。

そして、パターン・ランゲージにおける「パターン」と、サイエンスにおける「パターン」の指し示すもの/意味のミッシング・リンクは何かを考えてほしい。この対談は、まさにその出発点になるのだと思う。


もちろん、この本、僕らが出た座談会以外のところも読みどころ満載。どれだけすごいかは目次(http://contectures.jp/shisouchizu-beta/)を見て確認していただきたい。


編集長であり発行人である東浩紀は、巻頭言でこう語る。

「ぼくは本誌を、いままで思想や批評に、そして言論一般に関心を抱かなかった人々にこそ、手にとってほしいと願っている。」

ぜひ多くの人に読んでほしい、と僕も願う。


『思想地図β vol.1』(合同会社コンテクチュアズ, 2010年12月出版)
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井庭研究会B1(2011年春学期)シラバス

井庭崇研究会B1(月曜5限)

パターン・ランゲージによる実践知の言語化プロジェクト
(魅力があり、想像力をかきたて、人を動かす「ことば」の探究)


【Important Dates】

2011年
1月13日(木) 5限 井庭研説明会
1月22日(土) エントリー〆切
1月27・28日(木・金) 面接
1月29日(土) 井庭研最終発表会(2010年度)


【目的・内容】

魅力があり、想像力をかきたて、人を動かす「ことば」を生み出すには、どうすればよいのでしょうか? ――― 本研究会では、そのような「ことばの力」を探究し、実践知を「パターン・ランゲージ」として言語化することを目指します。

パターン・ランゲージとは、デザインの知(問題発見+問題解決の知)を記述するための方法です。パターン・ランゲージの要素である「パターン」には、どのような状況(Context)のときに、どのような問題(Problem)が生じやすく、それをどのように解決すればよいのか(Solution)が記述されます。このようなパターンには、対象となるデザイン領域における「よりよいカタチ」についての想像力をかきたて、人を動かす機能があります。

パターン・ランゲージの方法は、もともとは建築デザインの分野で提唱されたのですが、その後ソフトウェア・デザインの分野に応用され、成功を収めました。さらに、組織デザインなど、新しいデザイン領域にも応用され始めています。SFCでも「学び」のパターン・ランゲージ(学習パターン:Learning Patterns)が制作され、学内外で注目を集めています。本研究会では、このパターン・ランゲージの方法にもとづいて、新しい領域の実践知の記述に取り組みます。

2011年度春学期は、メンバー全員で「(広義の)プレゼンテーションのパターン・ランゲージ」を作成します(※)。人に何かを伝えるとき、伝える内容をどのように整理し、表現し、伝えるのか。そのようなプレゼンテーション・デザインの秘訣について考え、パターン・ランゲージとして記述するというプロジェクトに、メンバー全員で取り組みます。

パターン・ランゲージをつくるということは、「ことばの力」によるエンパワーメントを通じて、社会へコミットすること、未来へコミットすることを意味します。そのような新しい方法の開発・実践に挑戦する、「やる気」のあるメンバーを募集します!


※ 井庭研では、今後、「政策言語」(政策デザインのパターン・ランゲージ)、「集合知パターン」(オープン・コミュニティ運営のパターン・ランゲージ)、「ライティング・パターン」(文章執筆のパターン・ランゲージ)、「学習パターン【子ども版】」(子どもの学びのパターン・ランゲージ)等に取り組んでいきたいと考えています。これらのパターン・ランゲージの制作に興味がある人も、2011年春学期から参加してください。

Ilab1_2011s.jpg


【授業スケジュール】

ゼミは、月曜5限を予定しています。
毎週のゼミでは、メンバー全員でパターン・ランゲージの制作作業・レビュー等を行ないます。


【履修条件】

● プロジェクト活動によって付加価値のあるアウトプットを生み出す意志があること。
● プロジェクトに付随して必要となる、ゼミ時間外での個人作業・グループワーク(パターンの執筆/文献読解/レビュー等)にきちんと参加する意志があること。
● 知的コミュニティとしての研究会を、自分たちでつくっていく意志があること。


【その他の留意点】

● 本研究会では、参加者全員によるプロジェクト(プレゼンテーション・パターンの制作)を行ないます。個人研究はありません(卒業プロジェクトについては応相談)。
● ゼミの時間は延長することがあります。また、ゼミ後に議論・交流のための食事会を開催します。ゼミの時間の後には、ほかの予定を入れないようにしてください。
● 井庭研究会B2との同時履修や、他の研究会との同時履修も歓迎します。
● 履修希望者は、1月29日(土)に開催される井庭研最終発表会(2010年度)に参加してください。


【予定受け入れ人数】

10人程度


【エントリー課題】

本シラバスをしっかりと読んで内容を理解した上で、以下のエントリー情報を1月22日(土)までにメールで提出してください。

エントリーメールの提出先: ilab-entry2011 [at] sfc.keio.ac.jp
メールのサブジェクト(件名): 井庭研究会B1 履修希望

以下の内容を書いた文書ファイル(WordもしくはPDFファイル)を、メールに添付してください。

井庭研究会B1 履修希望
(1) 氏名(ふりがな), 学部, 学年, 学籍番号, ログイン名
(2) 本プロジェクトに参加する動機・意気込み・期待
(3) 好きな言葉(魅力的だと思う言葉)とその理由(挙げられるだけ挙げてください)
(4) 読書経験と、自分の人生・世界観を変えた本の紹介(複数可。フィクション/ノンフィクションは問わない)
(5) 持っているスキル/得意なこと(自然言語, 画像・映像編集, グラフィックス・デザイン, 音楽, プログラミング, その他)
(6) 来学期、並行して所属する予定の研究会
(7) これまでに所属した研究会
(8) これまでに履修した授業のなかで、お気に入りのもの(複数可)
(9) これまでに履修した担当教員(井庭)の授業
(10) その他の自己紹介(やっていること、興味があること、将来の方向性、自己アピールなど)

※ (2)や(4)や(10)では、図や写真を用いて構いません。

以上のエントリー情報にもとづき、面接を行ないます。


【評価方法】

日頃のプロジェクト活動における積極性・貢献度、および研究会関連の諸活動から総合的に評価します。


【関連科目】

12020:パターンランゲージ
30080:社会システム理論


【関連プロジェクト】

井庭研究会B2:新しいシステム理論にもとづく社会研究 (コミュニケーションの連鎖の分析とメディア構築)
● 大学院プロジェクト:インターリアリティ


【研究会ホームページ】

http://ilab.sfc.keio.ac.jp/


【問い合わせ・連絡先】

ilab-entry2011 [at] sfc.keio.ac.jp


【参考文献】

●『パタン・ランゲージ:環境設計の手引』(クリストファー・アレグザンダー 他, 鹿島出版会, 1984)[ C. Alexander, S. Ishikawa, M. Silverstein, A Pattern Language: Towns, Buildings, Construction, Oxford University Press, 1977 ]
●『時を超えた建設の道』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1993)[ C. Alexander, The Timeless Way of Building, Oxford University Press, 1979 ]
●『形の合成に関するノート』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1978)[ C. Alexander, Notes on the Synthesis of Form, Harvard University Press, 1964 ]
●『オレゴン大学の実験』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会,)[ C. Alexander, The Oregon Experiment, Oxford University Press, 1975 ]
●『パタンランゲージによる住宅の建設』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1991)[ C. Alexander, The Production of Houses, Oxford University Press, 1985 ]
●『まちづくりの新しい理論』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1989)[ C. Alexander, A New Theory of Urban Design, Oxford University Press, 1987 ]
● C. Alexander, The Nature of Order, Book 1: The Phenomenon of Life, Center for Environmental Structure, 2001
● C. Alexander, The Nature of Order, Book 2: The Process of Creating Life, Center for Environmental Structure, 2003

●『C・Alexanderと現代建築:C. Alexander and Contemporary Architecture』(イングリッド・F・キング, a+u, 1993)
●『クリストファー・アレグザンダー:建築の新しいパラダイムを求めて』(スティーブン・グラボー, 工作舎, 1989) [ S. Grabow, Christopher Alexander: The Search for a New Paradigm in Architecture, Routledge & Kegan Paul, 1983 ]
●『パターン、Wiki、XP ~時を超えた創造の原則』(江渡 浩一郎, 技術評論社, 2009)
● M. L. Manns, L. Rising, Fearless Change: Patterns for Introducing New Ideas, Addison-Wesley, 2004

●『社会システム理論』〈上〉 〈下〉(ニクラス・ルーマン, 恒星社厚生閣, 1995) [ N. Luhmann, Social Systems, Stanford University Press, 1996 ]
●『システム理論入門:ニクラス・ルーマン講義録〈1〉 』(ニクラス ルーマン, 新泉社 (2007)[ N. Luhmann, Introduction to Systems Theory, Polity, 2011]
●『暗黙知の次元』(マイケル・ポランニー, 筑摩書房, 2003)[ M. Polanyi, The Tacit Dimension, Reissue edition, University Of Chicago Press, 2009 (1966) ]
●『アブダクション:仮説と発見の論理』(米盛裕二, 勁草書房, 2007)
●『メタファー思考:意味と認識のしくみ』(瀬戸賢一, 講談社, 1995)
●『ハイコンセプト:「新しいこと」を考え出す人の時代』(ダニエル・ピンク, 三笠書房, 2006) [ Daniel H. Pink, A Whole New Mind: Why Right-Brainers Will Rule the Future, Riverhead Trade, 2006 ]
●『シナリオ・プランニングの技法』(ピーター・シュワルツ, 東洋経済新報社, 2000)[ P. Schwartz, The Art of the Long View: Planning for the Future in an Uncertain World, Currency Doubleday, 1996 ]

●『ものがたりの余白:エンデが最後に話したこと』(ミヒャエル・エンデ, 岩波書店, 2009)
●『物語の役割』(小川洋子, 筑摩書房, 2007)
●『生きるとは、自分の物語をつくること』(小川 洋子, 河合 隼雄, 新潮社, 2008)
●『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』(河合 隼雄, 村上 春樹, 新潮社, 1998)
●『一億三千万人のための小説教室』(高橋 源一郎, 岩波書店, 2002)
●『出発点:1979~1996』(宮崎駿, スタジオジブリ, 1996)

●『Learning Patterns: A Pattern Language for Active Learners at SFC 2009』(学習パターンプロジェクト, 慶應義塾大学総合政策学部・環境情報学学部, 2009)※ http://learningpatterns.sfc.keio.ac.jp/
●「自生的秩序の形成のための《メディア》デザイン──パターン・ランゲージは何をどのように支援するのか?」(井庭 崇, 『10+1 web site』, 2009年9月号)※ http://tenplusone.inax.co.jp/monthly/2009/09/post-2.php
●「『コラボレーションによる学び』の場づくり:実践知の言語化による活動と学びの支援」(井庭 崇, 人工知能学会誌 24(1), 70-77, 2009) http://web.sfc.keio.ac.jp/~iba/papers/2009JSAI.pdf
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