井庭崇のConcept Walk

新しい視点・新しい方法をつくる思索の旅

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創造社会へのパスポート(井庭研スタンプラリー@ORF2013)

2013年11月22日・23日に東京ミッドタウンで開催されるORF(オープン・リサーチ・フォーラム)で、今年 井庭研は、展示ブースを会場全体に分散配置させることにしました。

そして、あちこちに点在している井庭研ブースを巡る「スタンプラリー」を実施します!

今年このような形態にするのには、ワケがあります。

現在、井庭研では20弱のプロジェクトが走っています。それらのプロジェクトのテーマはかなり幅広く、ORF会場でいうと全領域をカバーするくらいの多様なテーマがあるのです。

そうであるならば、それぞれのテーマを適した領域にきちんと置き、パターン・ランゲージの適用範囲の「幅広さ」を体感してもらいたい。そう考えたのです。

そこで、展示会場A〜Eのそれぞれの領域に井庭研ブースを配置しました。

名づけて「創造社会へのパスポート」。

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来場者の方には、井庭研特製のパスポートをお渡しします。

このパスポートを手に井庭研ブースを探し、研究の説明を聞いたら、そのブースのスタンプを押すことができます。

6カ所すべてのブースをまわると、素敵なプレゼントも用意していますよ!

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もちろん、発表形態だけでなく、発表内容も革新的・魅力的です。

今年も、まったく新しい領域のパターン・ランゲージや、パターン・ランゲージの活用方法やシステムなど、新しい成果が目白押しです。

創造的な未来に思いを馳せながら、ぜひ、井庭研ブースを巡っていただければと思います!

慶應義塾大学 SFC OPEN RESEARCH FORUM "創のbazaar"
2013年11月22日(金)・23日(土・祝)

東京ミッドタウン・ホール B1F
会場マップ→ http://orf.sfc.keio.ac.jp/jp/map

【ゾーンA】ユビキタス・インフラ・通信・技術—高信頼情報社会
A03 井庭崇研究室「創造社会へのパスポート:自発的な学び・成長を形づくる」

【ゾーンB】身体知・ヘルスケア・ライフサイエンス—健康高齢社会)
B04 井庭崇研究室「創造社会へのパスポート:状況に応じて臨機応変に行動する」

【ゾーンC】政策・文化・ガヴァナンス—国際戦略設計
C06 井庭崇研究室「創造社会へのパスポート:変わりゆく世界の中で自分らしく生きる」

【ゾーンD】社会・グローバル・地域・教育—社会イノベーション
D11 井庭崇研究室「創造社会へのパスポート:組織・コミュニティの言語をつくる」
D12 Generative Beauty Project「The 4th Place ~自分をかたちづくる第四の場所~」


【ゾーンE】デザイン・環境デザイン—環境共生
E09 井庭崇研究室「創造社会へのパスポート:つくり方をつくる・継承する」
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今年も11月22・23日に、六本木でORFが開催されます!

2013年11月22日・23日に、六本木・東京ミッドタウンで、SFCの研究発表フォーラムである「ORF」(オープン・リサーチ・フォーラム)が開催されます。

今年は、僕と井庭研関係では、パターン・ランゲージについてのトークセッションが3つ、井庭研の展示ブースが6カ所、高校生向けのトークセッションが1つあります。

それぞれの企画については、今後、詳細情報を書きたいと思います。

まずはこの2日間、ぜひ会場にお越し下さい!


慶應義塾大学 SFC OPEN RESEARCH FORUM "創のbazaar"
2013.11.22 (金) - 23 (土・祝)
東京ミッドタウン ホール&カンファレンス(六本木)

http://orf.sfc.keio.ac.jp/

orf2013logo.jpg

SFCを体現する言葉の一つに「創」があります。創には、創造、創発、創意、創見など、はじめる、つくるという意味があります。まさに、常に新結合がもたらされ、新しい知、価値が生まれいずる処であるSFCは創のキャンパスといえるでしょう。
ORF2012では「知のbazaar」を開催し、たくさんの方々に来場いただきました。
bazaarとは、多様な人たちが自由に行き交い、対等に、かつ自発的に交易するオープンなプラットフォーム。ORF2013では「創のbazaar」にシンカ(進化、深化、新化)して、さらに新しい価値や可能性を生み出し、知の創発をもたらします。そして、皆さまと一緒に社会を元気にするための「銀の弾丸(silver bullet)」を探り出して、自我作古(我より古を作す)の気概をもって未来を創ってまいります。
イベント・出版の告知と報告 | - | -

井庭研 必読文献リスト(2013年9月更新版)

「創造社会を支える方法・道具をつくる」研究活動を行う井庭研の必読文献50冊を選びました。井庭研の研究活動は、これらの文献で論じられていることや提唱されている概念をベースに行われています。よりよい成果を生み出すために、井庭研在籍中の早い段階でこれらの文献を読み進め、知識を身につけ、考えを深め、感覚を磨いてください。

遅くとも3年生の終わりまでに、すべての文献を読み終わることが、4年生の「卒業プロジェクト」開始の前提条件となります。また学年に関わらず、1年以上在籍して「自主プロジェクト」を立ち上げる場合にも、これらの文献を読んでいることが求められます。



以下のリストでは、【井庭研の基本の基本】、【パターン・ランゲージ】、【創造の理論と方法】、【知・芸術・社会】というカテゴリに分けて示してあります。また、文献ごとに、どのような観点で井庭研メンバーにとって重要なのかのポイントを書いておきました。読む時の参考にしてください。なお、邦訳が出ているものは訳書の情報を書いておきましたが、原著を英語で読むのでも構いません(歓迎します)。


井庭研の基本の基本】

1.『【リアリティ・プラス】パターン・ランゲージ:創造的な未来をつくるための言語』(井庭 崇 編著, 中埜博, 江渡浩一郎, 中西泰人, 竹中平蔵, 羽生田栄一, 慶應義塾大学出版会, 2013)※深いところまで語っているので、何度も読み返してほしい。

2.『【リアリティ・プラス】社会システム理論:不透明な社会を捉える知の技法』(井庭 崇 編著, 宮台 真司, 熊坂 賢次, 公文 俊平, 慶應義塾大学出版会, 2011)※特に序章と第2章(熊坂×井庭対談)はしっかり理解してほしい。

3.「自生的秩序の形成のための《メディア》デザイン──パターン・ランゲージは何をどのように支援するのか?」(井庭 崇, 『10+1 web site』, 2009年9月号: http://10plus1.jp/monthly/2009/09/post-2.php ) ※創造システムとパターン・ランゲージの関係について理解する。

4.『創造性とは何か』(川喜田二郎, 詳伝社新書, 詳伝社, 2010)※創造においては、つくるもの(客体)だけでなく、つくる側(主体)も変化するということを理解する。


【パターン・ランゲージ】

(アレグザンダーの重要著作)

5.『時を超えた建設の道』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1993)※この本のもつ質感を味わいながら読んでほしい。時間をあけて何度か読み直すとよい。

6.『オレゴン大学の実験』(クリストファー・アレグザンダー他, 鹿島出版会, 1977)※「6つの原理」について理解し、自分の分野に引き寄せて考えてほしい。

7.『パタン・ランゲージによる住宅の生産』(クリストファー・アレグザンダー他, 鹿島出版会, 2013)※特に「アーキテクト・ビルダー」について理解し、自分の分野に引き寄せて考えてほしい。

8.『パタン・ランゲージ:環境設計の手引』(クリストファー・アレグザンダー他, 鹿島出版会, 1984)※建築の話だけれども、内容的に面白いので楽しく読める。町や建物を見る「認識のメガネ」を獲得するとともに、パターン・ランゲージの原典として記述や表現を学んでほしい。

9.『まちづくりの新しい理論』(クリストファー・アレグザンダー他, 鹿島出版会, 1989)※「成長する全体」をどう育てるのかについて、つかんでほしい。


(パターン・ランゲージの歴史)

10.『パターン、Wiki、XP:時を超えた創造の原則』(江渡浩一郎, 技術評論社, 2009)※前半はアレグザンダーの考え方の変遷についての素晴らしいまとめになっている。後半のWikiやXPとのつながりも知ってほしい。

11.『クリストファー・アレグザンダー:建築の新しいパラダイムを求めて』(スティーブン・グラボー, 工作舎, 1989)※アレグザンダーの探究をパラダイム・シフトとして捉えた好著。この本にしか書かれていない話なども多いので、何度も読み直してほしい。

12.「パターンの可能性:人文知とサイエンスの交差点」(井庭崇+江渡浩一郎+増田直紀+東浩紀+李明喜, 『思想地図β vol.1』, 東浩紀 編, 合同会社コンテクチュアズ, 2010)※ビッグデータと質の関係について、この鼎談を読んで、自分なりに考えてみてほしい。


(人間行為のパターン・ランゲージ)

13.『【パターン・ランゲージ・ブックス】プレゼンテーション・パターン:創造を誘発する表現のヒント』(井庭崇, 井庭研究室, 慶應義塾大学出版会, 2013)※井庭研3部作パターンの最初の出版物。つくり込み方を見てほしい。

14.『Fearless Change: Patterns for Introducing New Ideas』(Mary Lynn Manns, Linda Rising, Addison-Wesley, 2004)※組織変革のパターン・ランゲージ。アイデアを組織にどのように導入すればよいのか。文章や構成についても参考にしてほしい。

15.『Pedagogical Patterns: Advice for Educators』(Pedagogical Patterns Editorial Board, CreateSpace Independent Publishing Platform, 2012)※教え方についてのパターン・ランゲージ。英語でパターンをどのように書くのかについて、文章や構成を参考にしてほしい。


(アレグザンダーの最新著作)

16.『ザ・ネイチャー・オブ・オーダー:建築の美学と世界の本質 ― 生命の現象』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 2013)※「いきいきとしている」という全体をどのように捉えればよいのか。センターの概念と、それらが互いに強め合うやり方(15の基本特性)について理解する。

17.『The Nature of Order, Book 2: The Process of Creating Life』 (Christopher Alexander, The Center for Environmental Structure, 2003)※現在の構造を保全しながら変容していくシステムをイメージできるようになりたい。また、センターとパターンの関係についても理解したい。

18.『The Battle for the Life and Beauty of the Earth: A Struggle Between Two World-Systems』(Christopher Alexander, Oxford University Press, 2012) ※現代の資本主義的な「Bシステム」と、目指すべき「Aシステム」とは何かを理解する。


(アレグザンダーの過去の著作)

19.『形の合成に関するノート』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1978, 絶版)※難しいかもしれないが、「デザイン」とは何かや、「自覚的な文化」「無自覚な文化」などの考え方を理解してほしい。ダイアグラムをパターンと読み替えて読むとよいだろう。

20.「都市はツリーではない」(クリストファー・アレグザンダー, 『テクストとしての都市(別冊國文学・知の最前線)』(前田愛 編、學燈社、一九八四年)所収) ※「ツリー」と「セミラティス」の概念は理解しておきたい。


【創造の理論と方法】

(創造についての探究)

21.『アブダクション:仮説と発見の論理』(米盛裕二, 勁草書房, 2007)※チャールズ・サンダー・パースの「アブダクション」の概念を理解する。アブダクションとは、「演繹」(deduction)と「帰納」(induction)に並ぶ「発想」(abduction)の論理である。

22.『暗黙知の次元』(マイケル・ポランニー, ちくま学芸文庫, 筑摩書房, 2003) ※創造の背後にある暗黙知について理解する。ただし、表面的なレベルの理解で終わらないために、「松岡正剛の千夜千冊:1042夜」( http://1000ya.isis.ne.jp/1042.html )を参照して再読してほしい。

23.『源泉:知を創造するリーダーシップ』(ジョセフ・ジャウォースキー, 英治出版, 2013)※創造の際に、すべてが自ずと明らかになり「意思決定」はいらなくなる、とはどういうことかを知る。これは、「物語が自律的に育つ」ということや「つくっているものの要素(ピース)が然るべきところにはまる」という感覚と同義だと思われる。


(創造の現場)

24.『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです:村上春樹インタビュー集 1997-2011』(村上春樹, 文春文庫, 文藝春秋, 2011)※一人の作家がどのように創作を行っているのかを垣間みることができる。語られている作品についてではなく、創造に対する考えや感覚、方法に注目して読んでほしい。

25.『走ることについて語るときに僕の語ること』(村上春樹, 文春文庫, 2010)※創造のためのタフネス。「つくり続ける強さ」をどう身につけるか。

26.『感動をつくれますか?』(久石 譲, 角川oneテーマ21, 角川書店, 2006) ※継続して創造的な仕事をするためには何が必要かを学んでほしい。

27.『決断力』(羽生善治, 角川oneテーマ21, 角川書店, 2005)※「棋士は指し手に自分を表現する」という将棋の話から、創造性について学ぶ。


(言葉による表現)

28.『書きあぐねている人のための小説入門』(保坂 和志, 中央公論新社, 2008)※小説を書くとはどういうことかの話を通じて、パターン・ランゲージの質と表現を考える。

29.『言葉で世界を変えよう:万葉集から現代俳句へ』(茂木 健一郎, 黛 まどか, 東京書籍, 2010):俳句の世界を知ることで、パターン・ランゲージの質と表現を考える。

30.『名作コピーに学ぶ読ませる文章の書き方』(鈴木 康之, 日経ビジネス文庫, 日本経済新聞出版社, 2008)※人の心に響く言葉をどうつくるのか。


(創造の技法)

31.『発想法:創造性開発のために』(川喜田 二郎, 中公新書, 中央公論社, 1967)※井庭研でも多用している「KJ法」について、その考え方と方法についてきちんと理解する。

32.『シナリオ・プランニングの技法』(ピーター・シュワルツ, 東洋経済新報社, 2000, 絶版)※みんなで未来のヴィジョンをつくるということと、それによる組織学習について学ぶことで、パターン・ランゲージをつくる意義や可能性を考える。


(創造の支援)

33.『人を賢くする道具:ソフト・テクノロジーの心理学』(D.A.ノーマン, 新曜社, 1996)※パターン・ランゲージのような「内省」を促す道具をどうつくるのかを考えてほしい。

34.『新・コンピュータと教育』(佐伯 胖, 岩波新書, 2000, 絶版)※パターン・ランゲージやシステムによって、学びを支援するとはどういうことかについて理解する。

35.『マインドストーム:子供、コンピューター、そして強力なアイデア』 (シーモア・パパート, 未来社, 1982)※つくることによる学びと、デバッグの思想を知る。自分たちがつくっているパターン・ランゲージは、思考の「歯車」になることができるだろうか?


(文章の書き方)

36.『創造的論文の書き方』(伊丹敬之, 有斐閣, 2001)※研究とは何か、論文をどう書くのかについて書かれている。何度も読み直したい。

37.『「超」文章法』(野口悠紀夫, 中公新書, 2002)※何がメッセージ足りうるかについて書かれている。特に第1章は、文章を書くたびに読み直したい。

38.『考える技術・書く技術:問題解決力を伸ばすピラミッド原則』(バーバラ・ミント, ダイヤモンド社, 1999)※論理的に構成された文章はどう書くのかについて書かれている。論文を書くために必読。


【知・芸術・社会】

(自分の立ち位置を知る)

39.『未来を創るこころ』(石川 忠雄, 慶應義塾大学出版会, 1998)※SFCが創設された背景と、そこに込められた思いを知る。

40.「ディジタル・メディア時代における「知の原理」を探る: 知のStrategic Obscurantism」(井関 利明, 『メディアが変わる知が変わる:ネットワーク環境と知のコラボレーション』, 井上輝夫, 梅垣理郎 編, 有斐閣, 1998, p.3~p.40) ※

41.『社会科学をひらく』(イマニュエル・ウォーラーステイン+グルベンキアン委員会, 藤原書店, 1996, 絶版)※社会をめぐる学問が個別分野(ディシプリン)へ分化した歴史と、学際・超領域への流れを知る。


(歴史的変化)

42.『声の文化と文字の文化』(ウォルター・J.オング,藤原書店,1991)※文字が生まれる前の口頭の時代には、人びとはどのような力をもっていたのか。「リテラシー」に対する「オーラリティ」の考え方を理解する。

43.『ウェブ×ソーシャル×アメリカ:〈全球時代〉の構想力』(池田純一, 講談社現代新書, 2011)※パターン・ランゲージがアメリカで生まれた時代背景を知る。

44.『ハイ・コンセプト:「新しいこと」を考え出す人の時代』(ダニエル・ピンク, 三笠書房, 2006)※この本で語られている、「情報社会」の次の「コンセプトの時代」というのは、「創造社会」と同じ方向性の未来像である。その時代に大切なことは何かを学ぶ。


(芸術と社会変革)

45.『虫眼とアニ眼』(養老 孟司, 宮崎 駿, 新潮文庫, 新潮社, 2008)※多岐にわたる話のなかで、いろいろ刺激を受けてください。

46.『芸術と政治をめぐる対話(エンデ全集16)』(ミヒャエル・エンデ, 岩波書店, 2002)※ファンタジー作家ミヒャエル・エンデと芸術家ヨーゼフ・ボイスの対話。エンデの言葉を味わうとともに、ボイスのいう「社会という芸術」「みんなが芸術家」という考えを知ることで、「創造社会」についての理解・想像が豊かになる。

47.『独立国家のつくりかた』(坂口 恭平, 講談社現代新書, 講談社, 2012) ※芸術と社会活動を重ねるとはどういうことか、実際に行動に移すことの力など、いろいろ刺激を受けてほしい。


(新しい科学・学問へ)

48.『科学の未来』(フリーマン・ダイソン, みすず書房, 2005)の第2章「科学」 ※「道具による科学革命」(tool-driven revolution)について知る。

49.『イメージの心理学』(河合隼雄, 青土社, 1991)※「個より普遍に至る道」という話、および深層心理学における方法から学ぶ。

50.『デカルトからベイトソンへ:世界の再魔術化』(モリス・バーマン, 国文社, 1989)※現代社会の根本の思想から問い直し、「参加」や「価値」ということについて位置づけ直している。難しい本だが、少しでもここから学びとってほしい。
井庭研だより | - | -

2013年9〜12月の講演・ワークショップの予定

2013年9〜12月の講演・ワークショップの予定は、以下のとおり。


  • 2013年9月28日(土)特別授業「創造を誘発するプレゼンテーションのつくり方」@慶應義塾大学 日吉キャンパス
    9月28日(土) 13:00-15:30

  • 2013年10月8日(火)・9日(水) 「プレゼンテーション・デザインセミナー:創造的プレゼンテーションのパターン・ランゲージ」@立命館大学 大学院
    10月8日(火)14:40~17:50 @衣笠
    10月9日(水)14:40~17:50 @BKC
    詳しくは、こちら

  • 2013年11月9日(土)対談「クリエイティブ・ラーニング」(市川力×井庭崇)@SFC
    11月9日(土)13:00〜16:30 (τ11教室)

  • 2013年11月12日(火) 井庭崇×江渡浩一郎「創造の連鎖を引き起こす! ― パターン・ランゲージとニコニコ学会β」@ゲンロンカフェ
    11月12日(火)19:00 〜 20:30
    詳細&チケット予約→ http://peatix.com/event/20230

  • 2013年11月22日(金)・23日(土・祝) Open Research Forum 2013「創のBasaar」 @東京ミッドタウン(六本木)

  • 2013年11月24日(日) 「政策パターン・ランゲージの開発」(井庭崇)@公共選択学会「公共選択論のパースペクティブ」(ラウンドテーブル)
    11月24日(日)10:00~12:00@駒澤大学深沢キャンパス
    プログラム→ http://www.komazawa-u.ac.jp/~tomisaki/PublicChoice2013/program.pdf

  • 2013年12月14日(土)対談「創造のシステム」(ドミニク・チェン×井庭崇)@SFC
    12月14日(土)13:00〜16:30 (τ11教室)
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    授業シラバス「複雑系の数理」(2013年度秋学期@SFC)

    今年の「複雑系の数理」の授業では、生命のシステム理論として生まれた「オートポイエーシス」の理論と、新しさをもたらす「カオス」現象について学び、生命と創造性について考えます。授業後半には、ドミニク・チェンさんをゲストスピーカーとしてお迎えし、創造のシステムについて熱く語り合う予定です。

    「複雑系の数理」(創造技法科目-ナレッジスキル)
    2013年度 秋学期 木曜日2時限(2単位)
    担当教員 井庭 崇

    【主題と目標/授業の手法など】

    本講義では、「生きている」とはどういうことか、また「クリエイティブである」とはどういうことかについて、新しいシステム理論によって考えます。具体的には、「複雑系」(complex systems) や「オートポイエーシス」(autopoiesis)のシステム理論をベースとして、「生命」(life)と「創造性」(creativity)について考えます。授業ではシステム理論の変遷を理解した上で、最も新しい世代のオートポイエーシスの理論について学びます。また、新しさを生み出す仕組みとして「カオス」(chaos)現象に注目します。学期の前半は文献読解を中心に進め、後半では各自のノート型パソコンを用いたシミュレーション演習を行います。技術的な知識や専門的な知識は前提としていません。「生きている」とはどういうことか、あるいは「クリエイティブである」とはどういうことかに興味がある人はぜひ来てください。


    【授業計画】

    第1回 イントロダクション
    この授業のテーマと進め方について説明します。

    第2回 第一世代のシステム理論

    第一世代のシステム理論と言われる「動的平衡系」について概観します。

    第3回 第二世代のシステム理論
    第二世代のシステム理論と言われる「自己組織化」について学概観します。

    第4回 第三世代のシステム理論
    第三世代のシステム理論と言われる「オートポイエーシス」について概観します。

    第5回 オートポイエーシス (1)
    オートポイエーシス(自己創出)の理論について、さらに深く学びます。

    第6回 オートポイエーシス (2)
    オートポイエーシス(自己創出)の理論について、さらに深く学びます。

    第7回 生命のシステム、創造のシステム
    これまで学んできたことを振り返り、生命のシステム、および創造のシステムについて考えます。

    第8回 力学系
    「力学系」の考え方について学びます。

    第9回 「新しさ」はどうやって生まれるのか?(1)
    決定論的な力学系において、新しさをもたらすカオス(chaos)現象について学びます。

    第10回 「新しさ」はどうやって生まれるのか?(2)
    決定論的な力学系において、新しさをもたらすカオス(chaos)現象について学びます。

    第11回 規則と不規則のあいだ
    カオスを用いた描画ソフト「ChaoticWalker」を用いて、規則と不規則のあいだの領域を探索します。

    第12回 対談「創造のシステム(仮)」(1)
    ゲストスピーカーに、ドミニク・チェンさんをお呼びし、システム理論の観点から生命と創造性について考えます。 ※補講:12月14日(土)3・4限にて行います

    第13回 対談「創造のシステム(仮)」(2)
    ゲストスピーカーに、ドミニク・チェンさんをお呼びし、システム理論の観点から生命と創造性について考えます。 ※補講:12月14日(土)3・4限にて行います

    第14回 総括
    これまでの授業を振り返り、総括を行います。

    第15回 質疑応答
    授業に関する質疑応答を行います。


    【教材・参考文献】

    ■教科書
  • 『オートポイエーシス:第三世代システム』(河本 英夫, 青土社, 1995年)
  • 『オートポイエーシス:生命システムとはなにか』(H.R. マトゥラーナ, F.J. ヴァレラ, 国文社, 1991年)
  • 『複雑系入門:知のフロンティアへの冒険』(井庭 崇, 福原 義久, NTT出版, 1998年)

    ■参考書
  • 『動きが生命をつくる:生命と意識への構成論的アプローチ』(池上 高志, 青土社, 2007年)
  • 『生命とは何か:複雑系生命科学へ』(金子 邦彦, 第2版, 東京大学出版会, 2009 年)
  • 『【リアリティ・プラス】社会システム理論:不透明な社会を捉える知の技法』(井庭 崇 編著, 宮台 真司, 熊坂 賢次, 公文 俊平, 慶應義塾大学出版会, 2011年)
  • 『インターネットを生命化する プロクロニズムの思想と実践』(ドミニク・チェン, 青土社, 2013年)


    【履修上の注意】

  • 授業と並行して、文献を読んでくる宿題が出ます。
  • 学期後半では、各自のノート型パソコンでシミュレーションを実行する演習を行います(プログラミング等は行わないため、技術的知識は必要ありません)。


    【提出課題・試験・成績評価の方法など】

    授業の参加、宿題、最終レポート等によって総合的に評価します。


    【履修者制限】

    履修人数を制限する。受入学生数(予定):約 60 人
    選抜方法と時期:初回授業時に選抜を行います。
  • 授業関連 | - | -

    授業シラバス「パターンランゲージ」(2013年度秋学期@SFC)

    今年の「パターンランゲージ」の授業では、パターン・ランゲージの制作に取り組むグループワークをがっつりやります(学期の最初から最後までの本格的なグループワークです)。

    「パターンランゲージ」(創造技法科目-デザインと情報スキル)
    2013年度 秋学期 木曜日3時限(2単位)
    担当教員 井庭 崇


    【主題と目標/授業の手法など】

    この授業では、創造的な未来をつくるための言語「パターンランゲージ」について、その考え方と方法を学びます。パターンランゲージでは、創造・実践の経験則 を「パターン」という小さな単位にまとめ、それを体系化します。かつて、建築家のクリストファー・アレグザンダーは、いきいきとした町や建物に繰り返し現れる関係性をパターンとして定義し、253個のパターンを抽出・記述しました。その後この考え方は、ソフトウェア開発の分野に応用され、現在でも広く活用されています。SFCでは、創造的な学びのための「ラーニング・パターン」や、創造的プレゼンテーションのための「プレゼンテーション・パターン」、創造的コラボレーションのための「コラボレーション・パターン」などが制作されてきました。この授業では、パターンランゲージの考え方を学びながら、新しい分野において自らパターン・ランゲージをつくることができるようになることを目指します。


    【授業計画】

    第1回 イントロダクション
    この授業の内容と進め方と、パターンランゲージの背景にある考え方を説明します。

    第2回 「コラボレーション・パターン」を用いた対話ワークショップ
    創造的コラボレーションのパターン・ランゲージである「コラボレーション・パターン」を用いて、これまでのコラボレーションの経験について語り合う対話ワークショップを行います。

    第3回 パターン・マイニング
    パターン・ランゲージのつくり方について学びます。まずは、自分たちの経験からパターンを抽出する方法について体験的に理解します。

    第4回 「コラボレーション・パターン」を用いたプロジェクト・デザイン
    「コラボレーション・パターン」を用いて、学期を通じて取り組むプロジェクト(グループワーク)の構想を立てます。

    第5回 パターン・プロトタイピング
    マイニングよって得られた結果を、状況・問題・解決というパターン形式で書き始めます。このとき書いたものを「パターンの種」と呼びます。

    第6回 パターン・ライティング (1)
    「パターンの種」を育てて、本格的なパターンの形式で書いていきます。

    第7回 パターン・ライティング (2)
    各プロジェクトでつくってきたパターンをもとに、さらによい内容・表現にするための秘訣を伝授します。また、パターンのイラスト制作についても紹介します。

    第8回 クリエイティブ・ラーニング 対談 (1)
    ゲストスピーカーをお呼びして、「つくることによる学び」である「クリエイティブ・ラーニング」について語り合います。また、そのような学びを支援するパターン・ランゲージについても考えます。※補講日 11月9日(土)3・4限に行います。

    第9回 クリエイティブ・ラーニング 対談 (2)
    ゲストスピーカーをお呼びして、「つくることによる学び」である「クリエイティブ・ラーニング」について語り合います。また、そのような学びを支援するパターン・ランゲージについても考えます。※補講日 11月9日(土)3・4限に行います。

    第10回 ライターズ・ワークショップ (1)
    各プロジェクトで書いたパターンをよりよいものにするために、「ライターズ・ワークショップ」を行います。

    第11回 ライターズ・ワークショップ (2)
    各プロジェクトで書いたパターンをよりよいものにするために、「ライターズ・ワークショップ」を行います。

    第12回 パターン・ライティング (3)
    パターンのクオリティを上げるための秘訣を伝授します。

    第13回 ライターズ・ワークショップ (3)
    各プロジェクトで書いたパターンをよりよいものにするために、「ライターズ・ワークショップ」を行います。

    第14回 ファイナル・プレゼンテーション
    この授業を通じて作成したパターン・ランゲージの発表を行います。

    第15回 総括
    授業の総括をします。


    【教材・参考文献】

    ■教科書
  • 『【リアリティ・プラス】 パターン・ランゲージ:創造的な未来をつくるための言語』(井庭崇 編著, 中埜博, 江渡浩一郎, 中西泰人, 竹中平蔵, 羽生田栄一, 慶應義塾大学出版会, 2013年10月出版予定)
  • 『プレゼンテーション・パターン:創造を誘発する表現のヒント』(井庭崇+井庭研究室, 慶應義塾大学出版会, 2013年)

    ■参考書
  • 『時を超えた建設の道』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1993年)
  • 『パタン・ランゲージ:環境設計の手引』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1984年)
  • 『パタン・ランゲージによる住宅の生産』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 2013年9月出版予定)
  • 『まちづくりの新しい理論』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1989年)
  • 『生命の現象(ザ・ネイチャー・オブ・オーダー:建築の美学と世界の本質)』(クリストファー・アレグザンダー, 2013年9月出版予定)
  • 『パターン、Wiki、XP:時を超えた創造の原則』(江渡浩一郎, 技術評論社, 2009年)
  • 『クリストファー・アレグザンダー:建築の新しいパラダイムを求めて』(工作舎, 1989年)
  • 『【リアリティ・プラス】社会システム理論:不透明な社会を捉える知の技法』(井庭 崇 編著, 宮台 真司, 熊坂 賢次, 公文 俊平, 慶應義塾大学出版会, 2011年)


    【履修上の注意】

  • 学期を通じて、パターン・ランゲージを制作するプロジェクト(グループワーク)を行います。チームメンバーの迷惑になるので、最後まできちんと取り組むようにしてください。
  • 毎週授業と並行して、関連文献を読む宿題を出します。


    【提出課題・試験・成績評価の方法など】

    成績は、授業中の演習、宿題、最終発表/レポートから総合的に評価します。


    【履修者制限】

    履修人数を制限する。受入学生数(予定):約 90 人
    選抜方法と時期:初回授業時に選抜を行います。
  • 授業関連 | - | -

    2013年5〜8月活動記録

    いよいよ8月も終わる。

    そこで、以前アップした「2013年1〜4月の発表・活動記録のメモ」 に引き続き、5〜8月の4ヶ月間の発表・活動記録をまとめた。


    国際学会発表

  • Takashi Iba and Taichi Isaku, "Collaboration Patterns - A Pattern Language for Creative Collaborations," 18th European Conference on Pattern Languages of Programs, Bavaria, Germany, Jul., 2013

  • Mika Nakada, Arisa Kamada, and Takashi Iba, "Personal Culture Patterns - A Pattern Language for Living with Continuous Self-fulfillments," 18th European Conference on Pattern Languages of Programs, Bavaria, Germany, Jul., 2013

  • Takashi Iba, "Pattern Languages as Media for the Creative Society," 4th International Conference on Collaborative Innovation Networks (COINs2013), Santiago, Chile, Aug. 2013【paper

  • Ko Matsuzuka, Taichi Isaku, Satoshi Nishina, and Takashi Iba, "Global Life Patterns: A methodology for designing a personal global life," 4th International Conference on Collaborative Innovation Networks (COINs2013), Santiago, Chile, Aug. 2013【paper

  • Megumi Kadotani, Aya Matsumoto, Takafumi Shibuya, Younjae Lee, Saori Watanabe, and Takashi Iba, "creative language for good old future from japanese culture," 4th International Conference on Collaborative Innovation Networks (COINs2013), Santiago, Chile, Aug. 2013【paper

  • Tomoki Furukawazono, Shota Seshimo, Daiki Muramatsu, and Takashi Iba, "designing a pattern language for surviving earthquakes," 4th International Conference on Collaborative Innovation Networks (COINs2013), Santiago, Chile, Aug. 2013【paper


    海外でのワークショップ開催

  • Takashi Iba, "Pattern Mining Workshop: Creating a pattern language for open collaborations," 4th International Conference on Collaborative Innovation Networks (COINs2013), Santiago, Chile, Aug. 2013


    講演&対談

  • 井庭 崇, 「創造社会を加速させるパターン・ランゲージ」, GLOCOM(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター)研究ワークショップ, 2013年5月

  • 井庭 崇, 「理想を実現するコツを小さな単位で言語化する」, ITS Closing Talk, 第●回ITS (Inquirers Team of Shonan) ミーティング with 今井 むつみ, 市川 力, 2013年5月【slide

  • 井庭 崇, 「方法としてのパターン・ランゲージ:建築分野への逆輸入と再評価に向けて」, 早稲田まちづくりシンポジウム2013(セッション3:重層的都市論), 2013年7月【paper / slide

  • 井庭 崇 × 四角 大輔「CULTURE SHUFFLE」(仲田未佳・鎌田安里紗プロデュース), 代官山蔦屋書店, 2013年7月

  • 井庭 崇, 「理想の『学びの場・仕組み」をつくる言語をつくる」, ITS (Inquirers Team Shonan) ミーティング with 今井 むつみ, 市川 力, 2013年7月

  • 井庭 崇, 「よりよいコラボレーションを目指して」神奈川県SK高校職員研修, 2013年8月


    インタビュー記事

  • 井庭 崇, 「《ロングインタビュー》 パターン・ランゲージ3.0は社会のバージョンアップを目指す」, 『広告|恋する芸術と科学』, Vol.392(2013年春5月号), pp.086-091, 2013年5月


    映像配信

  • 井庭 崇, 「井庭研レクチャーズ Vol.1:未来を思い描く方法」, 2013年4月【video / slide

  • 井庭 崇, 「井庭研レクチャーズ Vol.2:創造的であるとはどういうことか」, 2013年5月【video / slide

  • 井庭 崇, 「井庭研レクチャーズ Vol.3:文章のクオリティを上げる方法」, 2013年5月【video / slide

  • 井庭 崇, 「井庭研レクチャーズ Vol.4:つくる人をつくる」, 2013年5月【video / slides

  • 「『学びのデザイン』のコミュニティをつくる1:学びの対話ワークショップ」, クリエイティブな学びをみんなで学ぶ(Learning Creative Learning), 2013年6月【video1 / video2 / slide

  • 「『学びのデザイン』のコミュニティをつくる2:ワークショップ実践のふりかえり & コース総括」, クリエイティブな学びをみんなで学ぶ(Learning Creative Learning), 2013年7月【video


    オリジナル冊子

  • Takashi Iba with Iba Laboratory, Creative Patterns: A Pattern Language of Learning, Collaborations, and Presentations in the Creative Society, Ver.0.70, Aug. 2013


    会合参加

  • 井庭 崇, Position Paper 「パターン・ランゲージによる創造知の集積と共有」, Wisdom Computing Summit 2013, 2013年7月


    模擬講義

  • 模擬講義「創造社会を支えるメディアをつくる」@SFC, 2013年5月

  • ワークショップ「創造社会ワークショップ」@SFC未来構想キャンプ, 2013年8月

  • 模擬講義「創造的なコラボレーションの方法論」@SFC, 2013年8月


    担当授業

  • 「社会システム理論」(井庭 崇 & 古川園 智樹, 慶應義塾大学SFC 2013年度春学期)【Syllabus

  • 「シミュレーションデザイン」(井庭 崇 & 古川園 智樹, 慶應義塾大学SFC 2013年度春学期)【Syllabus

  • 「起業と経営」(竹中 平蔵 & 井庭 崇, 慶應義塾大学 G-SEC設置科目 2013年度春学期)【Syllabus

  • 「情報演習(未来創造ワークショップ)」(オムニバス:井庭 崇, 「創造的プレゼンテーション Part 1,2」, 慶應義塾女子高等学校, 2013年6月)


    授業内ワークショップ等

  • 井庭 崇, プレゼンテーションについての対話ワークショップ @「情報演習(未来創造ワークショップ)」(慶應義塾女子高等学校), 2013年6月 ※プレゼンテーション・パターンを用いた対話ワークショップ

  • 井庭 崇, プレゼンテーション・パターンを用いた分析ワークショップ @「情報演習(未来創造ワークショップ)」(慶應義塾女子高等学校), 2013年6月 ※プレゼンテーション・パターンを用いたプレゼンテーションの分析


    書店特設コーナー

  • 『プレゼンテーション・パターン』フェア@代官山蔦屋書店 ※「『プレゼンテーション・パターン』と一緒に読むと世界が広がるオススメの10冊」を選定し、POPを書きました。


  • 記事・書籍等で紹介していただいたもの

  • 『プレゼンテーション・パターン 創造を誘発する表現のヒント』が、「この夏読んでおきたい“きっかけが見つかる”課題図書7選」(海老名久美), CNET Japan, 2013年8月 で紹介された。


    インタビュー取材

  • Interview with George Platts, Irsee, Germany, Jul. 2013
  • Interview with Didi Schütz & Klaus Marquardt, Irsee, Germany, Jul. 2013
  • Interview with Allan Kelly, Irsee, Germany, Jul. 2013
  • Interview with Till Schümmer, Irsee, Germany, Jul. 2013
  • Interview with Randy Schmidt, LA, USA, Aug. 2013
  • Interview with Gary Black, LA, USA, Aug. 2013
  • このブログについて/近況 | - | -

    井庭研究会シラバス(2013年度秋学期)

    Creative Media Lab:創造社会を支える方法・道具をつくる
    Creative Media Lab: Designing Novel Methods and Tools for Creative Society
    井庭 崇: A型(木曜4・5限)

    【重要な日程】
    2013年7月4日(木)井庭研説明会(6限)@ κ11教室
               ※エントリー希望者は必ず参加してください。
    2013年7月11日(木):エントリー〆切
    2013年7月17・18日(水・木):面接
    2013年7月30日(火):学期末発表会 ※必ず参加してください。

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    【目的・内容】
    本研究会では、「創造社会」(Creative Society)の実現を支える方法・道具(Creative Media)をつくり、新しい時代の基盤をつくることを目指します。創造社会とは、「人々が、自分たちで自分たちの認識・モノ・仕組み、そして未来を創造する社会」のことです。創造社会の支援という大きなヴィジョンのもと、本研究会では、個別テーマごとにプロジェクトを組み、学生主導で研究活動を進めていきます。具体的には、創造を支援するための共通言語として「パターン・ランゲージ」を制作し、それを活用する実践活動を行うプロジェクトなどに取り組みます。

    「創造社会」のイメージと、それを実現するための方法・道具づくりについては、論文「創造社会を支えるメディアとしての パターン・ランゲージ」、および 『社会システム理論:不透明な社会を捉える知の技法』(井庭 崇 編著)の第2章(熊坂賢次×井庭崇 対談)で詳しく語っているので、そちらを読んでください。また、パターン・ランゲージについては、「パターン・ランゲージの考え方」、および、これまでに井庭研で制作してきた「ラーニング・パターン」「プレゼンテーション・パターン」「コラボレーション・パターン」を見てみてください。

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    2013年度は現在 18のプロジェクトが動いており、そのうち8プロジェクトで新規生を募集します。新規生を募集するプロジェクトの一覧は、以下の通りです。

    (1) Cooking Patterns Project
      料理に関するパターン・ランゲージの作成

    (2) Survival Language Project
      大地震で生きのびるためのパターン・ランゲージの作成

    (3) Creative Organization Project
      企業・組織の創造性を高めるための仕組みづくり

    (4) Creative Education Project
      つくることによる学びを支援する教育の仕組みづくり

    (5) Pattern Filming Project
      パターン・ランゲージの映像制作

    (6) Generative Beauty Project
      いきいきとした美の発見を支援するWebシステムの開発

    (7) Global Life Project
      グローバルな時代の生き方のパターン・ランゲージの作成

    (8) “good old future” Project
      忘れられた日本的方法を未来に活かすためのパターン・ランゲージの作成


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    プロジェクトの概要と募集内容は、以下のとおりです。


    (1) Cooking Patterns Project(料理に関するパターン・ランゲージの作成)
    料理や食に関するパターン・ランゲージを作成する。目指すのは、単に料理が上手くなるということではなく、現代社会における料理のあり方そのものを(よい方向に)変えることである。なお、このプロジェクトは2013年6月から始まった新しいプロジェクトである。
    【募集】何かをつくることが好きな人で、料理に強い関心がある人。なかでも、自発性とこだわりを持っている人:2〜3名程度


    (2) Survival Language Project(大地震で生きのびるためのパターン・ランゲージの作成)
    本プロジェクトでは、大地震の際に生きのびることを支援するメディアとして、「大地震が起きる前の備え」、「起きたときにどうすべきか」、「発生後に何をすべきか」の知恵・教訓をパターン・ランゲージとして記述・制作する。そして、それがコミュニティ/社会に根付く「生きたランゲージ」となる仕組みづくりにも取り組みたい。
    【募集】防災に関心・問題意識があり、新しい支援方法(パターン・ランゲージ)をつくることに一緒に挑戦したい人:2〜3名程度


    (3) Creative Management Project(企業・組織の創造性を高めるための仕組みづくり)
    本プロジェクトでは、企業・組織をより創造的な場とするために、その企業・組織のメンバーが自分たちのパターン・ランゲージをつくることで、その企業・組織における創造を支援するという仕組みを探究・提案する。また、実際に企業・組織においてファシリテーションを行い、企業・組織における新しい知の循環を支援する。
    【募集】企業・組織の創造性を高めるためのパターン・ランゲージの活用可能性を一緒に探究したい人で、来年度以降も長期的に研究会に所属し、プロジェクトにしっかりコミットできる人:1〜2名程度


    (4) Creative Education Project(つくることによる学びを支援する教育の仕組みづくり)
    本プロジェクトでは、「クリエイティブ・ラーニング」(つくることによる学び)を促す教育とは何かを探究し、それを教育現場で行うための秘訣をパターン・ランゲージとして記述し、現場に導入・実践していく。クリエイティブ・ラーニングの教育については、論文「Pedagogical Patterns for Creative Learning」で論じているので読んでみてほしい。
    【募集】学び手の創造性を育む新しい教育方法の探究・実現に取り組みたい人。パターン・ランゲージを用いて高校生の自己効力感を高めることに興味があり、その実践に参加したい人。教育に関心がある人で、パターンのイラストを描いてみたい人:2〜3名程度


    (5) Pattern Filming Project(パターン・ランゲージの映像制作)
    創造を支援するメディアとして「パターン・ランゲージ」の紹介や新しい表現として映像制作を行う。パターン・ランゲージについて、その歴史と背景にある思想、さらには最近の新しい動きについてのインタビューによるドキュメンタリー映像を制作・公開する。また、パターン・ランゲージの思想や世界観と合う映像をつくるために、メンバー自身、それらの深い理解をした上で、それを踏まえた表現を行う。
    【募集】表現にこだわりがあり、実際につくることが出来る人。CGアニメーションやロゴモーションなどの表現が得意な人や、音響技術・編集技術の経験があり、表現にこだわりを持てる人。あるいは、自ら映像の企画をつくり、撮影から編集まで監督としてつくりあげることができる人。これから映像について学び監督を志望する人:2〜3名程度


    (6) Generative Beauty Project(いきいきとした美の発見を支援するWebシステムの開発)
    これまで井庭研で制作してきた「Generative Beauty Patterns」(いきいきと美しく生きるためのパターン・ランゲージ)を用いて、いきいきとした美の発見ツールによる女性の支援に取り組む。「Generative Beauty Patterns」は、女性が「いきいきと美しく生きる」ためのパターン・ランゲージである(プレスリリース参照)。本プロジェクトでは、いきいきとした美の発見を支援するシステムの開発を行う。
    【募集】Ruby on Railsによるシステム開発の経験者、もしくはプログラミングが好きで得意な人:1〜2名程度


    (7) Global Life Project(グローバルな時代の生き方のパターン・ランゲージの作成)
    現在、情報技術等の進展によって、世界のグローバル化は大きく進んでいる。本プロジェクトでは「グローバルな時代に生きる」とはどういうことかを探究し、それをパターン・ランゲージとしてまとめることで、これからの生き方のデザイン(ライフ・デザイン)を支援したい。
    【募集】グローバルとはどういうことかを考えていきたい人で、自発的に動くことができる人:1〜2名程度


    (8) good old future Project(忘れられた日本的方法を未来に活かすためのパターン・ランゲージの作成)
    日本は近代化の過程で、自分たちが古来からもっていた方法(考え方、制度、仕組み、生活様式)を西洋型の方法に置き換えてきた。これにより確かに近代化は進んだが、日本らしさや日本なりの優れた方法も失うことになった。本プロジェクトでは、忘れられた日本的方法を未来に活かすためのパターン・ランゲージの作成に取り組む。
    【募集】日本研究をしたい人やパターン・ランゲージを用いた発想ワークショップを考案・実践してみたい人で、来年以降も長期的に取り組むことができる人:1〜2名程度


    【受入予定人数】
    新規 10名以内(現在、学部生38人在籍)


    【履修条件】
  • 履修希望者は、2013年7月4日(木)6限に行われる「井庭研説明会」に必ず参加してください(κ11教室で行います)。各プロジェクトの説明と、プロジェクトメンバーとの最初の顔合わせを行います。

  • 面接を 2013年7月17日(水)・18日(木)に行います。

  • 履修許可になった人は、2013年7月30日(火)に行われる「学期末発表会」にも必ず出席してください。朝から夕方まで行います。


    【選考の日程と課題】
    2013年7月4日(木)井庭研説明会(6限)@ κ11教室
               ※エントリー希望者は必ず参加してください。
    2013年7月11日(木):エントリー〆切
    2013年7月17・18日(水・木):面接
    2013年7月30日(火):学期末発表会 ※必ず参加してください。


    履修希望者は、2013年7月4日(木)6限に行われる「井庭研説明会」(κ11教室)に参加し、プロジェクトメンバーとじっくり話した上で、以下のエントリー情報をメールで提出してください。

    エントリーメールの提出先: ilab-entry [at] sfc.keio.ac.jp
    メールのサブジェクト(件名): 井庭研2013秋 履修希望
    以下の内容を書いたファイル(PDFもしくはWord)を、メールに添付してください。

    井庭研2013秋 履修希望
    (1) 氏名(ふりがな), 学部, 学年, 学籍番号, ログイン名, 顔写真*
     *写真はスナップ写真等で構いません。説明会で個別に話した内容など、本人を特定する必要がある場合があります。
    (2) 自己紹介(適宜、写真や図などを入れてください)
    (3) 参加希望プロジェクト名
    (4) 志望理由、意気込み、自分が貢献できそうなこと・領域
    (5) 持っているスキル/得意なこと(グラフィックス・デザイン, 映像編集, 外国語, プログラミング, 音楽, スポーツなど, その他)
    (6) これまでに履修した井庭担当の授業(あれば)
    (7) これまでに履修した授業のなかで、お気に入りのもの(複数可)
    (8) これまでに所属した研究会(あれば)
    (9) 来学期、並行して所属する予定の研究会(あれば)


    【授業スケジュール】
  • 毎週のゼミ(木曜4・5限)では、重要文献の輪読のほか、プロジェクトの進捗報告等を行います。

  • プロジェクトは、それぞれ、ゼミの時間以外に最低週2回以上集まって活動をします。


    【教材・参考文献】
    井庭研における重要文献の一覧は、こちら(井庭研 必読文献一覧) を見てください。約50冊が、「パターン・ランゲージ」と「創造理論」「システム理論」「社会論」のカテゴリに分かれています。井庭研在籍中の早い段階でこれらの文献をすべて読み、知識を身につけ、考えを深めてください。これらの文献を読んでいることが、「自主プロジェクト」の立ち上げや「卒業プロジェクト」の受け入れの際に求められます。


    【評価方法】
    プロジェクトの成果と積極性、貢献度、および輪読での活躍等から総合的に評価します。


    【問い合わせ】
    来学期の井庭研究会についての質問・連絡は、 ilab-entry [at] sfc.keio.ac.jp までお願いします。

    なお、このシラバスは内容が更新されることがあります。公式シラバスと併せてその時点での最新版をチェックするようにしてください。
  • 井庭研だより | - | -

    井庭研 新規メンバー募集 & 説明会のお知らせ(7/4 木)

    井庭崇研究会 新規メンバー募集!
    Creative Media Lab:創造社会を支える方法・道具をつくる

    井庭研では、この夏・秋から一緒に活動する新しいメンバーを募集します!

    この募集にあたり、履修希望者向けの説明会を行います。井庭研に興味がある人や参加したいと考えている人は、この説明会にぜひ来てください。

    ■ 井庭研説明会(2013年秋学期 新規希望)
    ■ 7月4日(木)18:10~ (κ11 教室にて)

    ※履修希望者は、必ずこの説明会に参加してください。この説明会に参加することが原則のエントリー条件になっています。

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    新規生を募集するプロジェクト

    現在、井庭研では18のプロジェクトが動いており、そのうち8プロジェクトで新規生を募集します。これらのプロジェクトのキーワードを上げると、以下のようになります。これらのキーワードにビビっと来たら、説明会へ。

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    新規生を募集するプロジェクトの一覧は、以下の通りです。

  • Cooking Patterns Project(料理に関するパターン・ランゲージの作成)
  • Survival Language Project(大地震で生きのびるためのパターン・ランゲージの作成)
  • Global Life Project(グローバルな時代の生き方のパターン・ランゲージの作成)
  • “good old future” Project(忘れられた日本的方法を未来に活かすためのパターン・ランゲージの作成)

  • Creative Organization Project(企業・組織の創造性を高めるための仕組みづくり)
  • Creative Education Project(つくることによる学びを支援する教育の仕組みづくり)
  • Generative Beauty Project(いきいきとした美の発見を支援するシステム開発)
  • Pattern Filming Project(パターン・ランゲージに関する映像制作)

    説明会では各プロジェクトの内容について、メンバーが紹介します。興味があるプロジェクトのメンバーと話す時間も設けます。


    世界で初めての「面白い」研究・活動に、一緒に取り組みましょう!
    井庭研説明会への参加、お待ちしています!

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  • 井庭研だより | - | -

    『The Nature of Order』を読む(Book 1:最初〜第1章)

    今週から「シミュレーションデザイン」の授業で、『The Phenomenon of Life: The Nature of Order, Book 1: An Essay of the Art of Building and the Nature of the Universe』 (Christopher Alexander, The Center for Environmental Structure, 2002) の読解が始まった。

    今日は、Book 1 の Prologue、Preface、Chapter 1。

    せっかくなので、このブログにも僕が注目した箇所のメモを掲載しておきたい。
    下記は内容の要約ではなく、あくまでも注目した箇所のメモ。

    まず最初に取り上げたいのは、Prologueにあるアレグザンダーの自分の立ち位置についての記述。

    "I did not start out as a philosopher, and I have no special desire to write about philosophy or about the nature of things. This is not my trade. I am interested in one question above all --- how to make beautiful buildings. But I am interested only in it real beauty." (Prologue, p.2)

    アレグザンダーはここで、哲学としてではなく、どうやってつくるのか、ということにつなげて探究しているという姿勢を明言している。

    次に、なぜこの本のタイトルが『The Nature of Order』であるかという理由について。

    "Our idea of matter is essentially governed by our idea of order. What matter is, is governed by our idea of how space can be arranged; and that in turn is governed by our idea of how orderly arrangement in space creates matter. So it is the nature of order which lies at the root of the problem of architecture. Hence the title of this book." (Preface, p.8)

    モノに注目するのではなく、秩序に注目するということから、『The Nature of Order』というタイトルにしたということだ。

    そして、「秩序」に対するアプローチについては、こう書かれている。

    "We experience order every time we take a walk. … But this geometry which means so much, which makes us feel the presence of order so clearly --- we do not have a language for it." (Preface, p.9)

    秩序(order)というものは、身の回りにたくさんあるけれども、それについての「言語」(language)を私たちは持ち合わせていないということだ。だからこそ、「パターン・ランゲージ」をつくったわけであり、『The Nature of Order』のなかの「センター」や「15の基本特性」などの概念を生み出すことになったのである。

    この文章を読むと、僕は、マトゥラーナとヴァレラが「オートポイエーシス」(autopoiesis)という言葉をつくる必要性に駆られたのと同じだと感じる。

    「生命システムに出会えばそれが生命システムであると認めることはできるが、それがなんであるかを語ることをはきないという事実を受け入れざるをえなかった。・・・さまざまの試みをつづけた結果、困難は認識論的なものであると同時に、言語的なものであることがわかった。………生命システムを、環境によって規定される開放系とみなすことはやめねばならなかった。そして記述されたシステムないし実体の特徴として自律性を保持しながら、自律的システムを記述てきるような言語が必要となった。」(Maturana & Varela (1980) p.xiv)


    さて、アレグザンダーの『The Nature of Order』に戻ろう。
    さらに、次の箇所も重要である。

    "My aim in this book is to create a scientific view of the world in which this concept --- the idea that everything has its degree of life --- is well-defined." (Preface, p.32)

    すべてのものに「degree of life」がある、という。このことは、『The Nature of Order』の根本的で重要な考え方である。

    ここでいう、「life」というのは、生物的な意味での「life」ではなく、より広い意味での概念である。

    "The quality I call life in these buildings exists as a quality. It is clearly not the same as the biological life we recognize in organisms. It is a larger idea, and a more general one." (Chapter 1: The Phenomenon of Life, p.45)


    ここで重要なのは、アレグザンダーが「life」と呼ぶのは「quality」である、ということ。
    つまり、「いきいきとした質」を「life」という言葉で言及しているのである。
    だから、無生物の「波」や「炎」にも、「life」があるということは可能となる。

    "It is this very general life --- formal, geometric, structural, social, biological, and holistic --- which is my main target." (Chapter 1, p.46)


    このように、「Life」という言葉は、生物的な意味に限定するのではなく、より一般的な意味で用いられているのである。

    また、「Life」と「Wholeness」の関係については、次のような記述もある。

    "To produce this life, we must first see how life springs from wholeness, and indeed how life is wholeness. Wholeness exists all around us, and life springs from it." (Chapter 1, p.55)


    そのような「life」があるものを生み出すためには、いかにして「life」が「wholeness」(全体性)から生じるのか、また、どのように「life」が「wholeness」なのかを理解することが必要だという。

    このように、『時を超えた建設の道』でもそうだったように、「life」と「quality」と「wholeness」は不可分なものなのである。


    Prologueの最後に、Book 1のまとめが書かれている。

    "One of these is the claim that all space and matter, organic or inorganic, has some degree of life in it, and that matter / space is more alive or less alive according to its structure and arrangement."(Prologue, p.4)
    The Nature of Order | - | -
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